2018年09月18日更新

王様の耳はボクの耳

  • 難易度:★★★|
  • 人数:1人~3人|
  • プレイ時間:1~2時間(ボイスセッション)

『失われていく聴覚、夢に現れる少年。
あなたは歩む、大切な人の声を再び聞くために』
聴覚を奪われた探索者のお話。
  
推奨技能 探索系技能
プレイ時間 一時間~二時間くらい
※後遺症あり
  
沢山探索したいよって方向けです。  
ソロでも回せるシナリオとなっています。
呪文が覚えられるポイントを設置しています。

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ストック

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※参加する方には、「大切な人」という存在がある探索者を連れてくるようお伝えください
※このクローズドサークルは、部屋を探索しその部屋から出ていく度に聞き耳に-補正がかかっていきます
  
背景
ニャルラトホテプは人間の見返りを求めない無償の愛について考えた。
生まれつき耳が聞こえない見ず知らずの少年に、果たして探索者は手を差しのべるのだろうか?何もいらないからと自身の聴覚を渡すのだろうか?そんな人間は存在するのだろうか?疑問に思ったニャルは少年に空間を与え、様子を見ることにした。
  

導入

とある日のとある昼下がり、あなたの元へ(大切な人の名前)が訪れる。
(大切な人の名前)はあなたの顔を不安そうに見つめながら口を開くと「実は、最近耳の調子が悪くて……音がよく聞こえないんだ。
それと耳が聞こえずらくなった3日前くらいから毎日同じ少年が夢に現れるんだ。
耳元で何か言っているのだけれど、何て言っているのか聞き取れなくて……。
怖かったけど相談したら少し落ち着いたかもしれない。今日はもう帰るね。」と言うと帰る素振りを見せる。
※引き留めることも出来るしそのまま見送ることも出来る。自由にRPして下さい。
  
時間は過ぎて行き、夜も更けた。
失われていく(大切な人の名前)の聴覚。夢に出るという少年。
心に一抹の不安を残し、あなたは眠りにつく。
そして、あなたは夢を見る。暗闇の中にただ一人取り残され、呆然と立ち尽くしている。
そんなあなたの前に突如として少年が現れる。
無表情な少年はあなたの耳元でなにかをささやいている。
だが、ノイズがかかったように聞こえ、よく聞こえない。
聞き耳-20 「あの子と君の聴覚、僕が貰ってあげるから。」
ふっと少年は微笑むと、あなたの視界は歪みはじめ、意識を失うのであった。
  
次に意識を取り戻すと、あなたは見知らぬ部屋にいることに気がつくだろう。
壁と床は眩しいほど白く、東西南にある扉は異様なほど黒い。
北側には大きな砂時計。
電気はないが明るい。
持ち物は無さそうだ。
※このような現象に会うのが初めての探索者はsanc0/1
  
理解が追い付かず、混乱していると背後から少年の声が聞こえる。
「おはよう。会うのは先ほどぶりだね。」声のするほうを見れば、夢の中で出会ったあの少年が微笑みながら話しかけていた。
「僕と遊ぼうよ。時間内に僕から君とあの子の聴覚を奪い返せたら君の勝ち。時間内に間に合わなかったらゲームオーバー。簡単でしょ?」
そう言うと砂時計を指差す。
光の宿らない瞳であなたを一瞥すると、静かに砂時計は反転した。
砂粒が重力に従い、落下を始め時を刻みはじめる。
※RPを開始してください
  
無表情な少年
真っ白な肌と黒髪。ワイシャツは白く、ズボンは黒い。18歳くらい。
名前を聞いても「しばらく名前を呼ばれていないからもう忘れてしまったよ。好きなように呼んでよ。」というばかりで教えてくれない。
心理学 成功 探索者たちに悪意とはまた違った感情が向けられている。
失敗 妬みや羨望、憎悪など入り交じった感情を読み取る
str9 con12 pow10 dex15 app13 siz15 1nt15 edu17
  
砂時計
傷1つ無いガラス製の透明な容器の中に黒色の砂粒がためられている。
おそらく二時間程で全て砂が落ちきるだろう。
一粒一粒が宝石のように美しい。
目星 よく見ていると、砂粒から視線が離せなくなり、動くことが出来なくなるような感覚に陥る。
Sanc 0/1
  

東の扉

黒色の木製の扉。
鍵は掛かっておらず、容易に開けることができるだろう。
聞き耳 異変はない
目星 異変はない
  
開ける
扉を開けると、そこは黒で統一された家具が並ぶ部屋のようだ。
壁や床は中央の部屋のように真っ白。
ベッド、本棚、机、椅子などが置かれたこの部屋はごく普通の生活するための部屋に見える。
  
ベッド
真っ黒なベッド。美しく整えられている。
  
椅子
真っ黒な椅子。頑丈そうにみえる。
  
本棚
真っ黒な本棚。
図鑑や小説など様々な種類の本が隙間なく置かれている。
眺めれば無償の愛について書かれたものや、慈悲の心や救済などといった内容のものを多く見つける。
  
目星 一つだけ、少し前の方に出ている本を見つける。
手に取ってみると、その本の間から何かが落ちる。
見るとそれは黒い鍵だった。
  
図書館 本棚の中にいくつか異様な雰囲気をまとった本が紛れていることがわかる。
赤い表紙の本 幽体の剃刀
青い表紙の本 無欠の投擲
黄色い表紙の本 治癒
緑色の表紙の本 レレイの霧の創造
※上記から一種類のみ取得可能
  

真っ黒な机。
1つも物が置かれていない。引き出しが一つだけついているが、鍵が掛けられているようで開けることができない。
  
黒い鍵を使う
かちりと音がする。
鍵が開いたようだ。
引き出しを開けば、黒色の机によく映える白い表紙のノートが一冊と拳銃が一丁見つかるだろう。
表紙には文字の1つも見当たらない。
  
見る
中を見ると、その日あった出来事が綴られており、日記だとあなたは思うだろう。
一番古いものは一年前、一番新しいものは3日前の日付だ。
「×月×日(一年前)
生まれつき耳が聞こえなかった僕の前に現れたあの人は、耳が聞こえるようになる魔法をかけてくれた。
初めて僕に優しくしてくれた人。耳が聞こえるというのは、こんなにも素敵なことだったのか。だけど、まだ、完璧ではない。もっと沢山……。」

「×月×日(3日前)
今日は少しだけ奪うことにした。一気に奪っても良いんだけど、こっちの方がおもしろいかなって。
あと何日かしたらまた新しくここに(探索者の人数)くらい呼ぶつもり。
もう目をつけてある。
あとどれくらい集めれば良いのかな。」
  
読み終えるた同時に、あなたは本をもつ手に違和感を覚える。
ぬめりとした湿り気を帯びており、鉄臭い。
その手はどす黒い赤色に染め上げられていた。
この液体は日記から出ているようで、あっという間に日記は読めなくなるほど汚れてしまった。
黒と白だけの空間で、濁った赤色はやけに不気味で不安を煽った。Sanc0/1d3
  
拳銃
拳銃は一発だけ弾が入っている。一発でも十分すぎる殺傷能力がある。
  
部屋から出る
あなたたちが部屋から出てきたことに気がつくと、「おかえりなさい。何か見つかったかな?」と友好的に話しかけてくる。
アイデア 最初に来たときよりも声が聞き取りづらくなった気がする。
聞き耳-10

砂時計
4分の1が下に落ちて溜まっている。
  

南の扉

黒色の木製の扉。
鍵は掛かっておらず容易に開けることができるだろう。
聞き耳 異変はない
目星 異変はない
  
開ける
開けると背の高い黒色の本棚が並べられた書庫であることがわかる。
本棚に納められている本の表紙はどれも黒で統一されており、気味が悪い。
  
図書館1
本を手にとり開いてみると、そこには綺麗な筆跡でこう一言。
「所持者が死ぬことで、瓶は崩壊をはじめる。」
アイデア 日記を読んでいればこの筆跡が日記の字と違うとわかる。
  
本に目星
黒い表紙は剥がすことが出来そうだ。
剥がす
そこには赤い綺麗な筆跡でこう綴られていた。
「君を閉じ込めて、尚且つ聴覚を奪おうとしている彼に対して、君はどんな行動をとるんだい?」
読み終えると同時に、「私を退屈にさせないでくださいね。」と全身が粟立つような声が耳元で囁かれたが、そこにはもちろん誰もいなかった。
(最初に本を読んだ人のみ)Sanc0/1
  
図書館2
手話の本を見つける。
(読めばクリア後に手話20%の技能が付与される)
  
本棚に目星
どれも壁に打ち付けられており、動かせないのだが、一つだけ自由に動かせる本棚があることがわかる。
動かす
(合計str20以上で動かすことが可能)
動かすと、壁に小さな穴が空いており、そこには白い鍵がひとつ置いてあった。
  
部屋から出る
部屋から出ると少年は砂時計の様子を教えてくれる。
アイデア 先ほどよりも音が聞こえずらくなったことに気がつく。聞き耳-20
  

西の扉

黒色の木製の扉。
鍵は掛かっておらず容易に開けることができるだろう。
聞き耳 異変はない
目星 異変はない
  
開ける
開けると、そこは真っ白なへやだった。
何もない、かと思えばそこには真っ白な棚があり、壁と完全に色が同化していた。
  

金属で出来ている頑丈なつくり。
鍵穴がひとつついている。
聞き耳 -20 人の声が聞こえる。
それは一人ではなく、何人、何十人もの声だ。
その声はどれも苦しそうだったり、悲しそうだったりと悲痛である。
Sanc1/1d3
※クリティカル あなたの大切な人の声が微かに聞こえた
  
白い鍵を使う
厚みのある扉は開ききり、中の様子を明らかにする。
そこに納められていたのは無数の瓶。透明で空っぽにみえる。
しかし瓶には細い鎖が何十にも巻かれ、開けることは難しい。
日付と名前も記されている。
古いものは一年前、新しいものは3日前だ。
  
瓶 目星
その瓶の中から、あなたの大切な人の名前がかかれたものと、あなたの名前が書かれたものを見つける。
瓶のなかは空のようにも見えたが、煙のようなものがうっすらとみえ、瓶を満たしている。
※割ろうとしても特殊な素材なのか割ることは不可能
  
瓶 聞き耳
人の声が聞こえる。もちろん、あなたの大切な人の声も
  
棚 目星
下の方にメモが一枚落ちている。だが所々が破れていたり汚れていたりして読みにくい。
母国語の半分
「取り扱いについて
Q,所持者が死ぬと、瓶は崩壊する。崩壊するとき、中身はどうなるのか?
A.中身は崩壊すると消滅してしまう」

部屋から出る
部屋からでると少年は「まだ、ちゃんと聞こえてる?」と感情のこもらない瞳であなたを見つめる。
砂時計は4分の3が落ちきってしまっている。
アイデア さらに聞こえずらくなった気がする
聞き耳-30
  
エンディング分岐
条件 少年を殺した。
少年は抵抗することなく、息を引き取る。完全に動かなくなり、命の喪失を嫌でも理解するだろう。
Sanc1d2/1d3
  
暫くすると、西側の部屋から何かが割れる音がする。
ひとつまたひとつと激しく音をたて割れていく。
空間も歪みはじめ端々が崩れていくのが目に見えてわかる。
逃げ場のないこの空間から突如、声が聞こえることだろう。
「人の無償の愛というものに、興味があったのですが……案外つまらない幕引きでしたね。
無償の愛など、やはり存在しないのですね。」
心底残念がるように、つまらなさそうに吐き捨てる声を聞き届けたと同時に意識は急激に遠退いていくのであった。
目を覚ますと、自室で朝を迎えていたあなた。
部屋は静寂で包まれていた。しかしテレビはついている。
でも音が聞こえない。
音量が小さくなっているのかと思ったが充分音量が出ている。
……そう、あなたは聴覚を奪われた。あなたは音を聞き取ることが出来ない世界で生きていかなければいけなくなってしまったのだ。
大切な人の声も、もう二度と聞くことはできない。
そう、お互いに。
Badend 1
後遺症 探索者とその大切な人の聴覚一切が無くなる。
San回復 1d6
  
条件 自分の聴覚、または大切な人の聴覚を少年にあげた
少年は嬉しそうに「君がくれたこの聴覚を無駄になんかしないから」と笑うとあなたの視界は暗くなる。
夢の中で見たような空間に漂っていると、あなたの目の前には、美しい顔立ちの若い青年が現れる。
「人の無償の愛とは、本当に存在するものなのですね。彼に自ら聴覚を渡した人をみるのは初めてです。なかなか面白かったですよ。
私をここまで満足させてくれたお礼です。受け取ってください。」柔和な笑みを浮かべるとまばゆい光が視界を覆いつくし、あなたは思わず目をつむった。
再びまぶたをあげれば、そこは自室。
カーテンの隙間から光がさし、朝だと教えてくれる。
音はちゃんと聞こえてるだろうか、と不安になったが、鳥の囀りが聞こえたためほっと胸を撫で下ろす。
あれは悪い夢だったのか、それとも現実だったのか。
よくわからないが、あなたは無事、朝を迎えることができたのだった。
Happyend
聞き耳+20
san回復1d10
  
条件 時間切れになった
最後の砂粒が落ちきったとき、耳鳴りがあなたを襲った。
視界は眩み動けない。
空間は徐々に影がさしはじめ、闇に包まれていく。
全てが闇にのまれたとき、少年は静かに口を開く。
「あーあ、残念。ゲームオーバーみたいだよ。」
口角を吊り上げると、壊れ物を扱うかのようにそっとあなたの耳へ触れる。
次の瞬間、少年の背後からは混沌が姿を現し、あなたのことを見下ろしていた。
1d10/1d100
※永久的狂気を発症すればロスト
目を覚ますと、自室で朝を迎えていたあなた。
部屋は静寂で包まれていた。
しかしテレビはついている。でも音が聞こえない。
音量が小さくなっているのかと思ったが充分音量が出ている。
……そう、あなたは聴覚を奪われた。あなたは音を聞き取ることが出来ない世界で生きていかなければいけなくなってしまったのだ。
大切な人の声も、もう二度と聞くことはできない。
そう、お互いに。
Badend2
後遺症 探索者とその大切な人の聴覚が一切なくなる
San回復 1d6
  
あとがき
お疲れ様でした。
楽しんで頂けたでしょうか?
このシナリオはタイトルから入っていったものなので、なかなか作るのが難しかったです……。
あなたの腕に魅了されて以来の人体シリーズです。
短めでエンディング分岐もそんなにないので、初心者さんでも大丈夫なのではないでしょうか。
探索いっぱいしたいよ!っていう探索者さんは是非プレイしてみてください。
ちなみにテストプレイの結果はバットエンドでした。
そして今回初めて呪文を配置してみました。
幽体の剃刀は私のお気に入りです。
王様の耳はボクの耳(おうさまのみみはぼくのみみ)をプレイ、閲覧していただき有難うございました。

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時々シナリオ投稿してます。みむりです。 後味の悪さとバッドエンドが主食。 何か質問などあればお気軽にコメント欄へ。 Twitterアカウントはこちら。→@amasuba200

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