2018年11月18日更新

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  • 難易度:★|
  • 人数:1人~上限なし|
  • プレイ時間:1~2時間(ボイスセッション)

箱庭から壁をぶち壊して飛び出すシナリオがやりたくて作りました。
モノクロのハリボテ世界で自らの夢を諦め命を捨ててしまった探索者が、必死に逃げて全てを壊して飛び出すシナリオです

※ロスト有り

PLは1人がお勧めです。
推奨技能:目星、聞き耳、回避
準推奨技能:ラテン語
『本日はご乗車ありがとうございます。次は終点~「明日」~。「明日」~。お降りの方は忘れ物にお気を付けください。貴方の「明日」が眩しく、色が輝く世界でありますよう…。』

『それでは』

『行ってらっしゃいませ!』

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ストック

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コメント

探索メイン、クローズド系シナリオ。
推奨人数:1人、最高で2人だと思います。
推奨技能:目星、聞き耳、回避
準推奨技能:ラテン語
戦闘:なし
目安時間:ボイセなら1~2時間だと思います。

【概要】
目が覚めた所は不思議なモノクロの世界。
貴方はまるで囚人の様な恰好で、手には手錠が付けられている。
生憎ここに来るまでの記憶が無い貴方は、ポツンと一人、寂れた駅の中に立っていた…。

「夢」に破れ、自分自身を殺してしまった探索者、死ぬに死にきれなかったその想いをヒプノスが拾い、神様がみる映画…探索者を試すような世界を作り上げた。
そんな箱庭の世界から脱出するシナリオです。

※探索者の持ち物を全て没収しておいてください。

【導入】

_____悔しいんだろ?やり返して見せろ_____。
_______才能の無いお前を馬鹿にした奴らを見返してみせろ___。
_________それが出来ないのであれば…_________。

カチン!
けたたましいブザー音に、ガタンガタンと電車の揺れる大きな音が聞こえ探索者が目を覚ますとそこは寂れた駅の様だ。
探索者が寝ていたのは薄い灰色のプラスチック製の5人掛けの椅子の上。もしかしたらちょっと体を痛めたかもしれない。
探索者がどうしてこんな所にいるのだろうと考えてみるも全く思い出せない。何よりどうして自分は今、手錠を付けられているのか…
…こんな囚人服の様な者を着ているのか分からない。
それどころか、どうしてこの世界は色がないのだろう?sanc(0/1)

◆「駅」全体情報
所々が朽ちたり剥がれた寂れた駅の様だ。探索者が眠っていた椅子は右奥に置いてあって、その少し先場は足場がプツリと切れ、真っ白な景色とモノクロの空が広がっている。
左側には少し大きめの自販機、真ん中にはコインロッカー。
更に奥は…如何やら改札に繋がる場所だろうか?錆びたボロボロのシャッターで塞がれてしまった壁が見える。その横には真黒なエレベーターがあった。
駅には2、3程人の気配がしているが…それらはまるでペンで塗りつぶされたように真黒で…男女なのか、本当に人なのか判断できない。
後ろはコンクリートの壁、足場の上には監視カメラや電光板、それと看板があり、屋根に至っては所々が朽ちて穴が開いているが。正面には線路が伸び、ぽっかりと真黒なトンネルの様な所に繋がっていた。
如何やら全体的に人の手で描かれた様な世界だ。sanc(0/1)

◆目星情報

・自販機
色々な飲み物があるが、全てモノクロ。小銭があれば買えるだろうか…?
※小銭を見つけたい場合は幸運で、成功で1d6×100円をあげてください。ここで飲み物を買って飲んだ場合、どれも味が無く水の様に感じてしまう。
ふと、足元を見るとこのモノクロの世界に不釣り合いなキラキラとした黄金色のコインが見つかる。

・コイン
表面にまるで時の流れを知らないように若く、美しい髭のある顔が微笑んでいる。その頭にはヒナゲシの冠が乗っていた。
裏面は「Imperator de somno suo」と彫られている sanc(0/1)神話技能+1
文字はラテン語で、知識の半分で判定できる。意味は「眠りの大帝」
コインをよく見た時点で神話技能、sancをしてください

・人影の様なもの
触れてみると生暖かくどろりとした感触の中にずぶずぶと吸い込まれるsanc(0/1)
慌てて引っこ抜けば平気。

・監視カメラ
起動しているのか赤く点滅している。

・電光板、看板
電光板は壊れているのか、ジジジと不穏な音を立てながら、時折火花がバチッっと跳ねている。
看板は禿げて読めない。

・コインロッカー
コインロッカーには張り紙2枚がある。
張り紙1
「悔しいんだろう?才能が無いお前は笑い者さ。
努力は実のならない。それが現実さ。なにものにもなれなかったお前の末路はこれさ。
モノクロで色味の無いつまらない景色、そうしていつか自分自身に食われてしまうのさ。
それが嫌ならやり返してみせろ。」

張り紙2
「22番、忘れ物が入っています。持ち主は至急取りに来てください。来週の月曜日に処分予定です。」

ここで、普通のお金を入れてみても反応は無いが拾ったコインを使うとロッカーカチリと音を立てて開きます。

ロッカーの中にはこの藍色のチケットと切手が入っている。
チケットには金色の字で「ゴーシュの演奏会」と綴られている。
切手も同じ色で「サイハテ⇒トウキョウ」と綴られている。

・エレベーター
扉がしっかりとしまっているもので電源は通っているのかボタンは点滅している。
押しても反応は無い。
※チケットを入手後の場合は以下の描写にしてください。

◆チケット、切符入手後
※エレベーターをコインロッカーの後に調べた場合は、ボタンを押した後などに続けてください。

探索者がコインロッカーからチケットと切符を受け取ると、エレベーターの階数の数字に明かりが灯った。
そうして仄暗く中を照らしながら、ポーンと軽やかな音と共に扉がゆっくりと開く。
中には人がいない様だ。気味悪さを感じつつもじっと其方を見ていると…けたたましいブザー音が鳴り響く。

『次はモンスタ~。モンスタ~でございます~。御乗りの方は切手を手に~ご乗車くださ~い』
『御乗りの際は~「影」に気を付けて~くださ~い』

ブザー音が弱まると同時に、何とも間抜けなアナウンスが駅に鳴り響いた後…君の目の前を勢いよく電車が通った。
ガタン、ガタンと大きな音を立てて探索者の目の前で電車が止まると…ゆっくりとまるで君を招くように扉が開いた。

・ここで探索者が聞き耳を振ってもらい、成功した場合粘質気味の何かが上から落ちてくるような…べちゃ…べちゃ…という音が聞こえる。
その方向を見た場合エレベーターの明かりが不規則に点滅し、その中で真黒な何かがべちゃべちゃと何かの形になろうともがいているのを見るsanc(0/1)
※聞き耳成功の場合、次の時に回避判定は無しで電車に乗れますが「影」の描写はしてください。

・聞き耳を失敗した場合、回避判定、回避失敗の場合は幸運を振って頂きます。

探索者が、電車に乗ろうとした途端…後ろからゾッとする何かを感じ、君は慌てて横に飛び退く。
「それ」はまるで、君を食べるかの様に…掠めた手錠の鎖を引きちぎると大きな真っ白な歯のついた口に放り込む。
まるで、氷でも食べるかのようにバキン、パキンと大きな音を立てながら「それ」はのっぺりと真黒な頬を動かして頬張っている。
のっぺり顔は目や鼻などはなく、書かれた様な口だけが付いていた。

・ここで回避、幸運が失敗した場合…黒い影に足を取られ転びHP-1。その後にDEX*5を振ってもらい失敗した場合黒い影に食われロストとなります。

・探索者が電車に乗ると同時に扉は閉まる。
影はこちらにのっぺりとした顔を向けるだけで襲ってくる様子はない。
その様子に安堵した君は息を吐くだろう、ね?けど、本当にそれでよかったのだろうか?
ふと、君が横を向くと車内には沢山の真っ黒い人型がいて…顔のパーツがある部分には大きな目が一つ付いているだけだ。
それらは君の事をじっと見つめているsanc(1/1d3)
異様な光景にたじろいで、一歩後ろに下がった時だった。
とんっと何かにぶつかる感覚がして、その衝撃に驚いて振り向くと先程の「影」が大きな口を開けて…パクリと君を飲み込んでしまった…。

◆モンスターの腹の中
探索者が次に目覚めると、そこは何処かの都会の様だった。沢山の人を模した白い影が交差点の中央に人だかりを作っていた。
ここで目星を振ってもらい、成功すると「影」が倒れた白い影をばきばきと音を立てて食べている光景が見える(0/1)
失敗した場合は何だか恐ろしくなり直ちにこの場から逃げ出したくなってしまう。
成功した場合次に聞き耳が振れ、成功すると以下の情報が手に入る。

「可哀想に、また食べられてしまったね。」
「モンスターの雰囲気に飲まれてしまったからだよ」
「凄くいい笑顔で笑っていたのに…。」
「仕方が無い。自分の影に見つかってしまったら食べられてしまうんだから」

ひそひそと話すその声に、先程まであった光景がフラッシュバックするであろうsanc(0/1)

・聞き耳成功失敗に限らず、情報が入り次第(又は目星失敗後)次の描写に入ります。

君が「影」の怖ろしさにたじろいでばれない様にそっと踵を返せば…いつの間にかそこは踏切の前だった。
一体いつこんなところに来てしまったのか、本当にどうなってしまったのか…そう悩む君の頬に黒く、冷たい雨が伝った。
雨はどんどんと強くなって、君に降り注ぐ…。
それは墨の様に真黒で、君の肌や服を鈍く鈍く染めていく。ふと、電車が通り過ぎる警告音と照明が点滅すると君の目の前を沢山の影を乗せた電車が通り過ぎた。
そして、踏切を挟んで反対側には……君の「影」がにんまりと三日月型の口を浮かべて君を見ていた…sanc(0/1)

慌てて君は逃げるだろう…。墨の様に真黒な雨に打たれながら影から逃げ惑う。
逃げて逃げて逃げて逃げて…。
気が付けば君は黒い影の人々が沢山行き交う交差点の真ん中で再び、目を覚ました。
如何やら倒れていたのだろうか…君がゆっくり体を起こしながら目を擦れば…君の手にはべっとりと黒いインクの様な物がこびりついてる。
それだけじゃない、君の目の前には…半身をまるで何かに潰されたように「何か」をぶちまけた烏の死体があった(1/1d3)

カチン!!

◆コンサート会場内
はっと探索者が目を覚ますと、君はふかふかの椅子の上でどうやら眠ってしまったらしい。
鳴り止まないスタンディングオベーションに包まれ、惜しまれながらセロ弾きの青年はカーテンコールを行う中で君はどっと冷や汗を一人流していた。
君の手には入場検査済みの切り取られたチケットが握られており、自分でここに入ったことが分かる。
混乱する探索者を他所に、会場にアナウンスが鳴り響く。

『ご来場の皆さま、本日は誠にありがとうございました。お気をつけてお帰り下さいませ。』
『(探索者の名前)様は、しばしその場でお待ち下さい』

そのアナウンスが終了と共に、何かがぞろぞろと外に出る気配がするだろう。
探索者の目には見えないけれど、先程までいた沢山の何かがいなくなると再びけたたましいブザー音と共に幕が上がった。
目の前のステージにはKEEPOutと書かれたテープが張り巡らされ、上から黒い人形4体が逆さにつるされている。
真黒な椅子に立てかけられたセロと、椅子の上にはテレビが砂嵐を流していた。
その横には真黒な薔薇の様な何かと、沢山の楽譜がまき散らされている。
ステージのスポットライトに照らされて、それらは寂しそうに探索者の前に現れた。

◆目星情報

・人形
4体の真黒な人形顔の部分に「才能」「無能」「努力」「約束」とかいてある。

・セロ
普通のセロ。音を鳴らすと鈍い音が鳴る。
中を覗く、又は「アイデア」で中に何かが詰まっていることが分かる。
中には、猫、鳥、鼠、狸のヌイグルミが詰まっており、更にその奥に何か紙の様な物がある。

・手紙
セロの中に入っていた手紙。宛先は無く封蝋されている。
「拝啓 君へ
僕は足手まといなのかも知れない。毎回同じ場所で躓いてしまってメンバーに迷惑をかけてしまっている。
才能が無いのかもしれない。努力していようが上達がしないんじゃ、成果が見えないようじゃ駄目なのかもしれない。
団長にも怒られてしまったよ。このままではいけないと…。根を詰め過ぎないように時々街中を歩いたりしているけど、正直僕より才能のある奴なんてごまんといたよ。
辛いならやめてしまえればいいのかもしれないな。このままセロを嫌いになってしまう方が辛い気がするよ。
でも、僕は止めれないんだ…君との約束があるからね。もう少し…もう少しで何か見えそうだ。」

・薔薇
真黒な薔薇の花束。きっと色が付いていれば綺麗な赤色なんだろう。

・楽譜
クラシック系の楽譜だろうか?タイトルが無い物が多い事から未完成なんだと分かる。
何枚かはぐちゃぐちゃに塗りつぶされている。
だが、一枚だけタイトルがあり、「脱獄」と書かれている。
その楽譜には
一行目に「ソ」「ド」「ミ」「シ」「レ」「ファ」「ソ」「ラ」「ミ」「ド+」「ド+」「ド」「ファ」「ソ」「ラ」「ミ」
二段目に「ラ」「ド」「ファ」「レ」「ド+」「ミ」「ラ」「ド」「ファ」「ミ」「ラ」「ファ」「ミ」「ラ」「ド」「ファ」の音符と記号が書かれている。

裏には小さな表の様な物がある

「縦×横=1×2」
  ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド+
ド の み ら  ん か に あ な

レ い を み  さ さ た ひ い

ミ ば い き  せ ん び し あ

ファき た を  ひ り じ か ざ  

ソ ち か に  ま い こ い た

ラ わ ぬ を  ん ょ い な て

シ い か つ  じ ん ぎ す か

ド+ ん し じ  ん い ぶ か に

繋げると「この世界を壊せ、自分を壊せ」と書かれており、謎を解くと「無能」の人形がパキパキと割れ中から大きめのハンマーがゴトンと大きな音を立てて落ちてくる。

・テレビ
椅子の上にある歪な細いアンテナが伸びたテレビ。砂嵐が流れている。
探索者が画面を覗くと、そこには探索者が手錠を付け囚人の様な恰好で椅子に座っている。それだけではなく目の前には先程からずっと追いかけてくる影がいた。
探索者が目を逸らそうとしてもそれは出来ず、テレビの中の映像は進んで行く。※一人称は探索者に合わせてください。
「俺はもう駄目だ」
「才能が無いと言われたんだ、無能と罵られたんだ」
「夢を見続けるだけじゃ駄目なんだ」
「おれは…」
虚ろな目で真黒な影に微笑むと、探索者は椅子に立ち上がり、上からゆったりと降りてきた縄に首を通した。

「なににもなれやしない、分かっていたけど諦めきれなかった。」
「ごめんな、お前をこんな姿にしてしまって…」

そう涙ながらに微笑むと、探索者は椅子を蹴り…首を吊って死んでしまう。
その瞬間、画面は真っ暗になり、プツンという音と共に電源が切れる。
自分の自殺シーンを見てしまった探索者はsanc(1d3/1d6+1)

テレビ、楽譜の謎が解けた後に次の描写が入ります。

◆「影」との決着

探索者がテレビを見終わると、耳鳴りに襲われる。
酷く酷く痛むその中で、探索者は先程まで思い出そうとしても思い出せなかった記憶が戻ってくる。
そう、君は「夢」を持っていた。その「夢」は君と共に大きく綺麗に育ちいつかきっと大きな翼を持って羽ばたくはずだった。
しかし、いつからか貴方はその「夢」に苦しむようになった。「夢」を見続けるだけなら簡単だった。
だけどそれを叶えようとすればするほど、自分の首を絞めていくようだった。
追いつけない才能、認められない実力、涙ながらに食らいつく努力…。知ってしまった、「夢」は誰もが叶う訳でもないと。
そう知ってしまった時、君の「夢」はどす黒く、悲しい「影」になってしまったのだ。
色の無い世界も、君の悪いこの世界も結局は単純明快で全て自分が悪かったことをきっと、探索者は思い出すだろう…。
ちゃんと羽ばたかせてあげることが出来なかった君は、逃げるようにそうして命を絶ってしまったのだ…。sanc(0/1)

『「影」は「君」だ。「君」が生み出した「夢」だ。』

耳鳴りが収まる頃、そう放送が入る。
耳を抑えて蹲っていただろう探索者が顔をあげれば…ステージの上にはスポットライトを浴びた「君」を悲しげに口をへの字にした「影」が見下ろしていた。
探索者と影の間には先程落ちてきた大き目なハンマーが落ちている。

影は言う

「ナニニモ ナレナイ オマエ ハ イラナイ」
「オレ ガ オマエ ヲ タベル」
「ソウスレバ クルシクナイ クルシクナイ」
「ウケイレナイ オマエナンテ イラナイ」
「コンナ ヒドイ スガタニ シテ ステタ オマエナンテ」

影の目も鼻も無い輪郭を、キラキラと光った真っ白な雫が伝った。

KPはこの後探索者に何をするか、又はRPが終わり次第エンディングに入ってください。
「影」はここでは探索者に攻撃はしてきません。「影」はただ、置いて行かれた事が悲しいだけなのでそのようなPRなどするといいかもしれません。

◆エンディング

・「影」と向き合い自分の一部として受け入れる、「影」(KP)が感動したRPの場合
影は嬉しそうにぽろぽろと涙を流し、キラキラと淡い光を放ち…やがて綺麗な綺麗な青い鳥の姿になる。

『僕はね「才能」何て認めたくない、それだけで認められることも、それで片付けて諦めてしまう事も。』
『そんなことになってしまったら、だって才能の無い人の「夢」は叶わない絵空事のガラクタにされてしまうだろう?』
『仮にもし、「才能」を認めなくちゃいけないなら、僕は皆「才能」があると思う』
『努力し続ける事も、夢を追い続ける事も、本当に小さなことから性格や個性、着想だって、全部立派な「才能」だ』
『そう思わないか?』
『…思うなら、分かるだろ?こんな下らない色味の無い詰まらない世界も、モノクロな君の人生も』
『全部、全部ぶっ壊して、不器用でも『夢』をちゃんと愛して飛び出せばいいんだ』

青い鳥が飛び立つと同時に、アナウンスがそう鳴り出す。
※KPはここで探索者がハンマーで破壊する、しないかを聞いてください。しない場合は促してあげてください。

探索者がアナウンス道理に壁を破壊していく。
何度も壁を叩いて、置いてあるもの全てを叩き、壊していく。
モノクロの世界は、ピシピシと大きな亀裂を走らせ…そうしてそのハリボテの様な世界はガラガラと崩れていった。
目の前には目が痛くなるほどの青々と広がる空と、深い深い緑が広がった寂れた駅と古い茶色の電車がある。
君の手にはいつの間にかハンマーは無く、切手が握られている。
切手には「モノクロ⇒カラフル」とかいてあり、青い鳥が君の方にとまった。
電車に乗れば君は温かな日差しと心地よい揺れに瞼が重くなってくるだろう。
それに身を委ねれば…君の耳にはアナウンスが入ってくる…

『本日はご乗車ありがとうございます。次は終点~「明日」~。「明日」~。お降りの方は忘れ物にお気を付けください。貴方の「明日」が眩しく、色が輝く世界でありますよう…。』

『それでは』

『行ってらっしゃいませ!』

カチン!!!!
探索者が目を覚ますと、ある病室の一室で目を覚ますだろう。
如何やら、自殺は未遂で終わり通報を受けて運ばれたらしい。
ふと、窓辺を見れば君を見つめる青い青い鳥がいるね。
あの世界は夢だったのだろうか?真偽を確かめるものは何もないけれど君の心は何故か軽くなっているだろう。

夢に向かって、今日もきっとキミは走り出す。
こんなにも、世界は色に溢れて綺麗なのだから

・「影」を一方的に破壊、諦めてしまう。
その場合、影はパックリと大きな口を開けて君をバキンバキンと咀嚼していくだろう…。
痛みと諦め、悲しみに君の意識が遠のいていく中で…

カチン!!!!!!
その音と共に拍手が聞こえる。君が目を覚ますと目深に帽子を被った男性が立っていた。

『いやはやつまらない、せっかくチャンスを与えたというのにとんだ期待外れだ。』

残念そうに肩を竦め指を鳴らすと、探索者は床から伸びてくる無数の手にずるずると引き込まれていくだろう。
君が叫ぼうがもがこうが手の力は緩まない。
そうして君は、深い、深い暗闇に閉じ込められてしまうだろう。

探索者はロストとなります。

◆報酬
生還 1d6
ハリボテ世界を破壊した 1d3
影を受け入れた 1d3
青い鳥 幸運+10

◆背景、神話生物
今回出てきたのはヒプノスです。

夢叶わず、自殺してしまった探索者を彼が見つけ試すようなハリボテ世界を作ってその中で探索者を試していきました。
本当に夢をあきらめきれないのであれば、弱い自分を倒し、立ち上がれるだろう。そう考えたからです。
もし、駄目なら悪夢にでも食わしてしまえ、という気まぐれな遊びでした。本人はその様子をずっと見ています。
シナリオ中になったカチンという音は映画などのシーンカットに使うあの道具の音です。

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Comment

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Hitori_Shizuka 2018年05月27日

じゃっちさん初めまして
今度僕の知り合いが劇をやるのですが、
このシナリオを使ってもよろしいでしょうか?

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