暗い、暗い意識の底で、呼び掛けられた声に目を醒まして。 揺れる視界で辺りを見回せば、寂れた廃墟ばかりが立ち並ぶ銀世界。 無機質な人工の光が二人の影を産み落とす。 他にはそう、誰も居ない。
だから、行く先々で僕らは確かに生きていると、口に出さねばならない。 喉が焼けるように痛くても。絶えずに叫び続けて。 輝きを失くした世界でただ一つ、煌めき続ける太陽の塔へと向かって。 きっと、伝えなければ。
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