一週間後に待ち受ける、グランフェルデン・フードフェスティバル
一年に一度の食の祭典に街は大賑わい!
目玉商品は、ドラゴンの卵で作ったおいし~いオムライス
しかし、当の卵が採れてない!?
困った亭主は、卵を冒険者たちに託す
アリアンロッド2E「Let’s cooking!」
――料理の未来は君の手に!
解説
グランフェルデン神殿の依頼所で、アリエッタから依頼を受けるシーン。
依頼内容はドラゴンの卵の運搬。依頼人はオムライス亭の主人。
一週間後に迫ったフードフェスティバルに、ドラゴンの卵で作ったオムライスを出品するとのことらしい。
ドラゴンはウェンタス山の頂上に巣を作っている。
描写
古き王都グランフェルデンの商店街は、一週間後に迫ったグランフェルデン・フードフェスティバルに向けて賑わいを見せている。
カラフルなのぼり旗に目移りしながら、君たちは依頼を受けるため、大神殿に併設されている依頼所へ向かっているところだ。
依頼所に到着すると、受付嬢のアリエッタが君たちを迎えた。
セリフ:アリエッタ
「こんにちは、(ギルド名)のみなさん」
(依頼を聞く)「それなら、ついさっき届けられた依頼がありますよ」
「依頼主はオムライス亭の主人。内容は……ドラゴンの卵の運搬です」
「オムライス亭は毎年、グランフェルデン・フードフェスティバルに、ドラゴンの卵で作った特製オムライスを出品しているんですけど、あと一週間でお祭りなのに、卵が手に入っていないそうです」
「なので、ウェンタス山の頂上にあるドラゴンの巣から卵を運んでくるというのが、今回の依頼です」
「お祭りに間に合わせるために、依頼の期限は4日後までになります」
「特製オムライスは、私も大好き……じゃなくて、フードフェスティバルの目玉商品なので、街のためにも頑張ってくださいね!」
結末
現在時刻は朝。今から山へ向かえば、昼前には到着するだろう。
山へ向かうとシーンを終了し、ミドルフェイズへ移行すること。
解説
時刻は朝。ウェンタス山は4合目まであり、このシーンは1合目になる。
シーン開始時に、山の麓に山小屋があることを伝える。山小屋には山おやじがいる。
情報を教えてくれるが、隠し情報を入手するには、お金かアイテムを渡す必要がある。
・2~3合目にはモンスターが出現する
・親ドラゴンは朝になると巣を離れる
(隠し情報)
・2~3合目のモンスターについて
・ドラゴンの子供が1匹孵化しているという噂
・4合目の途中に洞穴がある
描写
ここは、ウェンタス山の麓。
遠くからは見えた山の全景も、近くから見上げると、どこまでも高く聳え立っているように感じる。
麓にあった案内板には、ウェンタス山が4合目まであること、現在地点が1合目であることが書かれていた。
そして君たちの前には、先へ進む道のほかに、山小屋が建っている。
(山小屋に入る)小屋の中には、登山家の格好をした、体格のいい男が座っていた。
セリフ:山おやじ
「やあ、お前さんたち冒険者かい? どうしてここへ?」
(依頼内容を話す)「へえ~、ドラゴンの卵を。そりゃあ大変な依頼だな。それじゃあ、この山おやじがいいことを教えてやろう」
「山の頂上に巣をつくっているドラゴンは、朝になると巣を離れて、夕方になると戻ってくるんだ」
「それと2、3合目にはモンスターが出るから気をつけな」
(さらに聞こうとする)「おっと、タダじゃ教えられねえな~」
(お金かアイテムを渡す)「さすが冒険者、気前がいいねえ! それじゃあ、とっておきの情報を教えてやろう」
「2、3合目にはウルフが出る。単体じゃ弱いが、仲間を呼ぶ習性がある厄介なやつらだ。バラバラに攻撃するんじゃなく、一体ずつ確実に倒すといいぜ」
「それと、これは噂程度だが……まれに魔獣が出るとも聞いたことがある」
「噂っていやあ、頂上にいるドラゴンの子どもが、一匹孵化しているって話だ」
「あとは、4合目に洞穴があるってくらいだ。冒険者がよく利用する場所だってんで、覚えといて損はねえさ」
結末
情報収集を終え、2合目に進む。シーン終了。
解説
PLに現在時刻を伝える(シーン2の直後であれば、昼になる)。場所は2合目となる。
ウルフ2体との戦闘シーン。
ウルフは2ラウンド目のセットアッププロセスで、≪召喚:ウルフ≫を使用する。
描写
2合目は、まだ緩やかな坂道だ。しかし緑のない荒涼とした山岳は、まだまだ長い道を頂上へ伸ばしている。
一歩踏み出した君たちの背後で、小石が転がる音がする。
「ガルルルル……」
振り向いた君たちの前には、荒い息を巻き、牙をむき出しにする狼たちがいた。
【エネミー情報】
ウルフ×2
分類:動物 属性:火 レベル:2(モブ) 識別値:9 判定:4/4
回避:4(2D) 防御:物理6/魔法3 HP:37 行動:6 移動:13
攻撃:噛みつき 命中:6(3D)/ダメージ:9(2D)/白兵(物理)/至近
エネミースキル:
≪ウルフパック≫1 パッシブ 命中判定に+[シーンに登場しているウルフの数]。ダメージに+[シーンに登場しているウルフの数×2]
≪召喚:ウルフ≫1 セットアップ ウルフを1体、未行動で登場する。1/S
ドロップ品:
6~8:にく×3 9~12:動物の牙(30G)×2 13~:狼の毛皮(50G)×2
※PL2人で遊ぶ場合、ポメロ×2+ワプスなどに調製してください
結末
ウルフを倒して先に進む。シーン終了。
解説
PLに現在時刻を伝える(シーン3の直後であれば、夕方になる)。3合目は何も起こらないため、場所は4合目となる。
急勾配の坂になっており、先へ進むには全員が【筋力】10の判定に成功する必要がある。
時刻が夕方の場合、このまま進むと頂上につくのは夜だと話すこと。
一晩過ごすには、洞穴を利用する。シーン2で洞穴の情報を得ていない場合は、【感知】12の判定をすること。
洞穴を利用しなかった場合、夜にウルフ×2に襲撃される。
描写
何事も無く3合目を通り過ぎた君たちは、4合目にやってきた。
山は徐々に傾斜を増し、道は険しいものになっている。
転げそうになりながら、なんとかもう一息、というところまで辿り着いたのだが――
立ち塞がったのは、まるで壁のような急斜面だった。
結末
洞穴を利用しなかった場合、ウルフを出現させて、戦闘後シーンを終了する。
洞窟を利用した場合、無事に夜を明かすことができる。シーンを終了する。
解説
場所は、ウェンタス山の頂上。ドラゴンの巣がある。
現在時刻が朝の場合、巣にドラゴンパピーが眠っている。夜の場合、親ドラゴンもいる。
ドラゴンパピーを起こさないよう卵を採集するには、一人が【器用】11【幸運】10(親ドラゴンがいる場合、難易度に+2)の判定に成功する必要がある。
判定に失敗するとドラゴンパピーが目覚め、大声で鳴き出し、親ドラゴンが追い掛けてくる(卵は採集できる)。以降の判定の難易度に+2。さらに、卵を持つPCの判定値に-1の補正をかけること。卵を持つPCは、戦闘以外でなら任意のタイミングで変更できる。
描写
ヒュオオォォ――……
吹きすさぶ風が、赤焦げた地面の小石を転がしていく。
霧のような雲は触れられるほどに近く、眼下に広がる景色は驚くほど遠い。
ウェンタス山の頂上。その中央に、ドラゴンの巨大な巣があった。
巣の中には、直径50cmはあろうかという卵が3つ転がっている。しかし、それ以上に目を引くのは、卵の側で気持ち良さそうに寝息を立てているもの。ドラゴンの幼生体、ドラゴンパピーの存在だ。
結末
卵を採集し、下山をはじめたらシーンを終了する。
解説
場所は4合目の急斜面になる。
卵を壊さずに坂を降りるためには、卵を持つPCが【器用】10(判定値-1)(ドラゴンが追ってきている場合、難易度12)の判定に成功する必要がある。判定に失敗すると、卵が割れてしまう。
描写
卵を抱えたPC#たちは、山を降りるために歩を進める。しかし、一度は超えたはずの障害――突然道が消えたかと思うほどの急斜面が、君たちを待ち構えていた。
結末
坂を下りきったところで、シーンを終了する。
解説
場所は3合目。ハーピー3体との戦闘シーンになる。
卵を持つPCは、自分のターン終了後とリアクションの度に、【敏捷】9(判定値-1)で判定を行うこと。失敗すると卵を落してしまう。卵を持つPCはラウンドごとに変更可能。
親ドラゴンが追い掛けてきている場合、5ラウンド後に追いつかれ、自動的に敗北となる。
描写
急斜面を超え、3合目までやってきた。前日は何も起こらなかった場所だが――。
バサッ、バサッ!
どこからか、翼の羽ばたきが聞こえてくる。一つ、また一つの数を増し、三つになった羽ばたき音が君たちを囲い込んだ。
顔と上半身は人間の女性、腕が翼、下半身は鳥の姿をしたその魔獣は、君たちの持つ卵を狙っているようだ。
魔獣たちは顔を見合わせてニタリと笑うと、鋭い鉤爪を君たちに向け襲いかかってきた!
【エネミー情報】
ハーピー×3
分類:魔獣 属性:風 レベル:3 識別値:14 判定:4/5
回避:5(2D) 防御:物理6/魔法10 HP:35 行動:9 移動:16
攻撃:爪 命中:6(2D)/ダメージ:13(2D)/白兵(物理)/至近
エネミースキル:
≪BS付与:スタン≫
≪飛行能力≫
≪間合い≫1 セットアップ 戦闘移動、あるいは離脱を行う。
ドロップ品:
6~8:魔獣の爪(100G) 9~12:魔獣の羽(150G) 13~:魔獣の爪(100G)×2
結末
卵を落とさずに戦闘に勝利した場合、エンディングフェイズに移行する。
解説
グランフェルデンに帰還し、オムライス亭でのシーンとなる。
無事卵を運搬した場合、依頼報酬は1000Gとなり、お礼として特製オムライスの試食品を食べさせてもらえる。
描写
ウェンタス山から降りた君たちは、グランフェルデンへと戻ってきた。
大きな卵を抱えてノックするのは、今回の依頼主のいるオムライス亭だ。
ドラゴンの卵を見た主人は、大喜びで君たちを迎え入れた。
セリフ:オムライス亭の主人
「おおっ! これこそ、俺の求めていたドラゴンの卵!」
「ありがとう。これで無事、フードフェスティバルに特製オムライスを出品できる」
「さっそく今から準備だ! そうだあんたら、よかったら味見していってくれよ。一足先に、特製オムライスを味あわせてやるぜ」
結末
セッションを終了し、アフタープレイへ移行すること。
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