2020年08月26日更新

幻の鳥

  • 難易度:★★|
  • 人数:2人~4人|
  • プレイ時間:2~3時間(ボイスセッション)

映画の主人公に仕立てあげたくて作りました。スプラッシュ!
こんな人にオススメ:冒険したい、海外に行きたい、夏は山派だ
推奨技能:目星、聞き耳、図書館、知識技能いろいろ、少しの戦闘技能
オンセで~3時間ほど。
画像資料など用意するとより一層深みが出ます。

初オリジナルシナリオとなります。いろいろと不備があると思われます。
アレンジなどは自由にどうぞ。
9/20:メモの文面を修正。
10/28:一部修正。

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ストック

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コメント

幻の鳥

探索者たちは、南米はコスタリカで、動物観察ツアーに参加する。しかし、アクシデントにより探索者たちは謎の遺跡にたどり着いてしまうが…

推奨技能:目星、聞き耳、図書館、知識技能いろいろ、少しの戦闘技能

グッドエンドのみ報酬アリ。
生還1d3
全員生還1d6
ケツァール救出1
イグ放出阻止2
ミイラを倒した探索者は、倒した数のSAN回復

導入

中南米はコスタリカ。探索者たちは様々な理由で、野生動物観察ツアーに参加することとなる。
ツアーの日程は2泊3日。
初日は宿泊地で荷物を置き、コスタリカのことや、現地のジャングルについての講義を軽く聞きながら、キャンプ地で食事を取り、参加者同士の親睦を深めることに費やす。
2日目は朝からジャングルに足を踏み入れ、動物を観察。ジャングル内には各地に動物観察を目的とした小屋が設置されており、そこで丸一日動物を観察する、といった内容。
3日目は小屋からキャンプ地へ戻り、帰国。

国立公園

ラ・アミスター国立公園には大きなキャンプ場があり、ツアーの参加者はそこに宿泊することになっている。
キャンプ場は川の流れに沿うように設置されており、川の上流には大きな滝がある。その滝は、このキャンプ場の名物と謳われるほどのもの。

ツアー初日。まずは宿泊地に到着。
探索者たちは知り合いでも赤の他人でも構わない。ここで偶然出会うことにはなる。互いに自己紹介を済ませ、話は弾んでいくことだろう。
そして講義が始まった。内容を簡単に説明すると、ジャングルは非常に複雑な地形になっており、ガイド無しに素人が足を踏み入れるのはとても危険で、まず生きては帰れない。そして、今回の動物観察では、ジャングルの様々な生物はもちろんのこと、『幻の鳥』と謳われる鳥を見ることができれば、それ以上のことはないだろう、といったことを聞く。
更にもう一つ、興味深い話を聞くことだろう。どうやらここ、コスタリカは、古代アステカ文明の遺跡がいくつか残されており、それはジャングルの中にもあるだろうということだ。古代のお宝が眠っているのかもしれない。
というのは昔のことで、今はどこも発見されており、かつ人為的に改装されていて、今では観光名所やツアー中の休憩所や避難所として使われている。(後に探索者だけになったときに、遺跡に入るという合理的な理由をつけてください。)
☆質疑応答を設けてもよい。

講義が終わり、探索者たちは再び話を始めるもよし、明日への期待を胸に、布団に潜るもよし。そのまま夜は更けていくことでしょう…。

ジャングルへ

2日目の朝

待ちに待ったジャングル探検の朝。慣れない環境に不安と緊張が隠せない中、ツアーは予定通り進んでいく。
ガイドに従ってジャングルを進んでいくと、探索者たち自身の能力では来た道を正確に辿ることは不可能だというところまで来た。
すると突如、スコールに襲われる。ジャングルの気候はとても複雑で、ガイドでさえも予知することは難解だった。雨はあっという間に激しくなり、声はかき消されてしまった。
<聞き耳>で「あっちだ!」「避難しろ!」など、遺跡跡地の避難所に逃げるかのような声。

やがて雨は弱まり、再び太陽が照り始めた。が、周囲に人の気配がない。声を出して呼びかけると、探索者たちは互いの存在を認識するが、他の参加者、はたまたツアーガイドが見当たらない。反応すらない。足跡などの形跡は、雨で流されてしまったようだ。探索者たちは、この未知のジャングルに取り残されたことを確信してしまう。0/1

晴れた視界を見渡すと、方角はよくわからないが、向こうの方に何か建物らしきものが見えることがわかる。

遺跡の入り口

建物に近づく。その建物は、おそらく探索者は足を踏み入れたことのあるものではないだろう。それは洋館や、はたまた動物観察小屋の類ではなく、おそらく数万年前ほどの、遺跡であるとわかる。
明らかに古く、巨大な石が組み合わさってできており、壁にはその時代を象徴するような絵が彫られている。<技能成功>で、アステカ文明のころの遺跡だろうとわかる。

遺跡の入り口らしき部分には篝が設置されており、火が灯っている。スコールの被害に遭ったはずだが…。(そういう呪文)
そして篝の周辺には松明が備え付けられており、持っていくことができそうだ。
さらに入り口の壁には何やら古代文字が彫られている。<技能成功>で、「復活の神殿」と読める。
入り口は下へと続く階段になっており、松明で照らせども床が見えない。少し恐怖を覚え、0/1

松明を持っていると、無事に降りることができる。降りている途中、なにやら階段の一部がカコンと音をたて軽く凹む。と同時に、背後で重いものが動く音がし、遺跡に閉じ込められてしまう。0/1

入るのに躊躇している場合、講義で、古代の遺跡があり、お宝が眠っているかもしれないという話を思い出す。もしくはPOW*5などで強制的に1人ふらりと…なんてことも。

遺跡内部

長い階段を降りると、やがて、床らしきものが見えてくる。篝が設置してあり、火は灯っていない。
灯すと、当たりが見渡せるほどになる。
どうやら丁字路のようになっており、両端には人が通れるほどの長方形の穴が空いており、先は暗くて見えない。
降りてきた階段の正面の壁には絵が彫られている。何か鳥を模しているように見える。<目星>で何か書き換えられていて、物足りなさを感じる。
触れてみる、もしくは<地質学>で、他の壁より柔らかい材質であるとわかるが、専門的な道具がないと傷一つつかないだろうとわかる。
絵のある壁に<聞き耳>マイナスで成功すると、奥には空間が続いているとわかってもよい。

手に入れた彫刻刀で鳥の絵に尾羽根を書き加えるとその壁はスライド式にずれていき、さらに下へと続く階段が現れる。奥はよく見えない。幅は大人一人がなんとか通れる程度。
☆松明を投げ入れるなどして下の明かりを確保しようとすると、なにか複数の物体が火を避けるようにスーッと動いたように見える。
降りていく途中でシュルシュルと何かが這うような音が聞こえるが、他にも何か違った音が聞こえてくる。<聞き耳>もしくは<アイデア>成功で、何かの寝息だと気づく。その音は階段を降りるにつれ大きくなっていく。
階段を降りて行くとスイッチを踏み、スライド式の壁が閉じてしまう。

ケツァールの部屋

入ってすぐのところに篝があり、火は灯っていない。
火を灯すと部屋一体は見渡せる。が、天井は依然薄暗い。見ると、何かが吊り下がっている。届かない。
<目星>で、大きい鳥かごだとわかる。
内装は人為的に改築されているようだ。
壁には絵が描かれており、大きな鳥を炎が包み、その周りには蛇が、その炎から逃げているような構図。
また本棚がいくつか設置されている。
<図書館>で『太陽の神』という本が見つかる。
◆内容

ケツァルコアトル(ケツアルカトル、ケツァールコアトルとも呼ばれる)は古くは水や農耕に関わる蛇神であったが、後に文明一般を人類に授けた文化神と考えられるようになり、ギリシア神話におけるプロメテウスのように、人類に火をもたらした神ともされた。平和の神とされ、人々に人身供犠をやめさせたという。それ故に、人身供犠を好むテスカトリポカの恨みを買い、アステカの地を追われた。この際、自分の宮殿を焼き払って財宝を埋めた後自ら生贄となり、火葬された灰が何羽もの美しい鳥となって空へ舞い上がったとも、虹の彼方に消えていったとも、金星に姿を変えて天に逃れたとも言われ、ケツァルコアトルは金星の神ともされるようになった。これは10世紀ごろ、ケツァルコアトルを名乗っていたトルテカの王が、人身供犠に反対してトルテカの首都を追い出された事件からつくられた神話だとされている。アステカにはケツァルコアトルへの人身供犠についての記録や遺跡などが多数あり、人身供犠に反対する神話が書かれたのはコルテスによる征服後だと推定されている。

・また、上記の本を手にした後、鳥類図鑑や、古代文字辞典など、希望する本があってもよい。幸運マイナス補正もしくは図書館。
◆鳥類図鑑などでケツァールについて調べた場合

ケツァール (スペイン語・英語 quetzal、ナワトル語 quetzalli) は、鳥類キヌバネドリ科の一種である。学名 Pharomachrus mocinno。カザリキヌバネドリの和名もある。体長は35cm程度だがオスは長い飾り羽をもち、これを含めると全長は90~120cmにもなる。頭から背にかけて光沢のある濃緑色をしており、腹部が鮮やかな赤色である。鳴き声が特徴的であり、キョーッ、キョーッといったふうに鳴く。

◆コスタリカについて調べた場合

南北アメリカをつなぐ中央アメリカに位置する。
国土の面積は四国と九州をあわせたほどで日本のおよそ7分の1ですが、50万あまりの生物種が生息すると言われています。
例えば、日本に生息する哺乳類が136種に対してコスタリカでは266種(うち105種がコウモリ)、鳥類が日本では約500種に対してコスタリカでは850種というように、面積は小さくても多くの種類の生き物が住んでいます。

◆アステカ文明について調べた場合
とくに気になる記述はない。

☆『火の鳥』が見つかってもいいかもしれない。

☆ここはケツァールをどうにかして燃やすとクリア。投擲や、弓矢などを制作するなど。するとケツァールは虹色の灰になり、天井に向かって登っていく。すると、部屋はとても明るくなり、天井まで照らされる。天井には、とても尾の長い鳥の絵が一面に描かれている。その絵は階段正面の絵と酷似している(階段正面の絵には長い飾り羽がない)。

石像の部屋

入ってすぐ篝があり、火は灯っていない。
火を灯すと、部屋一体を見渡せるほどに明るくなる。と同時に、入ってきた穴が突如塞がれる。通路に探索者がいた場合、分断されるが、中の音は共有できるだろう。

部屋の内装は依然古臭い遺跡になっているようだ。円形の造りになっており、中壁に沿うようにぐるりとなにやら設置してある。探索者はそれに目がいってしまうだろう。それは巨大な蛇を模しているように見え、ウロコの一枚一枚までが丁寧に彫られており、今にも動き出しそうな印象をうける…1/1d3
石像に<目星>成功で、ウロコだと思っていたものが、羽毛を模していることに気づく。また、牙と牙の間にメモを見つける。

「ある者は鋭く肉を刺し
ある者は海を渡るため
ある者は逃げる生け贄に
我らはある者のそれを借り 人に景色を伝えた」

裏には

「牙 額 右目 背 腹 尻尾 知のないものには死を」

裏のメモを見てから像を見ると、それぞれの部分の牙や羽毛が一枚だけ押し込めそうな印象をうける。

答えは尻尾。押すと、像の口から宝箱が出てくる。鍵はかかっておらず、中からは弓と矢が出てくる。これはケツァールを燃やすための矢であり、先は尖っておらず、可燃性の素材でできている(火は灯っていない)。また彫刻用のピッケルのようなものとハンマーも出てくる(彫刻用だが、武器にもなる)。
そして入ってきた場所は元通りに戻る。

別の場所を押す、または時間経過などで、おもむろに蛇の像の口がガパリと開く。中から出てくるのは、人の手。そしてそれは這いずるように動き、頭部が出て、やがて全身をその場に現す。それは人間の形をしているが、人間ではない。ボロボロの包帯に包まれたそれの、包帯が剥がれ落ちた部分からは、枯渇した皮膚が覗く。皮と骨だけになった、ミイラと呼ばれる化物は、探索者たちに襲い掛かってきた。

ミイラ(基本ルルブ234P) 数はその場にいる探索者の半分や、それ以下。

STR:20~22 CON:15~17 SIZ:13 INT:10~11 POW:15~16 DEX:7~10 db:+1d4
武器:こぶし70%1d6+db 組み付き25%
装甲:あってもなくてもよし。ある場合は2の皮膚。
SAN減少:1/1d8
倒すには物理的に砕くか、たいまつで燃やす。
燃やす場合、ラウンド毎に1d6+2のダメージを受ける(基本ルルブP63を参照)
もしくは即死にしてもよい)

もし中に入った探索者が全滅した場合、壁が上に上がっていき、開く。中に探索者の死体はなく、ただ聞いた通りの空間が広がっているだけだった。
別の探索者が入り再びミイラを出すとき、やられた探索者をミイラとして出すと尚良し!
その場合のステータスは生前のSTR2、CON1.5、DEX*2/3となる。
もしスイッチを複数押したら、押した数だけ出しちゃいましょう

遺跡最深部

階段を降りて行くとまた床が見えてくる。何事も無く足をつけることができるだろう。
見るとすぐ近くに大きな篝があり、火を灯すとこの部屋一体は照らせそうだ。
また手元の松明で照らせる範囲では正体が見えないが、何か大量のいきものの気配がする。
そして、また巨大な何かの寝息が、目の前から聞こえてくる。
奥のほうから何か光が僅かに差し込んでいるように見える。
☆ここで発狂した場合、強制的に『金切り声』の発狂にすると、イグが目覚める原因となってオススメです。
□火をつけない場合
・<目星>成功で、目の前のモノが何か巨大な生き物であること。そして、何か全身をウロコのようなもので覆われていることに気づく。そのような生き物を見たことがない探索者は、SANC 0/1d4
・探索者たちが歩きまわるたびに、まるで避けるかのように周囲の何かが、這うような音をたて動く。<アイデア>もしくは<知識>や<生物学>で、それがヘビではないかと思う。無数のヘビに囲まれているという現実に気づいた探索者はSANC 1/1d6
・歩きまわっていると、先ほどきた場所の対となる場所に階段があり、どうやら上へ続いているようだ。ここが最深部だと気づくだろう。
□火を灯す場合
△ケツァールを助けた場合→無数のヘビが遺跡の石の隙間に逃げていくのが見える。
△ケツァールを助けていない場合
・どうやらここは遺跡の最深部のようだ。奥には上に登る階段があり、その先からは明かりが漏れている。
・が、それ以上に目に入るものがあるだろう。探索者の目の前に佇んでいるそれ。眠っているように見えるそれは、たくましい男のような体格だが、巨大なヘビのような頭を持ち、全身をウロコで覆われていた。SANC 1/1d8
・そしてそれを取り囲むかのように、無数のヘビが、まるで絨毯のように地面を這っていることに気づくだろう。異常な光景にSANC 1/1d6

無数のヘビは依然こちらを睨み続けているが、どうやら何かに怯えているらしい。近寄ろうとはしてこない。
巨大な何かは完全に眠りきっているようだが…。

☆奥の階段へ進む前に発狂や何かが原因で大きな音を出した場合、大きな何か、イグは目を覚ますだろう。イグは探索者たちを睨みつけ、襲い掛かってくるだろう。(寝起きなので初撃の行動は最後にしてください。)

◆イグ、ヘビたちの父(基本ルルブp206)

STR30 CON120 SIZ20 INT20 POW28 DEX18 HP70 db+2d6
手でつかむ90 ダメージ2d6(db無し) 寝起き-30(初撃のみ) ケツァール開放-30
装甲:ウロコ6

△起こさなかった場合(<忍び歩き>もしくは成功)
・探索者が上へ続く階段に足をかけたとき、寝息がふと聞こえなくなったことに気づくだろう。振り返るとそこには、(暗闇の中で静かに光る)巨大な2つの目が、こちらを睨みつけていた。それはヒトの目ではなく、爬虫類の目、そのものだった。
イグは探索者たちを見ると、追いかけようと走ってくる。が、体が大きく、階段を登ってはこれないようだ。だがその目は依然探索者たちを睨みつけ、憎悪渦巻く轟音で叫び散らしながら、壁を破壊しようとしているようだ。
遺跡は老朽化しており、このままでは崩れ落ちてしまうのではと気づく。
走って逃げる探索者。イグの咆哮は響き渡り、耳の奥にガンガンと響き渡る。その中にかすかにシュルシュルと音がし、振り向くと先ほどのヘビが、探索者たちを追いかけてきていることに気づく。が、遺跡の崩壊に伴い、探索者との差は離れていくだろう。

採掘場跡地

探索者が階段を登り切るとそこは自然の洞窟になっており、トロッコレールと、いくつかのトロッコが見える。トロッコレールはひとつで、その先を見ることは不可能だ。先程までの咆哮、這いずる音は聞こえなくなっていると。そして<聞き耳>成功で、、かすかにレールの奥から勢い良く水が流れ落ちる音が聞こえるだろう。
どうやらそこは採掘場の跡地のようで、土壁には木製の棚が作られており、古ぼけた採掘道具がある。<幸運>成功で何か見つかるかもしれない。また、その下には大きなガラス瓶がいくつかあり、中身は透明のトロリとした液体が入っている。<技能>成功で油だとわかる。
周辺に<目星>成功で、看板が立ててあり、蛇が炎に怯えている絵が簡単に描かれていることに気づく。
探索者がしばらく調べていると、突如として地響きが聞こえる。まもなくして、崩れ落ちていた遺跡の入り口からイグの咆哮が再び聞こえ、足音、瓦礫を押しのける音が迫って聞こえてくる。探索者がその方向を向くと、そこには瓦礫を押しのけて、鋭い鉤爪のついた、ウロコに包まれた巨大な腕がその姿を覗かせる。

☆ここは油をばら撒き、松明で火をつけるなどしてトロッコで逃げる。もしくは、何かしらの形でイグを炎によって退け、トロッコで逃げるとクリア。その場合はグッドエンドへ。
何も対処せずまっすぐ逃げ出した場合、バッドエンドへ。

グッドエンド

探索者たちはトロッコに乗り、発進させる。化物の咆哮が洞窟中に響き渡るなか、探索者の乗ったトロッコは加速度的にスピードを増し、化物の声は遠のいていく。そして近づくのは、水の音。水が水を打ち、その音が轟く。探索者たちの先には一面が水の、いや、滝のカーテンが広がっている。トロッコの速度は最高潮に達し、探索者を乗せたまま、流れ落ちる水を突き破る。しかしレールはそこで途切れていた。探索者たちを乗せたトロッコは宙を舞い、そのまま、滝壺へ、落ちていくことだろう。探索者が最後に見たのは、頭から背にかけて光沢のある濃緑色をしており、腹部が鮮やかな赤色で彩られた、まるで幻のように美しい鳥だった。探索者の体は冷たい水に包まれ、やがて意識を失う。
目を覚ますとそこは、宿泊していた場所だった。ツアーガイドや客に囲まれ、服は着替えられており、まだ肌寒さを感じることだろう。話を聞くと、どうやらこの自然公園の名物の大滝から飛び出てきて、そのまま溺れていたところを助けられ、丸一日眠っていたらしい。あの遺跡はどうなったのか、あの化物は…。探索者が考えていると、外から大量の羽ばたき、そして特徴的な鳴き声が響く。探索者やその場にいた者達が外を見ると、幻の鳥ケツァールの群れが、空の彼方へと飛び去っていくのを見る。後日あなたたちは無事、帰国することができるでしょう。思わぬ探検は終わり、探索者は日常へと帰っていくだろう。

バッドエンド

探索者たちはトロッコに乗り、発進させる。化物の咆哮が洞窟中に響き渡るなか、探索者の乗ったトロッコは加速度的にスピードを増し、化物の声は遠のいていく。そして近づくのは、水の音。水が水を打ち、その音が轟く。探索者たちの先には一面が水の、いや、滝のカーテンが広がっている。トロッコの速度は最高潮に達し、探索者を乗せたまま、流れ落ちる水を突き破る。しかしレールはそこで途切れていた。探索者たちを乗せたトロッコは宙を舞い、そのまま、滝壺へ、落ちていくことだろう。探索者が最後に見たのは、頭から背にかけて光沢のある濃緑色をしており、腹部が鮮やかな赤色で彩られた、まるで幻のように美しい鳥だった…。探索者の体は冷たい水に包まれ、やがて意識を失う。
目を覚ますとそこは、宿泊していた場所だった。ツアーガイドや客に囲まれ、服は着替えられており、まだ肌寒さを感じることだろう。話を聞くと、どうやらこの自然公園の名物の大滝から飛び出てきて、そのまま溺れていたところを助けられ、丸一日眠っていたらしい。あの遺跡はどうなったのか、あの化物は…。探索者が考えていると、外から大量の羽ばたき、そして特徴的な鳴き声が響く。探索者やその場にいた者達が外を見ると、幻の鳥ケツァールの群れが、空の彼方へと飛び去っていくのを見る。だがあなた達は、違和感を覚えた。その鳥達は、なにか逃げ出しているかのように思える…その時、美しい鳴き声をかき消すかのような、怒り狂った化物の咆哮が聞こえてくる。ジャングルの方からは、逃げ惑う動物や人の声。探索者たちは確信する。ツアーは終わっても、悪夢は終わっていないのだ、と…。

☆探索者は基本無事に帰れる。が、女性探索者は将来、イグの異型の子を産むかもしれないし、そうでない探索者も、何らかの呪いを受けるかもしれない。それはKPの裁量による。
イグはジャングルに解き放たれたが、おそらく人の踏み入れない奥地でひっそりと暮らすことだろう。

背景と解説

この遺跡はブードゥー教団のごく一部の団員が、既存の遺跡を一部改築したもの。不死鳥"火の鳥"のモデルとなったケツァールや、復活の象徴とされる蛇をつかい、永遠の命を手に入れようとしたが、失敗。イグの怒りに触れ、命を落としてしまう。遺体はミイラとなり、遺跡に残っている。そこへ探索者たちが偶然訪れる、といった感じ。
石像の答え
「それは鋭く肉を刺し(サソリの尻尾)
それは海を渡るため(魚の尻尾)
それは逃げる生け贄に(トカゲの尻尾)
我らは彼らのそれを借り 人に景色を伝えた(馬の尻尾。筆先に使われているので、それで絵を描くということ。)」
全然解けなくて動かない場合、ケツァールの部屋でヒントが見つかる、もしくは天井絵と壁の絵を見比べ、尻尾のことに気づく。

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