2020年06月24日更新

呻呻呻呻呻聞

  • 難易度:★★|
  • 人数:1人~1人|
  • プレイ時間:1時間(ボイスセッション)

    "抽象的恐怖"   キャラシ不要、推定時間:約1時間、舞台:現代日本、形式:クローズド、戦闘無し、ホラー、グロ、謎解。

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ストック

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データ

プレイヤー…1名
プレイ時間…約1時間
シナリオの形式…クローズド
舞台…現代日本
 
推奨技能:無し
準推奨技能:無し
戦闘:無し
キャラシート:不要
ロスト:無し(そもそもキャラシ不要だしね!)
 
※COCルールブック第六版を参照しながら作りましたが、ぶっちゃけ閉じたままでも大丈夫です。
※テストプレイは3回行いました。
 

はじめに(重要)

このシナリオは独自性が非常に強いです。プレイヤーにも伝えておきましょう。
KPが少し特殊な処理と発言をします。特別難しいわけではありませんが、シナリオの概要は理解しておく必要があります。
プレイヤーと操作しているキャラクターの感覚は一致しません。
シナリオのあらすじとシナリオ解説は一番下にあります。
・キャラシートは不要ですが、あえてキャラシートを受けとって、SAN値回復シナリオとして使うのも面白いと思います。(事件のことなど全く知らない探索者はパフェを食べていたのでSAN値回復、とか)
・独自の神話生物もしくは化身が登場します。
・スクロールバーを見るとめちゃ長く見えますが、箇条書きのリストなどで改行が増えているだけです。
 

KPの特殊処理の例

 
KP「部屋の中で目を覚まします」
PL「意識を失う前の記憶はありますか?」
KP「それを思い出そうとはしません」
PL「!?」
KP「探索者は、それを思い出すことには興味がありません。」
 
 
PL「うーん、壁を叩いて、反響する音を頼りに他にも部屋があるか探ります」
KP「探索者はそれをすることを思いつきませんでした」
 
 
KP「それは眠っています」
PL「e?"それ"って何?」
KP「わかりません」
PL「!?じゃあ、何故眠っているってわかったの!?」
KP「わかりました」
PL「……ぇぇぇええええええええええ!?!?!?!?!?」
 
こういう感じに、"探索者の真の目的"に沿わない行動及び"探索者の認知能力では知り得ない情報"はかわしてください。
 
また、狂度1から始まり、特定の行動を起こすと次の段階へ移行します。
段階が進む度に探索者の認知能力は上昇していきます。
 
"探索者の真の目的"についてはシナリオ解説でわかります。
 
 

導入

 
「あなたは部屋の中で目を覚ましました。
窓からは光が入ってきていません。」
 
<探索開始>
 
 

狂度1

 
気になるものリスト(まずこれをPLに開示します。)

・部屋の様子
・持ち物
・服装
 
・ソファー
・木のテーブル
・金庫
・外へ繋がるドア
・窓
・照明とスイッチ
・観葉植物
・テレビ
・水槽
 
・食器
・コンロ
・シンク
・電子レンジ
・火にかけられたままのフライパン
・冷蔵庫

 
・部屋の様子
「壁は白く、照明は部屋を鉄錆色に照らしています。床はフローリングです。」
 
・持ち物
「何も持っていない。」
 
・服装
「普通の服です。」
 
 
リビングにあるもの
 
・ソファー
「白いソファーです。ところどころにシミがあります。何のシミかはわかりません。床とソファーの間は少し開いています。」
//PLがソファーの下を見ると宣言した場合
「ソファーの下に何かあるようには思いません。」
 
・木のテーブル
「木の低いテーブルです。有象無象の物が散らばっています。テーブルの上にはめぼしい物があるようには見えません。」
//PLがテーブルの下を見ると宣言した場合
「テーブルの下を見ても、何かの塊があるのみです。それは眠っています。」
 
・金庫
「ダイヤル式の金庫です。金属で出来ています。6桁のパスワードが必要なようです。」
 
・外へ繋がるドア
「ここを開ければ、外へと繋がる廊下があります。ドアには鍵穴があります。」
//PLがドアを開けると宣言した場合
「ドアは開きません。」
 
・窓
「部屋の一つの面にある、大きな窓です。外は真っ黒です。」
//PLが窓を開けると宣言した場合
「何故か開きません。」
 
・照明とスイッチ
「部屋を錆色に染める赤い照明です。壁にはそれを制御するスイッチがあります。」
//PLがスイッチを押すと宣言した場合
「押しても、何の変化もありません。」
 
・観葉植物
「ただの観葉植物です。何の植物なのかは、わかりません。」
//PLが観葉植物を動かすと宣言した場合
「動きません。」
 
・テレビ
「点いています。」
 
水槽
「丸い、金魚鉢です。それは、この部屋の中にある物の中で、明らかに最も異質な物です。金魚鉢の中心には、金魚が浮かんでいます。鱗が剥がれて、水面に浮いています。金魚は死んで、腐りかけています。金魚は口をパクパクと動かしては、あなたに小さな低い声でボソボソと何かを伝えようとしているようにも感じます。」
(ここでKPは、よく耳を澄ませればその声がはっきり聞こえるかもしれないということをPLに伝えます)
 
//PLが聴くと宣言した場合
「水槽に耳を当てて、金魚のその不明瞭な声を聞き取ります。そして、あなたは、ある一つの事実を知りました。」
→→→→→狂度2へ移行します。
 
 
キッチンにあるもの
 
・食器
「食器です。食器はシンクと食器棚にあります。食器のいくつかは汚れています。」
 
・コンロ
「火をつけられます。コンロは汚れています。」
 
・シンク
「水を流せます。シンクは汚れています。」
 
・電子レンジ
「電子レンジです。電源は入っています。今まさに、温め中です。残り、4時間で温め終わります。電子レンジは汚れています。」
//PLが4時間待つと宣言した場合
「チーン。と音を立て、物が温まりました。何か代わりの物を早急に入れなければならないでしょう。」
 
入れられる物について(これはPLに開示しません)
・食器
・テーブルの下の塊の一部(合計5回で無くなります)
・ソファーの下の物(合計5回で無くなります)
・観葉植物(合計4回で無くなります)
・冷蔵庫の中の食材(合計3回で無くなります)
(PCは、これ以外のものを入れようとは思いません)
(物が無くなると、当然ながら後の探索で調べることはできなくなります)
 
//PLが以上の物の内どれかを入れると宣言した場合
「あなたは、物を入れて、10時間にセットして温め始めます。」
 
・火にかけられたままのフライパン
「火にかけられたままのフライパンです。料理が乗っています。まだ、調理中なので、動かしてはいけません。」
 
・冷蔵庫
食材が入っています。一種類だけですが。」

 

 

狂度2

 
気になるものリスト(狂度2になったら、まずこれをPLに開示します。)

・部屋の様子
・持ち物
・服装
 
・ソファー
・木のテーブル
・金庫
・外へ繋がるドア
・窓
・照明とスイッチ
・観葉植物
・テレビ
・水槽
 
・食器
・コンロ
・シンク
・電子レンジ
・火にかけられたままのフライパン
・冷蔵庫

 
・部屋
「壁は白いですが、ところどころにシミがあります。照明は部屋を鉄錆色に照らしています。床はフローリングですが、ところどころにシミがあります。」
 
・持ち物
「ガラケーを持っています。開くにはパスワードが必要です。」
 
・服装
「普通の服です。ところどころにシミがあります。」
 
 
リビングにあるもの
 
・ソファー
「白いソファーですが、ところどころにシミがあります。何のシミかはわかりません。これは、あなたのソファーです。あなたはよくここに座って新聞を読んでいました。床とソファーの間は少し開いています。」
//PLがソファーの下を見ると宣言
「ソファーの下には、何かがあります。」
 
・木のテーブル
「木の低いテーブル。有象無象の物が散らばっています。あなたが散らかした物ですが、テーブルの上にはめぼしい物があるようには見えません。」
//PLがテーブルの下を見ると宣言
「テーブルの下を見ても、何かの塊があるのみです。それは眠っています。」
 
・金庫
「ダイヤル式の金庫です。あなたの買った金庫です。金属で出来ています。6桁のパスワードが必要なようです。」
 
・外へ繋がるドア
「ここを開ければ、外へと繋がる廊下があります。鍵穴があります。」
//PLがドアを開けると宣言
「ドアは開きません。」
 
・窓
「部屋の一つの面にある、大きな窓です。外は真っ黒です。カーテンは茶色ですが、ところどころにシミがあります。」
//PLが窓を開けると宣言
「何故か開きません。」
 
 
・照明とスイッチ
「部屋を錆色に染める赤い照明です。壁にはそれを制御するスイッチがあります。」
//PLがスイッチを押すと宣言
「押しても、何の変化もありません。」
 
・観葉植物
「ただの観葉植物です。何の植物なのかは、わかりません。今、僅かにこの観葉植物が浮遊していることに気づきました。」
//PLが観葉植物を動かすと宣言
「動きません。」
 
・テレビ
「あなたの買ったテレビです。点いています。人が画面に写っています。」
 
水槽
「丸い、綺麗な、金魚鉢です。異質な存在感を放っています。
金魚鉢の中には、一匹の息絶えた金魚がいます。尾鰭は引き裂かれてたなびいています。金魚は死んで、腐りかけています。金魚はその口を微々たる力ながらも動かしては、あなたに暗い声で何かを伝えようとしているようにも感じます。」
(ここでKPは、よく耳を澄ませればその声がはっきり聞こえるかもしれないということをPLに伝えます)
//PLが聞くと宣言
「水槽に耳を押し当てて、金魚のその陰惨な声を聞き取ります。そして、あなたは、一つの事実を知りました。」
→→→→→→→狂度3へ移行します。
 
 
キッチンにあるもの
 
 
・食器
「あなたの買った食器です。食器はシンクと食器棚にあります。食器のいくつかは汚れています。食器のいくつかは割れています。」
 
・コンロ
「火をつけられます。コンロは汚れています。」
 
・シンク
「水を流せます。シンクは汚れています。シンクは何かで詰まっているようです。」
//PLが詰まりを取り除く、もしくは詰まりを調べると宣言
「ゴボゴボッ!ゴボゴボッ!」と音をたてて、詰まっていた物が流れていきます。排水口に引っかかっていたものは、小さな鍵でした。
(ここで廊下への鍵を入手します)
//PLが鍵を調べると宣言
「小さな鍵です。」
 
・電子レンジ
「あなたの買った電子レンジです。電源は入っています。今まさに、温め中です。電子レンジは汚れています。」
//PLが待つと宣言
「チーン。と音を立て、物が温まりました。何か代わりの物を早急に入れなければならないでしょう。」
 
入れられる物について(これはPLに開示しません)
・食器
・テーブルの下の塊の一部(合計5回で無くなります)
・ソファーの下の物(合計5回で無くなります)
・観葉植物(合計4回で無くなります)
・冷蔵庫の中の食材(合計3回で無くなります)
(PCは、これ以外のものを入れようとは思いません)
(物が無くなると、当然ながら後の探索で調べることはできなくなります)
 
//PLが以上の物の内どれかを入れると宣言した場合
「あなたは、物を入れて、10時間にセットして温め始めます。」
 
・火にかけられたままのフライパン
「火にかけられたままのフライパンです。料理が乗っています。まだ、調理中なので、動かしてはいけません。ジュウ…ジュウ…と音をたてています。食材は黒ずんできています。」
 
・冷蔵庫
食材が入っています。一種類だけですが」

 

 

狂度3

 
気になるものリスト(狂度3になったら、まずこれをPLに開示します。)

・部屋の様子
・持ち物
・服装
 
・ソファー
・木のテーブル
・金庫
・外へ繋がるドア
・窓
・照明とスイッチ
・観葉植物
・テレビ
・水槽
 
・食器
・コンロ
・シンク
・電子レンジ
・火にかけられたままのフライパン
・冷蔵庫
・ゴミ袋
 
(廊下へのドアを開けた時に開示
・トイレのドア
・玄関
)
 

 
・部屋
「壁は白いですが、ところどころに赤いシミがあります。照明は部屋を鉄錆色に照らしています。床はフローリングですが、ところどころに赤いシミがあります。部屋全体からは、不快感を感じます。」
 
・持ち物
「ガラケーを持っています。パスワードは、0429です。」
//PLがパスワードを入力すると宣言
「何度も電話をかけた履歴が残っています。不在着信がひとつだけありました。」
//PLが不在着信を聞くと宣言

 
もしもし、マモル?
今あなたの家の前に着いたけど、インターホン押しても出ないから、今帰るところ。自分から呼んでおいて出ないなんて、酷いからね。それじゃあ、
 
(ドアの開く音)
 

 
・服装
「普通の服です。ところどころに赤いシミがあります。」
 
 
リビングにあるもの
 
・ソファー
「白いソファーです。ところどころに赤いシミがあります。何のシミかはわかりません。これは、あなたのソファーです。あなたはよくここに座って新聞を読んでいました。床とソファーの間は開いています。」
//PLがソファーの下を見ると宣言
「ソファーの下には、何かがあります。」
 
・木のテーブル
「木の低いテーブル。有象無象の物が散らばっています。あなたが散らかした物ですが、テーブルの上に最近買って、まだ未開封の服があります。また、あなたの読んでいた本があります。」
//PLが本を読むと宣言
「有機物は、燃焼すると、その構造が壊れて、水と二酸化炭素を放出します。」
//PLがテーブルの下を見ると宣言
「テーブルの下を見ても、何かの塊があるのみです。眠っています。」
(服は着替えることができます)
 
・金庫
「ダイヤル式の金庫です。あなたの買った金庫です。金属で出来ています。6桁のパスワードが必要なようです。確か、パスワードは忘れにくいものにした上に、どこかにメモとして書き残していた筈です。しかし、メモの位置は完全に忘れてしまっているので、何とかしてパスワードを思い出す必要があるでしょう。」
 
・外へ繋がるドア
「ここを開ければ、外へと繋がる廊下があります。鍵穴があります。」
//PLがドアを開けると宣言
「開きません。」
//PLがシンクで拾った鍵を使うと宣言
「ドアが開きます。」
 
・窓
「部屋の一つの面にある、大きな窓です。外は真っ黒です。カーテンは茶色ですが、ところどころに赤いシミがあります」
//PLが窓を開けると宣言
「何故か開きません。」
 
・照明とスイッチ
「部屋を錆色に染める赤い照明です。壁にはそれを制御するスイッチがあります。」
//PLが押すと宣言
「押しても、何の変化もありません。」
 
・観葉植物
「ただの、肌色の観葉植物です。何の植物なのかは、わかりません。僅かに浮遊しています。」
//PLが観葉植物を取り外すと宣言
吊られていた観葉植物を取り外しました。」
 
・テレビ
「あなたの買ったテレビです。点いています。あなたの家族が、画面に写っています。」
 
水槽
「丸い、綺麗な、金魚鉢です。異質な存在感を放っています。
金魚鉢の中には、一匹の腐った金魚がいます。目は抜けて、砂の上に落ちています。金魚は死んで、腐りかけています。金魚はその口を何故か動かしては、あなたにか細い声で何かを伝えようとしているようにも感じます。あまり、知りたくは無い事のように思います。」
(ここでKPは、よく耳を澄ませればその声がはっきり聞こえるかもしれないということをPLに伝えます)
 
//PLが聴くと宣言
「水面に耳を押し当てて、金魚のその掠れた声を聞き取ります。そして、あなたは、一つの事実を知りました。」
→→→→→→→狂度4
 
 
キッチンにあるもの
  
・食器
「あなたの買った食器です。食器はシンクと食器棚にあります。食器のいくつかは赤く汚れています。食器のいくつかは割れています。食材を運ぶのに使いました。」
 
・コンロ
「火をつけられます。コンロは赤く汚れています。」
 
・シンク
「水を流せます。シンクは赤く汚れています。シンクは何かで詰まっているようです。シンクには、まだ洗われていない包丁が3本あります。」
//PLが詰まりを取り除く、もしくは詰まりを調べると宣言
「ゴボゴボッ!ゴボゴボッ!」と音をたてて、詰まっていた物が流れていきます。排水口に引っかかっていたものは、小さな鍵でした。
(ここで廊下への鍵を入手します)
//PLが鍵を調べると宣言
「小さな鍵です。」
 
・電子レンジ
「あなたの買った電子レンジです。電源は入っています。今まさに、温め中です。電子レンジは赤く汚れています。」
//PLが待つと宣言
「チーン。と音を立て、物が温まりました。何か代わりの物を早急に入れなければならないでしょう。」
 
入れられる物について(これはPLに開示しません)
・食器
・テーブルの下の塊の一部(合計5回で無くなります)
・ソファーの下の物(合計5回で無くなります)
・観葉植物(合計4回で無くなります)
・冷蔵庫の中の食材(合計3回で無くなります)
(PCは、これ以外のものを入れようとは思いません)
(物が無くなると、当然ながら後の探索で調べることはできなくなります)
 
//PLが以上の物の内どれかを入れると宣言した場合
「あなたは、物を入れて、10時間にセットして温め始めます。」
 
 
・火にかけられたままのフライパン
「火にかけられたままのフライパンです。料理が乗っています。調理が終わりました。」
//PLが料理を皿によそう、もしくは調べると宣言
「火を消して料理を皿にのせました。何か別の物を火にかけなければいけない気がします。」
 
火にかけられる物について(これはPLに開示しません)
・食器
・テーブルの下の塊の一部(合計5回で無くなります)
・ソファーの下の物(合計5回で無くなります)
・観葉植物(合計4回で無くなります)
・冷蔵庫の中の食材(合計3回で無くなります)
(PCは、これ以外のものを入れようとは思いません)
(物が無くなると、当然ながら後の探索で調べることはできなくなります)
 
//PLが以上の物のうちどれかを焼くと宣言
「あなたはそれを火にかけ始めました。」
(消し炭になるまでの時間は適当でいいです)
 
・冷蔵庫
食材が入っています。三種類だけですが」
 
・ゴミ袋
「食材が入っています。一種類だけですが。予備のゴミ袋はたくさんあります。」
//PLが、電子レンジやフライパンで加熱した物をゴミ袋に入れると宣言
「入りました。あなたは満杯になったゴミ袋の口を固く縛りました。予備のゴミ袋はたくさんあります。」
 
 
廊下にあるもの
 
「廊下は、ところどころに赤いシミがあります。」
 
 
・トイレのドア
「トイレのドアです。トイレは、赤く汚れています。」
//PLが、電子レンジやフライパンで加熱した物をトイレに流すと宣言
「音を立てながら物が流れていきます。詰まらないように、少しずつ流しました。」
 
・玄関
「靴が沢山あります。外に出ることが出来ます。」
 
//PLが、全ての物を加熱し、ゴミ袋に詰める。もしくはトイレに流し、さらに服を着替えた場合
「あなたは、家にあるその物体を全て、炭と、二酸化炭素と、水にしました。それをゴミ袋に入れて、あなたはそれを持ってゴミ捨て場へ向かいます。そして、それをゴミに出すでしょう。中身は炭に過ぎないので、誰かに咎められることもありません。」
END1
 
//PLが、玄関から外へ出ると宣言(END1の条件満たしていない状態で)
「あなたは呼び止められます。」
END2
 


狂度4

 
気になるものリスト(狂度4になったら、まずこれをPLに開示します。)

・部屋の様子
・持ち物
・服装
 
・ソファー
・木のテーブル
・金庫
・外へ繋がるドア
・窓
・照明とスイッチ
・肌色のもの
・テレビ
・水槽
 
・食器
・コンロ
・シンク
・電子レンジ
・火にかけられたままのフライパン
・冷蔵庫
・ゴミ袋
 
(廊下へのドアを開けた時に開示
・トイレのドア
・玄関
)
 

 
・部屋
「壁は白いですが、ところどころに赤いシミがあります。照明は部屋を鉄錆色に照らしています。床はフローリングですが、ところどころに赤いシミがあります。部屋全体からは、異臭がします。異臭の出所は、わかりません。ここはあなたの部屋です。」
 
・持ち物
「ガラケーを持っています。あなたの物です。パスワードは、0429です。」
//PLがパスワードを入力すると宣言
「何度も電話をかけた履歴が残っています。不在着信がひとつだけありました。」
//PLが不在着信を聞くと宣言

 
もしもし、マモル?
今あなたの家の前に着いたけど、インターホン押しても出ないから、今帰るところ。自分から呼んでおいて出ないなんて、酷いからね。それじゃあ、
 
(ドアの開く音)
 

「マモルとは、あなたの名前です。」
 
・服装
「普通の服です。ところどころに赤いシミがあります。」
 
リビングにあるもの
・ソファー
「白いソファーです。ところどころに赤いシミがあります。何のシミかはわかりません。これは、あなたのソファーです。あなたはよくここに座って新聞を読んでいました。そして、いくつかの事件の記事を切り抜いて、集めていました。床とソファーの間になにかが挟まっています。」
//PLがソファーの下を見ると宣言
「ソファーの下には、何かがあります。」
 
・木のテーブル
「木の低いテーブル。有象無象の物が散らばっています。あなたが散らかした物ですが、テーブルの上には最近買って、まだ未開封の服があります。そしてあなたの読んでいた本があります。」
//PLが本を読むと宣言
「有機物は、燃焼すると、その構造が壊れて、水と二酸化炭素を放出します。」
//PLがテーブルの下を見ると宣言
「テーブルの下を見ても、何かの塊があるのみです。」
(服は着替えることができます)
 
・金庫
「ダイヤル式の金庫です。あなたの買った金庫です。金属で出来ています。6桁のパスワードが必要なようです。確か、パスワードは忘れにくいものにした上に、どこかにメモとして書き残していた筈です。しかし、メモの位置は完全に忘れてしまっているので、何とかしてパスワードを思い出す必要があるでしょう。確か、最初の二桁は、97、だった気がします。あなたは1997年に生まれたからです。」
 
//PLが金庫に970429と入力すると宣言
金庫が開きます。中には、1枚のメモが入っているだけです。
//PLがメモを読むと宣言
 
メモ
「たった1度でも、その金魚の声を聞いたなら、手遅れだ。」
 
  
 
・外へ繋がるドア
「ここを開ければ、外へと繋がる廊下があります。鍵穴があります。」
//PLがドアを開けると宣言
「開きません。」
//PLがシンクで拾った鍵を使うと宣言
「ドアが開きます。」
 
・窓
「部屋の一つの面にある、大きな窓です。外は真っ黒です。カーテンは茶色ですが、ところどころに赤いシミがあります」
//PLが窓を開けると宣言
「開きません。何故なら、あなたがテープで塞いだからです。」
 
・照明とスイッチ
「部屋を錆色に染める赤い照明です。壁にはそれを制御するスイッチがあります。」
//PLがスイッチを押すと宣言
「押しても、何の変化もありません。赤い照明と、そのスイッチは繋がっていません。最早そのスイッチは、意味のない物なのです。照明を消す必要がないからです。」
 
・肌色のもの
「ただの、肌色のものです。何なのかは、わかりません。僅かに浮遊しています。」
//PLが肌色のものを取り外すと宣言
吊られていたものを取り外しました。」
 
・テレビ
「あなたの買ったテレビです。点いています。あなたの家族が、画面に写っています。何かを叫んでいます。」
 
水槽
「丸い、美しい、金魚鉢です。まるで、存在していないかのように感じます。
金魚鉢の中には、一匹の奇妙な金魚がいます。エラからは血が煙のように薄く出ています。金魚は死んで、腐りかけています。金魚はその口をしきりに動かしては、あなたに悍しい声で何かを伝えようとしているようにも感じます。あまり、知りたくは無い事のように思います。」
(ここでKPは、よく耳を澄ませればその声がはっきり聞こえるかもしれないということをPLに伝えます)
 
//PLが聴くと宣言
「内なる心を押さえ込みがら、水面に耳を押し当てて、金魚のその訴える声を聞き取ります。そして、あなたは、一つの事実を知りました。」
→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→狂度5
 
 
キッチンにあるもの
 
・食器
「あなたの買った食器です。食器はシンクと食器棚にあります。食器のいくつかは赤く汚れています。食器のいくつかは割れています。食材を運ぶのに使いました。」
 
・コンロ
「火をつけられます。コンロは赤く汚れています。」
 
・シンク
「水を流せます。シンクは赤く汚れています。シンクは何かで詰まっているようです。シンクには、まだ使った後洗われていない包丁が3本あります。」
//PLが詰まりを取り除く、もしくは詰まりを調べると宣言
「ゴボゴボッ!ゴボゴボッ!」と音をたてて、詰まっていた物が流れていきます。排水口に引っかかっていたものは、小さな鍵でした。
(ここで廊下への鍵を入手します)
//PLが鍵を調べると宣言
「小さな鍵です。」
 
・電子レンジ
「あなたの買った電子レンジです。電源は入っています。今まさに、温め中です。電子レンジは赤く汚れています。」
//PLが待つと宣言
「チーン。と音を立て、物が温まりました。何か代わりの物を早急に入れなければならないでしょう。」
 
入れられる物について(これはPLに開示しません)
・食器
・テーブルの下の塊の一部(合計5回で無くなります)
・ソファーの下の物(合計5回で無くなります)
・肌色のもの(合計4回で無くなります)
・冷蔵庫の中の食材(合計3回で無くなります)
(PCは、これ以外のものを入れようとは思いません)
(物が無くなると、当然ながら後の探索で調べることはできなくなります)
 
//PLが以上の物の内どれかを入れると宣言した場合
「あなたは、物を入れて、10時間にセットして温め始めます。」
 
 
・火にかけられたままのフライパン
「火にかけられたままのフライパンです。料理が乗っています。調理が終わりました。」
//PLが料理を皿によそう、もしくは調べると宣言
「火を消して料理を皿にのせました。何か別の物を火にかけなければいけない気がします。」
 
火にかけられる物について(これはPLに開示しません)
・食器
・テーブルの下の塊の一部(合計5回で無くなります)
・ソファーの下の物(合計5回で無くなります)
・肌色のもの(合計4回で無くなります)
・冷蔵庫の中の食材(合計3回で無くなります)
(PCは、これ以外のものを入れようとは思いません)
(物が無くなると、当然ながら後の探索で調べることはできなくなります)
 
//PLが以上の物のうちどれかを焼くと宣言
「あなたはそれを火にかけ始めました。」
(消し炭になるまでの時間は適当でいいです)
 
・冷蔵庫
食材が入っています。三種類だけですが」
 
・ゴミ袋
「食材が入っています。一種類だけですが。予備のゴミ袋はたくさんあります。」
//PLが、電子レンジやフライパンで加熱した物をゴミ袋に入れると宣言
「入りました。あなたは満杯になったゴミ袋の口を固く縛りました。予備のゴミ袋はたくさんあります。」
 
 
廊下にあるもの
 
「廊下は、ところどころに赤いシミがあります。」
 
・トイレのドア
「トイレのドアです。トイレは、赤く汚れています。」
//PLが、電子レンジやフライパンで加熱した物をトイレに流すと宣言
「音を立てながら物が流れていきます。詰まらないように、少しずつ流しました。」
 
・玄関
「靴が沢山あります。あなたの靴もあれば、そうでない靴もあります。外に出ることが出来ます。」
 
//PLが、全ての物を加熱し、ゴミ袋に詰める。もしくはトイレに流し、さらに服を着替えた場合
「あなたは、家にあるその物体を全て、炭と、二酸化炭素と、水にしました。それをゴミ袋に入れて、あなたはそれを持ってゴミ捨て場へ向かいます。そして、それをゴミに出すでしょう。中身は炭に過ぎないので、誰かに咎められることもありません。」
END1
 
//PLが、玄関から外へ出ると宣言(END1の条件満たしていない状態で)
「あなたは呼び止められます。」
END2

 

 

狂度5

 
気になるものリスト(開示。)

・部屋の様子
・持ち物
・服装
 
・ソファー
・木のテーブル
・金庫
・外へ繋がるドア
・窓
・照明とスイッチ
・肌色のもの
・テレビ
・水槽
 
・食器
・コンロ
・シンク
・電子レンジ
・火にかけられたままのフライパン
・冷蔵庫
・ゴミ袋
 
(開示。
・トイレのドア
・玄関
)
 

 
・部屋
「壁は白いが、ところどころに血痕があります。照明は部屋を鉄錆色に照らしています。床はフローリングですが、ところどころに血痕があります。部屋全体からは、異臭がします。異臭の出所は、わかりません。ここはあなたの部屋です。」
 
・持ち物
「ガラケーを持っています。あなたの物です。パスワードは、0429です。」
//PLがパスワードを入力する
「何度も電話をかけた履歴が残っています。不在着信がひとつだけありました。」
//PLが不在着信を聞く

 
もしもし、マモル?
今あなたの家の前に着いたけど、インターホン押しても出ないから、今帰るところ。自分から呼んでおいて出ないなんて、酷いからね。それじゃあ、
 
(ドアの開く音)
 

「マモルとは、あなたの名前です。」
 
・服装
「普通の服です。ところどころに血痕があります。」
 
リビングにあるもの
・ソファー
「白いソファーです。ところどころに血痕があります。誰の血痕かはわかりません。これは、あなたのソファーです。あなたはよくここに座って新聞を読んでいました。そして、いくつかの事件の記事を切り抜いて、集めていました。床とソファーの間になにかが挟まっています」
//PLがソファーの下を見る
「ソファーの下には、何かの肉塊があります。」
 
・木のテーブル
「木の低いテーブル。有象無象の物が散らばっています。あなたが散らかした物ですが、テーブルの上には、最近買って、まだ未開封の服があります。あなたの読んでいた本があります。
//PLが本を読む
「有機物は、燃焼すると、その構造が壊れて、水と二酸化炭素を放出します。」
//PLがテーブルの下を見る
「テーブルの下を見ても、何かの肉があるのみです。」
(服は着替えることができます)
 
 
・金庫
「ダイヤル式の金庫です。あなたの買った金庫です。金属で出来ています。6桁のパスワードが必要なようです。確か、パスワードは忘れにくいものにした上に、どこかにメモとして書き残していた筈です。しかし、メモの位置は完全に忘れてしまっているので、何とかしてパスワードを思い出す必要があるでしょう。確か、最初の二桁は、97、だった気がします。あなたは1997年に生まれたからです。」
 
//PLが金庫に970429と入力する
金庫が開きます。中には、1枚のメモが入っているだけです。
//PLがメモを読む
 
メモ
「たった1度でも、その金魚の声を聞いたなら、手遅れだ。」
 
 
・外へ繋がるドア
「ここを開ければ、外へと繋がる廊下があります。鍵穴があります。」
//PLがドアを開ける
「開きません。」
//PLがシンクで拾った鍵を使う
「ドアが開きます。」
 
・窓
「部屋の一つの面にある、大きな窓です。外は真っ黒です。カーテンは茶色ですが、ところどころに血痕があります。」
//PLが窓を開ける
「開きません。何故なら、あなたがテープで塞いだからです。」
 
・照明とスイッチ
「部屋を錆色に染める赤い照明です。壁にはそれを制御するスイッチがあります。」
//PLがスイッチを押す
「押しても、何の変化もありません。赤い照明と、そのスイッチは繋がっていません。最早そのスイッチは、意味のない物なのです。照明を消す必要がないからです。」
 
・肌色のもの
「ただの、肌色のものです。何なのかは、わかりません。僅かに浮遊しています。」
//PLが肌色のものを取り外す
吊られていたものを取り外しました。」
 
・テレビ
「あなたの買ったテレビです。点いています。あなたの家族が、画面に写っています。何かを叫んでいます。場所は、あなたの家のようです。」
 
水槽
「それは金魚鉢だ。いつから存在していたのかは、わからない。澱んだ水。中には、一体の金魚が浮遊している…。赤く、赤く、夕焼けよりも赤く輝く鱗と、真っ黒に沈む目玉。幾多にも裂かれた半透明の尾鰭と、エラの隙間から覗く血の煙を携えた、金魚…。呻いている。その金魚は呻いている。苦しんでいる。何かを、自分に伝えようとしている。そう、どうしても。どうしても、そう感じる。もう戻れなくなるかもしれない。だが、自分にはそれを聞く使命がある。それはこの金魚が存在する前から、自分が生まれる前から、この宇宙が存在するより前からの宿命なのだ。アァ、そうだ、俺はこの果て無き呻きを聞くために生まれたのだ。さあ、だから、今、語り得ぬ深淵からのその声を、俺に聞かせてくれ。」
(ここでKPは、よく耳を澄ませればその声は絶対に聞こえるということをPLに伝えます)
 
//PLが聴く
 

腐 っ た 金 魚 は 喋 ら な い
あなたが聴いていた金魚の声は、全てあなた自身の幻聴でした。

「正気」へ←
 
 
キッチンにあるもの
・食器
「あなたの買った食器です。食器はシンクと食器棚にあります。食器のいくつかは血で汚れています。食器のいくつかは割れています。肉を運ぶのに使いました。」
 
・コンロ
「火をつけられます。コンロは血で赤く汚れています。」
 
・シンク
「水を流せます。シンクは血で赤く汚れています。シンクは何かで詰まっているようです。シンクには、まだ使った後洗われていない血塗れの包丁が3本あります。」
//PLが詰まりを取り除く、もしくは詰まりを調べる
「ゴボゴボッ!ゴボゴボッ!」と音をたてて、詰まっていた物が流れていきます。排水口に引っかかっていたものは、小さな鍵でした。
(ここで廊下への鍵を入手します)
//PLが鍵を調べる
「小さな鍵です。」
 
・電子レンジ
「あなたの買った電子レンジです。電源は入っています。今まさに、温め中です。電子レンジは赤く汚れています。」
//PLが待つ
「チーン。と音を立て、物が温まりました。何か代わりの物を早急に入れなければならないでしょう。」
 
入れられる物について(これはPLに開示しません)
・食器
・テーブルの下の肉塊(合計5回で無くなります)
・ソファーの下の肉(合計5回で無くなります)
・肌色のもの(合計4回で無くなります)
・冷蔵庫の中の肉(合計3回で無くなります)
(PCは、これ以外のものを入れようとは思いません)
(物が無くなると、当然ながら後の探索で調べることはできなくなります)
 
//PLが以上の物の内どれかを入れる
「あなたは、物を入れて、10時間にセットして温め始めます。」
 
 
・火にかけられたままのフライパン
「火にかけられたままのフライパンです。料理が乗っています。調理が終わりました。」
//PLが料理を皿によそう、もしくは調べる
「火を消して料理を皿にのせました。何か別の物を火にかけなければいけない気がします。」
//PLがその料理を食べる
「素晴らしい。」
 
火にかけられる物について(これはPLに開示しません)
・食器
・テーブルの下の肉塊(合計5回で無くなります)
・ソファーの下の肉(合計5回で無くなります)
・肌色のもの(合計4回で無くなります)
・冷蔵庫の中の肉(合計3回で無くなります)
(PCは、これ以外のものを入れようとは思いません)
(物が無くなると、当然ながら後の探索で調べることはできなくなります)
 
//PLが以上の物のうちどれかを焼く
「あなたはそれを火にかけ始めました。」
(遺灰になるまでの時間は適当でいいです)
 
・冷蔵庫
が入っています。三種類だけですが」
 
・ゴミ袋
「肉が入っています。一種類だけですが。予備のゴミ袋はたくさんあります。」
//PLが、電子レンジやフライパンで加熱した料理をゴミ袋に入れる
「入りました。あなたは満杯になったゴミ袋の口を固く縛りました。予備のゴミ袋はたくさんあります。」
 
 
廊下にあるもの
 
「廊下は、ところどころに血痕があります。」
 
・トイレのドア
「トイレのドアです。トイレは、血で赤く汚れています。あなたが肉を流したからです。」
//PLが、電子レンジやフライパンで加熱した料理をトイレに流す
「音を立てながら料理が流れていきます。詰まらないように、少しずつ流しました。」
 
・玄関
「靴が沢山あります。あなたの靴が2足、そうでない靴が3足あります。外に出ることが出来ます。」
 
//PLが、全ての物を加熱し、ゴミ袋に詰める。もしくはトイレに流し、さらに服を着替えた場合
「あなたは、家にあるその物体を全て、炭と、二酸化炭素と、水にしました。それをゴミ袋に入れて、あなたはそれを持ってゴミ捨て場へ向かいます。そして、それをゴミに出すでしょう。中身は炭に過ぎないので、誰かに咎められることもありません。」
END1
 
//PLが、玄関から外へ出ると宣言(END1の条件満たしていない状態で)
「あなたは呼び止められます。」
END2

 

正気

 
・部屋
ここは自分の部屋だ。汚物塗れで、血塗れの、自分の部屋に間違いなかった。
 
・持ち物
自分のガラケーだ。もともとは、母親から贈られたものだ。パスワードの0429は自分の誕生日だ。
パスワードを入力し、開く。
何度も電話をかけた履歴が残っている。不在着信がひとつだけあった。
 
不在着信

 
もしもし、マモル?
今あなたの家の前に着いたけど、インターホン押しても出ないから、今帰るところ。自分から呼んでおいて出ないなんて、酷いからね。それじゃあ、
 
(ガチャッドタッバタン)
 

マモルとは、自分の名前だ。通話の相手は母親だ。最後に呼び出したのが、母親だった。
 
 
[リビング]
 
・ソファー
白いソファー。血に塗れている。殺人事件についての記事をスクラップしていた。全ては、より完璧な殺人と、その、隠蔽の方法を知るためだった。ソファーの下にあるのは、紫に変色した父親だ。
 
・木のテーブル
木の低いテーブル。父親は激しく抵抗した。服は、殺した後に着替えるために買った。
 


 
有機物は、燃焼すると、その構造が壊れて、水と二酸化炭素を放出します。
 

燃やしてから処理することが、俺の見つけた答えだった。骨は加熱すると脆くなることは、祖父の葬式に行った時に知った。
 
テーブルの下には、目を開けたままの母親が転がっている。
 
・金庫
ダイヤル式の金庫。パスワードは970429。自分の生年月日だ。
中には、1枚のメモが入っていた。
 
メモ
「たった1度でも、その金魚の声を聞いたなら、手遅れだ。」
 
このメモは何だろうか?自分の筆跡ではない。
 
 
・廊下から部屋へのドア
ここに鍵をかけられるように改造した。すぐに閉じ込められるようにするためだ。
 
・窓
血に塗れたカーテンと、黒いテープで塞いだ窓。
 
・照明とスイッチ
部屋を錆色に染める赤い照明
スイッチは壊れている。でも、一体何故自分が赤い照明に取り替えたのかが分からない。
 
・妹
フックを刺して、吊り下げてある妹。妹は最初に殺した。父親が入ってこれを見たとき、叫んでいた。何故吊り下げたのか、自分でも理解できない。
 
これに対して目星(強制)(成功率30%)…妹の皮膚の一部が削られて、文字が刻まれていることに気づく。
 
刻印
「腐レ神ノ贄」
 
・テレビ
自分は殺害の様子を映像に記録していた。そして俺は…それを何回も何回も繰り返して見た…一体何故だ?
 
水槽
この家に、水槽なんて無い。
 
 
[キッチン]
 
・食器
食器に家族の肉を載せて運んでいた。一体何故そんな効率の悪い事をしたのか。
 
・コンロ
ガスは随分前から止められている。
 
・シンク
髪の毛を引き抜いて、ここに流していた。理由はわからない?何故?
 
・電子レンジ
大型の電子レンジ。大量の肉を詰め込んでも壊れない物を選んだ。
 
・フライパン
肉の加熱を早くするために、途中からフライパンも使い始めた。フライパンの上には、炭のように黒ずんだ指が乗っている。
…ガスが止まっていたのに?
 
・冷蔵庫
死体の一部が入っている。臭いを抑える為だった筈だ。
 
・ゴミ袋
あえて透明なゴミ袋を選んだ。そちらの方が怪しまれないと思った。
 
 
[廊下]
 
廊下には、妹を引きずった跡が残っている。
 
・トイレ
トイレにどうしても焼けなかった部分を流した。
 
・玄関
自分の靴と、家族の靴。
そのままの格好で外に出る。
もう、俺には何も残っていない。
 
END3


 

END1

 
「進まない行方不明者の捜索」
警視庁が公表したデータによると、年間の行方不明者数は増加の一途を辿っている。しかしその一方で、実際に行方不明者が発見される割合は、年々減少の傾向を強めている。その一因として挙げられるのは、警察の初期捜査の不手際である。2019年12月18日に起きていたと考えられる一家失踪事件に於いても、発覚したのは周辺の監視カメラの映像が自動的に削除された後であり、後に近所の家の中で複数人の血痕が見つかったものの、誰の物なのか判断不可能な程に劣化していた。家族4人がなんらかの事件に巻き込まれた可能性が強いが、捜査の進展は芳しく無いのが現状である。捜査がお粗末になったことの原因はモラルの低下及び予算の削減があり…………。
 
 
「人血の塗り固められた部屋の中、あなたは新聞を読み終わると、傍らの水槽の中に浮かぶ、腐った金魚の呻き声に耳を傾けた。」

 

 

END2

 
「一家惨殺事件 責任能力が認められず」
2019年12月20日に起きた一家惨殺事件の裁判で、今日最高裁で無罪の判決が出た。当事件は男性(当時23歳)が父母及び妹を自宅にて殺害した物だが、当男性は事件を全く覚えていないと主張する他、不可解な言動を続けた。裁判官は、当男性には著しい知性の退行がみられるとして、その責任能力を否定し、無罪とした。当男性は、精神病院に入院することを義務付けられた。
 
 
「金魚が……。」
「金魚が、どうしたんだい?」
「金魚が……喋って……。」
「何て言ったんだい?」
「…わかりません…。」
「いいかい、金魚は喋らないよ。金魚と人間は口の構造が違ってね、金魚には唇もないし、声帯もないから、喋ることは勿論のこと、声を出すこともできないんだ。…前にも教えたの、覚えているかい?いや、忘れたなら、別にいいんだよ。…責めてるわけじゃないから、気にしなくていいよ。」
 
嘘だ。金魚は、今も、この医者の後ろで呻いている。診断書の上に乗った、丸い金魚鉢の中央で。その腐り果てた体を浮かべながら。
 
 
 

END3

 
「明日の夜、食べたい物があったら何でも用意してやれる。何が良い?」
「…明後日の夜には…。」
「……明後日じゃなくて、明日の夜の話だ。」
「…明後日に死刑なんだな…。」
「………。」
「ああ………。」
「………。」
「…明日は、何も食べなくて良い。食べ物は、少しでも、生きている奴に残しておいた方がいい。明後日に死ぬ定めの俺が、食べるべきじゃない…。」
「…お前は何で人を殺したんだ?」
「わからない…。ただ…」
 
「ただ?」
 
「本当は、殺したくなんて、なかった。」
 
 
 


 
 

あらすじ

 
混沌なる邪神に魅入られてしまった暮 真守(クレ マモル)という23歳の男は、自身が何をやっているかさえわからぬ間に家族全員を惨殺した。そして千の貌を持つその邪神によって、死体処理の最中、徐々に正気と正常な認知能力を与えられた。全ては、邪神の気まぐれの遊び。
 

シナリオ解説

 
お察しの方もいると思いますが、このシナリオは某氏のノベルゲームに強く影響を受けております。(奇妙な文章構成、神話生物の外見などはここからきております。)元々はCoC初心者の友人に、「PLが考えていることと、PCの考えていることは必ずしも一致しない」ということを示すためのシナリオでした。が、あまりにもCoCの内容から逸脱してしまいました。反省はしている。でも後悔は(ry。
シナリオ内でPLが操作した男はニャルラトホテプに洗脳された殺人鬼であり、正常な認知能力を奪われています。正気と認知能力を奪われた状態でこの男は、自らの家族を皆殺しにし、さらにその死体を猟奇的(儀式的)に処分するという邪神から与えられた目的にのみ従った行動をみせます。金魚とその金魚鉢は男の幻覚、幻聴ですが、ニャルラトホテプが男の正気度を操作するために仕込んだもの(もしくは、その副作用)です。全ては理不尽な暇つぶしです。END1では与えた目的を達成したことを見込んで男を連続儀式的殺人鬼として生かしていますが、END2(精神病棟)、END3(死刑)では男の精神を完全に崩壊させています。END1の条件は、家の中にある死体を全て処分することです。END2は正気に戻らないうちに死体を残して家を去ると到達します。END3は金魚の呻き声を全て聞くことが条件で、ある意味一番のハッピーエンドです。
 
 
あとがき
テストプレイの3人の友人の到達エンドはそれぞれEND1,END2,END3でした。私のイカれたシナリオを毎回プレイしてくれる友人たちには頭が下がります。
こんなシナリオですが、もし使いたいという物好きな方がいらっしゃるようでしたら、無許可無断でご自由にどのようにでもお使いください。
ここまで読んでくれてありがとうございました!
 

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