マスノベ4人用シナリオです。
元々2~4人用に作ったシナリオで、元々対舞曲(対立型)だったり変奏曲(特殊型)だったりしたのでNPCを増減させればいくらでも改変できると思うんですが、一応協奏曲(協力型)になってます。
元々自分用のメモ書きみたいなシナリオだったので、書き方が甘いところは自由にやってもらって大丈夫ですし、何か質問があればTwitter(@makeUR_TRPG)までお願いします。
マスノベ ルルブ通販ページ(サークル様のBOOTHリンクです)
https://booth.pm/ja/items/1769041
・協奏曲(協力型)
・PL:4人
・ハザードランク:不定(B)
貴方は「十時大学(とどきだいがく)」に通う学生だ。
普段通りに過ぎていくはずだった貴方の大学生活は、学友の凶行により終わりを告げる。
一人の学生が講師に襲いかかったのを皮切りに、学内のあちこちで発生する一方的な虐殺。明らかに異様な事態だ。
この状況を打破するために、神器使いである貴方が行動を起こさなければならないことだけは理解できた。
貴方は最初に凶行に及んだ「松葉瀬アイ」の兄妹/姉妹(双子も可)だ。
普段の彼女は身内同士の軽口で教授への愚痴を言うことこそあれど、決してこのようなことをしでかすような人間ではない。しかし、松葉瀬アイを制止しようとした貴方が目にしたのは、炯々と輝く彼女の瞳孔だった。
貴方は神器使いを多く輩出してきた家系の出で、この大学にも家の命を受けて入学している。
同様の事情を持つ友人の「堤ユタカ」と授業の空きコマに勉強をしていた貴方の耳に、廊下の喧騒が飛び込んできた。そこには手近な人間に殺意を向けて襲いかかる学生の姿があった。
明らかな異常事態に対処すべく、貴方は行動を起こす。
午後最初の授業は、いつも睡魔との戦いだ。普段通り襲いかかってくる眠気に負けてうたた寝をしていた貴方は、友人である演者4に叩き起される。目を覚ました貴方が目撃したのは教室のあちこちで繰り広げられる凶行。
どうしてこんな騒ぎの中でいつも通り眠れていたのかはわからないが、とにかく今は安全を確保しなければ。
友人の「笹倉リツ」、演者3と並んで講義を受けていた貴方は、珍しく睡魔に襲われていた。微睡んでいた貴方の意識は、笹倉リツの悲鳴で現実に引き戻される。リツの前の席の学生が、突然隣の学生に鋏を突き立てたのだ。それを皮切りに教室のあちこちで悲鳴が上がり始める。
パニックに陥った講義室の中で、それでもすやすやと寝息を立てる演者3を、貴方は叩き起した。
貴方は「十時大学(とどきだいがく)」に通う学生だ。
普段通りに過ぎていくはずだった貴方の大学生活は、学友の凶行により終わりを告げる。
一人の学生が講師に襲いかかったのを皮切りに、学内のあちこちで発生する一方的な虐殺。明らかに異様な事態だ。
この状況を打破するために、神器使いである貴方が行動を起こさなければならないことだけは理解できた。
貴方は最初に凶行に及んだ「松葉瀬アイ」の兄妹/姉妹(双子も可)だ。
普段の彼女は身内同士の軽口で教授への愚痴を言うことこそあれど、決してこのようなことをしでかすような人間ではない。しかし、松葉瀬アイを制止しようとした貴方が目にしたのは、炯々と輝く彼女の瞳孔だった。
昼休み前、眠たそうにしていた「松葉瀬アイ」のことをあなたは覚えている。
「今期成績ヤバそうだから、勉強してて寝不足なんだよね」と話していた彼女は、いつもならあなたと昼食をとっているところ、どこかで寝てくると言って別行動をしていた。
昼休み後、教室に入ってきた彼女は、どこかで一眠りしてきたとは思えないほど不機嫌そうで、明らかに話しかけにくい気配があった。
昼休みに、松葉瀬に何かあったのだろうか。
あなたの終止符は『松葉瀬アイに何が起きたのか突き止める』ことである。
(初期胸懐)
あの子に一体何があったんだ……?明らかに普通じゃない!
貴方は神器使いを多く輩出してきた家系の出で、この大学にも家の命を受けて入学している。
同様の事情を持つ友人の「堤ユタカ」と授業の空きコマに勉強をしていた貴方の耳に、廊下の喧騒が飛び込んできた。そこには手近な人間に殺意を向けて襲いかかる学生の姿があった。
明らかな異常事態に対処すべく、貴方は行動を起こす。
この学校の敷地は、昔からこの地で生きる神器使いの家系であるあなたの家と「堤ユタカ」の家が、かつて共同で管理していた特殊な場所である。
この土地には宝や神器の使用にまつわる特殊な力があり、もし万が一誰かが悪意を持ってこの場所で宝を使用した場合に備えて、あなたの家系はこの学校内に「炎の刃」と言い伝えられる宝を隠している。
詳細な場所や効果については知らされていないが、異常事態にはそれを探すよう、あなたは言い含められている。きっと事態の解決に必要となるはずだ。
あなたの終止符は『炎の刃を探し出し、この事態を解決する』ことである。
(初期胸懐)
場所も使い方も教えといてくれればいいのに……とにかく、「炎の刃」とやらを探さなきゃ!!
午後最初の授業は、いつも睡魔との戦いだ。普段通り襲いかかってくる眠気に負けてうたた寝をしていた貴方は、友人である演者4に叩き起される。目を覚ました貴方が目撃したのは教室のあちこちで繰り広げられる凶行。
どうしてこんな騒ぎの中でいつも通り眠れていたのかはわからないが、とにかく今は安全を確保しなければ。
うたた寝をする前、あなたは何かに対して強い苛立ちを覚えていた。(苛立ちの内容については、大きな事でも、些細な事でも、PLが自由に決めて構わない。)
しかし、目を覚ましたあなたの中からは、その苛立ちが綺麗さっぱり消え失せていた。そんな感情を抱えていたのが嘘であるかのように。
少し眠ってすっきりしたからと言って、ここまで完全に消失するものだろうか……?
とにかく、今は身の安全を確保しよう。
あなたの終止符は『この異常事態を生き残る』ことである。
(初期胸懐)
気になることはあるけど……今はそんなことにかかずらってる場合でもないかな!?
友人の「笹倉リツ」、演者3と並んで講義を受けていた貴方は、珍しく睡魔に襲われていた。微睡んでいた貴方の意識は、笹倉リツの悲鳴で現実に引き戻される。リツの前の席の学生が、突然隣の学生に鋏を突き立てたのだ。それを皮切りに教室のあちこちで悲鳴が上がり始める。
パニックに陥った講義室の中で、それでもすやすやと寝息を立てる演者3を、貴方は叩き起した。
あなたは普段、授業中に眠くなることはほとんどない。しかし今日は、異様に抗いがたい眠気に耐えることができなかった。
完全に眠りに落ちそうになっていたあなたは、浅い眠りで見た夢の中で、「笹倉リツ」に腕を引っ張られた。「そっちに行ったらダメ!」と夢の中の彼女が叫ぶのと、現実のリツがあげた悲鳴が、ほとんど同時にあなたを現実に引き戻した。
いやに心地のいい夢だったような気がするが、詳細は覚えていない。
この異様な喧騒の中で眠り続けていた演者3も気にかかる。演者3は普段からよく寝てはいるが……。しかし、とにかく今はこの事態をなんとかしよう。
あなたの終止符は『この異常事態を解決する』ことである。
(初期胸懐)
心地いい、甘い夢を見ていたような気がする……それはそれとして、この状況ですやすや寝てる演者3もすごいな!?
この事件には、二人の神器使いとその神器、二つの宝が関わっている。
「堤ユタカ」と「笹倉リツ」、演者2の先祖が設置した「炎の刃」、堤家の先祖が設置した「逆落ち(さかおち)の砂時計」である。
十時大学のある土地は、かつて精霊たちの生まれる場所であったと言われており、神器や宝の力を増幅させる能力がある。この地で神器や宝を使用すると、本来狭い適用範囲の力を広範囲に適用させたり、宝の効果自体を強めたりするなどの影響が起こる。
そのためにこの土地は堤家と演者2の家の二家によって管理・保護され、土地の秘密は秘されてきたが、大学が建てられることが決定したとき、もしも悪意を持った存在によってこの地の力が悪用されたときに備え、二家は二つの宝をこの地に隠した。
ひとつは演者2の家が隠した「炎の刃」。これは神器と接続して使用することで全ての宝を破壊することができる能力を持ち、この刃によって破壊された宝はその力をすべて失う。しかし、その宝が起こした事件により失われたものは戻らない。
そのために堤家が用意した宝が「逆落ちの砂時計」である。これは人間の時間を逆行させる宝であり、普段は通常の砂時計に見える。これに神器を接続して使用すると、砂が上に昇っていき、死んだ人間の時間が逆行し、死ぬ前の状態に戻すことができる。この神器は人間にしか適用されず、この土地以外で使用しても1人ずつしか時間を逆行させられないが、この土地の力を借りることで敷地内の全人間にこれを適用させることができる。人命にしか効果がないのは、最悪の事態を想定したものであるため、人間の命を最優先にした結果である。
「堤ユタカ」「笹倉リツ」は兄妹であり、元々堤ユタカは笹倉家の人間である。子どものいなかった堤家に、神器使いの素質をもつ子供として養子に出されている。
笹倉家は紅の一派に属する家系であり、世界を混乱に陥れるための足掛かりとして十時大学のある地に目を付け、その守護者たる家系に自らの手の者を送り込もうと画策していた。そうして送り込まれた間者がユタカである。彼は堤が持つ土地の秘密について調べ、土地の力を悪用して事件を起こすよう密命を受けていた。
笹倉家の神器の力は他者の夢に干渉するものが多く、ユタカの神器の能力は「夢を通して他者の負の感情を切り離し、姿が同じ別個体として使役する」というものである。彼はこの土地の力を使ってその能力を全校に広げ、様々な人間を眠らせて切り離した感情を使役し、暴走させていた。
松葉瀬アイ、演者3はその被害者であり、アイをはじめ昼休みに眠らされた者の体は体育館に隔離されていた。教授を襲った松葉瀬アイは分離体の方であり、演者3は本体である。(シナリオ中に演者3の姿をした分離体に遭遇する)
演者4もまた術中に落ちようとしていたが、それを阻止したのは笹倉リツである。リツもまた神器使いであり、その能力は弱く他人の夢に入り込む程度しかないものの、土地の支援を受け他人の夢の中でできることが増えていた。そのため、ユタカに利用されそうになっていた演者4の夢へと干渉し、現実へと連れ戻すことが可能であった。
ユタカに与えられた指令は「学内で悲劇を引き起こすこと」「堤家の神器(演者2の家の物については知識がない)を破壊すること」の二つである。ユタカは計画を実行に移しこそしたものの、育ててくれた堤家に対する深い恩義も感じており、名門の子ども同士交流している演者2に対しても友情を抱いているため、それらを裏切ることに激しい罪悪感を抱いていた。計画を実行しても白か黒の神器使いに殺されることは明白であり、神器の破壊と共に精霊化、ないしは消滅しようと考えていた。
STR目標値15で判定。成功で鋭い殺気を感じる。失敗するとあなたに殺気を一切感じさせずに黒いマスクをつけた何者かが襲い掛かってきた。メダルトスを行い、失敗すると咄嗟のことに対応できなかったものとし、NRGが1減少する。
通り魔のように貴方に躍りかかった何者かは、仕留めそこなったとみるや憎々し気な顔をし、より人通りの多い方へ向かって走り去っていった。
その顔は、演者3によく似ていた。
キーワード「よく似た顔」が公開される。
「あれ、演者1?なんでこんなとこにいるの、授業中じゃないの?」
そう言いながら演者1の前にふらふらと現れたのは、松葉瀬アイだった。
いつも通りの態度を見せる彼女には、凶行に及んだ覚えもない。
何をしていたのか聞くと、「体育館で寝ていた」と話す。
キーワード「体育館」を公開する。
演者1の妹。誰にでも人当たりのいい元気な人物で、どちらかというと「陽キャ」と呼ばれる部類。
……のはずだったが、昼下がりの授業中に突然凶行に走った。
STR10 INT5 LUK8 CHA12
彼女に起こしたアクションに対して、アイは一切まともな応答を返すことはなく、ただ殺気や敵意が返ってくる。
彼女からはまともな人間らしさのようなものが欠けてしまっているようだ。
演者2の友人にして、PC2の家と同じく神器使いを多く輩出する堤家の出身。
このキーは諜報判定によって探ることができるが、NPC側のステータスは非公開。
養子であり、堤家の実子ではない。しかし育ててくれた堤家への恩義や、演者2への友情は強く感じており、この事態の解決のために演者2に協力を惜しむつもりはない。
神器はオカリナ、その性質は他者の眠りへ干渉することに長けたものである。
また、非常時に備え堤家が隠した宝が構内にあると聞かされており、それを探している。
演者3、演者4の友人。少し人見知りの気があるが、二人にはよく懐いている。
STR4 INT10 LUK7 CHA12
一般人を装っているが、力は弱いものの神器使いである。
他者の夢に入り込む程度の能力しかないが、珍しく眠たそうにしていた演者4に何者かの神器の気配を感じ、演者4の夢に潜って演者4を目覚めさせた。
この事件に実家が関与しているのではないかと疑っている。
キーワード「リツの実家」が公開される。
演者達が通う大学。
敷地がやたら広い。
STR18 INT22 LUK15 CHA12
神器使いのあなたには、この土地にいると自分の力が強くなっているように感じられる。
この土地には宝や神器の力を強める効果があるようだ。
このキーを最初に調査した演者は小宝「土地の力(好きなタイミングで使用でき、判定に+1の補正)を得る。
キーワード「構内地図」が公開される。
突然襲い掛かってきた、演者3によく似た人物。
諜報判定ではなく、探索判定を行って探ることができる。
STR22 INT18 LUK15 CHA17
PC3によく似た人物以外にも、複数の学友が凶行に及んでいる。
しかし、誰一人としてまともな意思疎通を行うことができず、敵意や悪意のようなものが返ってくる。
大学の地図。
学内を歩いて気づいたことを書き込めば、何か法則性が見つかるだろうか。
STR18 INT15 LUK22 CHA25
敷地内に流れる精霊たちの力が、いくつかの場所により強く流れていることがわかる。
キーワード「体育館」、「古代学研究室」、「調理実習室」、「音楽実習室」が公開される。
穏やかな精霊の気を強く感じるが、今は鍵がかけられている。
STR28 INT20 LUK15 CHA13
扉を開けると、体育館の中ではたくさんの学生や教員が眠っていた。(マスターシーンが発生していなければ、松葉瀬アイもここで寝ている。起こせば起きる)誰も怪我などはしておらず、反対に何か憑き物が落ちたかのようにすっきりした気分だと話す。
そこで眠る学生たちには何人か見覚えがある。先ほどまで構内で凶行に及んでいた学生たちの中に、よく似た顔があったような……。
偏屈な教授陣が何かと有名。普段はあまり近づきたくないが、今は人気がなさそうだ。
STR15 INT20 LUK13 CHA28
整理整頓が一切されていない雑多な棚の中から、強く精霊の力を感じる鉄剣を見つけた。
古代の剣のレプリカだろうが、これは一体……?
キーワード「鉄剣」が公開される。
栄養科の学生がよく実習を行っている。この騒動の前にも実習中だったのだろうか、調理台の上には調理器具や食材が出しっぱなしになっている。
STR18 INT14 LUK15 CHA20
タイマーなどの補助用具が並べられた棚の奥にひっそり、古めかしい砂時計が置いてある。どうして一つだけ砂時計なのだろう。
キーワード「砂時計」が公開される。
この大学内で最も強く精霊の気が満ちている。
STR17 INT25 LUK14 CHA18
音楽室の中央に強い澱みを発する神器が置かれている。
形状はオカリナだ。
「堤ユタカ」のキーを持っているものが調査したとき、キーワード「堤ユタカ(2)」が公開される。
また、音楽室の楽譜棚から、戯曲の筋書きのようなものが見つかる。
キーワード「戯曲」が公開される。
家庭の事情。あまり積極的に話したくはなさそうだ。
STR18 INT23 LUK25 CHA15
リツの実家「笹倉家」は神器の力をもって世界や人間に対して害を及ぼす神器使い「紅(クリムゾン)」の一派である。
実家の方向性に共感できなかったリツは出奔しているがリツには兄がおり、兄や実家がこの件に関わっているのではないか、と疑っている。
古びた鉄剣。
STR20 INT15 LUK14 CHA18
剣の刃裏に、自分の神器と同型の窪みのようなものができていることがわかる。
窪みは所持者に合わせて形を変えるようで、自分の神器をはめ込むことができそうだ。
少し古めかしい以外は、ごく普通の砂時計。
STR18 INT23 LUK17 CHA15
ひっくり返すと砂が落ちるのではなく、ひっくり返した瞬間砂が下のガラスに全て移動している。通常の砂時計の挙動ではない。
自分の神器が砂時計に対して反応を示していることがわかる。
二つの宝について書かれた戯曲。長い。
STR28 INT13 LUK20 CHA24
二つの宝「炎の刃」と「逆落ちの砂時計」という宝について、戯曲風に書かれたもののようだ。
「炎の刃」は神器と接続して使用することで全ての宝を破壊することができる能力を持ち、この刃によって破壊された宝はその力をすべて失う。しかし、その宝が起こした事件により失われたものは戻らない。
「逆落ちの砂時計」は人間の時間を逆行させる宝であり、これに対して神器を使用すると砂が上に昇っていき、死んだ人間の時間が逆行して死ぬ前の状態に戻すことができる。この神器は人間にしか適用されず、通常1人にしか機能しない。しかし、神器や宝の力を増幅させるこの地でなら、多くの人を救うことができる。
演者2の友人にして、PC2の家と同じく神器使いを多く輩出する堤家の出身。
このキーは諜報判定によって探ることができるが、NPC側のステータスは非公開。また、このキーは「堤ユタカ」のキー①、音楽実習室のキーを獲得しているものにしか調査することができない。
紅である笹倉家の生まれであり、笹倉リツの兄。生家の指示に従って活動している。
ユタカの神器の能力は「夢を通して他者の負の感情を切り離し、別個体として使役する」というものである。彼はこの土地の力を使ってその能力を全校に広げ、様々な人間を眠らせて切り離した感情を使役し、暴走させていた。神器を破壊しない限り、能力が止まることはない。
堤ユタカの終止符は、「学内で悲劇を引き起こすこと」「堤家の宝を破壊すること」だ。
このキーを誰かが手に入れると、ユタカは演者たちの前から逃走するか、演者たちを追い出すかして音楽室に立てこもり、教室にユタカの荷物が残される。
キーワード「ユタカの鞄」が公開される。
堤ユタカが残した鞄。
STR14 INT18 LUK15 CHA15
鞄の中に日記が入っており、計画を実行に移すまでの苦悩が記されている。
彼の、育ててくれた堤家に対する深い恩義や、名門の子ども同士交流している演者2に対する友情は本物であり、それらを裏切ることに激しい罪悪感を抱いていた。
このキーを知っている演者はユタカに対してロールプレイによる説得を試みても良い。その説得にユタカが納得した場合、彼は終止符を自らの心の導くものに書き換える。
終楽フェイズへの突入条件
「☆」のついたハンドアウトを公開することが突入条件であるが、希望すれば全てのハンドアウトを調査した上でクライマックスに移行しても構わない。
なぜなら、堤ユタカの説得に必要なハンドアウトの公開が最後になることが予想されるため、演者側に説得するか否かを選択させることができなくなるためである。
終楽フェイズへの条件を満たしたうえで、もしほかのキーに興味がなさそうであれば、そのままクライマックスに突入して構わない。
終楽フェイズでは2パターンの分岐が考えられる。
いずれの場合にも笹倉リツは戦闘に参加しないが、戦闘中合計5回まで、演者の望むタイミングで「D.C.」もしくは「pp」の小宝を使用する。
また、松葉瀬アイを調査の間同行させていた場合、松葉瀬アイは終楽フェイズにおいてフレーズ開始時に「ニーベルンゲンの歌(p98)」を使用する。ただし、松葉瀬アイは自分の手番を持たないため、3d6>=12に成功した場合のみ歌が発動するものとする。
堤ユタカを説得することができる情報を集めた演者に説得された場合のみ、ユタカは演者の説得に応じる。(ロールプレイ次第で、応じるか否かはCCが判断してよい。ロールプレイの結果対立した方が良くなったりした場合は、ボスステータスを改変するなどしてもよい。)
彼は終止符を「この事件を収め、罪を償う」ことに変更する。
演者たちに協力してこの事件を収束させようとするが、神器に近づこうとする演者たちの前にユタカを見張っていた紅「黒子(くろご)」が現れる。
「おやおや、もしやと思って様子を窺っていれば。
家命を裏切る、というのは感心しませんね、ユタカ様」
現れた黒子はユタカからオカリナを取り上げ、裏切り者であるユタカを処分しようとする。
演者たちがユタカを庇っても、庇わなくても黒子は目障りな演者たちを始末しようとユタカの神器を手に襲い掛かってくる。
黒子と配下の小駒2体の戦闘が発生する。
(演者4人VS黒子&小駒2体)
音楽実習室で堤ユタカと演者たちは対峙することになる。
演者たちはユタカを打倒し彼の神器を破壊することが勝利条件となる。
ユタカは学生たちから切り離した悪意を駒として3体使用する。
(演者4人VSユタカ&小駒3体)
また、ユタカのNRGがこの戦闘でゼロになったとき、どこからともなくユタカの監視役の紅「黒子」が現れて、『もう一度チャンスをあげる』を使用する。
「やれやれ、やはり軟弱者には荷が勝ちすぎましたか。ですが、もう少し働いていただきますよ」
堤ユタカを説得していた場合は、黒子との戦闘に勝利すると、「ふむ。やはり他人の神器では普段通りの力は振るえませんか」と言い残し、ぼろぼろの体を黒装束で隠した黒子は姿を消す。
堤ユタカを説得しなかった場合は、ユタカは倒れ、黒子はいつの間にか姿を消している。
炎の剣、逆落ちの砂時計、両方を使用するシーンを行い、学内に平穏が戻る演出を行う。どちらの宝も発動条件に神器との共鳴を入れてあるので、ロールプレイで演出できそうなら演出してほしい。
堤ユタカを倒している場合、意識を取り戻した彼がどちらに傾くかは、そこに至るまでの演者たちとの関係性から判断してほしい。好ましい人間関係を築けているようであれば、ユタカは今回のことを激しく悔い、償いのために光の差す道を歩くかもしれない。演者たちとの関係性が好ましくなければ、ユタカは自分の罪悪感に押しつぶされて、演者たちの前から姿を消すだろう。
堤ユタカと笹倉リツ、演者1と松葉瀬ユウ、演者2と堤ユタカ、演者3,4と笹倉リツなど、必要なエンディングを描写してセッションを終了する。
NRG8 BPM14 STR10 INT5 LUK8 CHA12
歌曲「ニーベルンゲンの歌」
属性:土
NRG60 BPM8 STR5 INT14 LUK1 CHA10
魔曲「精霊の踊り」「☆悪夢症候群」「★夢喰」「逢魔時」「血族の呪い」「夢幻鏡」「夢世界」「嘆きの詩」
(魔曲は全てp106)
属性:土
NRG11 BPM8 STR5 INT14 LUK1 CHA10
魔曲「精霊の踊り」「☆悪夢症候群」「七つの大罪(p86)」「魔弾の射手(p87)」「きらきら星変奏曲(p83)」
属性:風
NRG10 BPM5 STR4 INT10 LUK7 CHA12
魔曲「4つの即興曲」
※pp、D.C.の二種類を所持、演者の希望に合わせて合計5回まで使用できる。
属性:土
NRG70 BPM8
魔曲「精霊の踊り」「☆悪夢症候群」「★夢喰」「逢魔時」「血族の呪い」「夢幻鏡」「夢世界」「不倒(NRG半分で復活、双方のNRG減少量に+2、演者側の攻撃達成値に+2の補正)」
(魔曲は全てp106)
先祖代々『紅』に属する一家「笹倉家」の出身。実家は紅の一派の中でもかなり重要な立ち位置の家であり、生家自体もある意味名門。
家の指示に従い、『白』の名家である「堤家」に幼少期に養子に出されていた。笹倉リツの兄であるが、彼女と同じ時期に家で過ごしたことはない。ユタカ側からは彼女のことを認知していたため、同じ大学に通っているのを見つけたときには衝撃を受けた。
性根が善人のため、紅の意向に従い生きることに強い苦痛を覚えていたが、自分がその役回りを任されたとき、出奔した妹が探し出されて同じ役目を背負わせられる可能性を考え、実際それを示唆されたために絶対に投げ出すことができないと苦しんでいた。
演者2に抱く友情は本物で、その分演者2から信頼を寄せられる度に、自分が演者2を欺いている罪悪感に押しつぶされそうになっていた。
神器はオカリナで、神器自体は土の精霊に好かれやすい堤家でもらったもの。そのため陶器製。しかし、自分に宿っていたのは笹倉家にいたときからの土の精霊であったため、その親和性を皮肉に思っていた。
笹倉リツが平穏な日常を送る事を、心の底から願っている。
『紅』の一派「笹倉家」を出奔した少女。養子に出された年の近い兄の存在は聞かされていたが一切面識はなく、演者たちが伝えない限りセッションにおいても彼女からは認知しない。
紅の意向のままに生きることに耐えられず、家を逃げ出して暮らしている。そのために基本的に頼りがなく、実家の問題に巻き込んでしまったり逆に実家の手先であったりする可能性を考えると、なかなか友人も作ることができなかった。そのため、演者3,4は数少ない貴重な友人である。
自分は家を逃げ出すことができたが、その選択肢すらなく何処かで生きているであろう顔も知らない兄がどうしているのか、ずっと気にかかっている。
演者1の妹。神器使いの血縁者であるため、彼女自身にもほんの少しは素質があるのだろう。1曲だけ歌曲を歌うことができる歌者に近い存在である。
演者1とは違って平穏な世界で平凡に生きているため、神器や宝にまつわる戦いに関しては全くの無知。しかし、演者1を強く信頼しているため、演者1に今回の事件について真相を語られれば訝しみながらも信じるし、異常現象を何か目にすればあっさり信じる。
演者1を案じており、なるべく危ないことをしないでほしいと考えている。そのため、この異常事態についての説明を一切されない場合においても、「こんな状況で演者1をほっとけないよ!」とついてくる。
成長するたびに演者1との距離が開いていくことを寂しく思っており、何か困っていたり苦しんでいたりしないかと心配している節がある。
堤ユタカの監視役。笹倉家に関わる人間。家より上位の存在から派遣されているのか、家の部下なのかはユタカも認知していない。
ユタカに「自分が逃げ出したとき、リツが巻き込まれる可能性」を示唆した人物。
本人も紅に染まり切っているため、基本的に何を考えているのかわかりづらい。外では黒装束と頭蓋布でいつも顔を隠しているが、監視対象のユタカにちょっかいをかけに行くときは時折素顔を晒している。曰く、「ぞっとするほどきれいな顔をしている」らしい。
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