夜な夜な、魔術師、狂信者たちによる狂宴が行われている。
彼らは、無辜の人間を攫ってきては、その命を弄んでいるのだ。
全ては、大いなる神への生け贄のため。
事件に巻き込まれた探索者たちは、彼らの手から逃れるべく命がけの隠匿ゲームに挑まなければならない。
なお探索者たちはみな、≪記憶を曇らせる≫※ルルブ255Pの呪文を受けていて、記憶が曖昧である。探索者たちが記憶を取り戻すには、解呪の魔法をかけられた鍵を手に取る必要がある。
クリティカル処理で困ったときは、報酬として追加のゴールドで支払ってよい。
生存者がゴールドを持ち帰った場合、一枚につき10万円で換金する。
オリジナルの狂気表を使うこと(犯人が茫然自失になると理不尽バレするので)。
この物語のポイントは、殺人者が手に入れるのは、“鍵”、愚者が手に入れるのは“丸い取っ手がついた鍵”と表現されていることである。特に後者は、少ししつこいくらい言って良いだろう。
またPLに、「過去の描写をもう一度することはない」ことを事前に言っておく。
ただ、VCの関係で聞き取れなかったりしたところはもちろん繰り返すこと。
それと、取得したアイテムなどは、ご自身が個別チャットで管理してもらうことも伝えること。
目覚めるとそこは、外明かりのない洋風のお屋敷、そのロビーでした。
あなたたちが顔を上げると、自身の視界がずいぶんと狭くなっていることに気づくでしょう。
どうやらみなさんは何か、仮面のようなものを被せられているようですね。
周囲には、自分以外にも仮面をつけた人間がいるようです。
(ロールプレイへ)
【オープニングで発生するイベント】
『仮面を調べる』
仮面はどうやら、頑丈な金具で固定されているらしく、外すことはできそうにありません。
※PLはお互いに対して《心理学》及び交渉系技能が使用できなくなることがわかる。
『目の前の死体に気づく』
発生条件:PLがロビー全体を調べようとする。
ロビーを調べたあなたは、中央に倒れ伏している男の姿があることに気づきます。
彼はいま、かっと目を見開いて、胸にナイフを突き立てられ、息絶えていました。
このような異常事態にその身を置かれたみなさんは、SANチェックです。
成功で0、失敗で1D3。
『記憶がない?』
発生条件:PLが「何故ここにいるのか」を議論する。or任意のタイミング。
ここでシークレットダイス【s1d3】。ただしこの時点ではまだブラフ。
全員に同一の隠しメッセージ。
”あなたはいま、記憶がぼんやりとしている。
自分が何者であるかはわかるが、ここ最近の記憶がはっきりしない。
何か大切な記憶が欠落している気がする。”
『ポケットにずしりと重みが……』
発生条件:PLが、自身の荷物を確認する。or任意のタイミング。
あなたがこれまで持っていたものは、何もかも奪われてしまっているようです。
みなさんはその代わりに、それぞれのポケットに革袋が一つ、入っていることに気づくでしょう。革袋の中にはなんと、金貨が入っているようです!
各PLのゴールドを配布。ただしKPは、ゴールドを均等に分けてはいけない。
HPの値が最も”低い”ものから順番に、
1位のPL:袋の中に、金貨が5枚入っている。
2位のPL:袋の中に、金貨が3枚入っている。
3位のPL:袋の中に、金貨が1枚入っている。
という具合に分けること。
(同値のPLがいるなら、総合的なステータスを見てなるべく弱いキャラに渡す)
ロビーを調べると、気になるものがいくつか見つかることでしょう。
『三つの扉』、『目の前の死体』、『掲示板』、『出口』、『監視カメラ』。
ではまず、ロビー全体に《目星》を振ってください。
成功で、
『探索者たちが辺りを見回すとそこが、実に豪華な洋館であることがわかりました。
壁と床は寒々しい大理石で創られていて、よくよく注意して見ると、壁面には得体の知れない怪物の彫刻がみられます。
触腕のついたしまりのない頭部が、鱗に覆われ未発達の翼を備えるグロテスクな胴の上にのっている……そんな彫刻です。
何よりこの図像を衝撃的にまで禍々しいものにしているのは、このもの全体の漠然とした輪郭でした。(任意)
想像力を働かせずとも、あなたは気づくでしょう。この館の主は、この奇妙な怪物の熱烈な信奉者に違いあるまい、と。』
【調べられる場所】
・三つの扉
(判定不要):『部屋の中には、向かい合って“右側の扉”、“真ん中の扉”、“左側の扉”が見える。扉には彫刻が施されており、扉ごとにその内容が違っているようでした。』
↓↓↓
・(向かい合って)右側の扉
《目星》:成功で『武器・防具・鍵の彫刻が施された扉』
失敗で『玩具のようなデザインの扉』
・真ん中の扉
《目星》:成功で『鍵を持っている占い師と思しき老婆の彫刻』
失敗で『老婆の彫刻』
・左側の扉
《目星》:成功で『恐らくは、歩いている骸骨を模したと思われる彫刻。
化け物の背後には、金貨と鍵の入った宝箱の図像も見受けられる。』
失敗で『歩いている細長い人間の彫刻』
・死体
《目星》:『彼の胸に、深々とナイフが突き刺さっている』
ナイフを引き抜くこともできるが、血と人間の油で汚れて、使い物にならない。
死体を調べても特に情報は得られない。
・掲示板
(判定不要):壁際には一つ、羊皮紙が貼り付けられた数メートル四方の掲示物が見られた。
その内容は、以下のようなものだ。
『愚者と殺人者ゲーム』
①きみたちの中に一人、”殺人者”がいる。
②きみたちはここを出る前に、”殺人者”を見つけなければならない。
③最終投票で”殺人者”が最多票となることが、“愚者”の勝利条件だ。そうすることでのみ、“愚者”は無事、ここを出ることができるだろう。
④逆に、最終投票で”殺人者”が逃げ切れば、”殺人者”のみがここを出ることができる。
※GMの補足として
なお、この屋敷にいる間、PL同士の諍いは許されないようです。
『もしそうした場合、暴力を振るった者自身がペナルティを受ける』とのことです。
また、今回のシナリオは別行動ができないものとします。全員で動いてください。
このシナリオには制限時間がある。長時間(数時間以上)の休憩は許されないでしょう。
・出口
両開きの格子戸になっており、錠前で四つ、頑丈に施錠されている。
この扉を開くには、どうやら四つの鍵を入手する必要がありそうだ。
・監視カメラ
(判定不要):『屋敷のあちこちには、最新鋭のものと思われる監視カメラが仕掛けられている。カメラはどうやら動いていて、こちらの様子を撮影しているようだ』
《銃関係の技能》《機械関係の技能》:『よくみると、カメラは弾丸を発砲する機能が備え付けられているようだ。いまのところそれが発砲する様子はないが、いずれ火を噴く時が来るかも知れない』
《アイディア》: 『あなたは、ぼんやりと想像を巡らせてしまう。このカメラの向こう側にいる、恐るべき狂人の眼差しを。自分たちの命を玩具にしてあざ笑う、悪魔のような連中の姿を。
あなたの人生はいま、外道の慰み者にされているのだ!』
SANチェック成功で0、失敗で1d2。
・金貨
(判定不要):金貨はそれぞれ『Gold』と彫刻されているようですね。
《アイディア》:『あなたにはこれが、本物の純金であることがわかる。うまくこれを持ち帰ることができたら、現金に換えられるかもしれない!』
探索者たちが部屋に入ると、そこは様々な雑貨が置かれている不思議なお店でした。
ガラスで仕切られた店のカウンターには、店主らしき男がいて、
「やあ、ここはアイテム屋だよ!」
と、朗らかに笑っています。
また、彼の手元には、メニュー表らしき一枚の紙がありました。
『こんぼう:1ゴールド
てつのけん:2ゴールド
てつのよろい:4ゴールド
回復アイテム(体力):5ゴールド
回復アイテム(正気):2ゴールド』
※ここで買い物を一度以上行うことで、『かぎ:5ゴールド』が店頭に並ぶ。
※PLがその他の近接技能などを持っていた場合は、“てつのけん”と同じ値段で該当武器を売ってあげても良い。
【調べられる場所】
・店主
ガラスに阻まれて手が届かない場所に、一人の中年男性に見える。
⇒ガラスは防弾でできており、破壊はできそうにない。
・店内
なお、探索者は店の奥を《目星》で確認することができる。
成功で、『店の奥に、キラリと輝く鍵が見える』
・店の奥の鍵
《目星》:鍵or丸い取っ手の鍵(GMの任意)。
それ以上のことは、近づいて観ないことにはわからない。
【イベント】
『投げ銭』
RPなどで店主と話すと、
「我々は退屈しているんだ。もし何か面白い情報があるなら、その対価を払ってやってもいい」
⇒マイナー系の『知識系技能』『行動技能』をKPが指定。その技能でダイスロール。
もしプレイヤーがリアル知識でロールプレイするなら、ダイス目にボーナスしたりしても良いだろう。 成功で1ゴールドをチップとしてももらうことができる。
薄暗い室内を、オレンジ色の光が照らしだしています。
部屋の中央には、紫色のローブを身に纏った老婆が座り込んでいて、こちらを観るやいなや、こういうでしょう。
「やあやあ、お客さん! うちは占い屋だよ! いまなら1ゴールドで、あんたらのうちの一人を占ってあげよう!」
⇒占った場合は、「占い師の老婆は、シャッフルしたタロットカードをPLの前に置き、一番上のカードを見せる」
ただし、ここで渡されるカードはブラフであり、死神、愚者を除いた20枚ある中のタロットカードを【s1d20】で決定する。PLを悩ませたい場合はそれっぽいのをGMが選んでも良い。
その後、もしそのプレイヤーが鍵を未所持だった場合、
「占った記念に、この鍵を差し上げよう!」
といって、占った相手に鍵(まだどのPLにも渡されてない鍵⇒鍵or丸い取っ手の鍵)を押しつける。
【調べられる場所】
・占い師
《目星》:フードを深く被っているため、その顔まではわからない。彼女の手元には小箱が一つあって、老婆は時折、気遣わしげにそれに目配せしている。
《心理学》《オカルト》など:胡散臭い。彼女はどうもタロットカード占いの知識などはなく、適当にカードを引いて渡しているだけのようだ。
(右側の部屋を経由しているのであれば)《アイディア》:この部屋、どうやら先ほどのアイテム屋と違ってガラスで仕切られていない。あなたが望むなら、老婆に暴力を振るうこともできるかもしれない。
【イベント】
『小箱の中身を手に入れる。』
《言いくるめ》《説得》あるいはロールプレイでも可:5ゴールドで一枚の紙を売ってくれる。これは《値引き》成功で3Gになる。
あるいは、回復アイテム(正気)や(体力)をプレゼントしてみても、喜んでもらえるだろう。
紙の内容は、22枚のタロットカード表。
『タロットカード表』
0 愚者/I 魔術師/II 女教皇/III 女帝/IV 皇帝/V 教皇/VI 恋人/VII 戦車/VIII 正義/IX 隠者/X 運命の輪/XI 力/XII 吊された男/XIII 死神/XIV 節制./XV 悪魔/XVI 塔/XVII 星/XVIII 月/XIX 太陽/XX 審判/XXI 世界
『友好的な占い師』
占い師は狂気に囚われた廃人であるが、親切にしてくれた“探索者”に味方をしてくれることもあるだろう。
そうした場合、部屋を出ようとしたタイミングで、
「ちょっと待ちな」
と声をかけてくる。
「あたしにゃあもう、難しいことはわかんないけどね。“殺人者”は、狡猾なヤツだ。“愚者”の振りをするのが、とんでもなく得意だって話だよ。
もしヤツを捕まえたけりゃあ、記憶の鍵を紐解くことだ。それが大事だよ。(任意)
Or 仲間はずれを見つけることだ。それが“殺人者”を見つける鍵になるだろう。(任意)」
部屋の中は、これまでの雰囲気とは打って変わって、ずいぶんと薄暗い場所のようです。ところどころタイルの剥がれた廊下を進んでいくと、そこはどうやら、死体安置室と思われる空間のようでした。
調べられる場所:『二つの台』と『四つの鉄の引出』
【調べられる場所】
・二つの台
【判定不要】:ステンレス製の遺体洗浄用台です。キャスター付きの構造ですが、すっかりさび付いてしまっていて動かしようがありません。
台の上には、がっちりと固定されたスイッチがあって、
『鍵を求めし者、ボタンを同時に押すべし』
とあります。
・鉄の引出
【判定不要】:古びた鉄の引出です。
おそらく、死体がこの中に安置されているのでしょう。
引っ張ってみたとしても、びくともしません。
【イベント】
『骸骨×2との戦闘』
発生条件:二つの台にあるスイッチをそれぞれのプレイヤーが押す。
その際、KPは全員の位置関係をPLに確認し、しっかりと把握しておくこと。
ガチャン! と音を立て、ピッタリとしまっていたはずの鉄の引出が唐突に開きます。
中から現れたのは、二体の動く骸骨の怪物でした。
カタカタと音を立てながら笑うその怪物は、明らかにあなたたちに敵意を向けています。
SANチェック。成功で0。失敗で1d6
骸骨は殺人者ではない者に(殺人者が決まっていない場合は、体力の高いものを優先して)可能な限り近い引出から出現する。
骸骨との戦闘に勝利することで、
ガチャンと音を立て、(骸骨が出てこなかった)引出が半開きになった。
その後、片方の引出を調べると10ゴールド、もう片方の引出を調べると宝箱に入った“鍵”が入っている。
仲間に対して攻撃を行った場合、自動管制のガン・カメラから弾丸が発射される。
一回目は威嚇。絶対に外れる。
二回目以降はペナルティ。
銃で撃たれて、確定で1D8ダメージ。
※状況を見て、ゴム弾設定にして1d3にするなど、多少容赦してあげても良い。
入手する“鍵”は、二種類。死神の鍵×1、愚者の鍵×2
鍵には《忘却》の魔術が解除される仕掛けがあって、鍵を入手するたびに、探索者たちの記憶が蘇っていく。
以下、注意点。
KPは、探索者たちが一人一つずつ鍵を手に入れるように仕向けなければならない。
鍵の入手順番はキーパーが自由に決めて良い。
鍵は、同一人物に手渡されてはいけない。もし、何らかの理由でPL一人が二つの鍵を手に取ることになったとしても、何も起こらない。その後PLの手から他PLの手に移った場合は、通常通り記憶復活の処理を行う。
『丸い取っ手=0=愚者』の暗示である。KPは可能な限り公平に、鍵に関する描写を行うこと。
もし、すでに鍵を持っているPLが鍵を手に取ろうとすると、
第一の部屋:アイテム屋「ザンネンだが、あんたに鍵を売ってやることはできねえな!」
第二の部屋:占い師「ザンネンだが、あんたのことを占ってやる気にはならないね」
第三の部屋:戦利品の宝箱「なぜだかびくともしない!」
個別チャットで、『おまえにその権利はない』、という声が響き渡った。
というメッセージ。
それでも食い下がるようなら、「鍵は一人一ツと決まってるんでね。一人の人間に二つの記憶があるなんて、変な話だろう?」
・鍵 ※これに関しては、ただ『鍵』とだけ説明すること。
死神の鍵。殺人者としての記憶が蘇る。
『あなたの記憶』
鍵を手に取ると、あなたの記憶が自然と蘇ってきた。
あなたはなんと、ロビーの男を殺した張本人だった!
とはいえ、あなた自身に過失はない。あれは正当防衛なのだ!
しかし、それを仲間に主張したところで、待ち受けているのは無残な死だけだろう。
そう思うあなたの頭の中に、何者かの声が響き渡る。
『もし、仲間から犯人扱いされても諦めるな。体力を温存して最終投票に向かえば、あるいは逆転の目があるかもしれない』
不思議な経験をしたあなたは、SANチェックを行う。
成功で1、失敗で1d4。
また、任意のタイミング(死神が有利だなと感じたら行わなくてもよい)で、
死神であるあなたには、愚者たちの記憶が手に取るようにわかるだろう。
残った二人の記憶が、あなたの頭に流れ込んでくる。
この記憶は、あなたが愚者のふりをするのに役立つかもしれない。
(他者の記憶なので、指定されているSANチェックは不要です)
下記、他プレイヤーたちの『記憶』×2を秘匿チャットで送信する。
⇒この『鍵』に《アイディア》の半分を振って成功した場合、『複雑な形状をしているためわかりにくいが、おそらく” XIII”という文字が象られていることがわかる。』という情報を、個別チャットに提示する。
▼
・丸い取っ手がついた鍵 ※少ししつこいくらい、“丸い取っ手”について言って良い。
愚者の鍵。ここ最近の記憶が蘇る。提示する記憶は、以下のどちらでもよい。
『あなたの記憶』
ふと、それまでぼんやりとしていたあなたの記憶が、さらに薄ぼんやりと霞がかかる。ただしあなたは、自身の善性を信じている。『自分はきっと、人殺しではない』、と。
そんなあなたの頭の中に、何者かの声が響き渡った。
『もし自分以外の誰かが殺人者ならば、そいつは自分の知らない情報を知っている可能性がある。何か、おかしな動きをしている者はいないだろうか……?』
不思議な経験をしたあなたは、SANチェックを行う。
成功で1、失敗で1d4。
▼
『友の記憶』
不意に、あなたの記憶が蘇る。……なんと、殺されていたあの男は、ごく最近知り合った、あなたの友人ではないか! だが残念なことに、それ以上の記憶がどうしても思い出せない。
だが、確信して言えることがある。
「自分は犯人ではない。自分は、友だちになった人を殺すような人間ではない!」
そんなあなたの頭の中に、何者かの声が響き渡った。
『無実の証拠が見つかれば、仲間を説得することができるかもしれない』
友人の死を体験し、不思議な経験をしたあなたは、SANチェックを行う。
成功で2、失敗で1d6。
⇒この鍵に《アイディア》の半分で振って成功した場合、『洒落た装飾に紛れてわかりづらいが、取っ手の部分が少し楕円形に歪んでいることがわかる。』という情報を、個別チャットに提示する。
・発生条件:三つの鍵を手に入れた状態で、ロビーに戻る。
いつの間にか、掲示板の前に一つの投票箱が配置されていることがわかりました。
その横には人数分の、奇妙な形をした筆記用具のようなものが置かれています。
掲示板の前に来たみなさんはすぐに気がつくのですが、どうやら掲示板の内容が書き換わっているようですね。
その内容は、以下のようなものでした。
『五分間の議論ののち、各一分間の推理を披露する。
“殺人者”と思われる者に投票せよ。
ただしその名は、赤きインクでなければならぬ。』
※その後、GMの口頭でルール解説。
投票用紙には、一枚書くごとに専用の注射器で血をたっぷりと抜く必要がある。
投票用紙に名前を一枚書くごとに3点のダメージ。この際、ショックロールは無視。
回復アイテム(体力)はそのまま投票に使える。
同数票が発生した場合はHP減少なしの決選投票。
この時、KPのアドバイスとして、これでも決まらなかった場合は得票したPLがロストすることを伝えること。
【調べられるもの】
・筆記用具
《アイディア》:探索者たちはその、得体の知れない道具の使い道を想像するでしょう。どうやら、この奇妙な道具は、人間の血をインク代わりに使うもののようだ!
これから行われるであろう、残酷なショーに思いを巡らせた探索者たちはSANチェック。
成功で1、失敗で1D4
【イベント】
『議論開始』
準備時間として、最大三分間の買い物を済ませてもらう。
その後、五分間の議論。
その後、一分間の推理時間。
⇒これは、鍵を最初に手に入れたPLから行う。
その後、裏チャットで、誰に、何票投票するかを連絡してもらうこと。
最多得票が誰かによってエンディングが分岐。
『おめでとうございます! 殺人者の勝利です!』
そんなアナウンスとともに、屋敷のあちこちから『ぶーぶー!』というブーイングが響き渡りました。
耳鳴りを起こすような、憎悪の渦。
それは、この“見世物”の観客が、少なくない数の人間であることを物語っています。
(それでは【殺人者PL】、一言どうぞ)
探索者たちが驚いていると、【殺人者PL】を除いた二人の頭部が、「ぱんっ」と音を立ててはじけ飛びました。
どうやら仮面には小型の爆弾が仕掛けられていたらしく、それが爆発したらしい。
先ほどまで仲間だった二人は、一瞬にしてその命を奪われてしまいました。
同時に、あなたの仮面をロックしていた金具が自動的に外れ、床へと落ちます。
顔面に貼り付いていたそれから解放されたあなたの顔は、びっしょりと汗で濡れていました。
(ロールプレイ)
ふと気がつくと、投票箱がパカリと開いていて、血で穢れた投票用紙に紛れて、最後の鍵が置かれている。
鍵を調べると、その取っ手には『XXI』(21)という数字が象られていることがわかるでしょう。
あなたは、直感的に理解することができました。
『XXI』は、物語の終焉を現す、“世界”を暗示するタロットカードの番号であることに。(任意)
(ロールプレイ)
鍵を手に取ったその瞬間、あなたの記憶が今度こそ全て、蘇ります。
あなたたちは皆、マサチューセッツ州にある街、――アーカムという場所で知り合った、旅行者一行だったのです。
アーカムを観光していたみなさんはある日、謎の集団の襲撃を受け、この奇妙な屋敷に連れてこられてしまったのでした。
ロビーで最初に殺されていた男はその際、謎の集団の一味だった者。
狂信者の手先であった彼を、あなたは返り討ちにしたのでした。
今回の一件は、狂信者どもの仇討ちのつもり、だったのかもしれません。
(この時点で、“出口”を除く全ての施設は使用不可になる)
(あとはプレイヤーの自主性とロールプレイに任せること)
(記憶の詳細を訊ねられれば、『ただ、旅先で居合わせた誰か』以外の情報は特にないが、もしKPが望むなら、彼らの関係性を創作しても良い)
(いずれにせよ、最終的には脱出することになるだろう)
(脱出して一言、みたいなロールプレイを期待したい)
ふと、あなたがポケットをまさぐると、身に覚えのない紙切れが一枚、入っていました。
『次回のゲーム会を、お楽しみに!』
そこであなたは、ようやく気づくでしょう。
狂信者の宴は、まだ終わっていない、と。
【END】
『クリア報酬』
SAN値:1d6回復を二回行う。
不定の狂気発動したPL:『1D6ヶ月×1D3』でSAN回復。
クリティカルが発生したスキルに経験値チェック。
1d100を振る⇒失敗したら成長判定⇒1d10をロールして出目で上昇。
(二人が最多得票となり、その片方が殺人者だった場合は一人生き残り版のED)
『おめでとうございます! 愚者の勝利です!』
そんなアナウンスとともに、屋敷のあちこちから『ワッ』という歓声が響き渡りました。
万雷の拍手。
それは、この“見世物”の観客が、少なくない数の人間であることを物語っています。
(それでは【殺人者PL】、最期の一言をどうぞ)
探索者たちが驚いていると、【殺人者PL】の頭が、「ぱんっ」と音を立ててはじけ飛びました。
どうやら、みなさんの仮面には小型の爆弾が仕掛けられていたらしく、それが爆発したらしい。
先ほどまで仲間だったその人は、一瞬にしてその命を奪われてしまいました。
同時に、あなたたちの仮面をロックしていた金具が自動的に外れ、床へと落ちます。
顔面に貼り付いていたそれから解放されたあなたたちの顔は、びっしょりと汗で濡れていました。
(ロールプレイ)
ふと気がつくと、投票箱がパカリと開いていて、血で穢れた投票用紙に紛れて、最後の鍵が置かれている。
鍵を調べると、その取っ手には『XXI』(21)という数字が象られていることがわかるでしょう。
あなたは、直感的に理解することができました。
『XXI』は、物語の終焉を現す、“世界”を暗示するタロットカードの番号であることに。(任意)
(ロールプレイ)
それを手に取った瞬間、あなたの記憶が、今度こそ全て、蘇ります。
あなたたちは皆、マサチューセッツ州にある街、――アーカムという場所で知り合った、旅行者一行だったのです。
アーカムを観光していたみなさんはある日、謎の集団の襲撃を受け、この奇妙な屋敷に連れてこられてしまったのでした。
ロビーで最初に殺されていた男はその際、謎の集団の一味だった者。
今回の一件は、狂信者どもの仇討ちのつもり、だったのかもしれません。
(この時点で、“出口”を除く全ての施設は使用不可になる)
(あとはプレイヤーの自主性とロールプレイに任せること)
(記憶の詳細を訊ねられれば、『ただ、旅先で居合わせた誰か』以外の情報は特にないが、もしKPが望むなら、彼らの関係性を創作しても良い)
(いずれにせよ、最終的には脱出することになるだろう)
(脱出して一言、みたいなロールプレイを期待したい)
ふと、あなたがポケットをまさぐると、身に覚えのない紙切れが一枚、入っていました。
『次回のゲーム会を、お楽しみに!』
そこであなたは、ようやく気づくでしょう。
狂信者の宴は、まだ終わっていない、と。
【END】
『クリア報酬』
SAN値:1d6回復を二回行う。
クリティカルが発生したスキルに経験値チェック。
1d100を振る⇒失敗したら成長判定⇒1d10をロールして出目で上昇。
●登場人物・クリーチャーのデータ
・第一の部屋の店主
STR:12/CON:14/POW:15/DEX:13
APP:11/SIZ:13/INT:14/EDU:17
HP:13/MP:10/SAN:0/回避:34/ダメージボーナス:なし
[技能]
こぶし:80%/キック:55%/クトゥルフ神話:15%
値切り:50%
※彼は一応、狂信者側の人間である。
・第二の部屋の占い師
STR:10/CON:14/POW:15/DEX:13
APP:11/SIZ:13/INT:14/EDU:17
HP:5/MP:10/SAN:0/回避:34/ダメージボーナス:なし
[技能]
こぶし:25%/キック:25%/クトゥルフ神話:15%/芸術:演技:50%
※彼女は、ただ脅されて演技をしているだけの可哀想な老婆である。
彼女は不治の病に冒されており、倒すことは難しくないだろう。暴力を振るえば、あるいは情報を吐くこともあるかもしれない。友好的な態度を取れば、自然と彼女は味方をしてくれる。
・骸骨1、骸骨2
STR:11/CON:-/POW:13/DEX:15
APP:-/SIZ:13/INT:10/EDU:-
耐久力:ダメージロール後、【ダメージ×8】の値を1d100 ※強すぎたのでハウスルールに。
決定的成功と貫通は無視。
正気度喪失:0/1d6
攻撃手段:《棍棒でなぐりかかる》45% 1d6
《こぶし》45% 1d4
●アイテムのデータ
・こんぼう:1ゴールド
命中:25%/ダメージ:1d6+db
・てつのけん:2ゴールド
命中:20%/ダメージ1d8+db
・てつのよろい:2ゴールド
耐久力:5
・回復アイテム(体力):5ゴールド
血のように赤い薬。3点のHP回復。最大値以上にはならない。
最終投票でこれを持っていた場合はそのまま一票として扱っても良い。
・回復アイテム(SAN):2ゴールド
1d5でSAN回復。最大値以上にはならない。』
●狂気表(オリジナル)1d6 ※恐怖の空間から逃れる=シーンが切れたら止めてOK
1)虚言癖、妄言:意味不明の言葉を言いまくる。
2)黒歴史を思い出す:かつての過ちに頭を掻きむしりたくなる
3)笑いが止まらない:ゲラゲラと笑いながらしゃべらずにはいられない。
4)多弁症:早口でぶつぶついう。多弁症。
5)幼児退行:赤ちゃん言葉になる。
6)性別が逆転する:男キャラは女性的に、女キャラは男性的になる。
●エンディング後に貼るシナリオ解説(任意)
『シナリオ解説』
夜な夜な、狂信者たちによる狂宴が行われている。
彼らは無辜の人間を攫ってきては、その命を弄んでいるのだ。
全ては、大いなる神への生け贄のため。
彼らの余興に巻き込まれた探索者たちは、その魔手から逃れるべく命がけの隠匿ゲームに挑まなければならない。
なお、探索者たちはみな≪記憶を曇らせる≫※ルルブ255Pの呪文を受けていて、記憶が曖昧である。
探索者たちが記憶を取り戻すには、解呪の魔法をかけられた鍵を手に取る必要があるだろう。
そうすることにより、掲示板で解説されているところの“愚者”と“殺人者”の存在が詳らかになる。
“愚者”の勝ち筋としては、以下の手順を想定している。
(1)鍵を手に入れることにより、記憶が蘇ることを理解する。
(2)占い師から、タロットカード表を手に入れる。
※タロットカード表には、『愚者=0』であることが明示されている。
(3)“愚者”たちが手に入れた鍵は一様に、“丸い取っ手が付いている”と表現されている。
“0の鍵”の所有者が“愚者”だとわかれば、そうではない“鍵”の所有者が“殺人者”であることがわかるだろう。
『ヒント』
“愚者”に対するヒントは、二つ用意している
(1) 占い師の老婆の情報
占い師の老婆は、狂信者に攫われた哀れな犠牲者の一人である。
彼女と仲良くなることができれば、“鍵”そのものにヒントがあることを教えてもらえるだろう。
(2) 鍵の情報
鍵は、《アイディア》の半分で調べることが可能だ。
丸い取っ手の鍵:よく見ると、楕円形に歪んでいる=“0”=“愚者”である。
鍵:” XIII”=“死神”を暗示する文字が象られている。
という情報を得ることができるだろう。
とはいえ、誰が“殺人者”であるかがわかったとしても、まだ安心はできない。
殺人者にもまた、二つの強力なアドバンテージがある。
一つ、最終投票に「体力が残っていると逆転できるかもしれない」ことを知っている。
二つ、死神である“殺人者”は、“愚者”の記憶を知っている。
これらの情報を旨く活かせれば、逆転の目があるかもしれない。
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