エンド分岐は3種類。バッドの場合はロストになります。
また、トゥルーエンドを選んだとしても場合によっては身体の一部を失っている場合があります。
事前情報として、探索者に恋愛対象は男性か女性かを聞いておいて下さい。
KPはNPCとして恋愛対象に応じたRPをして頂きます。
基本的には回復シナリオになるのでSANチェックなどは殆ど無く、生還率も高いシナリオになってます。
KPへ
このシナリオは回復シナリオです。
NPCを殺すという経験を経て精神的に強くなってSANが回復する、という設定になってます。
因ってNPCを殺せないPCにはこのシナリオをさせないでください。
NPCは設定されていますが、PCに因っては既に死んでしまった大事なキャラクターにするのも良いでしょう。
ただし、殺さなければ進めないのでそちらだけは注意してください
それはある日の夜、貴方が学校、若しくは仕事場から帰宅する際のこと。
いつも通りの帰り道、いつも通りの道にいつもと違うものを貴方は発見しました。
通りには面していないが小さな店が出来ていたのです。
いつも通っているはずなのに気がつかなかった、と貴方はその店に足を向けることでしょう。
中からは美味しそうな匂いがして、綺麗な焼き色のお菓子が並んでいるのが見えます。
その匂いに釣られるように貴方はその店のドアを開けることでしょう。
店内に入ると小さいメッセージカード。
「Rotkappchen」という店名の下にはドイツの家庭的なお菓子を専門にしている内容が書かれています。
★《目星》手にとったと発言した場合にのみ開示。そこには小さく「レトルレッド」と書かれているようです。
バウムクーヘンやシュネーバル、シュトロイゼルクーヘンなどのドイツ菓子が並ぶ中、貴方は一つのショコラケーキに目を奪われます。
チョコレートで覆われたそれは店内でも一際美しくデコレーションされています。
ふと、後ろに気配を感じて振り向こうとする前に声が飛んできます。
「お目が高い、そちら当店で一番人気のケーキなんですよ、○○さま」
此方が名乗った訳でもないのに突然、店員と思われる人物から名前を呼ばれます。
そのことに驚愕した貴方はSANチェック。0/1
振り返り店員をみると、彼は腕を組んでにっこりと思わず人かを疑うほどに美しい顔をしていることでしょう。
途端、ぐらりと視界が歪み、貴方の意識は遠のいていきます。
★《幸運》
成功:目覚めると貴方はどこか違和感のある自分の部屋にいます。
確かに毎日をここで過ごしていたように思うのに、自分の部屋ではないような感覚に襲われることでしょう。
また、調度品が黒で統一されていることに気がつきます。
失敗:目覚めると貴方は自分の部屋にいました。
クリ:目覚めると貴方は自分の部屋だというのに違和感のある部屋にいます。
毎日を過ごしていた記憶はあるのに、ここは自分の部屋ではないと確信するでしょう。
また、調度品が黒で統一されていることに気がつきます
ベッド横のサイドテーブルに置かれたカレンダーを確認すると今日は休日です。
起き上がった貴方はキッチンの方から甘く美味しそうな匂いが漂ってくることに気がつくでしょう。
ここから先の探索に関しては全て貴方に委ねられることになります。
宣言していただければそれに対して描写をしていく形になります。どうしますか?
☆宣言されれば部屋にあるだろうと言われるものは何を出しても良い、KPの裁量となる。
☆同時に部屋の見取り図なども渡しても良い。部屋全体への目星、として掲示してでも良い。見取り図は一番最後に掲載。
☆部屋ごとにシークレットダイスを振り何回行動するかを決めると難易度調節になるかもしれない。
★部屋全体への《目星》
ごく普通の部屋。ベッドがあり、サイドテーブルにはカレンダーが置かれています。
それとは別に机と椅子。机の上にはパソコンが設置されていて、ドアの近くには本棚には本が整頓しておいてあります。
★ベッドへ《目星》
何の変哲も無いダブルベッド。枕は2つ並んで置いてあります。
ふと枕元をみると明らかに自分のものではない毛を何本も見つけることでしょう。
更に掛け布団を剥いでみるとその毛は枕元だけでなくベッド全体に何本も落ちているのを見つけます。
★《生物学》その毛が人間のものではなく、狼のものであると気がつきます。
狼のものだと気付いてしまった探索者はSANチェック 0/1
★サイドテーブルへ《目星》
カレンダーがおいてあり、鍵のかかった引き出しがあります。
《鍵開け》で開けてもいい。キッチンの花瓶の中に鍵がある。花瓶に関しては後述。
引き出しの中にはノートがありました。
・ドイツ南部の森は昔から黒い森と呼ばれる森がある。
・赤ずきんはこの黒い森の中にあるおばあさんの家に行ったとされている。
・初版の赤ずきんでは一緒にベッドに入ったところで食べられて終わりである。
・狼を殺せば、元の世界に戻ることが出来る。
ノートへ《目星》するとノートの裏に鍵を見つけることが出来る。その鍵を持っていれば部屋の外に出ることが出来ると伝えても良い。
★机へ《目星》
机の上にはパソコンとメモがありました。
・メモ ワインと肉と花、家に持ってきたのは誰?
・メモ裏 何故おばあさんの耳はそんなに大きいの?
何故おばあさんの口はそんなに大きいの?
・パソコン 《コンピュータ》《図書館》で振れる
パソコンを起動してネットの閲覧履歴を観ると、妙にドイツに関する記事をよく読んでいることに気がつきます。
最後に閲覧したのは ドイツの文学 というページでグリム童話について書いてあるようです。
・グリム童話には多くの童話があるが中でも有名なのはヘンゼルとグレーテル、シンデレラ、赤ずきん、白雪姫である。
という情報がわかります。
★本棚へ《目星》《図書館》
気になる本が2冊見つかります。
『グリム童話集』
中には赤ずきんとヘンゼルとグレーテルの物語が書いてある。
『花言葉大全集』
多くの花言葉が載っているようだが特に注目するような内容は見受けられなかったようです。
★部屋を出る
特に何の障害もなく部屋を出ることが出来ます。
部屋を出るとリビングダイニングとキッチンが繋がっているようです。
甘い匂いの原因はショコラケーキであることが分かります。
甘いショコラケーキがのっているテーブルがあり、そこで貴方はもう一人の存在に気付きます。
そこで貴方は直感するでしょう。ああ、彼or彼女は自分の恋人である、ということに。
「あら、起きたのかしら?随分と疲れていたのね、昼寝をするって言って入ったきり出てこないから心配してたのよ」
そう言って恋人である【大上○○】はキッチンで夕飯を作りながら、貴方の方に微笑んでいます。
《シークレットダイス》
1d6+3回行動したら夕飯になります。
夕飯はシチューとサラダ、つけあわせ、ワインになります。
シチューには《探索者の身体の一部》が入っていて、ワインは《探索者の血液》となります。
シチューに関しては食べた時点でノーマル、トゥルーエンドを迎えても身体の一部がなくなりますので注意して下さい。
(一応身体は腎臓など2つある臓器をイメージしていますがKP裁量で決めていただいて結構です。)
「そろそろ夕飯にしましょうか?今日はシチューなの。あとはホラ、ワインも開けちゃいましょう?」
シチューに《目星》
普通のシチュー。キッチンでアイデアに成功しなかったらもう一度アイデアを振っても良い。
ワインに《目星》
ラベルからドイツのワインだということがわかる。
【シチューを食べてしまった場合】
口に含んだ瞬間、貴方はその味に途方もない違和感を覚えます。
見た目は美味しそうなシチューなのに、大凡シチューの味には思えない。
…これは血の味だ。目の前の恋人は美味しそうにシチューを口に運んでいる。
しかし、貴方は気付いてしまうことでしょう。このシチューの中に、人の肉が入っていることを。
気付いた貴方はその冒涜的な味と、この料理を美味しそうに食べる恋人に対してSANチェック 1/1d3
【ワインを飲んでしまった場合】
口に含んだ瞬間、貴方はその鉄の香りが口の中に広がるのを感じてしまう。
ワイングラスの中の赤は美しいと思ったのに、その美しさが黒ずんでいくように感じるでしょう。
…今貴方が口にしたものは紛れもなく、人の血だ。目の前の恋人は美味しそうに飲んでいるが、間違いないだろう。
気付いた貴方はその冒涜的な味と、このワインを美味しそうに飲む恋人に対してSANチェック 1/1d3
食べ終わったあとも探索することは可能。回数制限を設けても良い。
ただし、食べ終わったあとは積極的に自室の布団で一緒に寝ることを要求してくる。
ダブルベッドなのは一緒に寝るために大きい。いつも一緒に寝てたでしょう?というかんじで。
ただし寝た時点でバットエンドになるのでそれとなく寝かせないようにして下さい。
恋愛対象が男性であれば男性、恋愛対象が女性なら女性のロールを行って下さい。
シナリオでは女性として台詞は書いてありますので適宜改変して下さい。
名前も適当に決めておきましょう。基本的には完璧な恋人です。
穏やかで家事が出来、仕事も出来るAPP17の恋人です。勿論ベッドの方も完璧です。
このNPCが今回倒さなければいけない相手になります。名前の通り、狼さんです。
戦闘は特にしなくて大丈夫です。殺される場合はそのまま特に抵抗もしません。
★部屋全体に《目星》
キッチンには大上が居て、ぐつぐつと何かが作られているのがわかります。
サラダやワインも用意してあるようで、休日のちょっと背伸びした夕飯、という感じです。
あとは小さな本棚とテーブル、テーブルの上にはショコラケーキがあり、とても美味しそうです。
この部屋にはあちらこちらにあるバスケット型の花瓶に花が飾ってあるのが分かります。
★キッチンに《目星》
近くに行くと既にぐつぐつと美味しそうな匂いがする。どうやらシチューのようだった。
サラダや付け合わせなども殆ど出来ており、あとすこしで夕飯は出来そうだということがわかります。
《アイデア》どことなく嫌な予感がする。このぐつぐつ煮込まれているものはシチューの筈。
頭ではそう思っている妙に鉄くさい、と感じて仕方が無い。
もしかしてこの料理は人肉が使われているのではないか?
そんな冒涜的な発想に至ってしまった貴方はSANチェック 0/1
「どうしたの?付け合わせがもうちょっとで出来るからあっちで待っててくれる?お風呂入ってきてもいいよ?」
「顔色が悪いみたいだけど熱でもあるのかしら?体温計で計ってみた…?」
「二人ともおやすみなのも久しぶりね」
★本棚に《目星》
気になる本が見つかりました。
『ドイツのお菓子』
ぺらぺらとめくるとテーブルのショコラケーキと同じケーキがあることに気がつきました。
【シュバルツベルダーキルシュトルテ】といって、日本名は黒い森のサクランボ酒ケーキ。
ケーキの中にサクランボとサクランボ酒が入った大人のショコラケーキのようです。
この情報のあとに『花言葉大全集』を読むとサクランボの花言葉が『幼い恋人』と言うことが分かる
★テーブルに《目星》
ショコラケーキがあります。
《アイデア》で意識を失う前にみたショコラケーキだとわかります。
★花の種類が知りたい 《生物学》《知識1/2》
【シャクナゲ】…サイドテーブルの鍵が入ってる
『花言葉大全集』で花言葉が「警戒」であることもわかります。
★花に《目星》
花が飾ってあるバスケット型の花瓶にキラリと光る何かが見えます。
花も水も入っているので全てを出さないと何かは取り出せないようです。
花瓶の中の水を捨てると【自室のサイドテーブルの鍵】が出てきます。
大上がいる前で水を捨てようとすると「…なんですてるのかしら?」と捨てさせてもらえません。
こっそり《隠す》で風呂場に持って行き、水を捨てて下さい。
《隠す》がない場合はKPを説得させられれば水を捨てても良いことにして下さい。
交渉技能があればそれを振ってもらったり、探索者に合わせてRPしてもらいます。
洗面台と風呂場が一緒になっています。シャワーを浴びる大上のシーンでもいれてあげると興奮するかもしれない。
洗面台で自分の姿を確認すると、赤いフードのついたパーカーを着ていることに気がつく。(赤ずきんの暗喩)
《目星》風呂の中を覗くと一枚のメモを見つけることが出来る。
赤ずきんの狼さんはどうやって殺された?
赤ずきんの狼さんは猟師さんに撃たれて殺された
赤ずきんの狼さんを猟師さんはどこから見てた?
赤ずきんの狼さんを猟師さんは家の外から見てた
実は普通に出られる。困っていればノートの裏の鍵があるよ、みたいな感じで外に出られることをアピールして下さい。
もちろん、外にでないで部屋の中のもので殺そうとするなら別にいりません。
なので外を探索しても大丈夫なのだが、言われない限り玄関から出られることは伝えない。
玄関から出るとすぐ隣に段ボールがあり、その中に銃と弾丸(5弾)がある。
ショットガン技能を持ってない場合は1発うつ毎に命中率を上げて下さい。
1回目:30 2回目:40 3回目:50 4回目:60 5回目:70
20ゲージショットガン(2連式)
基本命中率:30 ダメージ:2d6 攻撃回数:1~2 総弾数:2 故障ナンバー:00
トゥルーエンド
玄関にあるショットガンで大上を撃ち殺した場合のED。
ショットガンの弾が大上の身体に吸い込まれていく。恋人であった大上はその顔に笑みを浮かべ倒れました。
風穴の空いた身体はそのまま光るように白に包まれていき、最終的に蛍火のように輝いたあと消えていく。
瞬間、部屋全体がぐらり、と揺れます。意識が飛ぶ感覚に見舞われる直前、声が聞こえたことでしょう。
「あぁ、残念。でもまぁ暗い夜道は今後も気をつけてね、赤ずきんちゃん」
気がつくと貴方は今度こそ自分の部屋の寝室で眠っていました。
後日、改めてお菓子屋さんのあった場所に行くとその場には店などなく、ビルとビルの間を冷たく風が吹き抜ける。
ふと足下を見ると、そこにはあのショコラケーキのネックレスが落ちていた。
おめでとうございます。トゥルーエンドです。
《報酬》SAN回復 2d6
アーティファクト 黒き森ケーキのネックレス 持ち主は半永久的にCON+2
ノーマルエンド
何らかの手段で大上を殺した場合のED。
大上の身体はそのまま光るように白に包まれていき、最終的に蛍火のように輝いたあと消えていく。
瞬間、部屋全体がぐらり、と揺れます。意識が飛ぶ感覚に見舞われる直前、声が聞こえたことでしょう。
「あぁ、残念。仕方ないから帰してあげよう。」
気がつくと貴方は今度こそ自分の部屋の寝室で眠っていました。
後日、改めてお菓子屋さんのあった場所に行くとその場には店などなく、ビルとビルの間を冷たく風が吹き抜ける。
おめでとうございます。ノーマルエンドです。
《報酬》SAN回復 1d6
バッドエンド
真実に辿り着かず、二人で一緒に眠った場合のED。
一人だと大きいが二人だと身体が密着するようなベッドに恋人と一緒に入ります。
「ねぇ、赤ずきんちゃんの狼は、なんであんなにまどろっこしいことしたと思う?」
「私はね、こう思うの。狼を信用したあとに食べた方が、悲痛な顔をしているからだって。」
そう言って恋人はみるみるうちにその身体を狼に変貌させていった。
その様子に身体は硬直し、目を見開く貴方。逃げようと思った次の瞬間、首元に痛みが走る。
肉が引き裂かれた痛みに貴方の意識は遠くなる。
おつかれさまでした。バッドエンドです。
★追加報酬
シチューを飲まなかった SAN回復 1
ワインを飲まなかった SAN回復 1
シチューとワイン両方飲まなかった SAN回復 1d3
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