初心者向け/初心者KP/初心者PL/戦闘あり/SANチェック多め/バッドエンドあり/シティシナリオ/テストプレイ済
七夕の時期などにセッションすることをおすすめするSAN値をゴリゴリ削るシナリオです。ブラック企業ムンビ社に在籍する織姫と彦星の願い事を叶え、探索者達の願い事を叶えて貰おう!(織姫と彦星の正体は「人柱」なのでちょっと暗めです)
CoC 社畜の願い事
目的
ブラック企業ムンビ社に在籍する織姫と彦星の願い事を叶え、探索者達の願い事を叶えて貰おう!
☆戦闘ありのシティシナリオ(オープン)、ややホラー、現代、初心者向け
★セッション時や動画化をする際に一言お声かけ頂けるととても嬉しいです!
登場人物
・織姫(おりひめ:元人間(人柱)、レンの蜘蛛)
・彦星(ひこぼし:元人間(人柱)、レンの蜘蛛)
・上司「月棲獣」(げっせいじゅう:ムーンビースト)
・上司の上司「神」(かみ:ニャルラトテップ)
・宮司(七夕焚幸彦 なゆたゆきひこ:人間)
・巫女(七夕焚美織 なゆたみおり:人間)
・民俗学者(田村夏男 たむらなつお:人間)
・初代宮司(七夕焚願祈 なゆたがんき:人間)
エンドリスト
①トゥルーエンド
②グッドエンド
③バッドエンド
④ぶた箱エンド
推奨技能
目星、(聞き耳)、図書館、オカルト、考古学、(天文学)、(生物学)、説得、信頼、言いくるめ
(忍び歩き)、(隠れる)、戦闘技能、回復技能、精神分析
推奨PL数:3人前後
※導入はおまかせ。全員知り合いの方が楽。
セッションを始める前キャラ紹介をすることをおススメします。(設定は生えていくもの)
知り合いでなかった場合は、同じテーブルで短冊に願い事を描く
●START
それは、7/5のことだった。
七夕を2日後に控えた探索者達は、七夕の願いが叶うと巷で有名な神社「七夕焚神社」へお参りにきていた。それは勿論、願い事をするためである。
>探索者に願い事を書いて貰う
願い事を書き終えた探索者の元に、一人の女性が声をかけた。鈴を転がしたような可愛らしい声をで、その姿は決して派手ではなく、どちらかと言えば素朴な雰囲気の美しい顔立ちをしている。
>RP
任意の探索者に声をかける(シークレットダイス)
「こんにちは、願い事ですか?」
「ここの神社は願い事が叶うと有名なんですよ」
「でも、知ってます…?最近神社で不審火が発生しているんですって。宮司様も恐ろしい悪夢を見続けてノイローゼ気味らしいですよ。怖いですね、織姫様と彦星様の祟りでしょうか・・・」そう女性は声を潜めて言った
「織姫様と彦星様も、好き好んで願いを叶えている訳ではありませんからね、このままでは願いを叶えてくれなくなるかもしれないですね。」
>不審火についてさらに詳しく聞かれた場合
・この境内で、最近何度も起きているそうですよ。一度や二度ではないそうです。
>織姫と彦星が好き好んで願いを叶えている訳ではない件について聞かれた場合
・さあ、詳しくは知りませんが、私はそう聞きましたよ。織姫様と彦星様は嫌々人々の願いを叶えていると。
>あなたは何を願ったのか、と聞かれた場合
・私は、…ずっとお願いをしています。「助けてください」と。
女性は悲しそうに笑うばかりだ。
「ともあれ、不吉なことが頻発して恐ろしいですね。皆様もお気を付けて」
女性は探索者達に軽く会釈をすると立ち去ってしまった。
どうしますか、神社で何かしますか、帰りますか?
おみくじを引いたり、神社で買えるものはだいたい購入可能。
※おみくじやその他購入は7/5-7までの一度だけ(購入しても効力はない)
>おみくじ 1d6
1>2>3>4>5>6
大吉>吉>中吉>小吉>末吉>凶。
大吉の場合は、好きなタイミングで成功値に+20:「ぷらいず 大吉のおみくじ」ゲット
凶の場合は、足下にGが居ることを発見。成功で0、失敗で1のSANC
>お守りを買う⇒何もない
>破魔矢を買う⇒何もない
>絵馬を買う⇒何もない
>お賽銭をする⇒何もない
>お祓い⇒できない(宮司は身体の調子が良くない為)
【7/6以降の訪問でも可能】
>女性について尋ねる【巫女】
・そのような女性は見たことがない。
>心理学
成功:目線が右側で堂々としている。これは嘘をついている時の特徴ではない
失敗:よくわからなかった
>不審火について【巫女】
・「ボヤなど起きていません。神聖なる神社に放火だなんて…罰が当たりますよ。」
>心理学
成功:目線がやや左。口元を右手で触った。これは嘘をつく人の心理学的特徴だ。
失敗:よくわからなかった
>七夕伝説について【ネット】の場合
⇒みんなの良く知る普通の七夕伝説しか記載がない
>七夕伝説について【図書館】の場合
⇒本日は休館日
>不審火の発生個所を調べる
>>目星
成功:境内に4か所、キレイに掃除はしているが、真新しい何かが焼けた跡があった
失敗:よくわからなかった
>警察や消防署で、不審火について尋ねる
そのような連絡はない
>不審火について【ネット】
2か月で4回起きているらしい
7/5の夜
探索者達がそれぞれ寝床についた頃、彼らは不思議な夢を見た。
灰色の世界。その世界は黒と白以外の一切の色彩が失われ、地面はクレーターのように巨大な穴があいていたり、灰色の泥沼のようになっていたりする。空は、巨大な生き物の口の中を覗いたような、暗闇。
そこには自分しかおらず、誰もいない。にも関わらず、どこからか声が聞こえてきた。何を言っているのか聞き取れないが、それは耳元で誰かが囁いている様にも聞こえれば、後ろから声をかけられている様にも聞こえる、不思議な声だった。
>聞き耳
聞こえてきたのは、低く、かすれ、しかしハッキリとした憎悪を滲ませる「殺せ」という言葉と、女性の「赦さない」という声だった。
探索者達はハッとして後ろを振り返ると、目の前には自分の部屋の天井が目に入った。どうやら夢から覚めたらしい。
>聞き耳に失敗
薄気味の悪い夢をみた探索者は、成功で0、失敗で1のSANC
>聞き耳に成功
その女性の声は鈴を転がしたような、どこかで聞いたことのある声だと思うかもしれない。そうだ、あの神社で出会った女性の声だ。あそこで妙な話を聞いたから、こんな夢を見たのだろう。探索者はそう自らを納得させた。
SANCなし
さあ、起きようと布団に手をかけたところで、がさりと手の中に何かあることに気づく。それは、昨晩確かに、あの神社で自分が願い事を書いた短冊だった。
先ほどの意味深長な夢に、あるはずのない短冊が手の中にあることに恐怖した探索者達は
成功1、失敗で1d3のSANC
⇒探索者達同士で共有をした場合
自分だけでなく、昨日願い事をした全員が同じ奇妙な夢、そしてあるはずのない短冊をもっていることにさらなる恐怖を覚えた探索者達。
成功で2、失敗で1d3のSANC
アイデアロール
成功:昨夜の女性の言葉を思い出す。神社で起こる不審火、宮司の発狂…それともう一つ、彼女は不思議なことを言っていた。不審火の理由は、「織姫様と彦星様の祟り」「織姫と彦星は好きで願いを叶えているわけではない」と。
探索者はそれがなぜか引っかかった。
7/6の朝
さて、どうする。
7/6、7/7にできること 【探索パート】
①七夕焚神社に行く
◆巫女さん
◆近所のおばあちゃん
◆一般の願いごとをしにきた若人
>女性について尋ねる【巫女】
・そのような女性は見たことがない。
>心理学
成功:目線が右側で堂々としている。これは嘘をついている時の特徴ではない
失敗:よくわからなかった
>不審火について尋ねる【巫女】
・「ボヤなど起きていません。神聖なる神社に放火だなんて…罰が当たりますよ。」
>心理学
成功:目線がやや左。口元を右手で触った。これは嘘をつく人の心理学的特徴だ。
失敗:よくわからなかった
↓「願い事が叶う」「七夕伝説について」「織姫と彦星」などのキーワードがでたらOK
>七夕の行事について尋ねる【巫女】
>>説得、信頼、(APP)
「特別なことは何もありません。脇にあるテーブルで参拝客の皆様に短冊で願い事を書いてもらい、七夕が終わった7月8日の明朝に、笹と短冊、そして着物と縄、茶葉や米などのお供えもの、あと「ツユクサの花」と共にお焚き上げをします。そうすると、織姫様と彦星様が願いを叶えてくださるんですよ。」
成功すると・・・追加情報
「着物と縄、お供えもの、それは願いを叶えてくださる織姫様と彦星様に向けて焚き上げます。特に「ツユクサの花」は絶対に忘れてはいけないとされています。ツユクサの花は、彦星様から織姫様への贈り物だとか、天帝様への捧げものだとか、諸説ありますが、必須アイテムのようですね。」
>宮司に会いたい
体調を崩しているので会えない
>心理学
成功:目線が右側で堂々としている。これは嘘をついている時の特徴ではない
失敗:よくわからなかった
>不審火の発生個所を調べる
>>目星
成功:境内に4か所、キレイに掃除はしているが、真新しい何かが焼けた跡があった
失敗:よくわからなかった
>一般客の若人
○この神社に関することで何か知っていることはあるか
※女性について、不審火については知らない。
・「叶いやすい願い事があるらしい。」「ここの巫女様なら何か詳しく知っているかもしれない。」
■情報
恋愛に関する願い事は叶いやすい。
→ちょっとしたハプニングによる吊り橋効果の様なもので成就するカップルが多い
仕事の悩みに関する願い事は叶いやすい。
>近所のおばあちゃん
○この神社に関することで何か知っていることはあるか
※女性については知らない
・「なんたらという、七夕焚神社に関する民俗学の本があるらしい。」「ここの巫女様に聞けば何か教えてくれるかもしれない」
■情報
図書館の地域コーナーで、民俗学者がこの七夕焚神社について書かれた本があるらしい
○不審火について
・「ここ2か月で4度も不審火があって恐ろしい」
②ネットで調べる
>神社について調べる
>>図書館、オカルト
■情報
魔の棲む神社【ネット・洒落怖】
一部のユーザはあそこの神社を「願いが叶う神社」ではなく「魔の棲む神社」と表している者もいる
大きな蜘蛛と、恨み辛みの囁かれる悪夢をよく見るようになった
願いは叶ったが、バケモノが現れた
七夕焚神社に願いごとをすると、代償に命を取られるとまで書かれているものもあった
>バケモノについて調べる
>>図書館、オカルト
バケモノではないが、地域にまつわる怖い話をまとめたスレに、七夕焚町に関するものもあった
■情報
神隠しのおきる町
七夕焚町の都市伝説に「夏が近づくと、若い男女が神隠しにあう」という噂がある。
毎年ではないが、江戸、戦前、戦後と発生している。近年でも行方不明者が出ており、神隠しではないかとまことしやかに囁かれているらしい。
クリティカル:七夕焚神社では、何か薄暗い秘密があるように感じた
>不審火について【ネット】
2か月で4回起きているらしい
>警察や消防署で、不審火について尋ねる
そのような連絡はない
>ツユクサについて調べる(巫女来訪後のみ可能)図書館でも可
>>図書館、生物学
■情報
ツユクサ(露草/Dayflower)/別名:鴨跖草、月草、蛍草、帽子花、青花
朝咲いた花がひるしぼむことが朝露を連想させることから「露草」と名付けられた説がある。英名の「Dayflower」も、「その日もうちにしぼむ花」という意味を持つ。鴨跖草(おうせきそう)とも呼ばれ、古くは「つきくさ」と呼ばれており、万葉集などの和歌集では「月草」と表記されていることが多い。小振りな青い花。 6~9月に咲く。
クリティカル:図書館のお姉さんからツユクサのしおりをもらえる
③図書館で調べる
>七夕伝説について【図書館】
>>図書館、天文学、考古学
■情報
『日本における七夕伝説』
どうやら、七夕を専門に取り扱った民族学の本らしい。そこから一部を抜粋する
・・・(前略)以下、中国から伝わる七夕伝説を下記にまとめる
天帝の娘である織女(しょくじょ)は、天の川の東岸に住んでおり、一日中機織りに励んでいた。しかし彼女は寂しがり屋だったので、それを憐れんだ天帝は、天の川の西岸に住む牛飼の牽牛のもとに嫁がせることにした。
ところが、結婚するとすぐに彼女は機織りを怠けだしたので、天帝は怒り、織女を元の東岸に強制的に帰らせた。牽牛から引き離された可愛い娘がひどく悲しんだので、天帝は、勤勉に働くことを条件に、1年に1度だけ、7月7日の夜に、牽牛と織女が天の川にかかる橋で会うことを許すことにした。
――中国の伝説ではこのような成り立ちである。「働かざるものは悪である」という精神は古からあり、悠久の時を経た今でも根付いていることがわかる、非常に興味深い伝承である。
成功すると・・・成功情報【重要情報】
この中国の伝説が奈良時代に伝わり、前述の、日本に古くから伝わる棚織津女(たなばたつめ)の物語(棚織津女は神に捧げる神聖な衣服を織る為に俗世間から離れ、天から降りてくる神の一夜妻になるという話)から、七夕伝説に「神性」が付加され、更に、織女星にあやかり、機織りや縫製、さらには芸事や書道などの願いごとをする「乞巧奠(きこうでん)」という風習が組み合わさり、現在の「七夕」になったとされている。
さらに、昨今「願いが叶う」と有名な「七夕焚神社」の当時の宮司は、この七夕伝説と変わった関係を持っている。当時の七夕焚神社の宮司は、当時からあった、私たちがよく知る所謂普通の「七夕祭」を行った後、笹と短冊と共に、うっかり地面に生えていた「ツユクサの花」もお焚き上げしたところ、そのツユクサの花を甚く気に行った天帝が降臨し、意気投合した二人は誼を通じたという。宮司は天帝に、民の「願い事」を叶えてくれるようお願いをしたところ、天帝は承諾し、天帝は民の願いを叶えてくれた。それ以降、七夕焚神社の七夕祭では、祭が終わると「露草」等のお供えと共に願い事を焚きあげ、天帝を御神体として祀っている。
織姫の父である「天帝」を祀り、誼を通じたのは、この七夕焚神社だけである。当神社が「願いが叶う」と有名であることにも頷ける。
参考に「七夕焚神社」、著者に「田村夏男」
→アポ。翌日会うことが可能。
>RP
短冊が手の中にあった話など、田村の好奇心を駆り立てる情報があればOK
ない場合は、アイデアロール
田村夏男
某○○大学の民俗学の教授。よくジーパンと小さなバックパック背負ってフィールドワークに出ている。
探索者達が「一緒に調べよう!」的なことを言ったらフィールドワークを理由に断る
※田村夏男のキャラ付けとして、最初は興味がなさそうだが、オカルト話(夢の話とか、短冊の話とか)を聞くとテンションが爆上げするキャラということにすると非常にロールが楽。
(モデル:三津田信三箸、刀城言耶シリーズ「刀城言耶」)
7/6の夜
灰色の世界。地面はクレーターのように巨大な穴があいていたり、灰色の泥沼のようになっていたりする。空は、巨大な生き物の口の中を覗いたような、暗闇。そこまでは昨日みた夢と同じだったが、一点違うところがある。それは、その灰色の世界は自分一人だけではないという点だ。
その世界には、巨大な蜘蛛が群をなしてそこら中を犇めき、蠢いている。
黒と白だけで構成された、一切の色彩がなかったその世界に、色が着いた。その巨大な蜘蛛は紫がかった色をしている。イボだらけのようになって膨らんだ体と、剛毛の生えた長い足を持ち、体の色は腹部がまだらな淡いスミレ色で、上半身になるに従って藍色になっていき、手足の先端や鋏は黒い色になっている。そんな悍ましく巨大な蜘蛛だ。
しかも今度は「殺せ」「赦さない」だけではない、「苦しい」「辛い」「どうして」、そんな声と共に「憎い」「憎い」と地を這うような男女様々な声が脳を支配する。声にならない悲鳴が喉から漏れたその時、またあの鈴を転がしたような声が聞こえた。「お願い、助けて…」と。反射的に声のする方を向いたその時、探索者達はハッと目を覚ました。手の中には、またあの短冊がある。
二日続けて見たおぞましい悪夢に言いしれぬ恐怖を覚えた探索者達。
成功で1d2、失敗で1d5のSANC
>共有した場合
成功で0 失敗で1のSANC
予想できた展開であるが、やはり恐ろしい。
7/7にできること
①②③(ただし、アポは取れない)
>アポを取った場合
探索者達は七夕伝説を専門に調べている民族学研究者の「田村夏男」と会うことになった。
■情報
「あの本に書いた七夕伝説と“七夕焚神社”には、天帝ともっと深い関わりがある。それをあの本にも書こうしたんだが、宮司にNGを食らってしまった。その内容というのが、もはや「奇習」じみた風習なんだ。」
「七夕焚神社が”願いが叶う神社”として売り出されたのは江戸時代で、当時の宮司の七夕焚願祈宮司…いや、商家「七夕焚家」の主人であった七夕焚願祈は、自分のところの短冊を使って天帝に願いごとをすると、「本当に願いが叶う」と売り出した。七夕焚神社は、元々は神社ではなく、「商家」。今でいえばインチキ占い師の様なものが元出となっている。だから七夕焚神社にはご神体などなく、祀っているのは「月棲獣」という、月に棲む魔物なのだから。それは外聞が悪いだろう?だからNGを食らったのさ」
>>説得、信頼、言いくるめ、考古学、オカルト
■成功情報【重要情報】
「月棲獣は、その名の通り月に棲んでいる魔物でね、願祈は願いを叶えて貰うため、その魔物と取引をした。もちろん報酬は「願いを叶えて貰うこと」その対価は「露草」そして「若い人間」。所謂人身御供を行っていたようだ。なんでもその月棲獣は今でいうサディスト的な趣味を持っていて、供物である人間に拷問をして楽しんでいたそうだよ。そしてその願いを叶えるのは、人柱にされた男女、「織姫」と「彦星」。しかも、月棲獣に隷属すると、その姿は人間から巨大な「蜘蛛」に変えられてしまうそうだよ。ロマンチックな雰囲気がぶち壊しだよねぇ」
田村夏男は肩をすくめ、笑いながらそんな話をした。そしてあなた達は思い出すだろう。昨夜の夜にみた夢を。
探索者達は察してしまった。あの夢に出てきた蜘蛛はきっと、月棲獣に捧げられた人柱、もとい、「織姫」と「彦星」なのだろうと――。
成功で1d3 、失敗で1d4+1 のSANC
>>幸運ロール
→成功
「そうそう」と、田村夏男は一枚の紙を渡した。
「ここに描かれた女性が最初の”織姫”らしい。町一番の別嬪さんを供物として捧げたらしいんだ」
そこで探索者達は再び戦慄することになる。
そこに描かれた”織姫”は、七夕焚神社で声をかけてきた、あの鈴を転がしたような可愛らしい声をもつ、あの女性にそっくりだったのだ。
成功で1、失敗で1d2のSANC
■行動指針
*次に「人柱」にされるのは自分たちではないか?
*織姫たちが助けを呼んでいるのではないか?
*露草と笹と短冊を燃やせば、天帝(月棲獣)が降臨する
⇒笹を燃やし、「月棲獣」倒そう!!
>アイデアロール、生物学、オカルト(リアルアイデアでも可)
もう一つの「供物」の「露草」は何のために必要なのか、田村夏男に問う
■情報
「露草ね、あれはおもしろくてね~、あれは、月棲獣の上司へのお土産らしいんだよね。元々は露草の昔の名前月草からあやかったと思うんだけど、月棲獣のさらに上位の存在である”神”への捧げものなんだって。その神様は露草がお気に入りらしいよ。まさか願い事の「発注先」が魔物だったことにも驚きなのに、その魔物が上司である“神”のご機嫌取りしているなんて笑っちゃうよね」
勿論、探索者にとっては笑い事ではないが、そんなことを知る由もない田村夏男はさらにとんでもないことを言い出した。
「で、実はここにその”神”を呼び出す呪文がある。神社の記録帳に書いてあった。その月棲獣はさ、七夕焚神社以外にも、色々なところで、色々なものと取引をしているらしい。その上司である”神”はとても好奇心が旺盛で、興味をもった”神”が宮司に挨拶に来たらしいんだ。この呪文は名刺変わりに教えてくれたらしい。確かに、先方にこちらからアポが取れないのは困るもんね。折角だし呼んでみて、織姫や彦星のこともお願いしてみたら?結果教えてね!」
そう笑った後、田村夏男は「Twitterとかに書かないでよ」と少し真面目な顔をして言った。
>ぷらいず「“神”との接触」をゲット
・接触するもの1名につき、1POWと1d6の正気度をコストにする。
成功値は幸運(POWx5)の半分
“神”との接触
→成功
とんでもない化け物が現れるのでは危惧していたが、現れたのは普通の、いや、とても美しい人間だった。男か女かは分からない中性的な雰囲気を持つその神は、探索者達に気さくに声をかけてくるだろう。
RP
「えー、人の子じゃん!まじ久々!おつおつ!で、用件は?え、てか名前は?」
・・・(みたいな。フランクな感じで接してあげよう、チャラくてもOK)
>自分たちを「人柱」にするのはやめてくれ
>織姫と彦星を開放してくれ
「そういうのはマジ無理。あいつは私の部下だけど、経営方針には口を出さないのがウチの方針なんだよね。だから、君たちがヤツを倒すといいよ。私ならワンパンだし、君達でもワンチャン何とかなると思うよ。」
「そうだね…じゃあ、君たちが自分の力で運命を切り開けたら何かご褒美をあげよう。織姫と彦星達のために何か“心遣い”をしても良い。ほら、俄然やる気が出てきただろう?」
「あ、キャッチ入った。じゃあまたね!楽しみにしているよ」
”神”のフレンドリーすぎる対応になぜだかほっこりしたものの、”ひとならざるもの”を召還してしまったことは確かだ。
成功で0、失敗で1のSANC
さ、後は神社に忍び込み、笹を燃やすだけ
7/7の夜
その日の七夕焚神社は、願いを叶えて貰いたい参拝客と、それに乗じた屋台で大変なにぎわいを見せていた。しかし、そのための人柱になってしまった「織姫」と「彦星」のことを想うと、なんともやるせない気分になる。
その祭りも日付が変わる頃にはすっかりと片づけられ、祭りの後の寂しさが境内に満ち満ちていた。月がない朔夜のその日は、夜空には星が煌めいている。時刻は午前2時。神社はただ、ひっそりとそこに佇んでいた。昔ここでおぞましい取引がされていたと考えると肌が粟立ったが、ここでやめるわけには行かない。
笹と短冊は、今も変わらず神社の社務所近くに祀られている。もはや背に腹は変えられない。探索者達は開け放たれた境内に足を踏み入れた。
>>忍び歩き、隠れる(半数以上が成功すればOK)
成功
→無事に笹までたどり着くことができた。
失敗
→途中で犬の散歩中と思しき老人に出会う
ファンブル
→途中で犬の散歩中と思しき老人に出会う。犬が吠えまくり、怪しく思ったジジイとの戦闘開始
失敗の場合
>>幸運
成功(半数以上が成功すればOK)
→こんな時間に境内で笹の前にいる若者に不信感を覚えたものの、そのまま通り過ぎた
失敗
→犬が吠えまくり、怪しく思ったジジイとの戦闘開始
制限時間内に説得(物理)をするか、捕縛するか、説得or言いくるめをすればシナリオ続行。
制限時間:3ターン(人数によって要調整)
◆ジジイ こぶし60%
STR:13 CON:10 POW:9 DEX:8 APP:10 SIZ:13 INT:9 EDU:10 db:1d4
ジジイのターンまでにCONが6以上:攻撃
5以下、1回目:電話に電話をする
2回目:警察待機の為、回避専念。回避が822の32になる(ハウスルール)
3回目:警察がかけつけた ≪ここで終了≫
制限時間内に倒せなかった場合、警察を呼ばれて現行犯逮捕
⇒④ぶた箱エンド
無事、笹までたどり着いた探索者達。
笹を引き抜き、短冊と、持ってきたツユクサと共に火を着けたその時、辺り一帯が灰色に染まった。それは、昨日、一昨日と見た、あの夢の世界と酷似している。いや、その世界そのものだ。しかし、そこは夢の世界とは違い、確かな質量がある。後ろに社務所もあれば、目の前には鳥居もあり、その手で自らの肌を触ればその体温を感じる。これは、夢ではない。「現実」だ。
突然の異常事態に恐怖した探索者は成功で2、失敗で1d3+1のSANC
そして、そこで探索者達はとんでもないものを目にするだろう。夢で見たあの大きな蜘蛛ではない。灰色がかった白い油ぎった肌はまるで目のないヒキガエルのようで、その皮膚は伸縮自在に形を変える。顔に当たるであろう部分にはピンク色の短い触手が生えている。――月棲獣が、現れたのだ。
想像を絶した得体の知れない魔物を魔に辺りした探索者は、
成功で1、失敗で1d8のSANC
戦闘です。
◆ムーンビーストステータス
STR:16 CON:12 DEX:15 SIZ:16 INT:19 db:1d4 装甲なし
槍(25%) 1d10+1+db
呪文:なし
→全滅:Dead end (死んだ者は夢から帰ってこれず、植物状態になる)
→勝利
月棲獣を倒した探索者たちは、そのまま笹を燃やし、揺れる炎を見つめていると、いつの間にかその異様な空間から抜け出していた。あの粘つくような空気から一転、さわやかな朝の香りがする。雨が降っていたのか、地面に咲く露草は朝露に濡れており、視界に入った空を見上げると東の空から赤い日射しが差していた。
「これで、すべてが片づいた」と探索者は胸をなで降ろすだろう。
→シナリオクリア!後日談へ
→倒せずに逃げた場合
※鳥居から逃げることも可能。(一人を囮にすれば可能)
鳥居を抜けると、いつの間にかその異様な空間から抜け出していた。あの粘つくような空気から一転、さわやかな朝の香りがする。雨が降っていたのか、地面に咲く露草は朝露に濡れており、視界に入った空を見上げると東の空から赤い日射しが差していた。
「逃げ切れた・・・」と探索者は胸をなで降ろすだろう。
→シナリオクリア!後日談へ
後日談
①トゥルーエンド
・月棲獣を倒した
・神(ニャルラトテップ)に会えた
→願い事を叶えて貰える
ある日、窓から入る涼しげなそよ風についうたた寝をしてしまった探索者達。
星がきらきらと輝く「天の川」のほとりで、神社で会ったあの女性と、それに寄り添う男性に会った。もちろん、あのおぞましい蜘蛛の姿ではなく、ちゃんとした人間の姿である。
「願いを叶えてくれてありがとう。私たち、無事月棲獣から逃れることができました。もうあのケモノに虐げられることもないし、あのおぞましい蜘蛛になることもない…もう身体のどこも痛くないの。あなた達のおかげです。人柱になった他の人達も、みんなそれぞれ転生したり、極楽に行ったり天国に行ったり、とっても楽しそうよ。」ふふふ、と女性は鈴を転がしたような声で笑った。
「私たちは、あのケモノの命で、人々の願いを叶えることもしていたの。下界で生きている人が羨ましくて、助けてほしくて…たまにイジワルをしてしまったり、怖い夢を見せてしまったけれど…。」
「ささやかながら、最後の仕事としてあなた達の因果律をほんの少しだけいじって、願いを叶えさせてもらいました。あなた達が出会ったニャル…神様のご助力もあって、その願いは必ず、最高の形で叶うはずです。本当に、本当にありがとうございました。」
ぺこりと彼女が頭をさげると、次第に辺りが白んでいく。にっこり笑った彼女が手を振っていた。
あなたたちの願いは、見事叶った。(任意の描写をお願いします)
>>成功報酬 SAN回復1d10
②グッドエンド
・月棲獣を倒した
・神(ニャルラトテップ)に会えなかった。
→願い事を叶えて貰えない
ある日、窓から入る涼しげなそよ風についうたた寝をしてしまった探索者達。
星がきらきらと輝く「天の川」のほとりで、神社で会ったあの女性と、それに寄り添う男性に会った。もちろん、あのおぞましい蜘蛛の姿ではなく、ちゃんとした人間の姿である。
「願いを叶えてくれてありがとう。私たち、無事月棲獣から逃れることができました。もうあのケモノに虐げられることもないし、あのおぞましい蜘蛛になることもない…もう身体のどこも痛くないの。あなた達のおかげです。人柱になった他の人達も、みんなそれぞれ転生したり、極楽に行ったり天国に行ったり、とっても楽しそうよ。」ふふふ、と女性を鈴を転がしたような声で笑った。「本当に、ありがとうございました。」
ぺこりと彼女が頭をさげると、次第に辺りが白んでいく。にっこり笑った彼女と彼が手を振っていた。
>>成功報酬 SAN回復1d8
③バッドエンド
・月棲獣を倒せなかった
・神(ニャルラトテップ)→どちらでも
→願い事を叶えて貰えない
探索者達は、織姫と彦星の願いを叶えることができなかった。その日から毎日ひどい悪夢にうなされるようになる。あの灰色の世界で、巨大な蜘蛛が泣き叫びながら恨み言を唱えて、夢の最後にはいつも、蜘蛛が一体倒れる。その蜘蛛はやがて人になり、人柱となった「織姫」と「彦星」はそのままゆっくりと腐敗し、灰色の泥の一部となっていく。そして次は探索者達が蜘蛛になり、月棲獣にひどい拷問を受けるのだ。
探索者達は夜眠るのが恐ろしくなり、不眠の日々が続くだろう。次の人柱になるのは、自分かもしれない・・・
>>1d20 のSANマイナス
④ぶた箱エンド
・神社で通報された
→願い事を叶えて貰えない
逮捕された探索者は、その日から毎日ひどい悪夢にうなされるようになる。あの灰色の世界で、巨大な蜘蛛が泣き叫びながら恨み言を唱えて、夢の最後にはいつも、蜘蛛が一体倒れる。その蜘蛛はやがて人になり、人柱となった「織姫」と「彦星」はそのままゆっくりと腐敗し、灰色の泥の一部となっていく。そして次は探索者達が蜘蛛になり、月棲獣にひどい拷問を受けるのだ。
探索者達は夜眠るのが恐ろしくなり、不眠の日々が続くだろう。次の人柱になるのは、自分かもしれない・・・
>>1d20 のSANマイナス
【補足情報】
巫女が語った供物について。
着物:織姫の機織りにちなんで。
縄:彦星は牛飼いなので、牛を引く縄にちなんで。
茶葉、米:これはお供え物の意。気持ち的には仏壇にご飯を備えるのと同じ。
以上
Comment
初めまして!
個人的な卓でこちらのシナリオお借りさせていただこうと思います!
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