著:くろおでん
プレイヤー:3~5人
PCレベル:3
プレイ時間:キャラ作含めボイセで8時間ほどを目指す。
桜舞う季節、キミ達は民間軍事会社「フォーチュン」の新人研修合宿に
参加していた。歴戦の先輩に囲まれながら、合宿は和やかに終わるはず
であったキミ達にアビスの脅威が迫りくる!
鳳市に襲い掛かるテロ組織「ディスティニー」。迫りくる奈落獣の軍勢、
リンケージたちは果たして初陣を生き残ることができるのか!?
メタリックガーディアンRPG
「春を迎えるキミ達へ」
鉄の腕で、闇を砕け!
■シナリオ背景
日々アビスの脅威に立ち向かい闘い続ける民間軍事会社「フォーチュン」は毎年恒例の新人入社試験及び新人研修合宿を開催した。新入社員にアビスの脅威とそれとの闘い方を学ばせるこの合宿は毎年職員が教官役を交代で担当しており、今回は「ロドニー・チャン」「ラファエル・スオー」の両名が担当することとなった。フォーチュンのトップエースが揃った今回の研修は「当たり」とされ、誰もが羨む最高の環境で新人(PC)たちは学ぶこととなった。
しかし、フォーチュンの主戦力が雁首揃えて新人研修などという絶好のチャンスをテロ組織「ディスティニー」が見逃すはずはなかった。ディスティニー指揮官の一人「ヴァンガード」はフォーチュンの新人研修に合わせた鳳市侵攻を計画、自身は大規模な奈落獣の軍団を引き連れ鳳市市街地を襲う一方、先行してフォーチュン鳳市支部を部下の「フリーダ・ヴェロニカ」に襲わせる二方面作戦を実行する。
これは先行部隊でフォーチュンのエースを仕留め、基地に被害を与えられれば上等、ダメでも鳳市に大規模なダメージを与えることが出来るというヴァンガードが仕掛けた二段構えのプランである。
PC達は鳳市郊外の再開発地区に作られたアビスゲートの破壊と、ヴァンガードの部隊を阻止するために激戦に身を投じることとなる。
■キャラクター作成
推奨クラスは以下を参考のこと。人数が少ない場合は、番号が若いものから優先とする。
●クイックスタート
プレイヤーが「MGR」を始めて遊ぶ場合や、ルールブックを持っていないならクイックスタートでキャラク
ター作成を行うとよい。本シナリオでは以下の5つのサンプルキャラクターをクイックスタートで使用する
ことを推奨する。
PC1:鋼の守護者(MGR基本ルールブックP33)
PC2:炎の女帝(MGR基本ルールブックP43)
PC3:白銀の刃(MGR基本ルールブックP35)
PC4:蒼穹の聖騎士(MGR基本ルールブックP37)
PC5:戦争の犬(MGR基本ルールブックP45)
●コンストラクション
PLが経験者の場合、コンストラクションでキャラクター作成を行ってもよい。
ただし、基本クラスはPC全員で各種類揃っていることが望ましい。
シナリオハンドアウト
各PCには以下の設定がつくので、PC作成の際にはよくPLと相談すること。
PC1:正義を守るために入社したパイロット候補生
PC2:エースに憧れて入社したパイロット候補生
PC3:ヴォルフ共和国から派遣されたパイロット候補生
PC4:レムリア王国から派遣された見習い騎士兼パイロット候補生
PC5:お金に困って泣く泣く就職したパイロット候補生
PC1用ハンドアウト
コネクション:天城博士 関係:同志 コンストラクション:スーパー カバー:高校生(1年)
キミは幼いころから正義の味方に憧れる鳳市高校の新入生だ。キミは自分の祖父のように慕っている研究者の天城博士からその正義への熱意を買われ、1機のスーパー級ガーディアンを譲り受けることとなった。正義を成すための力を手に入れたキミは、悪を倒すためフォーチュンへ入社、今回の合宿に参加することとなる。
PC2用ハンドアウト
コネクション:神山タカト 関係:友人 コンストラクション:ディザスター カバー:高校生
キミはエースパイロットに強い憧れを抱く高校生だ。キミは友人のタカトと共に応募したフォーチュン採用試験にて適性が認められ見事合格。パイロット候補生として働くこととなった。
エースパイロットとしての第一歩を踏み出すべく、キミは溢れんばかりの熱意を今回の合宿に注いでいる。
PC3用ハンドアウト
コネクション:ゲオルグ・シューマッハ 関係:ライバル コンストラクション:カバリエ カバー:高校生
キミはコロニー国家「ヴォルフ共和国」から派遣された新人パイロットだ。キミはフォーチュンにて実戦経験を積んだのちに、正式に共和国軍人として任命されることとなる。同じ境遇であるゲオルグはキミの幼馴染兼ライバルだ。奴にだけは負けられない。今回の合宿は奴に勝つための大事なファーストステップだ。
PC4用ハンドアウト
コネクション:サナート・レムリア 関係:忠誠 コンストラクション:ファンタズム カバー:騎士見習い
キミはレムリア王国に仕える騎士__その見習いだ。キミは騎士任命の最終試験として、フォーチュンでの実地研修及び鳳市での諜報活動を女王サナート・レムリアから命じられる。騎士になるべく長年努力し続けてきた、ここが正念場である。キミは合宿を完璧に終えようと細心の注意を払っている。
PC5用ハンドアウト
コネクション:天龍コタロウ 関係:くされ縁 コンストラクション:ライトニング カバー:大学生
キミは何らかの理由で経済的に困窮している大学生だ。キミは割のいい仕事として、フォーチュンの事務員という仕事を友人のコタロウから紹介されるはずであった。しかし、入社時の健康診断でリンケージとしての資質があることが発覚。より給金が良くなることから、パイロットとして働くこととなり、今回の合宿に至る。
オープニングフェイスはシーンプレイヤー以外の登場は不可とする。
シーンプレイヤー:PC1
◆解説
PC1が天城博士からガーディアンを授かり、フォーチュンへ入社するシーン。
天城博士はキミが幼いころよりリンケージの資質を持っていることを見抜いており、正義への強い憧れも持ち合わせていることから自身のガーディアンのパイロットとして目をつけていたのだ。
天城博士はPC1を伝手のあるフォーチュンへの入社を勧め、PC1はフォーチュンへ推薦入社することとなる。
全ての描写を終えた所でシーン終了。
▼描写1
暖かな日差しに包まれる放課後、キミはいつものように「天城博士」のラボへと向かっていた。変人で偏屈な老人として知られる彼であったが、キミは彼の作る正義のスーパーロボットとそのエピソードが好きで毎日のように通っているのだ。しかし今日はいつもと違う点が一つだけある。博士は今日キミに「入学祝い」を受け取りに来いと伝えられているのだ。キミが研究所の扉を開くと、妙にテンションの高い天城博士がキミを出迎える。
▼セリフ:天城博士
「ムハハハハハ!鳳市高校入学おめでとう!PC1クン!今日という日をワシがどれ程待ちわびたか!」
「そう、前もってお主に伝えておいた『入学祝い』を遂に渡すときが来た!」
「来なさい。きっとお主も気に入るだろうよ!ムハハハハハ!」
▼描写2
キミは天城博士に連れられ、研究所の地下深くへと案内される。長年研究所に通っていたキミにも初めて入る区画、その一つに新型と思われるスーパー級ガーディアンが保管されていた。煌めくボディ、力強いエンジン音。
正義の体現のような機体に、キミは目が離せなくなるだろう。
▼セリフ:天城博士
「・・・・どうだ、美しかろう。ワシの新型ガーディアン『PC1の機体名』じゃ。」
「この機体をお主に託す。これを使ってお主の正義を成すが良い。」
「だがお主、志は一人前じゃがリンケージとしては未熟。このまま戦場に出たとしても悪に屈するやもしれん。」
「どうじゃ、ここはワシの伝手がある民間軍事会社『フォーチュン』に入社するというのは。」
◆結末
こうしてキミは天城博士より正義の体現「PC1の機体名」を受け取り、フォーチュンへと入社することとなった。そして一週間後、フォーチュン新人研修合宿に参加するため、キミはフォーチュン鳳市支部基地へと足を運んだ。
シーン終了。PC1にミッション「正義のために戦う」を渡す。
シーンプレイヤー:PC2
◆解説
PC2が友人の神山タカトと共に応募したフォーチュン入社試験、その合否を伝える通知を受け取るシーン。
PC2はリンケージとしての資質が認められ、合格通知を受け取り、後日フォーチュン新人研修合宿に来るように辞令が渡されることとなる。この時タカトは試験に落ちており、非常に悔しがっているが友人の新たな門出を祝うために懸命に笑い、応援の言葉をPC2にかけている。
全ての描写を終え、PC2が新人研修合宿に向かった所でシーン終了。
▼描写1
通学路の桜並木が蕾をつけ、その花を咲かせるのを今か今かと待ちわびる___今のキミの気持ちは正にそんなものであったに違いない。なぜなら今日、キミが友人と共に受けたフォーチュン入社試験、その合否通知が届くからに他ならない。キミは人もまばらな朝の通学路を駆け抜け、見慣れた自身の教室の扉を開く。そこには期待と緊張をかきまぜたような表情の親友「神山タカト」がそわそわと無人の教室を歩き回っていた。
▼セリフ:神山タカト
「おっ、来たかPC2。今日だけは絶対早く登校するってわかってたぜ…俺たちの運命の日だもんな。」
「あぁ、もう俺の端末には届いてる。そう遅くないうちにお前のとこにも来ると思うぜ。」
「届いたら同時に開けよう!どっちかが落ちても恨みっこナシだぜ?」
▼描写2
そんなことをタカトと話していると、キミの端末がメッセージの受信を伝える。間違いない、来た。
タカトと神妙に顔を見合わせた後、キミ達は端末からメッセージを開く。赤く強調された大文字がキミの目を奪う。合格。間違いない!キミは受かったのだ!
▼セリフ:神山タカト
「…その様子だと受かってたみたいだな…うん。おめでとう!PC2!親友として誇らしいぜ!!」
「俺か?落ちてたよ。結構頑張ったんだけどなぁ…残念無念また来世~ってね。」
「……なぁPC2、約束してくれねぇか?いつかすっげえエースになって俺の分まで活躍するって…。」
「…サンキューな、PC2。…この野郎でも羨ましいぜクソぉ!せめて俺がお前のファン1号だ!頑張れよ!」
◆結末
恐らくとても悔しがっているであろうキミの親友からの、涙交じりの励まし。それはキミの心に深く染みわたり、幼いころからの夢、その原動力となるであろう。合格通知の最後には、このような一文が添えられていた。
「一週間後の0900(ゼロキュウゼロゼロ)フォーチュン鳳市支部まで集合のこと。新人研修合宿を行う。」
キミは自身の夢___エースパイロットになるという夢と、もはや叶うことがないであろうタカトの夢。二人分の夢を背負って、フォーチュン鳳市支部へ向かう。
シーン終了。PC2にミッション「エースパイロットになる」を渡す。
シーンプレイヤー:PC3
◆解説
PC3とゲオルグの邂逅と、成長後の再会を描くシーン。ゲオルグは幼いころPC3の才能を認めており憧れてさえいたが、成長するにつれて憧れているからこそ追い付きたいという気持ちが強くなり、関係が悪化する。ゲオルグの成長後のPC3に対する嫌味な態度は、自分より下の地位に甘んじるPC3へ何故自分の先を進まないのかという怒りと自分が勝っているという優越感が混じった歪んだ感情の発露なのである。全ての描写を終えたところでシーン終了。
▼描写1
10年前。宙に浮かぶ鉄鋼の楽園。ここは宇宙移民たちが住まうコロニー「アードラー」である。現在はヴォルフ共和国を名乗り、第二次世界大戦開戦という暗い状況であるのだが、そんなことは子供のキミ達には関係ない。
キミは友人たちと近くの公園で遊んでいた。高い身体能力を持つキミはグループのリーダーであった。
一通り遊んだ帰り道。親友のゲオルグ・シューマッハがキミを尊敬のまなざしで見つめる。
▼セリフ:ゲオルグ・シューマッハ(ショタ)
「やっぱりPC3はスゴイや。かけっこでも一番だし、ドッジボールもクラスで一番すごい!」
「PC3なら、先生たちの言う『立派な共和軍人』に絶対なれるよ!」
「僕、頑張るからさ。PC3と一緒に軍人になってたたかいたいなぁ…。」
「ホント!?約束だからね?絶対僕のこと待っててね?」
▼描写2
そして10年後。どこまでも広い空なのに、体は見えない手で押さえつけられている。キミが宙から大地に立った時最初に抱いた印象であった。太陽の光、管理されていない風のからは生命のにおいが漂う___キミは故郷であるコロニーを離れ、人類発祥の母なる星、地球を訪れていた。キミはヴォルフ共和国士官候補生として、ここ鳳市のフォーチュンに派遣されてきたのだ。慣れない自然の重力に四苦八苦しながらも、キミはフォーチュン鳳市支部基地へとたどり着く。到着の報告と挨拶の為に司令室を訪れようとするキミの目の前に嫌な顔が現れる。
あの嫌味ったらしいイケメンは間違いない、キミのライバル「ゲオルグ・シューマッハ」だ。
▼セリフ:ゲオルグ・シューマッハ
「あぁ、腑抜けた顔かと思えば貴方ですかPC3。通りでこの辺りの空気が悪くなるわけですね。」
「まさか貴方が後輩になるとは…ふふふ、いい気味とは正にこのことなんでしょうね。」
「所詮三流パイロット。せいぜいヴォルフ共和国の名を穢さないよう、掃除係にでも志願したらどうです?」
「ふふふふ、アハハハハハ!!久しぶりに心から笑いましたよ!ボクに追い付く?凄腕のパイロットになる?これは傑作ですね…録画でもしておけば良かったですね。」
「ま、せいぜい足掻いて下さいよ。どうあがいても無駄ですがね。」
◆結末
ゲオルグは言いたいことを言うと颯爽とキミの元を離れるだろう。
悔しいが今はゲオルグよりも劣っていることは間違いない。だが、これから必ず追い返して見せる。
キミは司令への挨拶を済ませ。万全の状態で新人研修合宿へと臨むのであった。
シーン終了。PC3にミッション「ゲオルグを見返す」を渡す。
シーンプレイヤー:PC4
◆解説
PC4が女王陛下と面会し、騎士任命の為の最後の試練を言い渡されるシーン。試練の合格条件はフォーチュンとして十分な貢献をしつつ、本国に諜報員として情報を送ることである。サナート・レムリアはこのように毎年新人騎士を送り付け、情報を常に獲得しているのである。若い騎士の方が純粋で扱いやすく、バレたとしても切り捨てやすい___女王はそう考えているのだ。全ての描写を終え、イズモへPC4が向かった所でシーン終了。
▼描写1
キミは煌びやかな装飾に彩られた豪華な部屋に招かれていた。ここは謁見の間、レムリア王国において最も高貴な人物と会うためだけに作られた部屋である。奥から一人の女性が現れる。この国の最高権力者であり最も偉大な魔法使い、女王「サナート・レムリア」である。彼女は微笑を携え、楽器の音色のような声であなたに語り掛ける。
▼セリフ:サナート・レムリア
「よく来てくれました、若き騎士見習いPC4。今日は貴方に、最後の試練を言い渡しに来ました。」
「最後の試練…PC4イズモへ向かいなさい。鳳市のフォーチュンの一員として働き、相応しい成果を上げるのです。」
「私の剣となり耳となる…この意味が分かりますね?PC4?」(要はスパイ兼傭兵として働けということ)
「よろしい、行きなさいPC4。貴方に神霊機(マナリス)の加護があらんことを…。」
▼描写2
謁見の間を去ったキミはすぐさま準備を行い、外国行きの船へと乗り込む。長いクルージングの後、水平線の彼方から小さな島国が現れる。美しい自然に囲まれたこの国こそ、キミの試練の地、イズモ。鳳市である。
タラップから降りるキミの元に、スーツの女性が近寄ってくる。ただのOLにしか見えないこの女性、どうやらレムリアの現地工作員のようだ。
▼セリフ:レムリア現地工作員
「定刻通りですね。まずは第一関門突破といった所でしょうか。」
「貴方はこのままフォーチュン鳳支部の基地へと向かい、新人として振る舞いなさい。」
「定時連絡を忘れぬように、情報は鮮度が命です。数分の遅れが命取りとなります。」
「気を抜いてはなりません、既に試練は始まっています。女王への忠誠を忘れぬように。」
◆結末
要件だけ伝えると、工作員の女性はごく自然にキミから離れていく。キミもいずれは彼女のように完璧な騎士へとなるのだ。そのためにはまず、この地で、フォーチュンとして上手くやっていかなければならない。
キミはフォーチュン鳳市支部基地へと向かい、各種手続きを済ませる。
大丈夫だ、自分なら問題なくこの試練を突破できる。キミは自分にそう言い聞かせながら、新人研修合宿の朝を迎えることとなった。
シーン終了。PC4にミッション「最後の試練を乗り越える」を渡す。
シーンプレイヤー:PC5
◆解説
貧困にあえぐPC5が友人の「天龍コタロウ」からフォーチュンの事務職を紹介(裏口入社)され、その面接に行くシーン。半ば人となりを知る為の座談会であったが、PC5のメディカルチェックの結果が発覚してから事態が急変する。PC5に高いリンケージとしての資質があることが分かったのだ。良質なパイロットを確保したいフォーチュンがこの人材を逃すはずもなく、高給を条件にPC5をリンケージとして、半ば強制的に雇用することとなる。全ての描写を終えたところでシーン終了。
▼描写1
キミは面接の為にフォーチュン鳳市支部基地へと訪れていた。長きにわたる貧乏生活に見かねたキミの友人「天龍コタロウ」がフォーチュンの事務職の仕事を紹介してくれたのだ。事務職なら比較的危険性も少ないし、福利厚生もしっかりしていて給金もいい。ようやく生活が楽になると安堵に包まれるキミに、コタロウが話しかけてくる。
▼セリフ:天龍コタロウ
「本当に良かったなPC5。これで人並みの生活ができるってもんだ。」
「よせやい、俺はただ口利きをしただけだぜ?この恩はフォーチュンで真面目に働いて返すんだな!」
「おっと、そろそろ面接時刻だ。ま、面接といっても内々定は決まってるから唯のおしゃべり会みたいなもんだ。気楽にやってこい、終わったら貧困脱却祝いで一杯やろう!」
▼描写2
コタロウと別れ、面接に臨むキミ。女性の職員との和やかな歓談が続き、職務とは関係ない趣味の話や、キミの身の上話などを一通り済ませたのち、彼女から合格が伝えられる。これからは安定した生活が送れる________
そう考えた矢先であった。一人の男性がノックもせずに部屋に入ってくる。血相を変え、息も上がっている彼の手には一枚の紙が握られていた。女性職員が訝しげに男性を見ながらも書類を受け取り、読む。
読み終わった頃には、女性職員の目の色が変わっていた。獲物を狙う野獣の目だ。
▼セリフ:女性職員(東雲ツバキ)
「失礼、合格と言いましたね。前言撤回です。貴方は『事務職として』は不合格です。」
「しかし、どうも…リンケージとしてなら辛うじて…あと一枠採用の余地がありますねぇ。」
「あぁ、困ったものです。我々はパイロットには高い報酬を支払うのですが…才能がないと勤められないのです。」
「おや?貴方、どうやらリンケージ適性があるようですね。どうですか?リンケージとしてフォーチュンに勤めるというのは。」
「福利厚生は変わりませんし、給料は事務職のそれとは比較になりませんよ?違いはただ、奈落獣のお世話がメインのお仕事になるというだけのことです。さぁ、ここにサインを。」ハイライトの消えた瞳&微笑み
◆結末
とんでもないことになってしまった。しかしキミの財布はいまだかつて無いほどに潤っている。契約金として莫大な金を渡されたのだ。…形はどうあれ貴重な収入。このチャンスは逃せない。腑に落ちない気持ちになりつつもキミは後日、新人研修合宿に向かうのであった。
シーン終了。PC5にミッション「生活費を稼ぐ」を渡す。
シーンプレイヤー:全員
◆解説
PC全員登場。PC達が基地に集められ、合宿開始のオリエンテーションを受けるシーン。教官役として「ロドニー・チャン」「ラファエル・スオー」の二名が集まっている。この三名は前大戦の英雄として知られるトップエースであり、新人研修合宿に三名の予定が揃うのは奇跡に近い。このシーンはPC達に自己紹介と今後のミドルフェイスの流れを分かりやすく伝えることを目的としているため、ある程度この先のシーン情報を予告してよい。全ての描写を終えた所でシーン終了。
▼描写
そしてやってきた新人研修合宿当日。キミ達はフォーチュン鳳市支部基地のブリーフィングルームに集められていた。今日から始まる新人研修合宿、そのオリエンテーションの為である。緊張に包まれる室内、その空気を切り裂くようにドアが勢いよく開く。ドアを開けたのは今や歴史の教科書に載っており、知らない人などこの世界にはいない___そんなトップエースである「ラファエル・スオー」であった。ラファエルの後にはやはりトップエースである「ロドニー・チャン」が続いて部屋に入ってくる。ラファエルはキミ達を見渡すと頷き、話しかけてくる。
▼セリフ:ラファエル・スオー
「…よし、皆集まっているようだな。ようこそフォーチュンへ。僕が今回の新人研修合宿の主任教官に任命されたラファエル・スオーだ。これから三日間よろしく。」
「後ろの男は同じく教官を勤めるロドニー・チャンだ。彼の自己紹介は後のプログラムで行うだろう、一先ず後回しにさせてもらう。」
「で、だ。まず初めに新人同士、自己紹介をしてもらう。これから三日間お前達は『チーム』だ、背中を合わせて戦う以上親友になれとは言わないが、お互いを知ることは重要だからな。」
「よし。自己紹介も済んだ所で、今後の流れを説明させてもらう。」
「まず初日は座学及び諜報活動について学んでもらう。これはロドニーの担当となる。」
「そして二日目は実際にガーディアンに乗り込み、模擬戦闘を行う。これは僕が担当だ。」
「そして最終日、二日間で学んだことを実戦形式でテストする。ここは我々と司令の三人で担当する。」
「以上三日間のプログラムを経て、キミ達は晴れてフォーチュンのリンケージとなる。質問はあるか?」
「よろしい、では今から準備を行い、30分後に第四会議室に集まること。以上。」
◆結末
こうして今後の予定を伝えられたキミ達は準備を行い、最初の研修担当であるロドニーが待つ第四会議室へと向かうこととなった。シーン終了。
シーンプレイヤー:全員
◆解説
PC全員登場。情報収集判定を行う。情報収集項目は以下の5つ。情報項目ごとに判定値と難易度が指定されている。PCは一人二回ずつ情報収集判定を行う事が可能。PC全員が判定を終えても全ての情報が開示されていなかった場合、登場している全てのPCは疲れによりHPを1D点失い、もう一回ずつ判定を行う。この処理は全ての情報が開示されるまで繰り返される。
ロドニー・チャンが座学と諜報活動のイントロダクションを行うシーン。情報収集判定の練習をPL達に行わせる目的のシーンでもある。ここで学んだ情報がクライマックスに役立つこととなる。全ての情報が開示され、描写を終えた所でシーン終了。
▼描写1
準備を終え、第四会議室に到着したキミ達。そこには煙草をふかし、足を組んでふてぶてしく座る一人の男がいた。先ほどリョウジに紹介された一人であり、第二次世界大戦時ヴォルフ共和国のエースであった「ロドニー・チャン」である。ロドニーはキミ達を見ると、ニヤリと微笑み煙草の火を消す。
▼セリフ:ロドニー・チャン
「来たか、ヒヨッコ共。じゃあボチボチ始めていくかぁ~。」
「よぉし。知ってる奴も多いだろうが俺の名前は『ロドニー・チャン』だ、今はフォーチュンで教官役をしている。」
「さて、今回俺は座学と諜報活動について教えろとのことだが…お勉強じゃあ身につかねぇのは明らかだ。」
「このフォーチュン基地内に俺が5つの情報を流した!人に聞くなり買収するなり何でもいい!今日中に全部そろえて俺の所に持ってこい!」
「諜報活動は足が命だ。ともかく探し回ってみろ。困ったらヒントの一つぐらいくれてやる。」
▼描写2
全ての情報を集め終わる頃には夕方になっていた。集めたカードをロドニーに渡すと彼は満足げに笑い、キミ達に話しかける。
▼セリフ:ロドニー・チャン
「…よし。全部揃っている。合格だ!まさか本当に全部集めてくるとはな!筋がいいぜお前達は!」
「これからフォーチュンとして活動するに当たって、情報は命だ。常にセンサーを張り、情勢に敏感であり続けろ!お前たちの何気ない情報が、世界を救うカギになる…なーんて事もあり得るからな。」
「よし、今日の訓練は以上だ!以後明日の六時までは自由時間とする!各自体を休めること!」
◆結末
一日目の訓練を無事終えたキミ達。協力して一つの試練を乗り越えたキミ達にはある種の一体感が生まれているだろう。これが「仲間」というものなのだろうか。不思議な満足感に包まれながら、キミ達は各々の時間を過ごすこととなった。
シーン終了。
座学で学ぶはずの内容となっている。ロドニーが横着した結果、諜報活動と混ぜられた。
▼フォーチュンについて 「意思:10」
表向きは民間軍事会社として地球連邦と契約して活動を行っている。
しかし実際には「奈落」関連の事件や犯罪が起こす人類への脅威を排除することを目的とした組織である。
優秀な人材を高給でスカウトすることもあり練度も高く、多くの奈落災害から市民を守ってきた実績がある為民間からの人気も高い。一方で、正規軍人からはあまり良く思われていない。
▼奈落技術について 「知覚10」
アビスとも呼ばれ、基本的には異世界からエネルギーを引き出す技術の総称。莫大なエネルギーを得られる代わりに周囲の現実を汚染し、空間を切り裂き多大な被害を与える「奈落災害」や次元の狭間から出現する「奈落獣」という化け物が出現し暴れだすといったリスクも存在する。また、人の精神と深い関りがあることが近年の研究で明らかになっている。
▼テロ組織「ディスティニー」について 「体力8」
世界各国で奈落技術を用いたテロを行う犯罪集団。唯の犯罪組織ではなく、実際にはラーフ帝国の特殊工作部隊である、ということは火を見るよりも明らかではあるが、ラーフ帝国がそのことを認めたことはない。
奈落技術を用いた強力な兵器・ガーディアンによる破壊工作、アビス汚染を故意に起こして奈落災害を発生させる・奈落獣を呼び出すといった裏工作まで、幅広い活動を行っている。目下ディスティニーは、この鳳市の制圧を最大の戦略目標としている。現在の鳳市方面のリーダーは「ヴァンガード」という男。
▼鳳市について 「反射8」
イズモ最大の都市であり、世界中とつながるハブ空港・宇宙港としての役割を担っている。そのため軍・港関係の住人が多く、戦闘が半ば日常の一部となっている。その戦略的価値から様々な組織・国家からありとあらゆる手段で狙われており、防衛機能が世界でもトップクラスに高い。
*以下は「テロ組織『ディスティニー』について」に成功すれば調べる事が可能。
▼降魔爆装グランヴァンガードについて 「幸運14」
テロ組織「ディスティニー」のリーダー「ヴァンガード」の操るスーパー級アビスガーディアン。
接近して素手での戦闘を基本としつつも、直線状に放つ高出力のビームで敵を薙ぎ払うことも可能。
これまで幾度もフォーチュンに立ちはだかっており、彼によって殺されたリンケージも少なくない。
これまでの戦闘データから加護による攻撃に非常に弱いこと、そしてビームや炎に対しては非常に高い防御力を持っていることが明らかになっている。
▼ヴァンガードについて 「理知12」
ディスティニーのイズモ方面を担当する司令官。破壊と殺戮を愛するサイコパス。第二次大戦時は傭兵として破壊活動を終わると、生きがいを失ってしまい途方に暮れていたが、そこに手段を選ばないディスティニーとしてのスカウトを受け、喜び勇んで現在の地位に至る。
シーンプレイヤー:全員
◆解説
PC全員登場。自由時間にどのような出来事が起こったかをシーン表に従い決めることとなる。登場PCは一人2回ずつ2D6を振り、対応するシーン表のシーンを行う。
仮に同じシーンが出た場合、別のシーンとなるまで振り直しを行う。
全てのPCがシーンを終えたところでシーン終了。
出目/対応シーン
2 訓練終了後、キミはロドニーに声を掛けられ。カラオケに連れて行かれる。
「今日は俺のオゴリだヒヨッコ共!」ご機嫌に歌い始めるが、壊滅的な歌声だ!
キミはHPを2D6点失う。
3 訓練終了後、キミが基地内を散策していると、明らかに酔った様子のチトセに目を付けられる。
「意思」判定を行い「達成値13」と勝負する。
成功:上手く言いくるめ、キミはその場を離れられた。
失敗:言いくるめられ、一晩中飲みに付き合うこととなる。HPを2D6点失う。
4 訓練終了後、キミがコンテナに向かうと整備班が作業を行っていた。丁度作業中の東江タカオに整備班新人と勘違いされ、作業を手伝う こととなる。「反射」判定を行い「達成値12」と勝負する。
成功:筋がいいと褒められ、解放される。何なんだこの爺さん。
失敗:不手際を怒られ、徹底的に説教を受けることとなる。HPを1D6点失う。
5 訓練終了後、キミが基地内の廊下を歩いていると喧嘩に遭遇する。柔道vsプロレスの熾烈な争いだ!
「体力」判定を行い「達成値11」と勝負する。
成功:上手くその場を離れられる。触らぬ神に祟りなしだ。
失敗:ローリング・ソバットと竜巻十文字投げの衝突に巻き込まれる。HPを1D3点失う。
6 訓練終了後、いかにも真面目そうなメガネの男性とすれ違う。「幸運」判定を行い「達成値10」と勝負する。
成功:軽く雑談するに留まる。失敗:服装が乱れていると叱られる。HPを1D3点失う。
7 ダイスを振り、他PC一人と一緒に夕食を取るシーンを描写。
8 ダイスを振り、他PC一人と市内の歓楽街に遊びに行くシーンを描写。
9 訓練終了後、大人しそうなメガネの少女とすれ違う。「幸運」判定を行い「達成値10」と勝負する。
成功:ブラコンの彼女と楽しく話せた。「中和剤×1」を貰える。失敗:兄の良さについて長々と語られる。
10 訓練終了後、ツインテールの少女が大量の書類を重たそうに運んでいるところを目撃する。
「体力」判定を行い「達成値9」と勝負する。
成功:「べ、別に助けてなんて言ってないんだから!」だがキミは「粒子コンデンサ×1」を貰える。
失敗:盛大にこけてしまう。「フン、新人が出しゃばらないことね!」だが手当てはして貰えた。
11 訓練終了後、キミはラファエルに声を掛けられる。今日の訓練の感想を聞きたいとのことだ。
「理知」判定を行い「達成値8」と勝負する。
成功:参考となる素晴らしい感想を伝えられた。礼として「エネルギーパック×1」を貰う。
失敗:上手く伝えられなかったが、お礼は貰える。「賦活剤×1」を貰う。
12 訓練終了後、キミが基地内を散策していると明らかに怪しい人影を見つける。
キミがその人物を捕まえ、基地に連れて行くとその人物はディスティニーの工作員である事が明らかに!
その成果を讃えられ、「賦活剤×1、粒子コンデンサ×1、エネルギーパック×1。」を入手する。
シーンプレイヤー:マスター
◆解説
マスターシーン。ディスティニー内部での会議シーンとなる。新人研修合宿の情報をキャッチしたディスティニーが鳳市攻略の作戦を練ることとなる。リーダーのヴァンガードが無差別攻撃を提案し、部下のフリーダの反対を押し切り実行するところを描く。後にフリーダがフォーチュンと接触を図るフラグをここで描写することが目的となる。すべての描写を終えたところでシーン終了。
▼描写1
鳳市の端にある再開発地区、廃墟と瓦礫だらけのゴーストタウンの一角の地下にテロ組織「ディスティニー」のアジトはあった。定例会という名目で集まった面々の顔は緊張に包まれていた、なぜなら彼らのリーダー「ヴァンガード」が満面の笑みを携えて座っていたからだ。彼がこの表情の時は、大抵が非人道的作戦を思いついた時だからである。緊張に包まれる中、幹部である「フリーダ・ヴェロニカ」が口を開く。
▼セリフ:フリーダ・ヴェロニカ〇&ヴァンガード●
〇「で、今度はどんなロクでもないことを思いついたのよ。ヴァンガード。」
●「お?顔に出ちゃってたかぁ~。俺様、良いこと思いついたって顔してるだろ~。」
「今フォーチュンで、新人研修合宿ってのをやってるらしい。呑気だよなぁ~。」
「…新人の世話でごたついている所を狙う。市街地と基地への二方面攻撃作戦だ。新人と市民。両方守り切れるか見ものじゃねえか。」「教官役としてエース級が二人もこの鳳市に来ているらしい。そいつらをぶち殺せばさぞ市民は絶望するだろうなぁ。仮に殺せずとも、基地に甚大なダメージを与えればラーフ本国から増援が呼べる・・・。
ヴェロニカぁ。市民・リンケージ問わず沢山殺せるぜぇ?ワクワクするだろぉ?」
〇「…この外道め、反吐が出るわね。」(無言で立ち去ろうとする。)
●「すでに作戦承認は成された!本国からの正式な命令に背くってのか?ヴェロニカちゃんよぉ、えぇ?」
〇「…基地攻撃には参加する。市街地への攻撃は勝手にすればいい。」
●「つれねぇ女だぜ全く。作戦開始は二日後の朝、通勤・通学時間を狙い、被害を拡大させるってわけだぁ。俺様の完璧なプランを邪魔してくれるなよ?」
▼描写2
ヴェロニカが地上に出ると、そこではすでに奈落獣を呼び出す門「アビスゲート」の作成が始まっていた。
その大きさは過去最高であり、そこから果たしてどれだけの数の奈落獣が飛び出し、市街地を襲うかを考えると彼女の背筋は凍るのであった。このままではまずい。何とかして市民への被害だけは避けなければ。
フリーダ・ヴェロニカ。誇り高き女帝国軍人は悲劇を避けるための工作を行うため、明け方の鳳市街地へと消えていくのであった。シーン終了。
シーンプレイヤー:PC1
◆解説
PC全員登場。「ラファエル・スオー」主導のもと模擬戦闘を行うシーン。戦闘となる。
敵は「ラファエル専用ファルコン(ライバル)」×1 「M型雷剛(高機動)」×2 「ファルコン(モブ)」×4となる。配置は戦闘配置図1を参照のこと。
ラファエルはリンケージたちに無駄死にしてほしくないと考えており、非常に厳しい態度で訓練にあたる。
自分が嫌われても新人たちには生き残ってほしい。そう考えているのだ。尚、彼のしごきにまともに耐えられたのはPC達が初めてであり、そのことで注目が集められることとなる。すべての敵を倒したところで戦闘終了。
▼描写1
リンケージたちが各々の時間を過ごした翌日、君たちは早朝から基地内グラウンドに整列させられていた。こんな時間からどうやら模擬戦闘を行うらしい。君たちの目の前には全大戦の英雄的リンケージ「ラファエル・スオー」が立っている。彼は君たちの顔を見回すと、話し始める。
▼セリフ:ラファエル・スオー
「…ラファエル・スオーだ。お前たちの戦闘訓練を担当することとなった。」
「初めにはっきり言わせてもらう。お前達は弱い。どうしようもない程にな。」
「どんなに強い機体に乗ろうが、高い技量を持っていようが一人なら皆等しく弱い。」
「仲間と協力しろ。個人で突っ込むな。それが出来ないやつはここから出て行ってもらう。」
「…俺からは以上だ。各自ガーディアンに乗り込め。模擬戦闘を行う。」
▼描写2
戦闘訓練が終わるころには、すでに夕日が差し込む時刻となっていた。疲労困憊の君たちを横目に、ラファエルが機体から降り、涼し気な表情で話しかけてくる。
▼セリフ:ラファエル・スオー
「…及第点だな。今日一日でこれだけできれば上等だろう。」
「今朝、僕が言ったことを常に心に刻んでおけ。戦場では一人になった奴から死んでいく。」
「お前たちが仲間との協力を忘れない限り、幸運の女神はお前達に微笑み続ける筈だ。」
「…今日はここまでとする。各自休息に努めるように。明朝、今日と同じ場所に集合だ。」
◆結末
厳しい教官のしごきに耐え、今日も無事に終えることが出来た。明日のテストを無事にパスすることが出来れば、キミ達は晴れてフォーチュンのリンケージとなるのだ。正念場とも言える明日に備えるため、キミ達は休息に勤めるのであった…。PC1を除いては。
訓練終了後、キミが機体を整備していると一通の暗号通信がキミのガーディアンに入る。
その内容は以下のようなものであった。
「鳳市に危機が迫っている。キミの助けが必要だ。今夜2時、鳳市高校校門前に一人で来てくれ。V.F」
…どんなに怪しい誘いであろうと、正義の味方を目指すキミにこのメッセージは無視できなかった。
シーン終了。
①PC1~5初期配置スクウェア B~Eの2~3
②ラファエル専用ファルコン Cの5
③G6M5/M M型雷剛 CとDの6
④St.2341 ファルコン Eの6・AとCとEの8
戦闘プラン
基本的に満遍なくPC達を攻撃すること。(回避のやり方を体験させる為)
②は瞬発行動1を使い、基本的にはPC1を狙うこと。
また②は最初の瞬発行動時のみ「攻撃拡大1」を使うこと。(戦闘に危機感を持たせる一環)
シーンプレイヤー:PC4
◆解説
PC4が女王陛下への定時連絡を行うシーン。ここまでの流れを振り返る意味も込められている。
基本的には質問を行い、PC1の機体について興味を示すような言動を女王は行う。
全ての描写を終えたところでシーン終了。
▼描写
キミは訓練終了後、人目のつかない倉庫の一角に来ていた。理由はもちろん女王陛下への定時連絡を行うためだ。
連絡用の魔方陣を展開し、数分もすると魔力が繋がる。キミの目の前に、幻影魔法によって紡がれた女王の姿が現れるだろう。彼女は微笑みを携え、キミに語り掛けてくる。
▼セリフ:サナート・レムリア
「定刻通りですね…PC4。報告を聞きましょうか。」
「なるほど…よく分かりました。ところでPC3、あなたの近くに、スーパー級ガーディアンはいますか?」
「なるほど、あの天城博士の…。これも一つの巡り合わせでしょうか…?」
「失礼。PC4、『PC1の機体名』に注意を払いなさい。アレにはもしやすると力が…操縦者すら知らぬ大いなる力が秘められているやも知れません。」
◆結末
キミは女王との定時連絡を終え、基地へと戻っていく。新たな使命を心に秘めて。シーン終了。
シーンプレイヤー:PC5
◆解説
PC5がチトセと会話するシーンである。PL達はロドニーとラファエルによる訓練の様子を多くのフォーチュン隊員たちから見られており、その成績の良さから「大型新人」として注目されている。それを印象付けるシーンである。このことが後のゲオルグの焦りへとつながることとなる。全ての描写を終えたところでシーン終了。
▼描写
キミが訓練の疲れを癒すために自室へ向かっていると、目の前にフォーチュン鳳市支部長、つまりチトセが顔を赤くし、千鳥足の状態で現れる。彼女はキミを見るなり、目を輝かせながら話しかけてくる。
▼セリフ:チトセ・ウィル・ナスカ
「あ~~!PC5じゃないのぉ~~~!!訓練お疲れ様ぁ~~~!!」(酒臭い顔を近づけながら)
「キミ達の頑張りは聞いてるわよ~~!伝説の英雄の訓練を乗り越える『大型新人』だそうじゃないの~~!」
「全く。キミみたいな人が居ればこれからもフォーチュンは安泰ってもんね~~!ヒック。」
「明日の最終試験。あたしも同席するからぁ。期待してるわよぉ・・・・オエッ。背中さすって?」
◆結末
キミとチトセのやり取りを、影で聞いている少年がいた。彼は唇を噛みしめながら、しかし誰にも気づかれぬように去っていく。 シーン終了。
シーンプレイヤー:PC2
◆解説
自由時間中、電話を通してタカトと会話するシーン。タカトは時間をかけてリンケージではない自分に何ができるかを考え続け、PC2の「友人」として出来ることでPC2を助けることを決意する。その決意表明としてPC2に電話を掛けたのである。この決意が、後に鳳市を救うカギの一つとなる。
全ての描写を終えたところでシーン終了。
▼描写
キミが自室で休んでいると、携帯端末から連絡を告げるコール音が聞こえてくる。キミの友人、神山タカトからだ。通話を繋ぐと、いつもと変わらぬ何気ない雑談が始まるのだが、少しタカトの声の調子が違う不思議に思いながらも会話を続けるキミに、タカトが突然、真剣なトーンで話し始める。
▼セリフ:神山タカト
「…PC2。俺さ、あの後考えたんだ。自分に何ができるかを。リンケージじゃない俺がね。」
「決めたよ、俺は俺なりにお前をサポートする。友達として。ファン1号として。」
「俺は町を守るお前を手助けする。それで俺の街を守るよ…。なんか、恥ずかしいなコレ。」
「明日試験なんだろ?何時からだ?ファンとして見に行くぜ!早く寝て、試験官を驚かせてやれ!じゃあな!」
◆結末
キミは良き友人を持ったことを感謝しつつ、明日に備えて眠るであろう。シーン終了。
シーンプレイヤー:PC3
◆解説
PC4とゲオルグが基地内で再開するシーン。ゲオルグは既に今回の合宿の評判を聞いており、かなりの焦りを覚えている。嫌味を次々と吐くのは、それだけ追い詰められているといえる。全ての描写を終えたところでシーン終了。尚、この後頭を冷やすために外に出たゲオルグはPC1とフリーダの密会を目撃してしまう。
▼描写
訓練終了後、キミが基地内を歩いていると再びゲオルグと出会う、彼は顔を歪ませキミに話しかけてくる。
▼セリフ:ゲオルグ・シューマッハ
「あぁ、貴方ですか。随分頑張っているみたいじゃないか。本国に泥を塗ってないようで安心したよ。」
「だが、それもいつまで続くかな?どれだけ頑張ろうが所詮弱者は変われないのだよ。」
「思いあがらないことだなPC3!碌に努力もしていない貴方が、僕をも上回る人材などあり得ないのだから!」
「ハハハハハ!!明日の試験を受けずに、本国に帰ることをお勧めするよ!強くね!」
◆結末
強い言葉で話すゲオルグであったが、PC4が去った後のゲオルグの顔を優れない。
「クソッ…このままではボクは…。」 しかし嫌味以上の行動に出るのはマズイ。それを自覚しているゲオルグは頭を冷やすため基地の外に出る。しばらく歩いていると、一人の人物を見かける。確かあれは、PC4の同期PC1?何故こんな時間に一人で?ゲオルグは些細な好奇心で、彼(彼女)の後を追った。 シーン終了。
シーンプレイヤー:PC1
◆解説
PC1が謎の人物V.Fと会うシーン。V.Fとは当然、フリーダ・ヴェロニカのことである。ヴェロニカは市民への被害が出るアビスゲートの開放を阻止するために、作戦情報のリークに来たのだ。PC1にだけ声を掛けた理由は彼が天城博士製のガーディアンに搭乗しているからである。彼女は幾度も天城博士製ガーディアンと交戦しており、それにはアビスゲートを強制的に閉じる強力な能力が備わっていることを知っているのだ。(ガイアの事)
しかし、偶々密会を目撃していたゲオルグによって最後まで話が聞けないばかりか、ディスティニーのスパイとしての嫌疑を掛けられることとなってしまう。全ての描写を終えたところでシーン終了。
▼描写1
新月、暗闇に包まれる深夜の鳳市。キミはV.Fを名乗る人物の指示通りに一人で鳳市高校校門前に来ていた。
校門前には既に、キャップの上からフードを被る不審かつ小柄な人物が立っていた。その人物はキミが来たことを確認すると無言で歩き始める。「ついてこい」ということだろう。校門を乗り越え、校庭の一角にある体育倉庫の中に入るや否や背中に硬い物の感触を感じる。何事かと振り返ろうにも強い力で押さえつけられる。
▼セリフ:フリーダ・ヴェロニカ
「このまま動くな。私の許可した時以外に妙な動きを見せたら撃ち殺す。」
「私がV.Fだ。貴様が「PC1の機体名」のリンケージで間違いないな?」
「用件だけ伝える。今、鳳市郊外の再開発地区にディスティニーの手で大規模なアビスゲートが作られている。」
「このままでは明朝には民間人に被害が出る。お前にはアビスゲートの強制遮断を行ってほしい。」
「出来ないとは言わせん。貴様はあの天城ゲンロクの機体に乗っているのだからな。」
「天城ゲンロクの機体には必ず強力な機能が有るはずだ…何度も戦ってきた。間違いない。」
「……JaかNeinかはっきりしろ。さもなくばこのまま…誰だ!!」
▼描写2
倉庫内に響く銃声。入り口には学生服姿の金髪の少年が銃を構えて立っていた。V.Fはそれを見るなり窓を突き破り逃げていく。少年はキミを見るなり、微笑みながら吐き捨てるように叫ぶ。
▼セリフ:ゲオルグ・シューマッハ
「成程、そういうことでしたか…。いえ、最初から疑うべきでしたね。新人にしてはあまりに実力があり過ぎた。」
「PC1。キミがディスティニーのスパイだったとは。残念だよ…。」
「とぼけても無駄だ!!お前が接触していた人物はフリーダ・ヴェロニカだ!ディスティニーの幹部の一人だ!」
「貴様を拘束する。…いえ、この際貴方の同期も疑ってかかるべきですね。」
「この先一切の発言は許さない。精々基地で話すつまらない嘘でも考えておくことだ。」
◆結末
基地に戻った後、キミは独房へと入れられる。程なくしてキミの同期たちも別室の独房に入れられることだろう。
鳳市に危機が迫っているのに何も出来ない。キミは焦りと無力感に苛まれながらも、何の打開案も見つけられないのであった。
シーン終了。
シーンプレイヤー:マスターシーン
◆解説
マスターシーンである。スパイ容疑の掛かった新人たちへの対応を話し合うのシーンである。話し合いに参加するのは司令であるチトセと発見者のゲオルグである。(両教官も事情は説明されている)
チトセは穏健派で、まず話を聞くことを主張するが、ゲオルグは疑わしい新人全員の除隊を提言する(ゲオルグはPC3への憎悪で頭がいっぱいになっている)。しかし会議中に、基地をディスティニーの部隊が襲うこととなり、会議は中断されることとなる。全ての描写を終えたところでシーン終了。
▼描写1
夜明け前ともいえる時間。フォーチュンの司令室は重苦しい雰囲気に包まれていた。理由はもちろん、新人に掛けられたスパイ容疑についての対応を決めねばならない為である。中々決断を下さない上司であるチトセに、ゲオルグは声を荒げる。
▼セリフ:●ゲオルグ〇チトセ
●「いい加減に決断して下さい!彼らはディスティニーのスパイです!即刻除隊処分にすべきです!」
〇「…そうは言うけどね、不可解な部分が大きすぎるのよ。仮にPC1君がディスティニーのスパイだとすれば、ちょっとお粗末すぎないかしら?何も基地の目と鼻の先にある鳳市高校で落ち合う必要はないじゃない。
もっと言うなら、どうしてこのタイミング?もう少し基地に馴染んでからじゃないと、軍事的に役に立つ情報なんて手に入れられないわ。」
●「しかし!確かに私は彼らが密会し、何かを話しているところを見たのです!!」
〇「…ともかく、明朝に事情を聞くわ。処分を考えるのはそれからでも遅くないでしょ。」
●「何かがあってからでは遅いのですよ!今切り捨てなければより情報が洩れる!」
〇「…ゲオルグ。あなた、少しおかしいわ。冷静なあなたらしくもない。何に焦っているの?」
▼描写2
話し合いが平行線のまま終わろうとするとき、突如室内が巨大な振動に襲われる。チトセの元には多数の報告が入ってくる。「D-27防壁の破壊を確認!!敵の攻撃です!!」「機体種別から、敵はディスティニーのものと推定!!」「現在当直ガーディアン部隊が緊急発進!司令!至急作戦司令室に!!」敵はあろうことかこのフォーチュン鳳市支部基地そのものに攻撃を仕掛けてきたのだ!!
◆結末
「…ええい!こんなに早くスパイの効果が!司令!ボクも出撃します!」
司令室を走り去るゲオルグ。一人残されたチトセは作戦司令室に向かいつつも、妙な胸騒ぎに襲われていた。
ディスティニーはこれまで執拗にゲリラ的テロ活動を繰り返していたにも関わらず、何故今頃正面から攻めてきたのか。PC1達は「何」を敵から伝えられたのか。チトセの思考は加速していくが決して正解に届くことはない、決定的な食い違いを残したまま、フォーチュンは基地防衛戦へと移行することとなる。
シーン終了。
シーンプレイヤー:全員
◆解説
PC全員登場。独房に収監されているPC達を、ラファエルが独断で開放するシーン。彼が動いたのはタカトが基地に侵入してまでPC2を助けようとしたからであり、鳳市を一心に思う良き友人を持つ人物がディスティニーのスパイではないと考えたからである。ラファエルは全責任を負い、PC達の行動を支援する。全ての描写を終えたところでシーン終了。
▼描写
時折振動が響く独房、ここは地下にある為安全ではあるのだが、力があるにもかかわらず守るべきものを守ることのできない無力感に襲われていた。ガチャリ。不意に音が鳴ったかと思うと独房の扉が開けられる。その先に居たのはラファエルであった。彼は何を言うでもなく、キミ達を次々と開放していく。
▼セリフ:ラファエル・スオー
「…お前たちはスパイではない。俺はその言葉を信じることにした。」
「いい友人を持ったな、PC2。事情を知ったお前の友人は軍事施設に侵入してまでお前の潔白を進言しに来たぞ。」
「…お前達は成すべきことがある。違うか?目を見ればわかる。」
「全責任は俺が取る。お前たちの正義を果たすんだ。」
「だが、これだけは言わせてもらう。必ず生きて帰ってこい。これは命令だ。」(敬礼しPC達を見送る)
◆結末
ラファエルとタカト。二人の人物に助けられたキミ達はガーディアンの元へと急ぐ。ラファエルは既に整備班に話を通していたらしく、スムーズに発進することが出来るだろう。キミ達はアビスゲートが設置されているという、鳳市郊外の再開発地区へと急ぐ。 シーン終了。
シーン18:こんなこともあろうかと
シーンプレイヤー:PC1
◆解説
再開発地区へと向かうPC1に天城博士から通信が入るシーン。具体的にどうアビスゲートを破壊するのかをPL達に伝えるシーンである。天城博士は強いアビスエネルギーに呼応して強力な次元修正粒子を発生できるシステムを搭載していたのだ(ガイアの事)。全ての描写を終えたところでシーン終了。
▼描写
アビスゲートを破壊するために再開発地区へと向かうキミ達。鍵は「PC1の機体名」にあるようだが、まだ具体的な解決策を見つけられずにいた。そんなキミの元に、通信が入る。天城博士からだ。
▼セリフ:天城ゲンロク
「おお無事じゃったかPC1。中々通信が繋がらなかったから心配したぞ。」
「儂の研究所でもアビスゲート反応をキャッチした。鳳市の危機じゃ!今すぐ止めに行くのじゃ!」
「こんなこともあろうかと、お主の機体にはアビスゲートに反応し、強制的に遮断させるシステムを搭載しておる!だが、一日に一度しか使えん!タイミングが重要じゃ。タイミングを見誤るでないぞ!」
◆結末
これでもう迷いは無くなった。正義を成すために、キミ達は再開発地区へ急行するのであった。
シーンプレイヤー:全員
◆解説
PC全員登場。再開発地区へと向かったPC達がヴァンガードと対面するシーンである。戦闘となる。
敵は基本的には「降魔爆装グランヴァンガード」×1「奈落獣ハ―ヴェイ」×5「RGD52C3Rヴィクラマ高機動型」×2である。配置は戦闘配置図2を参照のこと。
ここで加護「ガイア」を使うか否かでクライマックスフェイスの戦闘の難易度が変わる。
ガイアを使用することで、アビスゲートを破壊し、これ以上の奈落獣出現を阻止できる。
逆に使用しなかった場合、2ラウンドごとに「奈落獣バッヘルベル」×1を戦闘に追加すること。
ヴァンガード当初、殺戮を行う事が出来るとご機嫌だが、アビスゲートを破壊されると激怒し、PC達に襲い掛かってくる。
全ての敵を倒したところで戦闘終了となる。
▼描写
鳳市郊外の再開発地区。その中の廃ビルに隠されるように巨大なアビスゲートは存在していた。既に大きく口を開いており、既に小型の奈落獣が数匹出現している。このままではどれだけの奈落獣が出現するか、想像も出来ないだろう。アビスゲートへと急ぐキミ達の目の前に、一機のスーパー級ガーディアンが立ちはだかる。間違いない。ロドニーの授業で語られた「降魔爆装グランヴァンガード」。ディスティニーの首領である!
▼セリフ:ヴァンガード
「ああ?見ない顔だなァ?今見ての通り取り込み中なんだ、さっさと消えることだなァ!」
「この門が開けば大量の奈落獣が市街地になだれ込む…フォーチュンの助けは来ない…アヒャヒャヒャ!!」
「最ッ高だぜえ!!破壊と殺戮!悲鳴と血の海こそが俺様の求める世界!理想郷の誕生だァ!!」
「止めるだァ?もう遅い!!破滅の門が今!開くんだよぉ!!」(ガイアを使用するか聞く)
(使用した)
「…ああああああああ!!!クソがァ!!天城のガーディアン!!いつも俺様を邪魔しやがって!!…殺す!」
(使用しない)
「アヒャヒャヒャ!!これだァ!これだよ!!まずはお前たちをスクラップにして、ゆっくりメインディッシュと行こうじゃねぇかァ!!」(戦闘開始)
「クソがァ!!俺様がこんなクソガキ共にィ!!」(撃破時)
◆結末
リーダーを失ったディスティニーは次々と撤退、奈落獣もキミ達の手で殲滅された。
キミ達はディスティニーのアビスゲートを用いた市街地への大規模テロを止めることに成功したのだ!
市民たちはシェルターを出るなり、キミ達に感謝の言葉を投げかけてくるだろう。
キミ達が町の守護者となり、正義の味方となった瞬間であった。
シーン終了。
①PC1~5初期配置スクウェア B~Eの2~3
②降魔爆装グランヴァンガード Cの7
③RGD52C3Rヴィクラマ高機動型 AとEの8
④奈落獣ハ―ヴェイ CとDの6・BとEの7
⑤アビスゲート(ガイアで破壊しなかった場合) Cの9
戦闘プラン
降魔爆装グランヴァンガードは最初のターン瞬発行動1を使用し「奈落力ハイメガビーム」を使用する。
この時、加護「ネルガル」「ヘル」「ヘイムダル」を使用すること。
その後は複数の敵を巻き込めるのであれば「奈落力ハイメガビーム」を巻き込めないのであれば「アビスナックル」を使用し攻撃すること。
高機動型ヴィクラマは基本的にマシンガンを使用し、最も近くの敵を攻撃する。
奈落獣ハ―ヴェイは行動値が最も低い敵を優先して攻撃すること。
また、万が一奈落獣バッヘルベルが出現した場合、攻撃はPC1以外を狙う事。
シーンプレイヤー:全員
◆解説
PC全員登場。戦闘を終え基地に戻ってきたPC達をラファエルらが迎えるシーン。
この時チトセによって研修の終了が伝えられ、一人前のフォーチュン隊員として認められることとなる。
また、ゲオルグは今回の事件の遠因となったことを恥じており、PC3に謝罪することとなる。
◆描写1
ディスティニーの進行を食い止めたキミ達が基地へ戻ると、既に戦闘は終了していた。基地の所々が破壊されてはいるもののそれは小規模であり、先輩方はディスティニー別動隊を上手く抑え込めたであろうことが分かる。
ガーディアンから降りたキミ達を、ラファエルが出迎える。
▼セリフ:ラファエル・スオー
「…お前達ならやれると信じていた。全員無事で戻って何よりだ。」
「基地の被害は軽微で済んだが、結局のところ町に部隊は割けなかった。お前たちが居なければどうなっていたか…。ともかく、事の顛末を司令に伝えに行くぞ。ついてこい。」
◆描写2
作戦司令室は先ほどの襲撃の後始末に追われ、多くの隊員が駆け回っている。その中でチトセはバツの悪い顔をしたゲオルグと向かい合い、何やら話しているようだ。ラファエルがキミ達を連れ、チトセに事の顛末を報告すると、彼女は深いため息をついた後、疲れた笑顔でキミ達に話しかけてくる。
▼セリフ:◯チトセ ●ゲオルグ
◯「…どうやらあなた達に鳳市は救われたようね。司令として感謝するわ。…ゲオルグ?」
●「…PC3、いや。キミ達全員だな。本当に済まなかった。ボクはどうかしていた。怒りで正常な判断が出来なかった。許してもらえるとは思わないが、それだけは伝えたかった。」(頭を下げた後、その場を離れる。)
◯「…彼には然るべき罰を与えるわ。それで手を打ってあげて頂戴。」
「…さて、本来ならこの時間は卒業試験だけれど、キミ達は十分に力を示してくれたわ、よって今日からあなた方を正式にこの『フォーチュン』の隊員として認めます。これからもこの町を頼むわよ!」
◆結末
こうしてキミ達はフォーチュンの隊員として認められた。これからのキミ達を、アビスの脅威は襲い続けるであろう。しかし恐れることはない。キミ達には信頼できる仲間がいるのだから。
基地に差し込む暖かな春の日差しが、鳳市に差し込む。これからもキミ達がこの鳳市を守り、日常を過ごしていく____。
■降魔爆装グランヴァンガード
種別:ガーディアン(スーパー)
レベル:6 サイズ:M
体:13/+4 反:12/+4 知:12/+4 理:6/+2 意:6/+2 幸:3/+1
命:12 回:6 砲:10 壁:6 移:4 行:5 FP:300 EN:60
武装1:アビスナックル
攻:<殴>+25/白兵(12) C値12 対:単体 射程0
武装2:超奈落ビーム
攻:<闇>+25/砲撃(10) C値12 対:直線5 射程0
防:斬/5刺2/殴5/炎/10/氷4/雷4/光10/闇10
特技:「BOSS属性」「瞬発行動1」「攻撃力上昇2」「攻撃強化2」「剛打2」「弱点属性:神20」
◆加護
□ヘル □オーディン □ヘイムダル □エーギル □ネルガル
□トール □フツノミタマ □ヘルモート □ミューズ
□トール □ヘイムダル □エーギル □タケミカヅチ
設定:テロ組織「ディスティニー」のリーダー「ヴァンガード」の操るスーパー級アビスガーディアン。
接近して素手での戦闘を基本としつつも、直線状に放つ高出力のビームで敵を薙ぎ払うことも可能。
これまで幾度もフォーチュンに立ちはだかっており、彼によって殺されたリンケージも少なくない。
これまでの戦闘データから加護による攻撃に非常に弱いこと、そしてビームや炎に対しては非常に高い防御力を持っていることが明らかになっている。
■改造
PCの人数が4人以下の場合は、クライマックスのデータを以下のように変更する
PCが4人の場合
・FP-75 ・加護から「エーギル」「ヘイムダル」「フツノミタマ」を削除
PCが3人の場合
・FPをさらに-75 ・加護から「トール」「ミューズ」「ヘルモート」を削除
■ラファエル専用ファルコン
種別:ガーディアン(ベテラン)
レベル:6 サイズ:M
体:13/+4 反:12/+4 知:12/+4 理:6/+2 意:6/+2 幸:3/+1
命:11 回:8 砲:10 壁:8 移:4 行:18 FP:120 EN:30
武装1:ビームマシンガン
攻:<光>+15/射撃(11) C値12 対:範囲1 射程1~2
武装2:ビームサーベル
攻:<光>+20/白兵(11) C値12 対:単体 射程0
防:斬/5刺5/殴5/炎/5/氷5/雷5/光5/闇5
特技:「ライバル属性」「攻撃拡大1」「瞬発行動1」「シールドガード10」「攻撃力上昇2」
設定:ラファエル専用にカスタムされたファルコン。各部スラスターの増強や、装甲を極限まで減らすことによる軽量化が図られている。今回の武装は特殊塗料をAL粒子の代わりに放出させており、命中すると機体が下品なピンク色に塗りつぶされる仕様になっている。
■その他エネミー
・G6M5/M M型雷剛(MGR基本ルールブックP230参照)
・St.2341 ファルコン(MGR基本ルールブックP230の『RGD-52C2 ヴィクラマ』のデータを参照)
・RGD52C3Rヴィクラマ高機動型(MGR基本ルールブックP230参照)
・奈落獣ハ―ヴェイ(MGR基本ルールブックP232参照)
・奈落獣バッヘルベル(MGR基本ルールブックP232参照)
Post Comment