気が付くと、あなたたちは研究所のような部屋で目を覚ます。
周囲の壁にはよくわからない機械や配線で埋め尽くされ、
床は寒々しいコンクリートや鉄板で覆われている。
それよりも気になるのは、警報のようなアラートが所々から響いていることだ。
早くここから逃げなければ。本能的に、そう感じた。
・5分経過
部屋の床部分から火花が飛び散り、急に明かりが消える。
配線がショートしたのだろうか。
緊急灯の弱々しい光が部屋を包む。
電気系統はあらかたダウンしたようだ。
(以下、『カーペット』の配線を修理するまで
『テーブル』のパソコンが使用できなくなり、
『棚』のロッカーで体力判定を行うことができる)
・10分経過
突如、今までよりも大きな警告が鳴り響く。
「デリートシークエンス、最終シグナル確認。自爆装置作動。総員直ちに退去せよ。
起動まで残り5分・・・」
カウントダウンが始まる。
・Over15
(エネミーが出現している場合)
「爆発まで、5,4,3…」
もう間に合わない。探索者たちの心には諦めと、
そしてかすかな安堵がよぎる。
少なくとも、ここが爆発すれば、あの凶悪な化物はここでくたばるだろう。
君たちを、爆炎が包む。
(エネミーが出現していない場合)
「爆発まで、5,4,3…」
もう間に合わない。探索者たちの心に、絶望と諦めが満ちる。
君たちを、爆炎が包む。
・時計
表
計器のついたよくわからない大きな機材
壁に沿うように置かれている
(宣言)動かして裏を見る
(判定)【体力】難易度-4/合算1人
裏
様々な規格のコードがたくさん伸びている
(宣言)コードを取り外す
(入手)探索者は《コード》を入手する
・扉
表
金属製の分厚い扉
備え付けられたディスプレイには
「EMERGENCY」
と表示されている
(条件)フレームを調べてエネミーを見る
裏
化物が扉を叩くたびに、その表面は歪になる。
破られるのも時間の問題か。
・カーペット
表
鉄板の貼られた床だ。取っ手のようなものがついている。
中には空洞の部分があるようだ。
(宣言)鉄板をはずす
(判定)体力
裏
床に沿うように配線が引いてある。
この部屋の電源を引き込んでいるのだろう。
(条件)5分崩壊
電源の一部がショートして、コードから黒煙と火花が上がっている。
(宣言)時計にあった《コード》で配線を治す
(判定)知力 失敗したら感電して体力-1
・穴
表
天井に空いた穴。かなり大きい。
覗いてみても奥は見えない。
(条件)【机】のカードリーダーにIDカードを使用する
裏
穴の奥から機械音が聞こえてくる。
エレベーターが降りてきているようだ。
ここに来るまでには、あと2分ほどかかるようだ。
時計の針が止まる クライマックスへ
・棚
表
壁に取り付けられた、引き戸のついているロッカーのような棚だ。
電子ロックが掛かっている。
(判定)知力
この電子ロックは、電源が落ちたら力づくでこじ開けられるタイプの物だ。
(条件)5分崩壊後に、まだ電源が復旧していない時のみ
(判定)体力
裏
扉を開けると、中には火炎放射器、スタンガンとIDカードが入っていた
(取得)探索者は火炎放射器を入手する
(取得)探索者はスタンガンを入手する
(取得)探索者はIDカードを入手する
・フレーム
表
大きなモニターだ。
どこかの部屋が映されている。
(宣言)モニターを注視する→裏の描写へ
裏
モニターをじっと見ていると、映っている部屋の片隅で何かが動いた。
→タイマー停止。エネミーの描写へ
タイマー再開
モニターに映っている化物は、その腕で部屋の壁を叩き始める。
その動きとリンクするように、この部屋の扉から激しい物音がする。
そう。あの化物はこの隣の部屋に、扉一枚を隔てた直ぐ側に居るのだ。
【精神力】0/1(全員)
・テーブル
表
何の変哲もない事務机だ。
上にはデスクトップのパソコンが1台と、カードリーダーが置いてある。
電源は入っていないようだ。
(宣言)パソコンを立ち上げる
デスクトップには2つのファイルが置いてある。
この部屋の持ち主が研究していた生物についてと、
この部屋の設備のことについてのものだ
(宣言)ファイルを読む
※読んでいる途中で5分崩壊が発生した場合、PCの電源が落ちてファイルが読めなくなる。
・生物について
沢山のレポートが保存されている。
必要なところだけを読み取るには(判定)知力が必要だ
(判定)知力
この生物は、ゼリー状の原形質で獲物を覆い、消化する。
そして消化した生物の姿を形作ることができ、その記憶、癖、能力なども模倣することができる。
また非常に高い再生能力を有しており、どのような傷も瞬く間に治してしまう。
自己を複製する能力も有しており、触れられた生物はそこに付着した粘液により
じわり、じわりと侵食され、いずれはそれと同じ存在になってしまう。
なお、それらの能力は炎、電気や酸で無効化することが可能なようだ。
(判定)精神力0/1
・設備について
この部屋は地下深くに設置されているため、出入りにはエレベーターが使用されている。
エレベーターを呼ぶには、カードリーダーにIDカードを読みこませればいいようだ。
(宣言)IDカードを使用する
【穴】が裏向きになる
(発生条件)『テーブル』のカードリーダーに《IDカード》を使用する。
激しく扉を叩いていた音が止まる。
何事かとそちらを見てみれば、壁と扉には僅かな隙間が生じており、
粘性の液体が、まるで意思を持っているかのようにそこから染み出してきている。
こぽり、とひとつ音をたてたかと思うと、その液体は探索者たちへその触肢を伸ばしてきた。
(まだエネミーを見ていなかった探索者は精神力判定)
タイマー再開
物体X
・描写
それはなんの変哲もない人間に見えた。
が、次の瞬間、腕が、足が、胴体が、頭が、粘性のある液体へと姿を変える。
その見るもおぞましい粘性の物体は、何かを考えるかのように
しばし部屋を這いずると、その身体の一部を荒々しい獣の腕に変えた。
【精神力】1D2/1D4(モニターを見ている探索者のみ)
勝利条件:エレベーターに乗り込む
攻撃方法:触肢/後攻/探索者全員に攻撃
攻撃が命中した探索者は体力-1D3、及び「感染」する
「感染」を解除するには、スタンガンか火炎放射器を使い、エネミーの細胞を焼く必要がある。
スタンガンを使用する場合は体力-1、火炎放射器を使用する場合は体力-2D6
火炎放射器を使用し命中判定に成功した場合は、そのターンのエネミーの行動はキャンセルされる。
スタンガンを振り回す場合は、エネミーはその探索者へ攻撃をしなくなる
エレベーターの扉が閉まる。
化物は恨めしそうに、まだ扉を叩いてはいるが、
軽い重圧感とともにそれも消え去った。
爆発音が響く。あの化物は、この研究所とともに地下深くで永遠の眠りにつくだろう。
(「感染」が解除されていない探索者が居た場合)
そういえば、あの化け物から受けた傷がやたらと疼く……。
なんだか、頭がぼーっとしてきた。きっと疲れているのだろう。
無理も無いか。一眠りすれば、きっとまたいつもどおりだ。
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