概要
少人数のテキセでもサクッと遊べるDX3シナリオになります。
難易度もサンプルキャラで十分楽しめるようになっているので突発でも遊べるシナリオです。
~あらすじ~
PC達はそれぞれ"別の世界線"の住人である。ある日、最愛の人であるPC①(PC②)を失ってしまう。失意の中、PCはある噂を耳にする。
『洋菓子店“シクサイ”のフォーチュンクッキーを“黄昏ランド”のシンボルタワーの頂上で食べると願いが叶う』
わずかな願いを胸に、その噂を実行してしまうPCたちに待ち受けるものは…
シナリオの改変は構いませんが自作発言、無断転載などはおやめください。
*シナリオアップデート
21/12/12 誤字脱字修正、ミドルフェイズの判定ルール修正、その他描写の修正
22/04/02 「キャラメイク時の注意点」を追加しました。
24/01/04 NPCのセリフ修正
☆プリプレイ☆
シナリオデータ
プレイヤー人数:1~2人
プレイ時間:9時間~
消費経験点:初期作成経験点130+15点
使用するルルブ・サプリ
PL必須ルルブ・サプリ
・基本ルルブ①②
・上級ルールブック
准必須
・エフェクトアーカイブ(エフェクトはEA準拠)
・インフィニティコード(ウロボロス使用可)
※その他ルールブックは相談して追加
ストーリー
『洋菓子店“シクサイ”のフォーチュンクッキーを“黄昏ランド”のシンボルタワーの頂上で食べると願いが叶う』
最愛の人を失ったPCはその噂を実行してしまう。すると、数多くの偶然が重なりとんでもないレネゲイドビーイングを誕生させてしまった。その結果隣同士の世界線が融合し消滅の危機へと向かってしまっている。
別世界線から迷い込んでしまった最愛の人と協力してレネゲイドビーイングを撃破に奮闘する。
このシナリオは元凶であるレネゲイドビーイングを撃破すれば終了となる。
トレーラー
あの時の2人は輝いていた
この絆は永遠と信じていた
けど、私の隣に君はもういない
君の隣には私はもう―
心にできた空白を埋めるために君は手元の小さな焼き菓子を二つに割る
―今宵、次元を越えた絆が、境界線を越えて、世界を越えて、すべての運命を巻き込み―
たった一晩の奇跡を生み出した。
ダブルクロスThe 3rd Edition「ディスティニー・スクランブル」
ダブルクロス――それは、裏切りを意味する言葉。
ステージ
東京都日暮市という架空の町。
その街にある“黄昏ランド”が今シナリオの舞台。ローカルなテーマパークらしいアトラクションが存在し、パーク一番の目玉は街を一望できるシンボルタワー。
NPC詳細
※PLが1人の際どちらかをNPCとして選ぶ
★萩原(はぎはら) 命(みこと)
性別:男 種族:人間
一人称:俺
二人称:君
☆萩原(はぎはら) 命(めい)
性別:女 種族:人間
一人称:私
二人称:君
◆データ(共通)
ブリード:クロスブリード
シンドローム:ブラム=ストーカー/バロール
ワークス:UGNエージェントA カヴァー:学生
コードネーム:“サクリファイス・ランプ”
【肉体】5 〈白兵〉5
【感覚】3
【精神】3 〈意志〉3
【社会】1 〈情報:UGN〉3
【HP】33 【行動値】9
装甲値:0
侵食率:34%
取得エフェクト
▼ブラム=ストーカー
《ブラッドバーン》3
等
▼バロール
《ダークマター》3
等
☆PCには以下の設定がつく
・PCは互いに“別の世界線”に住んでいる。
・PCの関係は互いにロイスを結び合う関係であれば自由に設定していい(恋人、親友、親子、きょうだい、ライバルetc…)PL同士やGMと話し合って決めること。
・死別の内容はPCが自由に設定していい。
☆キャラメイク時の注意点
・今シナリオでは情報収集判定を予定していません。キャラ付け等の理由で情報収集系アイテムやエフェクト、技能を取得してもいいですがキャラメイクの際はシナリオ内では基本的に情報収集の機会はないことを念頭に置いておいてください。
・PLが一人の場合はNPCが代理を務めます。その際改めて一人用のハンドアウトとNPC情報を公開します(内容は変わりません)
HO詳細
【PCが1人の場合】
PC ワークス:指定なし カヴァー:指定なし
ロイス:萩原 命 P:幸福感 N:不安
※シナリオ開始時点でタイタス化していること
君はつい数日前、大切な人である萩原 命を失った。心の中に穴が開いたような気分だ。
抜け殻のように日々を送っていた君はある噂を耳にする。
『洋菓子店“シクサイ”のフォーチュンクッキーを“黄昏ランド”のシンボルタワーの頂上で食べると願いが叶う』
普段ならそんな眉唾話歯牙にもかけないのだが…君は件の菓子を買い、シンボルタワーの頂上へと足を運んだ。
その帰り、君は信じられない出会いを果たした。
帰りのエレベーターに乗り合わせたのは…死んだはずの萩原 命だった。
【PCが2人の場合】
PC① ワークス:指定なし カヴァー:指定なし
ロイス:PC② P:幸福感 N:不安
※シナリオ開始時点でタイタス化していること
君はつい数日前、大切な人であるPC②を失った。心の中に穴が開いたような気分だ。
抜け殻のように日々を送っていた君はある噂を耳にする。
『洋菓子店“シクサイ”のフォーチュンクッキーを“黄昏ランド”のシンボルタワーの頂上で食べると願いが叶う』
普段ならそんな眉唾話歯牙にもかけないのだが…君は件の菓子を買い、シンボルタワーの頂上へと足を運んだ。
その帰り、君は信じられない出会いを果たした。
帰りのエレベーターに乗り合わせたのは…死んだはずのPC②だった。
PC② ワークス:指定なし カヴァー:指定なし
ロイス:PC① P:幸福感 N:不安
※シナリオ開始時点でタイタス化していること
君はつい数日前、大切な人であるPC①を失った。心の中に穴が開いたような気分だ。
抜け殻のように日々を送っていた君はある噂を耳にする。
『洋菓子店“シクサイ”のフォーチュンクッキーを“黄昏ランド”のシンボルタワーの頂上で食べると願いが叶う』
普段ならそんな眉唾話歯牙にもかけないのだが…君は件の菓子を買い、シンボルタワーの頂上へと足を運んだ。
その帰り、君は信じられない出会いを果たした。
帰りのエレベーターに乗り合わせたのは…死んだはずのPC①だった。
解説
PC①がシクサイの噂を耳にし、フォーチュンクッキーを手に入れるまでのシーン。
PCが一人の場合、PC②のポジションがNPCとなる。
描写
西日が空をオレンジ色に染める黄昏時。
刻々と空が藍色に染まっていくように、日暮市の商店街も人々がせわしなく移ろい、過ぎ去っていく。
夕飯の献立を思案する主婦たち、学校帰りの寄り道を吟味する学生たち、これからが稼ぎ時と張り切る飲食店の売込み達。
そんな日常から隔絶されたように、心ここにあらずといった表情で君はぼんやりと流れゆく日常を眺めていた。
いつもと変わり映えしない日常、しかしたった一つだけ違うところがある。いつも隣にいるあの人がいない。
君の最愛の人、PC②は数日前死んだ。
隣にいるのが当たり前だと思っていた。
君たちの絆は永遠だと信じて疑わなかった。
だけど、奪われるときは一瞬だ。
どれだけ悲しんでも、どれだけ運命を呪っても、ぽっかりと空いた君の隣は空白のままだった。
まるで君自身の心のように―
セリフ:女子高生
「ねぇ知ってる?“シクサイ”のフォーチュンクッキーの噂」
描写
ふと耳に飛び込んできたのは近くのカフェテラスで一服していた女子高生たちの会話だった。
君は何気なしにその会話に聞き耳を立てていた。
セリフ:女子高生
「知ってる知ってる~『洋菓子店“シクサイ”のフォーチュンクッキーを“黄昏ランド”のシンボルタワーの頂上で食べると願いが叶う』ってやつ?」
「どうせお店の販促でしょ?そういう噂って」
「いやいや、隣のクラスの冴子いるじゃん?噂通りクッキー食べたら部活の先輩と両思いになれたってよ~」
「えぇ~それホント?」
「だったら私もやってみようかな~?新色のコスメ一式欲しいし~」
「じゃあ帰りに“シクサイ”寄ってみない?」
「いいね!あそこのアップルパイマジでおいしいんだよね~」
「えぇ~私ダイエット中なんだけど~」
描写
女子高生たちはキャピキャピとはしゃぎながら会計を済ませ店を出て行った。
よくある噂。学生特有の勉学の合間につまむ甘味のような、少しの間舌を潤す程度の噂話。
いつもならくだらないと笑い飛ばしていただろう。そんな噂よりもしっかりとした、確かな幸せを知っていた頃の君であれば。
…君はフラフラと何かに誘われるように“シクサイ”へと足を向けていた。
シクサイは学校帰りの女子や、子供連れで賑わっていた。
セリフ:店員
「お買い上げありがとうございます。ラッピングなどは致しますか?只今キャンペーンでメッセージカードのサービスも行っています」
⇒メッセージカードを受け取る
セリフ:店員
「かしこまりました。ではこちらメッセージカードになります」
「またのお越しをお待ちしております」
結末
メッセージカードは書いても書かなくても進行に影響はない。
PC①が菓子を買ったところでシーン終了
解説
PC②がシクサイの噂を耳にし、フォーチュンクッキーを手に入れるまでのシーン。
PCが一人の場合、PC②のポジションがNPCとなるため、このシーンはカットする。
描写
西日が空をオレンジ色に染める黄昏時。
刻々と空が藍色に染まっていくように、日暮市の商店街も人々がせわしなく移ろい、過ぎ去っていく。
夕飯の献立を思案する主婦たち、学校帰りの寄り道を吟味する学生たち、これからが稼ぎ時と張り切る飲食店の売込み達。
そんな日常から隔絶されたように、心ここにあらずといった表情で君はぼんやりと流れゆく日常を眺めていた。
いつもと変わり映えしない日常、しかしたった一つだけ違うところがある。いつも隣にいるあの人がいない。
君の最愛の人、PC①は数日前死んだ。
隣にいるのが当たり前だと思っていた。
君たちの絆は永遠だと信じて疑わなかった。
だけど、奪われるときは一瞬だ。
どれだけ悲しんでも、どれだけ運命を呪っても、ぽっかりと空いた君の隣は空白のままだった。
まるで君自身の心のように―
セリフ:男子高校生
「なぁ知ってる?“シクサイ”のフォーチュンクッキーの噂」
「あぁ、聞いたことがある。確か『洋菓子店“シクサイ”のフォーチュンクッキーを“黄昏ランド”のシンボルタワーの頂上で食べると願いが叶う』ってやつ?」
「どうせお店の販促だろ?そういう噂って」
「いやいや、この間の万年ビリのサッカー部のあいついるだろ?噂通りクッキー食べたら補欠からレギュラー昇格だってよ~」
「はぁ~それホント?」
「まじまじ、今度試合あるからさ帰りに“シクサイ”寄っていこうぜ!」
「いいね!願掛けはしておくにこしたことねぇしな!」
描写
男子たちはガヤガヤとはしゃぎながら教室を出て行った。
よくある噂。学生特有の勉学の合間につまむ甘味のような、少しの間舌を潤す程度の噂話。
いつもならくだらないと笑い飛ばしていただろう。そんな噂よりもしっかりとした、確かな幸せを知っていた頃の君であれば。
…君はフラフラと何かに誘われるように“シクサイ”へと足を向けていた。
シクサイは学校帰りの女子や、子供連れで賑わっていた。
セリフ:店員
「お買い上げありがとうございます。ラッピングなどは致しますか?只今キャンペーンでメッセージカードのサービスも行っています」
⇒メッセージカードを受け取る
セリフ:店員
「かしこまりました。ではこちらメッセージカードになります」
「またのお越しをお待ちしております」
結末
メッセージカードは書いても書かなくても進行に影響はない。
PC②が菓子を買ったところでシーン終了
解説
PC①が噂を確かめるために黄昏ランドへと向かうシーンを描く。
PC②は途中から合流する。
描写
店から出ると夜もすっかり更け、金平糖のような星屑が散りばめられた夜空。
そんな星屑たちに負けないくらい煌びやかなアトラクションと笑い声と歓声に包まれた黄昏ランド。
君は片手に菓子の入った包みを提げながら一人、瞳が焼かれそうなくらい眩しいこのテーマパークに訪れていた。
パークの中央に雲も突き抜けんばかりにそびえ建つシンボルタワー。
人がこれでもかと詰め込まれたエレベーターに乗り込む。扉が閉まり、小さな鉄の箱が上へ上へと持ち上げられる。まるで天国にでも向っているかのようにぐんぐんと上昇していく。
ようやく最上階へとたどり着き、なだれ込むように箱の外に押し出される。
今夜は千年に一度地球に訪れる彗星が一番近くに見える日ということも相まってフロアには星空愛好会やカップルや親子連れがにぎわっていた。
たった一人取り残されたような気分を振り払うように君はなるべく人がいない所を探した。
人々の雑音を尻目に展望フロアの空いた席に一人腰を下ろし、包みをそっと開ける。
包みの中には二つ折りにされ黄金色に焼きあがったクッキー。
ぱりんと二つに分かつと中から小さな紙切れが現れる。
“You will have a strange fate(あなたは奇妙な運命をたどるでしょう)”
フォーチュンクッキーから取り出した紙切れには掴み処のない英文が書かれた。
わかっていた。
こんな紛い物の噂話に縋り付いたところで何も変わらないことは。
それでも願わずにはいられなかったことも。
君はため息をついて半分に割ったクッキーの欠片を口に含む。
ラングドシャのサクサクとした触感と舌に広がる甘味の中に、わずかに香るレモンの風味がホロホロと口の中で溶けていく。
どれくらいの時間をそこで過ごしていただろうか。気が付けば頭上から閉館のアナウンスが響き、あれほどいた人もほとんど見られない。
そろそろ帰るかと重い腰を上げる。
明かりが消え始めた展望フロア。行きとは真逆、たった一人でエレベーターへと乗り込む。
『閉』ボタンを押し、ゆっくりと閉じていく扉
そのとき
(ここでPC②が登場する)
エレベーターに一人、急ぎ足で誰かが飛び込んできた。
切らした息を整えふと、上げたその顔に君は心底驚いただろう。
エレベーターに飛び込んだのは、間違えようのない君の最愛の人…PC②だった。
結末
PC達がエレベーターで合流したところでシーン終了。
PC間ロイスを取得する。
解説
PC二人の世界を繋いだ“フゥイール・オブ・フォーチュン”の心境を描いたマスターシーン
描写
―辛い
―消えたい
―胸が張り裂けそうだ
あぁ、なんなのだろうかこの感覚…
脳を揺さぶるような、胸を締め付けるような、筆舌しつくしがたいコレは…
ただ一つ言えることは―
苦しい、この辛い感情を今すぐ何とかしたい。
何が、私をそうさせる?
私にこの“感情”を教えたのは?
セリフ:PC①&PC②
『もう一度、会いたい』
想いを乗せた強い願い。
あぁ、これだ、この強い願いだ。
その時、私は明確な“使命”を授かった。
彼らに“再会”を
―例え、運命を揺るがしてでも
結末
マスターシーンのあとはPCの合流を想定している。
解説
・PC達の合流直後からシーンスタートする。全員登場。
・エレベーターが着いたところで“プランナー”都築京香(基本2p.219参照)が現れ、状況の説明を行う。
描写
地上へと運ぶ狭い鉄の箱で、君たちは見つめ合った。
1分?10分?いや、1時間くらいだろうか?
実際は数十秒程度しか経っていないはずだが、長時間そうしていたかのような錯覚を起こしてしまうくらい、君たちにとって衝撃的で信じがたい出会いだったのだ。
チン、と到着を告げる無機質なベル音が君たちを現実へと引き戻す。
セリフ:都築京香
「見つけました。あなたたちが“特異点”ですね」
描写
扉が開き、君たちを迎えたのは見知らぬ少女。幼い、けれどどこか達観した佇まいの少女が君たちへと歩み寄る。
セリフ:都築京香
「…初めまして、私は“プランナー”都築京香と申します」
「状況がわからず困惑されていると思います。ここで話すのもなんですし、フードコートでご説明しましょう」
描写
何が何だかわからないまま君たちは“プランナー”を名乗る少女に導かれる。
閉園間際だというのに人ごみも煌めきも醒める気配がみじんもないパーク。
まるでメリーゴーランドのようにこの楽しげな時間が永遠と続くような錯覚すら覚えてしまう。
フードコートに座って飲み物を注文する。
セリフ:都築京香
「さて、まず単刀直入に申します。あなた方はそれぞれ別次元の存在です」
「…私たちは本日千年に一度地球で観測できると言われている“ペンタス彗星”を観測しに来ていました」
「この彗星は高純度のレネゲイドを核としており、地球と接触することで新たなレネゲイドビーイングを発生させる可能性が示唆されたため、彗星が最も近付く今夜、シンボルタワーで観測していました。ですが…」
「予想外の出来事が起きたのです。“ペンタス彗星”が最も地球に近付いたその時、次元越しに同じ時間、同じ場所、同じ思いの大きさで“願い”を宿した二人が存在したのです」
「そう、それが“特異点”…あなた方の事です」
「奇跡ともいえる数奇で純粋で強い“願い”に感化された彗星のレネゲイドビーイングは突然変異を起こし、次元の歪みを作り出しました」
「私たちはこの数奇で運命的なレネゲイドビーイングを“フゥイール・オブ・フォーチュン”と名付けました」
「“フゥイール・オブ・フォーチュン”が作り出した次元の歪みは隣同士の次元を引き寄せ、融合させ始めました」
「このままではあなた方の世界線は対消滅を発生し、あなた方諸共歪みに飲み込まれて消えてしまうでしょう」
「対消滅を阻止する方法、それは“特異点”であるあなた方が歪みに赴き“フゥイール・オブ・フォーチュン”を撃破する…それしかありません」
「歪みに行くには特定の行動を“特異点”が行う必要があります。これは他の人が行っても意味がありません。あなた方が行うことで意味があるのです」
「観測により得られた情報をあなた方にお伝えします。お互いの世界のためにもご協力をお願いします」
「ご協力感謝します。では、こちらが我々が観測で得た情報になります」
(情報を公開する)
「お二方にはこちらの場所へ赴いていただきます。そこにフォーチュンの観測地点を揺さぶるためのキーがあるはずです」
「ここはお二人の次元が混ざり合った空間…ここで現れる人物もお二人の記憶や事象が入り乱れて混ざり合っているのでしょう…おそらく私もその一人」
「お気を付けください。“フゥイール・オブ・フォーチュン”は歪みを消滅させようとするあなた方の邪魔をしてくるでしょう。ご武運を」
結末
都築京香から状況と目的を聞いたところでシーン終了。
☆情報収集☆
☆今シナリオでは情報収集の代わりに特定のアイテムを取得することでクライマックスフェイズへ移行することができるギミックとなっている。アイテムを取得するイベントは以下の通り。
・「ジェットコースター」
・「お化け屋敷」
・「パレード」
★特定のイベントをクリアすることにより解放される情報
・上記のトリガーイベントをクリア
→「観覧車」開放
★またNPC運用の場合、萩原命は“NPCカード”として扱う。効果は以下の通り
・“サクリファイス・ランプ”萩原 命
※イベント時の効果
PCがメインプロセスを行った直後に使用する。PCは未行動となる。また、そのメジャーアクションでは判定のダイス+3個する。
※戦闘時の効果
PCがダメージロールを行った直後に使用する。PCが攻撃を行った対象に3D10の追撃を行う。
条件:「ジェットコースター」に挑戦する
解説
ここではPCに以下の判定を行ってもらう。
・「トワイライトコースター」
クリア条件:ここからはラウンド進行をしていき、各ラウンドそれぞれ判定を行う。
1ラウンド経過しても提示された判定をクリアできなかった場合クリンナッププロセスでペナルティを受けて次のラウンドで次の判定を行う。
判定は全部で3ラウンド分存在する。
*PCが二人の場合の追加ルール
「支援判定」
タイミング:メジャー。
1D6を振り、出目の分だけ対象の次の判定の達成値にプラスする。ただし、支援判定を行ったものはその分だけ侵蝕率を増加させる。
ただし、この判定は1ラウンドに1回のみ使用可能。
描写
君たちが訪れたのは黄昏ランドでも人気の高い絶叫マシン“トワイライトコースター”
普段なら順番待ち必須のはずだが今日に限ってはお客どころかスタッフの誰一人そこにはいなかった。
不気味に思いつつも待機スペースまで進んでいく君たち。すると、すでにコースターが安全バーを上げ、待機しており出発の汽笛を鳴らしていた。
まるで君たちを待ち焦がれているかのように。
セリフ:萩原命*サンプル
「ここは…ジェットコースター?誰もいないけど…乗れってこと?」
「こ、これ…!は、外れない…!」
「PC①!気を付けて!」
描写
君たちがコースターに乗り込んだその時
ジリリリリとけたたましい出発音が鳴り響き、安全バーががっしりと君たちを拘束する。
そうして君たちを乗せた“トワイライトコースター”はその車輪をゆっくりと加速しながら発車しだした。
1ラウンド:【肉体】難易度8
…ペナルティ【シーン中全員のあらゆる判定-2個】
描写
ぐんぐんと加速していくコースター、何とか瞼を開いて視界を確保しようとした矢先、後ろから汽笛の音が聞こえた。
嫌な予感がしゆっくりと後方を振り返る。
するとそこには真っ赤な機関車が君たちの乗っているコースター目掛けて猛スピードで突っ込んできている!
暴走機関車は甲高い汽笛の音を上げながら君たちのコースターへと距離を詰めてきている。
何をされるかわからないが、早く身体を拘束している安全バーを外さないと対処すらできない。
2ラウンド:〈回避〉難易度9
…ペナルティ【PC全員HP1D10点失う】
描写
拘束から逃れた君たち。気が付くと機関車はもうすぐ後ろまで迫っていた。
すると機関車の屋根から砲台がせりあがる。
低い射出音と共になんとミサイルが発射されたのだ!
あまりにも非現実すぎる光景だがやるしかない。ミサイルを打ち落とさなければ!
3ラウンド:〈任意の攻撃技能〉難易度20
…ペナルティ【PC全員の侵蝕率+1D10】
描写
ミサイルを打ち落とし、曲がりくねったコースを縦横無尽に進み続ける。
コースター上という不安定な足場と状況での戦闘、お互い息を合わせて迫りくる暴走機関車への反撃を試みる。
描写
君たちの息の合った攻撃が機関車を捉える。
暴走機関車はレーンから弾き飛ばされ空中で派手な爆発と轟音を響かせ爆散する。
すると、弾け飛んだ破片の中から金色に輝く何かが君たちの手元に向かって飛んでくる。
思わずキャッチするとそれは黄金色に輝くフォーチュンクッキー。
と同時に、君たちが乗っていたコースターがその車輪をゆっくり転がしながら終着駅へと到着する。
結末
フォーチュンクッキーを入手したところでシーン終了。
メッセージ:The crush is not fake (そのときめきは偽物じゃない)
条件:「お化け屋敷」に挑戦する
解説
ここではPCに以下の判定を行ってもらう。
・「お化け屋敷」
クリア条件:現れた怪物の弱点を看破し、攻撃判定で既定の達成値を突破する。
描写
君たちはパーク内唯一のお化け屋敷“黄泉の玄関”へと訪れた。
洋風の館をモチーフにしたお化け屋敷は作り物めいてはいたものの、どことなく異様な雰囲気を纏っていた。
セリフ:萩原命*サンプル
「“プランナー”はここを指定していたけど…まさかここに入れっていうの?」
「お化け屋敷…っていう割にはなんだか物々しい雰囲気を醸し出しているし…明らかに怪しい」
「べ、別に怖いわけじゃないよ!」
描写
君たちは警戒しながら“黄泉の玄関”へと足を踏み入れた。
入り口である西洋の屋敷を模した重厚な扉をゆっくりと開く。
君たちが足を踏み入れた途端、屋敷の蝋燭がひとりでに灯される。
足元に漂う靄のようなもののせいもあり、視界は不明瞭だ。
すると、壁の方に「順路」と書かれたプレートが掲げられているのを見つけた。
他に進められそうな道もなさそうだ。君たちはそのプレートに従って中を探索することにした。
順々と部屋を開けまわっていくが、これといった危険はない。
すると、不意にシュウ、シュウと空気が漏れるような音がどこからともなく聞こえる。
すぐに警戒態勢に入る君たちだったが、音の出所がわからない。
シュウ、シュウと音は鳴りやまない。
ふと、視界の端に置かれた鏡に何かが映り込むのがみえた。
と、同時に鏡の向こうから実体のない影のような怪物の剛腕が君たちに伸ばされたのだ。
間一髪でかわした君たち、鏡の方を見ると靄を纏った“影”の怪物が、のそりのそりと鏡から現れだしたのだ。
君は怪物へ攻撃を仕掛けるが、その巨躯とは裏腹にまるですり抜けてしまうかのように攻撃が効かない。
ここは逃げるしかない。君たちはすぐに思考を切り替え、この場を切り抜ける手立てを企てた。
・“影”の怪物から逃げ出せ!
〈知覚〉難易度8に成功し、任意の攻撃技能で達成値15以上を出すことでバケモノの撃退に成功する。
なお、一ラウンドで撃破できなかった場合クリンナッププロセスで結果をリセットし改めてラウンドを開始する。
*PCが二人の場合の追加ルール
「支援判定」
タイミング:オートアクション。対象の判定前に宣言。
1D6を振り、出目の分だけ対象の次の判定の達成値にプラスする。ただし、支援判定を行ったものはその分だけ侵蝕率を増加させる。
描写
君が放った攻撃が“影”の怪物の急所を抉る。
その一瞬、動きが止まる。
君たちはその好機を逃さず、怪物の足元をすり抜ける。
背後からあの怪物が追いかけてくる。それに怯まず、君たちは足を止めることなく出口を目指す。
扉を壊さん勢いで君たちは出口へと転がり込む。すると、背後から迫っていたはずの怪物の気配が霧散した。
なんとか君たちは命辛々“黄泉の玄関”からの脱出を果たした。
息を整えていると、背後から人の気配。
振り返るとスタッフと思しき人物が場違いなくらい気さくに声をかけてきた。
スタッフらしき人物は君たちにフォーチュンクッキーを手渡すと一瞬目を離したすきに消えてしまった。
結末
フォーチュンクッキーを入手したところでシーン終了。
メッセージ:That warmth belongs to you (そのぬくもりは君のものだ)
条件:「パレード」に挑戦する
解説
ここではPCに以下の判定を行ってもらう。
・ヒーローショー!VS“ディアボロス仮面”!
クリア条件:ラウンド進行をしていき、ダメージ判定を行う。
描写
閉園間際だというのに人ごみも煌めきも醒める気配がみじんもないパーク。
ふと、メインストリートから騒がしい音と気配がする。
向かってみるとパレードが披露されているようだ。
赤、青、黄色と豪奢なライトアップや装飾が施されたフロートだが、靄のようなものを纏いながら広場をゆっくりと行進して行っている。
セリフ:“ディアボロス仮面”
「フハハハハハ!!」
すると不意にどこかで聞いたことがあるようなないような不敵な笑い声がフロートの上から響く。
セリフ:“ディアボロス仮面”
「とぅ!!」
ヒーローショーさながらの掛け声でフロートから飛び降り着地したのは…白いスーツにオールバックに眼鏡…ではなく目の周囲だけを隠したようなアンティークな仮面をつけた、いかにも悪役の風貌をした男だった。
セリフ:“ディアボロス仮面”
「春日恭二?違う、私の名は“ディアボロス仮面”!!それ以上でもそれ以下でもない!」
「いつもいつも私の邪魔ばかりしおって!」
「今日という今日こそは決着をつけ、この遊園地を支配してやる!」
「私の忠実な手下ども!奴らを囲め!」
“ディアボロス仮面”の掛け声共に君たちはヒーローショーご用達の戦闘員に囲まれる。
そして“ディアボロス仮面”を名乗る男は人前だというのに惜しげもなくレネゲイドを開放し、その腕を異形へと変貌させる。
だというのに観客たちは目の前で起きている異常さに全くと言っていいほど反応しない。
観客はまるでショーでも見ているかのように君たちへ激励や歓声を上げる。
セリフ:萩原命*サンプル
「もう閉館間際のはずなのになんだか騒がしいね…?」
「あれは…パレード…?」
「ちょ、ちょっと!?こっちに来る!?」
「よくわからないけど…迎え撃たないとやられる!」
セリフ:“ディアボロス仮面”
「さぁ覚悟しろ!ヒーローども!!」
・ヒーローショー!VS“ディアボロス仮面”!
クリア条件:ここからはラウンド進行をしていき、ダメージ判定を行う。合計で50のダメージを出すまで判定を繰り返す。
1ラウンドで終わらせられなかった場合、クリンナッププロセスで1D10のダメージを受け、値を引き継いで判定を行う。
セリフ:“ディアボロス仮面”
「ば、馬鹿な!?この“ディアボロス仮面”がまたしてもぐわぁああああああああ!!!」
描写
“ディアボロス仮面”とその手下たちは君たちの攻撃を受け、はるか彼方へと飛んでいく。
彼らは空を駆けるほうき星のごとく消えていった。
すると観客から溢れんばかりの拍手喝采が上がる。
さらには花火が打ちあがり、キラキラと輝く紙吹雪が降り注ぐ始末だった。
すると、観客の中から君たちへ何かが投げ渡される。
思わずキャッチするとそれは黄金色に焼きあがったフォーチュンクッキーだった。
結末
フォーチュンクッキーを入手したところでシーン終了。
メッセージ:Accept eternity(永遠を受け入れて)
☆最初の三つのイベントをクリアすると都築京香から「観覧車」の場所を告げられる。
セリフ:都築京香
「都築京香です。特異点の最後の場所が判明しましたのでお伝えしに来ました」
「最後の場所、それは“観覧車”です」
「では、よろしくお願いします。また何かわかりましたら連絡します」
条件:「観覧車」に挑戦する
解説
このシーンでは判定は発生しない
描写
地上から天空に掛けてゆっくりとめぐり続けている巨大な車輪。
並んでいる人など誰もおらず、通り過ぎるゴンドラには誰も乗っていない。
君たちがゴンドラに近付くと扉がひとりでに開く。
君たちたった二人を乗せて円環は廻り出す。
窓の外からは賑やかに輝く遊園地の風景。
空には先ほどの花火がバンバンと打ち上げられ、その光と音を二人だけの空間へ僅かに轟かせる。
セリフ:萩原命*サンプル
「不思議…今にも世界が滅びそうだっていうのに…」
「…PC①、ここまでの道中でふと思ってしまうんだ。この時間がずっと続けばいいのにな…この観覧車が終わらなければいいのにな…なんて」
「そんなこと思っちゃいけないよね。私たちがやらないと私の世界だけじゃなくPC①の世界も壊れてしまう」
「君が、私の知っている君じゃないことはわかっている。でも、君に背中を預けてここまで来て…ここに生まれた絆が…ただの見せかけの偽物にどうしても見えなくて」
「この時間がもっと続けばいいなと思ってしまうんだ」
「……もうそろそろ観覧車終わるな」
描写
観覧車を降りた君の手の中にいつの間にかあの黄金色の焼き菓子が握り締められていた。
すると、タイミングを見計らったかのように“プランナー”から君の端末に連絡が入る。
セリフ:“プランナー”都築京香
「お疲れ様です。これで、すべてのピースが揃いました」
「フードコートにいらしてください。最後に、次元の歪みまでの行き方をお教えします」
描写
“プランナー”はそれだけ告げると一方的に連絡を切った。
ふと、空を見上げるとそこには宇宙を連れてきたかのように、星雲がぐちゃぐちゃと渦巻き合っていた。
まるで世界の終わりを告げるかのように―
結末
フォーチュンクッキーを入手したところでシーン終了。
メッセージ:Keep going around forever (いつまでも、廻り続けて)
条件:すべてのイベントをクリアする
解説
“プランナー”から次元の歪みまでの行き方を教えてもらい、実行すると次元の歪みでフゥイール・オブ・フォーチュンと対峙する。
描写
遊園地は相変わらず色褪せることなく人が流れていき、笑い声や歓声が聞こえてくる。
今まさに世界が終ろうとしていることすら感じさせないくらいに。
フードコートに訪れると“プランナー”都築京香がカフェテラスで君たちを待っていた。
セリフ:“プランナー”都築京香
「お待ちしておりました」
「時は迫っていますがまずは、ここまでの道のりお疲れ様でした」
「では、最後に“フゥイール・オブ・フォーチュン”が潜む次元の歪みまでの行き方をお教えします」
「次元の歪みは特殊な空間。本来なら私たちが入ることはできません」
「しかし、お二人のお力添えで“フゥイール・オブ・フォーチュン”の観測地点を揺さぶり、その次元に隙間を開けることに成功しました」
「あとは、超加速による衝撃を与えることでその隙間に入り込むことができます」
「それはそう、あのシンボルタワーから飛び降りることです」
「エフェクトによる減速も、衝撃の緩和も許されません。最大限に加速された落下速度を発生させる、これこそが次元の歪みに入り込む唯一の方法なのです」
「…あとはお二人の決断にかかっています」
描写
シンボルタワー。そのエレベーターには君たち二人だけ。
小さな鉄の箱は君たちを最上階へと運んでいく。
最上階にたどり着いた君たちは展望フロアの窓から僅かな縁へと足をかけた。
囂々と風が吹き荒れ、うまくバランスを取らないとこのまま真っ逆さまに落ちてしまう。
お互い支え合い、街を見下ろす。
まるで摩天楼の頂上に立っているかのようだ。
見下ろす街は遊園地を囲うように暗雲が立ち込めており、あちこちで世界が歪み始めている。
空は今にも落ちてきそうなくらいの暗闇が広がり、ここにきてやっと世界の終わりを目の前にしたようだ。
セリフ:萩原命*サンプル
「ここから、飛び降りるのか…」
「…大丈夫、覚悟はできている」
「手、離さないでよ」
描写
君たちは覚悟を決め、お互いに手をしっかりと握り締め、ゆっくりと屋上から飛び降りた。
浮遊感は一瞬で重力に従って君たち二人はぐんぐんと加速しながら地面へと近づいていく。
エレベーターに乗っている間は長かった時間も一瞬で過ぎ去り、もう目の前にコンクリートの地面が目前に迫る。
衝突の直前、君たちはお互いの手を強く握りしめた。
結末
シンボルタワーから飛び降りるとクライマックスフェイズに移行する。
条件:シンボルタワーの頂上から二人で飛び降りる
解説
“プランナー”から次元の歪みまでの行き方を教えてもらい、実行すると次元の歪みでフゥイール・オブ・フォーチュンと対峙する。
暗転前の冒頭はフォーチュンの独白。
描写
…生まれて初めて感じたのは胸を焦がしそうなほど強い“寂寥感”―
私がレネゲイドビーイングとして初めて知った人間の感情…絆を喪失するということはこんなにも辛く、悲しく、耐え難いものなのだろうか―
境界線を跨いだ二人の、全く同じ切実な“願い”を一身に受けた私は強く、強く願った。
―“彼らに、再会を”―
世界を捻じ曲げて、次元を超えて、再び絆を―
それが、私…“フゥイール・オブ・フォーチュン”、運命の輪が導き出した“答え”
それなのに―
やっと、再び会えたのに―
(暗転)
気が付くと君たちは飛び降りたはずの屋上で目を覚ました。
しかし、数mしかなかったはずの屋上の空間は地平線まで伸び、辺りには時が止まったかのように瓦礫が浮遊し停止している。
世界の滅亡後のような空間の先に“何か”が君たちをじっと見つめていた。
セリフ:“フゥイール・オブ・フォーチュン”
「どうして、それを…拒絶しようとするのですか」
「私の名は“フゥイール・オブ・フォーチュン”、あなた方の数奇な運命によりこの世に使命と生を授かりしレネゲイドビーイング」
「あなた方の願いをかなえるのが私の存在理由…それを壊させはしません!」
結末
“フゥイール・オブ・フォーチュン”を撃破することでシーン終了。
PC達で一つのエンゲージ、そこから7m離れた地点に“フゥイール・オブ・フォーチュン”のエンゲージが存在する。
“フゥイール・オブ・フォーチュン”
性別:- 種族:RB
一人称:私
二人称:あなた
◆データ
ブリード:ピュアブリード
シンドローム:ウロボロス
【肉体】4 〈回避〉12
【感覚】2
【精神】6 〈RC〉5
【社会】1
【HP】120 【行動値】10
【装甲値】 6 (《円環螺旋》使用後)
侵食率:120%(ダイス+3個)
取得エフェクト
▼ウロボロス
《原初の赤〈サイレンの魔女〉》5
《原初の赤〈氷の戒め〉》4
《原初の紫〈隆起する大地〉》3(1D10+9軽減)
《原初の白〈サポートデバイス〉》3
《円環螺旋》2
《極光螺旋》5(攻撃力+20)
《果て無き円環〈原初の赤〉》1
▼レネゲイドビーイング
《ヒューマンズネイバー》1
《オリジン:レジェンド》5
▼エネミーエフェクト
《イベイジョン》1
《生命増強Ⅱ》4
※レベルは侵蝕値修正済み
▼Eロイス
・【愚者の契約】×2
◆コンボデータ
▼運命の車輪①
《原初の赤〈サイレンの魔女〉》+《原初の赤〈氷の戒め〉》
タイミング:メジャー+マイナー
技能:〈RC〉 ダイス:15
クリティカル値:10 難易度:対決
対象:シーン(選択) 射程:視界
攻撃力:35
解説:
命中した場合、ラウンド中対象が行うあらゆる判定のダイス-5個
描写:
フォーチュンが瞳を閉じると奴を中心にレネゲイドが収束される。
フォーチュンが戦慄を放つ。耳が…いや、心がひどく痛む。
それは君たちがあのとき感じたあの絶望と悲しみそのもの。
心を壊してしまいそうなブルースの戦慄が脳を揺さぶる。
❖マクロ
命中力判定|15DX10+10+5
威力判定|(x)d10+35
ダメージ軽減|1d10+9
▼運命の車輪②
《原初の赤〈サイレンの魔女〉》+《原初の赤〈氷の戒め〉》
タイミング:メジャー
技能:〈RC〉 ダイス:15
クリティカル値:10 難易度:対決
対象:シーン(選択) 射程:視界
攻撃力:15
解説:
命中した場合、ラウンド中対象が行うあらゆる判定のダイス-5個
描写:
「いや…いや…」
「もうあの苦しみを感じたくない…あの…絶望を感じたくない…いや…いやぁあああああ!!」
突如、フォーチュンが悲痛な叫びをあげる。
その悲鳴を聞いた君はあの時の光景が、鮮明に、蘇る。
飛び交う斬撃、舞い散る火花、そして…隣に居たはずの彼から鮮血が飛び散るあの、光景…それが今ここに具現化する。
❖マクロ
命中力判定|15DX10+10+5
威力判定|(x)d10+15
ダメージ軽減|1d10+9
■戦闘プラン
【行動ルーチン】
1. セットアップで毎回《原初の白〈サポートデバイス〉》を使用する(3回まで)。
2. ラウンド1のマイナーで《極光螺旋》+《オリジン:レジェンド》を使用し、コンボ①を使用。ダメージを与えた場合、《円環螺旋》を使用して装甲値を上げる。
3. コンボ①使用以降はコンボ②を使用。
4. リアクションをする際は《イベイジョン》で判定の達成値を固定となる。固定値は20
5. 1ラウンドに1回《原初の紫〈隆起する大地〉》を使用してダメージを軽減させる。
解説
“フゥイール・オブ・フォーチュン”撃破後、それぞれの世界線に戻っていくまでを描いたシーン
描写
君たちが“フゥイール・オブ・フォーチュン”を撃破すると、それまで止まっていた瓦礫が動き出し、どこまでも続いていた空間が少しずつ端の方から溶けていくように光の粒子となって消えていく。
この空間も長くは持たないのだろう。
そして、“フゥイール・オブ・フォーチュン”も―
セリフ:“フゥイール・オブ・フォーチュン”
「あ、あぁ…世界が…離れていく…」
「どうして、拒むのですか…?」
「だって、そうでしょう?私が存在して初めに感じたあの寂寥感、後悔、不安、悲しみ…」
「まるで自身の半身を失ったかのようなあの心の痛み…私には耐え難いあの感情の揺らぎをあなた方も感じたはずです」
「次元は少し違うかもしれない、それでも今あなたの隣にいるのは…恋焦がれたその人ではないですか…」
「世界が終わってもいい、最後にあの人さえ隣にいてくれれば…」
「それなのに、なぜなのですか…どうして、あなた方はまた別れるという選択ができるのですか…!」
「…それが、あなたの答えですか。それが、あなたの未来ですか…」
「…理解はできません。…でも、生まれて初めて、そして最後に触れた人間の心が、あなたたちの“願い”で、よか、た…」
描写
最後にそれだけを言い残し、“フゥイール・オブ・フォーチュン”は光の粒子となって消え去った。
キラキラと涙のように虚空へと飲み込まれていく光の粒子を見送ると、背後からチン、と聞き覚えのあるチャイム音が響く。
振り返ると、箱の中から蛍光灯の光を放つエレベーターが扉を開けて君たちが乗り込むのを待っていた。
セリフ:萩原命*サンプル
「終わったね…」
「…あのさ、PC①」
「…君は私の知っている君じゃない…私も、君の知っている私じゃない」
「でも、それでも…悪い夢だと思って聞いてほしい」
「愛している」
「愛しているよ…」
「君と出会えて、君と別れて、そしてまた出会えて…本当に、本当に良かった…」
「今なら言える」
「また、会おう」
「そして、さようなら」
描写
彼(彼女)の笑顔を最後に君の意識はぷつりと途切れた。
結末
エレベーター内でお互い最後の別れの言葉を告げたところでシーン終了。
解説
元の世界に戻った際のPC①視点。
描写
チン―
到着を告げる無機質なチャイム音で目が覚めた。
蛍光灯が照らす小さな箱庭には君だけが残されていた。
エレベーターの扉が開く。
ホールには誰もいない。
照明が落ちた静寂が広がっていた。
シンボルタワーを出ると人はだれもおらず、あれだけ輝いていたアトラクションも沈黙している。
夢の跡のようなぼんやりとした静けさの中君は帰路に着く。
空を見上げれば満天の星が輝いており、視界の中央に一筋の流れ星がスィと流れて消えていった。
家に帰り、眠りにつけばまた変わらない日常が始まるのだろう。
君の居ない日々が―
最後に目に焼き付いた彼(彼女)の笑顔を思い浮かべる。
ふと、ポケットをまさぐると見覚えのない包みが入っていることに気が付いた。
かわいらしいラッピングと共に一枚のメッセージカード
『(OPでPCが用意したメッセージ)』
君はそのメッセージカードをそっとポケットにしまう。
人生の最後、一緒に居られないことが信じられないけど…人生の最後に、きっと君が瞳の奥から迎えに来てくれると信じて―
結末
PC①が自分の世界に帰った後の描写をしてシーン終了。
解説
元の世界に戻った際のPC②視点。
描写
チン―
到着を告げる無機質なチャイム音で目が覚めた。
蛍光灯が照らす小さな箱庭には君だけが残されていた。
エレベーターの扉が開く。
ホールには誰もいない。
照明が落ちた静寂が広がっていた。
シンボルタワーを出ると人はだれもおらず、あれだけ輝いていたアトラクションも沈黙している。
夢の跡のようなぼんやりとした静けさの中君は帰路に着く。
空を見上げれば満天の星が輝いており、視界の中央に一筋の流れ星がスィと流れて消えていった。
家に帰り、眠りにつけばまた変わらない日常が始まるのだろう。
君の居ない日々が―
最後に目に焼き付いた彼(彼女)の笑顔を思い浮かべる。
ふと、ポケットをまさぐると見覚えのない包みが入っていることに気が付いた。
かわいらしいラッピングと共に一枚のメッセージカード
『(OPでPCが用意したメッセージ)』
君はそのメッセージカードをそっとポケットにしまう。
人生の最後、一緒に居られないことが信じられないけど…人生の最後に、きっと君が瞳の奥から迎えに来てくれると信じて―
結末
PC②が自分の世界に帰った後の描写をしてシーン終了。
経験点配布時の「シナリオの目的を達成した」は5点になる。
Eロイス【愚者の契約】×2:+2
最終侵蝕率による経験点:各々宣言
よいRPをした:+1
他のPLを助けるような発言や行動を行った:+1
セッションの進行を助けた:+1
場所の手配、(ry:+1
このシナリオはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
『ダブルクロス』は有限会社ファーイースト・アミューズメント・リサーチの著作物です。
今シナリオを作成した月影アトと申します。
今作はもともと違う世界線のPCが出会い、世界の危機を救おうというSFアドベンチャーチックな展開のシナリオを作ろうと構想を練っていましたが、展開に詰まり放置していました。
そこで、NPC中心に展開していたストーリーをPC主軸に置き換えてPC同士がイチャイチャするようなシナリオ内容に路線変更しました。
しかし、ただイチャイチャさせるだけでは味気ないと感じ、少し切なさを加えさせたらこんなシナリオが完成しました。
このシナリオの表のテーマは「次元を超えた絆」です。違う世界線に住む二人、自分が知っている人とは違うけど産まれる絆、そんなイメージで作りました。
そしてもう一つの裏テーマは「別離」です。
ジャーム化したキャラクターとの別れなどはエンディングフェイズじゃないと描かれなかったりすることが多く、そのあたりを前面に出したようなシナリオもあったらいいなと思い、そういったテーマをコッソリと入れました。
今作は強大な敵に立ち向かうというよりかは二人のPC(ないしNPC)の後日談的なストーリーです。後日談を考えるより前日談を考えるのが楽しかったりロストしたPCの弔いシナリオだったりとして向いているかもしれません。
少しでもこのシナリオで楽しいDX3セッションを開催できることを望んでいます。
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