2024年03月14日更新

偲ぶ麗人

  • 難易度:★★★|
  • 人数:1人~4人|
  • プレイ時間:4~5時間(ボイスセッション)

猫が多く住まう町『萬屋町』を訪れた探索者。
猫好きの間で口コミが広まり、徐々に知名度が上がってきたこの街を楽しんでいた時、何かを探している美女に声を掛けられる。
街は猫の他にも大きな蛇の増殖が問題視されており、蛇による猫の被害が出始めていた。
探索者は美女に蛇増殖の大元である大蛇の所在捜索を依頼される。

化け猫、イグの子、へび人間が出ます。
好感度設定あり。ED分岐があります。
汚いけどMAP描いておきました。よかったら参考にどうぞ。

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ストック

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コメント

【シナリオ背景】

舞台は「萬屋町」。大正の頃からいついた大きな化け猫の話が残る。化け猫の庇護を求め、野良猫が多く集まるようになった。
化け猫は普通の猫の姿で家々を転々としながら生きており、今代の主人となる猫好きの「中村結子」に拾われ、「シノブ」という名を貰い家族として大切に扱われた。克久と結婚してからも生活を共にし、快活で優しい結子を非常に気にっていた。
結子が30歳になった頃、不慮の事故で結子が亡くなってしまったが、結子の愛したものである克久を見守るために中村家に残った。

それから何十年かして、ペットとして飼われていた蛇が逃げ、野生化した外来種が問題となった。後にすべて捕獲されたがその頃には既に現地の蛇との雑種が生まれていた。
後に萬屋町は猫の街として有名になり、増えた雑種蛇による猫の被害を懸念し街で蛇駆除会が発足され、雑種蛇を大量に殺処分した。結果、イグの怒りを買い、生き残った雑種からイグの子が生まれ、駆除会の蛇捕獲、殺処分の実行メンバーがイグの子に殺されることになった。
事実を知る者は観光客の足が遠ざかることを危惧し、蛇による犠牲者が出たことを隠した。
復讐は果たされたがイグの子はそのまま街に住み着き、再び蛇が増殖し、より一層猫を襲うようになった。
また人間による蛇対策が模索され始めた今、蛇と人間の鼬ごっこを危惧した化け猫が結子が愛した街を守るために動き出すこととなった。

【登場人物】

〇中村 結子 (化け猫 シノブ) ※好感度設定あり
ステータス
STR 23
CON 17
POW 21
DEX 23
APP 17
SIZ 14(化け猫時20)
INT 20
DB 人間時+1d6 化け猫時+2d6
武器:かぎ爪 75% ダメージ 1d8+DB
   噛み付き 30% ダメージ 1d10+DB

その正体は化け猫。青と黄の目をした黒猫の姿をしている。結子につけられた名前は「シノブ」。
現在では中村克久の飼い猫で、名前と姿は若くに亡くなった克久の妻(当時30歳)、中村結子のものを借りて化けている。
中村は、死んだはずの妻を庇うためにイグの子に手を出してしまった克久を蛇の復讐から助けること、街の猫を蛇の襲撃から守ることを目的として行動する。が、それは「中村結子が愛したものを守る」という理念のもとで行動する。
その為、原因であるイグの子とそれが害された為にしゃしゃり出てきた蛇人間を始末しようと考えている。

※詳細設定※
大正時代から街に居ついた化け猫。化け猫の庇護があった為、いつしか街には多くの猫が集まるようになった。
雑種の大蛇は時折猫を襲うことはあったが、弱肉強食の世では珍しくもないと傍観した。
しかしイグの子が復習として自治体の蛇駆除会を襲い、人間を殺してしまったことで中村結子が愛していた街の在り方を崩されてしまったと思った化け猫はイグの子を始末することにした。
化け猫は飼い猫として大事にしてくれた中村結子を大切に思っており、彼女が愛したものを守ろうとする。人間に対してある程度は好意敵に接するが、人間がペットの蛇を捨てたことがこの現状を招いたことには思うところがある。

※好感度について
中村には好感度設定があります。好感度が高いほど中村は探索者を守る行動をとるようになります。好感度のスタートは30からで、効果は以下の通り。

0 ……探索者との戦闘になる。(ロストorバッドエンド)
10
20……行動を妨害する。
30……初期値
40
50……探索者の行動をサポートする。
60……自分の正体をちらつかせ始める(オッドアイを見せたりしてあげてください)
70……害意から探索者を庇う。
80
90……化け猫の姿での戦闘が可能になる。(SANC軽度で発生)
100……アーティファクト「結子の鈴」を入手。

「結子の鈴」…所持している間、猫と意思疎通が可能になる。

中村の目的に協力したり、中村を手助けしたり、もしかしたら好物をあげたりしても好感度が上がるかも知れませんね☆
KPがいい具合に調整してあげてください。

※中村は飼い主であった「中村結子が愛したものを守る」という理念のもと行動します。

〇中村 克久 82歳
化け猫の飼い主で、若い頃に妻を亡くした。病を患っており、普段は家で寝ていることが多い。シノブの飼い主で、とても大切にしている。中村の姿で街を歩くことが多くなったシノブを探して外に出たとき、妻の姿をしたシノブを『イグの子』から守って、敵対視されてしまう。

【神話生物】

〇蛇人間
元々この町で暮らしていた蛇人間。イグの子が攻撃されたことで気分を害し、化け猫が動き始めたことに気づいた者が中村や探索者、克久を狙って動き始めることになった。難易度に合わせて人数を増やしてもいいですよね★

〇イグの子(イグの聖なる蛇)
額に三日月模様のある大蛇。このシナリオでは雑種蛇として出てきます。噛まれれば解毒不能の毒で死に至りますので、戦闘はお勧めしません。狙われればどちらかが死ぬまで獲物を追い回しますが、もし殺せばイグの怒りを買うでしょうね…。

【ポイント】

このシナリオでは下記の3点でエンディングが分岐します。KPは以下の事項を頭に入れながら進行してください。
①探索者が蛇人間を殺さなかったか
②中村克久を生存させることができたか
③シノブの好感度をそれだけ獲得できたか

◆→描写

【導入】

探索者は、住んでいる街から車で1時間程離れた「萬屋町」にやってきます。その街は猫が多く、人懐っこい事で知られ、猫好きが集まる街でした。何らかの理由でそこを訪れた探索者は、
「最近猫の姿が減ってきている」
「猫に熱心に話し掛ける美人がいる」
という話を聞いていました。

萬屋街MAP↓
'画像'

※探索者が街で何かをするなら、どこかで「猫が減り始めたのと、美女が居着くようになったのは同時期だった」という話を聞いてもいいかもしれません。

◆その街は観光地らしいということもなく、道行く人は多くはない。ただ、その街を歩けば、どこからかふらっと猫が現れては気づけば隣を歩いているのだ。飼い猫とも野良猫とも分からない猫達が、道行く人をゆったりと眺めたり、時には食べ物を強請ったりと自由に過ごしている。そんな街に、世の猫好きがこれもふらりと立ち寄るのだ。◆

探索者はこの街のどこかで、捨てられた子猫を見付けます。するとそこに美女が現れる。
「どうか、その子をここから遠い街へ連れて行っていただけませんか?」
美女はそれだけ言ってその場を立ち去る。

※子猫は自由にして構いませんが、行動次第で中村の好感度が変わります。
離れた街へ連れていった……+10
飼うことにした……飼う探索者+20、他+10
そのまま放置した……-10
その他の行動はKPが判断してください。
……ただし、殺してしまった場合は殺した探索者も中村(美女)に殺されてロストするでしょう。

【再会】

翌日。何らかの理由で再び街を訪れた探索者は、そこでまた美女に会う。
※美女の対応は好感度に寄って変えてください。
美女は焦った様子で「白に黒ブチ模様の、尾の長い猫を見掛けませんでしたか?」と問います。見ていない事を伝えるとそのまま走り去ろうとしますので、どうにか一緒に探す方向に持っていってください。
美女は「商店街にいるかもしれない」と言う。

商店街を探しながら、以下の美女の情報を開示していく。
・名前は中村結子
・猫が好きでよく話しかけている。
・この街の住民だということ。(街の住民には中村は街の住民ではないと言うが、中村は確かに 猫 の 姿 で この街にずっと住んでいた)

商店街で全員(中村を含む)『幸運』を振り、成功すると路地裏に入っていく目的の猫を見つける事ができる。
…失敗した場合は時間を経過させて再度挑戦させてください。

◆日が遮られた狭く薄暗い路地裏を、猫はするすると歩いていく。その猫を追った中村が「何をしているのです、こっちに来なさい!」と叫ぶと、猫は顔半分振り向き、にゃーとか細く鳴いた。
その場を動こうとしない猫に、探索者達が近づくと、猫の前には僅かな血痕と、根元が赤くなった白い毛玉……猫の尾が落ちていた。
これを目撃した探索者は『アイデア』→成功した探索者は、この尾が落ちるに至った過程を想像してしまう。SANチェック0/1。◆

◆中村はなんの躊躇いもなく猫の尾をそっと両手で包み拾い上げる。中村の足元に擦り寄った猫はまだ何かを訴えるように細く鳴いていた。その猫の頭を一撫ですると、
「この子は、皆と同じ場所に弔いましょう。さぁ、行きなさい。出来るだけ人目のある所へ」
中村がそう言うと、猫は路地裏から通りの方へ駆けて行った。◆

猫はまるで中村の言葉を理解しているような、そして中村も猫の考えを読んでいるようなやり取りをしていた事を、探索者は少なからず疑問に思うでしょう。
無いとは思いますが、この時点で好感度60を超えていない限り、中村は「猫と話せるのか?」系の質問には「何となく、そんな気がするだけです」としか答えません。

この後、中村は猫を弔いに森林公園に行くと言う。
◆そこは整備された歩道は散歩やランニングのコースになっており、中央は芝生の広場になっている。林に続く道の先は小高い丘になっている。ここには猫の姿はない。◆
中村に同行すると見晴らしのいい丘の隅に、木製の小さな十字架がいくつも建てられています。中村はそこに落ちていた枝や素手で穴を掘り、猫の尾を埋める。
「墓標は明日、用意して建てます」
→探索者は強制『聞き耳』……成功で草の中を静かに這うような音が聞こえる。
→音の方を見ると、4m程の蛇(イグの子)がこちらを見ていた。

◆突然木陰から飛び出した大蛇はそこにいた誰が動くよりも先に中村の足元めがけて這い寄った。中村がそれに気づいた時には口を大きく開けて今にも噛み付かんばかりの顔をしていた。中村が咄嗟に足を引くも、大蛇はなおも中村を狙う。その時、どこからか飛んできた石が蛇の頭に直撃した。◆

大蛇に『目星』…頭に白い三日月型の痣のようなものがある。

石を投げたのは痩せ細った老人(克久)で、中村に向かって「結子!逃げなさい!」と叫ぶ。
気づけば大蛇は林の中へと姿を消していた。中村は老人に近寄り老人の顔の前に手をかざして何かを呟くと、老人は急に眠ってしまいます。眠った老人を軽々と抱え、彼を家に連れて行く。

【捜索依頼】

老人(以下克久と表記)の家に着くと、中村は探索者を家へと招き入れる。ここは自分とこの老人の家だから問題ないと言う。
慣れた手つきで老人をベッドに寝かせ、探索者を居間に案内しお茶を出すと彼女は大蛇の捜索を依頼してくる。
中村は以下の情報を話す。
・大蛇が仕返しのため克久を狙ってここに来るかもしれないこと。
・ここ最近の蛇の増加はあの大蛇が原因であること。
・このままでは人間も被害にあうかもしれないので、駆除してしまいたいこと。
※この時、中村は自分の正体がばれない程度に持っている情報を話すことが出来ます。
※捜索の間の寝泊りは中村が家の部屋を貸し出すので日を跨いだ捜索・探索が可能です。しかし、捜索から5日目の夜までに大蛇の居場所を見つけられなかった場合は、【襲撃】のパートを強制発生。大蛇が克久を殺すまで大蛇の侵入に誰も気づくことが出来ないこととします。

お泊りしながら中村さんの好感度をゲットしていってください★
探索者の寝室は二階です。

中村家MAP↓
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【探索】

ここでは大蛇を探しながら中村の正体や街の歴史、状況、蛇や猫についての情報収集を同時に行います。

○街の主要探索箇所
・商店街
・森林公園
・住宅地
・図書館
・中村の家

中村家の位置をプラスしたMAPです↓
'画像'

「商店街」

◆人が多く活気のある商店街には、猫の姿がちらほらと見える。鮮魚店の前には三匹の猫が我が物顔で寝そべってくつろぐ等、猫の街らしい光景だった。◆

※話し掛ける通行人を探す際、『幸運』の半分を振る。成功した場合は、通行人の中に老人がいる。→その老人に中村について訊ねると以下の情報を入手できる。
・「『中村結子』とは、近所に住んでいる『中村克久』が若い頃に亡くした妻で、それは大層美人であった。当時、ここらで知らぬ者はいない程に有名で、気立てのいい優しい人だった。事故で亡くなった時は周囲も克久さんも随分悲しんだものだ。
その美人は本当に『中村結子』と名乗ったのか?確かに似ている気はするが、50年も前の話だしなぁ……。」
※この話を聞いたあと、もう1度『幸運』→成功で老人が「そう言えば中村夫妻も愛猫家で、毛並みのいい真っ黒な猫を飼っていたな。今も黒猫を飼っているようだが」

他に道行く人や店員から以下の情報を入手できる。

街について

・最近は人気のある場所にしか猫の姿を見なくなった。
・森林公園のあたりは蛇が多くて危険。特に暗い場所は大きな蛇が多い。

中村結子について(彼女の名前は誰も知らない)

・彼女が現れるようになったのはここ一週間のこと。
・猫によく話しかけている。

大蛇について

その人が情報を知っているか『幸運』を振った後、『信用』『言いくるめ』『説得』のいずれかに成功で以下の情報を入手
・10日ほど前、街の人間が蛇に襲われ3人が犠牲になる事件が起きていた。遺体の噛み痕からここらでも見ることのないような大蛇の歯形だった。このことが外部に漏れればせっかく活気づいてきたのに人足が途絶えると懸念し、秘密にすることにした。このことを知っているのはこの街の住民でもごく一部の人間だけ。

「森林公園」

林に入ると蛇を見つけることができる。→『生物学』成功で図鑑に載っているどの種類でもないことがわかる。

探索から二日目以降に訪れ、林の暗い場所に『目星』をすると大蛇を発見することが出来る。
→大蛇を見つけた帰り、森林公園内の人気のない場所で見知らぬ男に声を掛けられる。
「お前らもあの畜生の手の者だろう!イグ様の子を傷つけやがって!」
と、ナイフを持った男(蛇人間)と戦闘になる。

※男にダメージを与えると蛇人間の姿に戻り、0/1d6のSANチェックが発生します。
※5以上のダメージを与えると、蛇人間は逃走します。倒しても構いませんが、イグ信者ですのでオススメはしません。

※小高い丘には猫たちの墓があり、中村が尾を埋葬した場所には何の墓標もありません。そこに墓標を立て、中村に報告すると好感度+30。

「住宅地」

◆住宅街はちらほらと人が歩いているのに比例するように、住居の庭先をうろつく猫の姿を時折目にしたが、商店街に比べると異様に猫が少ないように感じてしまう。◆

ここでは通行人や庭先にいる住民から以下の情報を入手できます。
・美女がこの辺りで、「蛇に襲われると危険だから猫を外に出さないように」と言って回っていた。
・飼い猫がいなくなった家がある。→その家を教えてもらう。
飼い猫がいなくなった家の住民
『信用』『説得』のいずれかに成功で以下の情報入手。
・5日前、愛猫と森林公園に行って少し目を離した隙にいなくなってしまった。いつもなら自分から離れることなど殆どない猫だったのに、すぐに探したのに、どれだけ探しても見つからなかった。あの公園には多くの蛇が巣食っていたし、聞けば大きな蛇の目撃情報もあった。もしかしたら…。

「図書館」

◆地域に資料を多く取り扱った大きくはない図書館だが、調べ物のためのパソコンや、多くの新聞など、調べ物用の資料はそれなりに多く取り揃えられているようだ。◆

司書に頼めば地域の資料を効率よく探し出すことが出来るが、自力の場合は『図書館』を振る。『コンピュータ―』でも以下の情報を入手できる。

「萬屋町、蛇」で探す

・10年前、街でペットとして飼われていた蛇が放され、野生化した外来種の蛇が問題になったが、全て捕獲された。
・3年前、街で雑種の蛇が複数確認され、10年前の外来種が現地の蛇と交配していたと推測。この街には日本の蛇よりも大きな雑種の蛇が多く生息している。

「萬屋町、猫」で探す

・街では大正時代から「化け猫」が住むとされ、自動車ほどもありそうな猫の姿が目撃された等という情報が上がっていた。その化け猫に集められ、今に至ったのかもしれない。現在では化け猫の目撃情報はなくなったが、猫は街の活気の象徴として大事にされ、うまく住民と共存できている。

「中村宅」

中村宅には常に中村と克久がいます。捜索二日目以降に探索が可能となります。初日から中村家を探索した場合、中村からの好感度を-10してください。
一階
・居間
 空のゲージとくたびれたネズミのおもちゃがあります。これについて中村に尋ねると、飼い猫のものであること、飼い猫は度々出かけては数日後に帰ってくるといいます。
ゲージに『目星』→黒い毛が落ちている。

二階
・克久の寝室
 克久は中村の力で寝室でずっと眠っており、中村は探索者を寝室には入れようとしません。

大蛇の居場所と蛇人間の襲撃を捜索3日目の夜までに中村に伝えると、その晩、寝静まった全員『聞き耳』の半分で振る。→成功で誰かが玄関を開ける音が聞こえた。
※中村が蛇人間を始末しに出ていく音。
→翌日の夜に【襲撃】イベント発生

操作が難航しているときは、捜索5日目の夜までに情報の収集や好感度UPに努めるよう、探索者をそれとなく誘導してください。

【襲撃】

◆探索者は体を揺すられ、眠りから覚める。部屋は真っ暗で何も見えなかったが、顔を上げると左右で目の色が違う中村の瞳が暗闇にぼんやりと光って見えた。
「起きてください、蛇が来ました」
中村は小さく囁くと家の中からかき集めてきたのか、武器になりそうなものを両腕いっぱいに抱えている。
「お好きなものを選んでください。私は一階で奴らを迎え討ちます、貴方たちは自衛を」
中村はそう言って階段に向かった。◆

※中村が持ってくる武器は一般家庭にあるものをPCに合わせてKPが自由に設定してください。

メイン戦闘

○戦闘の流れ
敵対するのは蛇人間2体(人間の姿)と大蛇(イグの子)。
蛇人間は一階の窓を割って侵入、大蛇は二階の換気扇から侵入します。
大蛇は中村や探索者が蛇人間と戦闘を開始してからKP任意のタイミングで、中村に大蛇が侵入しようとしている事を察知させてください。大蛇の存在を中村が察知してから2ラウンド後に克久を襲います。
中村はすぐに克久の元へ行こうとしますが、蛇人間が妨害します。好感度次第ですが、中村は普通に戦闘に参加できる上、強キャラですので野放しにすれば蛇人間を殺して探索者は中村の豹変と殺害現場の目撃でSANチェック1d6+1が発生します。
蛇人間からの妨害がなくなれば中村は二階へ移動し克久を襲おうとする大蛇を殺し、眠っている克久を守ります。しかし、探索者が中村より先に大蛇に接触した場合は大蛇(イグの子)との戦闘になりますので…KPは頑張ってください(丸投げ)

蛇人間は5ダメージを受けると蛇人間の姿に戻りますので、SANチェックしてください。慣れの適応はKPの裁量で。

探索者側の勝利条件は、克久を生存させる事と蛇側を鎮圧する事です。

探索者が蛇人間と対峙したら、街で聞き込みを行った探索者は『アイデア』を振る→成功で、侵入者が聞き込みに応じてくれた住民だということに気づく。→その住民がダメージを受け蛇人間の姿になった時、その探索者のSANチェックは1d6になる。

【エンディング】

Bad End①

→探索者が蛇人間を殺し、克久も殺されてしまった+中村好感度70未満

蛇人間を殺してしまった探索者はイグの怒りを買ってしまう。中村が殺したイグの子とは別に、新たにイグの子が差し向けられることでしょう。
中村は克久を守れなかったことを悔やみ、嘆き、大きな化け猫の姿に戻り街にいる蛇や蛇人間を殺し尽くした後、イグに殺されます。

克久が殺されてしまった事でSANチェック1/1d6。
更に、中村が化け猫になった姿を見た探索者はSANチェック1d3/1d6。
もし、化け猫を追って殺害現場を見た場合は更にSANチェックになりますね…。

Bad End②

→探索者が蛇人間を殺し、克久が殺されてしまった+中村好感度70以上

克久を守れなかった中村は、「もう私だけが生き残るわけにはいきません。せめて、貴方達だけでも」と呟くと、何かを唱えて突然大量に吐血する。
中村は細く息をしながら「今すぐここから逃げてください、蛇神は私が相手をしましょう」と言って蛇人間の死体を軽々と抱え、ベランダへ出る。
「私が、この街に戻る事はもうないでしょう。どうか、克久さんの埋葬を……お願いします」
と言い残し、ベランダを飛び降りて夜闇の街中に姿を消してしまった。

克久が殺されてしまった事でSANチェック1/1d6。
中村の好感度が高く、仲が良かった探索者は『アイデア』→成功で、中村が何かから自分を守るために身代わりに死にに行くのだと気づきSANチェック1/1d6。

True End①

→探索者が蛇人間を殺すことはなかったが、克久が殺されてしまった+中村好感度70未満

中村は異様に伸びた鋭い爪で克久に噛み付いた大蛇の首を切り取ると、胴体を適当に放り投げ、噛み付いた蛇の顎を慎重に外した。無表情で克久の脈を確認し、静かに息を吐き出す。
「克久さんの埋葬を、お願いします」
中村はそう言うと、その姿をみるみる巨大な黒猫へと変貌させた。
中村は蛇人間を咥えると、ベランダの柵を悠々と乗り越え、夜闇の街中に消えていった。
後日、萬屋街で大量殺人が起きたという報道を聞くことになる。(蛇人間が始末された)

克久が殺されてしまった事でSANチェック1/1d6。
更に、中村が化け猫になった姿を見た探索者はSANチェック1d3。

True End②

→探索者が蛇人間を殺す事はなかったが、克久が殺されてしまった+中村好感度70以上

克久を守れなかった中村は彼の息がないことを確かめた後、悲し気に「克久さんの埋葬を、お願いします」と言い、居間に転がっている蛇人間を抱えて家を出ていく。
家を出て行こうとする時、強制で『聞き耳』→成功で中村が「結子、ごめんなさい」と呟いたのが聞こえる。

克久が殺されてしまった事でSANチェック1/1d6。

best End

→探索者が蛇人間を殺すことなく、克久を生存させた

◆二階の克久の寝室。眠る克久の顔を眺めながら、中村は異様なまでに伸びた爪で切り取った大蛇の頭を床に放り投げた。探索者の方を振り向いた中村は、いつもの柔らかい笑みを浮かべて
「お疲れ様です、そちらも終わりましたか?」
そう言った。
彼女の服は大蛇の血で汚れている。首を失ってもなお蠢く大蛇の胴体が、まるで無い頭を探しているように身体をくねらせている。
「ああ、お部屋を汚してしまいました。すぐに片付けたいところですが、そんな時間はありませんね。……ご協力いただいた人間の皆様に感謝を。この度のお礼は私のお部屋にご用意してありますので、お持ちください。」
そう言うと中村は克久の顔をもう1度見下ろす。
「奥様の代わりに私が貴方と共にあれたらと思っておりましたが、それも難しいようです。たった半世紀の間でしたが、ここでの暮らしはとても楽しかったです。」
中村は一階に戻り、細い腕で蛇人間を抱える。
「これの始末は私がしましょう。大丈夫ですよ、私は蛇神なんかには捕まりませんからね」
そして彼女は家を出ていった。◆

それからすぐ克久が目を覚まします。知らない人間が深夜、自分の家にいることを不審に思うでしょうから、ロールプレイによる説明か、上手くできなければ『信用』か『説得』を振ってください。

克久が納得すれば、克久がふらふらと一階に行こうとする。

◆一階のリビングにあった空のゲージを見て
「青と黄色の目をした、黒猫を見なかったかい?うちの子なんだが、最近お出掛けが多くてね、あまり帰ってきてくれないんだ」
克久は寂しげにそう言った。
「名前を『シノブ』というんだけどね」◆

このゲージに『目星』をすると、ゲージの中、ネズミのおもちゃの下にメモを見つける。
メモには「どうか、貴方の助けとなりますように」という一言を添えて、『被害を逸らす』の呪文の使用方法が書かれている。
※好感度100に達していた場合は一緒に「結子の鈴」が置いてある。

【報酬】

SAN回復
シナリオをクリアした…1d4 + クトゥルフ神話技能+3%
克久を守った…1d4

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クトゥルフ初心者。シナリオメモ書き程度のクオリティです。 ご利用はご自由にどうぞ。 何かございましたら、ご連絡はこちらまで→Twitter @saki_zaki200572

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