2024年11月17日更新

【AR2E】神聖王のアルカナム

  • 難易度:★★|
  • 人数:4人~4人|
  • プレイ時間:4~5時間(ボイスセッション)

サプリメント、レガシーデータブックにて定義された『レガシークラス』
このレガシークラスは本来『4つの試練』というシナリオをクリアしないとクラスチェンジすることができない特殊クラスなのだが、「とりあえず少しだけレガシークラスを体験してみたい」という方のために、最初からレガシークラスで遊べる設定を考えてみた。
古代の力を手にしたPCたちがヒルベニアの街を駆け巡る、レガシーデータブックの新データをふんだんに活用したシナリオをお楽しみあれ!
※アリアンロッド2Eは有限会社ファーイースト・アミューズメント・リサーチ様の著作物です。

※本シナリオのリプレイ使用等希望の方は一言お声がけください

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アリアンロッド2E 神聖王のアルカナム

著:ぐるぐる
※アリアンロッド2Eは有限会社ファーイースト・アミューズメント・リサーチ様の著作物です。
 

【PREFACE】

【はじめに】

 サプリメント、レガシーデータブックにて定義された『レガシークラス』
このレガシークラスは本来『4つの試練』というシナリオをクリアしないとクラスチェンジすることができない特殊クラスなのだが、「とりあえず少しだけレガシークラスを体験してみたい」という方のために、最初からレガシークラスで遊べる設定を考えてみた。
 古代の力を手にしたPCたちがヒルベニアの街を駆け巡る、レガシーデータブックの新データをふんだんに活用したシナリオをお楽しみあれ!
 

【このシナリオの特殊な設定】

 まず大前提として、本シナリオのPCたちはデータを保持していない。全員、エキストラと同等の存在である。
 しかし、それではTRPGとしていろいろ成立しない。そのため、PLたちにはハンドアウトに従ってしっかりとデータを制作していただく。何のデータかって?…それは、変身後のキャラクターデータである。
 そう、本シナリオのPCはデータの無い状態からデータを持つ状態に変身するのである。変身アイテムはタイトルにもなっている『神聖王のアルカナム』というカード。このカードには古代の勇者の力が封じ込められており、カードを使用するとその勇者の力を借りることができるという設定なのだ。これは、シナリオ『4つの試練』をクリアすることなくレガシーデータで遊びたい人のため、公式設定を壊さない範囲で作られた特殊な設定である。
 GMは認識の齟齬によってトラブルを生まないために、この設定を必ずPLに話しておくこと。
 

【PREPLAY】

【使用ルールブック&サプリメント】

 本シナリオは改定版の環境を想定して作られているが、レガシーデータブック以外は改定前の環境のものでも構わない。その場合、シナリオ中で指定されているページ数がずれているので、注意すること。
[必携]
・基本ルールブック①
・基本ルールブック②
・レガシーデータブック
[選択]
・その他のサプリメント
 

【レギュレーション】

レベル…4
PC人数…4
ギルドレベル…2
初期所持金…4000G
PC作成…コンストラクションorフルスクラッチ
注意事項…ストーリー上の理由から、必ずハンドアウトの指定に従ってキャラクターメイクを行うこと。
 

【今回予告】

 “冒険の港”ヒルベニア。地下に広大なネヴァーフ遺跡を持つこの都市には、多くの冒険者がギルドハウスを構えており、街は常に活気に溢れていた。
 しかし、ある静かな夜に事件は起きる。夜空を舞う不思議なカードと、小さな妖精。そして、それらを追いかける怪しげな仮面の男たち。彼らは一体何者なのか。
アリアンロッド2E 神聖王のアルカナム
冒険の舞台が…君を待つ!
 

【ハンドアウト】

[PC共通ハンドアウト]
 君はヒルベニアの住民である。君と君の友達は冒険者を目指しており、週に三日ほど、城砦区のマラトン砦神殿で開かれる冒険者育成教室に通っていた。
 ある夜、教室からの帰り道で、君たちはある事件に遭遇する。ひょんなことから手にした不思議なカードと、それを追いかける仮面の男たち。そして、小さな妖精との出会いが、君たちを大きな冒険へと導いていく。
 
[PC①用ハンドアウト]
コネクション:カルディア
関係:契約
メインクラス:アコライト
1レベル時サポートクラス:コントラクター
指定取得スキル:《コントラクト》1
 君たちが手にしたカードを狙って、仮面を付けた男たちが襲いかかってきた。君は武器を所持していない上に戦闘など未経験。到底勝ち目は無いように思われた。
しかし、そんな君の前に小さな妖精が現れる。カルディアと名乗ったその妖精は、絶体絶命のピンチを打開するため、ある条件のもと、君に”共闘”を持ちかけてきた。
「ボクと契約して”コントラクター”になってよ!」
 
[PC②用ハンドアウト]
コネクション:グラウクス・クリオ
関係:憧れ
メインクラス:シーフ
1レベル時サポートクラス:フォーチュネイト
指定取得スキル:《アルカナム》1
 現在、ヒルベニアの高級住宅街にプテルクスという百人規模の大型ギルドが臨時ギルドハウスを構えている。その団長、”大翼”のグラウクスは、一流の冒険者として大陸中に名を馳せており、君にとって憧れの存在だ。
 彼らが街に滞在している間に、是非一度会ってみたい。君はそう願っていた。
 
[PC③用ハンドアウト]
コネクション:ローレンス・ハンター
関係:先生
メインクラス:ウォーリア
1レベル時サポートクラス:ミリタント
指定取得スキル:なし
 ローレンス・ハンターは、マラトン砦神殿の神官長であり、君たちの先生である。目つきが悪くとにかく怖いが、良識があり、信頼に足ることに間違いはない。君たちに何かあった時、きっと相談に乗ってくれることだろう。
 
[PC④用ハンドアウト]
コネクション: ジョル・ストック
関係:友人
メインクラス:メイジ
1レベル時サポートクラス:ウォーロック
指定取得スキル:なし
 君の友人であるジョルは、地下街区にあるストック商店街を仕切っている。商売柄、彼は地下遺跡やそこを探索する冒険者に関して非常に詳しい。ただし、金にがめついため、彼に質問や相談がある場合は財布の中身に気をつける必要がある。
 

【OPENINGPHASE】

【シーン①:妖精脱走】

[GM用メモ]
 マスターシーン。カルディアがプテルクスのギルドハウスから逃亡する様子を描写する。
[本文]
仮面の男「あいつ…どこ行きやがった!」
仮面を付けた男たちが、狭い廊下を右へ左へと駆け回る。その慌ただしい足音が近づいてくることに気づき、妖精は慌てて身を隠した。
奴らに見つかってはいけない。もし見つかったら、マスターから預かったこの四枚のアルカナムを強奪されてしまう。
足音が遠ざかったことを確認し、ほっと胸をなでおろす。しかし、安心するのはまだ早い。まずはこの建物から脱出しなければ。
 妖精はカードを抱え、再び廊下を駆け出した。
 

【シーン②:マラトン砦神殿冒険者育成教室】

[GM用メモ]
 PCたちのオープニング。冒険者育成教室に通うPCたちの日常風景の演出と、ローレンスの紹介、ヒルベニアという街に関する簡単な説明を兼ねたシーンである。
 ミドルフェイズのシーンにつなげるため、PCたちには居残りをしてもらう必要がある。PCたちの居残りが決定したらシーンを終了する。
[本文]
ローレンス「…起きろ。PC①」
 目が覚めると、そこは教室だった。見知った天井、見知った机、見知った黒板、見知った先生の怒りに満ちた顔…。
ローレンス「今は授業中だ馬鹿者。ダンジョンでは居眠りなどしている余裕は無いのだぞ。PC①、お前は罰として放課後居残りで教室を掃除するのだ」
 教師であるローレンスは、授業中に居眠りしていたらしい君のことを厳しく叱りつけた。
 ここ、ヒルベニアは、地下に広がる広大なネヴァーフ遺跡の上に作られた街だ。街の下はすぐダンジョンということもあり、何かの拍子に街の中にエネミーが出現することも珍しいことではなく、ヒルベニアでは常に冒険者が必要とされていた。そのような背景から、マラトン砦神殿の神官長、ローレンスは、冒険者の育成に注力していた。この教室は、そんな冒険者の卵を育成するために、ローレンス自らが開いている教育の場である。
ローレンス「PC②、PC③、PC④、お前たち、PC①と同じ班だったな。連帯責任だ。お前たち三人もPC①と共に放課後は教室を掃除しなさい」
(PC②③④が嫌がったら)
ローレンス「冒険者とは常にチームで動くものだ。仲間のことをしっかり助けてやれ」
(PCたちが承諾したら)
ローレンス「うむ。では授業を続ける」
 ローレンスが中断していた板書を再開した。チョークが黒板をひっかく音だけが、静かな教室に響いている。
 君たちは窓の外に見えるのどかな街の風景を眺めつつ、あくびを噛み殺しながら、憂鬱な気持ちで放課後を待った。
 

【MIDDLEPHASE】

【シーン①:夜空を舞うアルカナム】

[GM用メモ]
 マスターシーン。カルディアがプテルクスのメンバーである仮面の男たちに見つかってしまうシーンを描写する。
 カルディアが逃げる様子を「走った」と描写しているが、カルディアがフェアリーやジャック・オー・ランタンのような飛行型の妖精であった場合、描写を少し変えると良いだろう。
[本文]
夜。壁全体が赤く塗られた、特徴的な建物の窓が、小さく開く。そこから出てきたのは、カードを抱えた小さな妖精だ。
なんとか脱出できた。あとはこのアルカナムを守りながら、マスターを助けてくれそうな人を探さなきゃ…。
仮面の男A「おい、そこに誰かいるのか!?」
 不意に、背後から声がかけられる。振り向くと、そこには仮面を付けた男が二人いた。
仮面の男A「な、貴様、もう外に!!」
 見つかった。やばい、逃げなきゃ。妖精は男がいるのとは逆方向に走った。
仮面の男A「待て!そのカードを渡すんだ!!」
 バン!男が懐から魔導銃を抜き、引き金を弾く。弾丸は妖精の脚をかすめて、地面に当たった。
カルディア「わッ!」
 驚いてバランスを崩した妖精の手から、四枚のカードが宙へ放り出される。
カルディア「げ…!」
仮面の男A「マズイ、カードが!!」
 カードはそのまま風に攫われ、街中へと飛んでいった。
 

【シーン②:カルディアとの契約】

[GM用メモ]
 PCたちがカルディアと出会い、『神聖王のアルカナム』を使用するシーン。
尚、PCたちは『神聖王のアルカナム』を手に入れる前はデータを保持していないため、すべての判定を2D+0で振ることになる。
[本文]
日が沈み、外がすっかり暗くなった頃、君たちはようやく帰路に着いた。まだ神殿からそう遠くない城砦区の高級住宅街を歩いているが、夜だからか、人影は君たち以外に存在しない。
■□■
〔判定〕
 難易度8感知判定を行う。
→成功:自分たちの方向にカードが飛んでくることに気づく。また、足音が近づいて来ていることにも気がつく。
→失敗:飛んできたカードが顔面に張り付く。
■□■
 風に流され、4枚のカードが君たちの元へと飛んできた。手にとって見てみると、それぞれ戦士、神官、魔術師、盗賊の絵柄が描かれていることがわかる。
仮面の男A「こっちに飛ばされたハズだ…!」
 しばらくすると、仮面を付けた男が三人、君たちのもとへ駆けてきた。仮面の男らは君たちに気がつくと、ピタリと動きを止めた。
仮面の男A「くっ…、民間人がカードを…!」
仮面の男B「まずいぞ…団長に殺される…」
仮面の男C「大丈夫だ。見ろ。武装もなにもないガキじゃねぇか。喋れなくさせちまえば問題ない」
仮面の男B「喋れなくってお前…!」
仮面の男A「いや、それしかない」
 男の一人が鞘から武骨な鉄の剣を抜いた。
仮面の男A「悪いなアンタら。別に恨みは無いが…運が悪かったと思って、ここで死んでくれ」
(PCたちが逃げると)
仮面の男A「待て!!」
 仮面の男たちは当然君たちを追いかけてくる。
(PCが逃げた先で)
カルディア「わッ!!」
 曲がり角を曲がった瞬間、PC①は飛び出してきた小さな妖精とぶつかった。
カルディア「いてて…ごめん今急いでて…(PCたちがカードを持っているのを見て)…え!?アルカナム!?…もしかして、拾ってくれたの?」
 妖精は、君たちが手にしているカードを見て、ぱっと笑顔になった。
仮面の男C「いたぞ、こっちだ!」
仮面の男A「ぬ、妖精も一緒か…。ちょうどいい。纏めて始末しよう」
カルディア「君たちも追われていたの?」
(PCがそうだと答えたら)
カルディア「なら戦おう。ボクも協力者が欲しかったところだ」
(戦うのは無理だと言われたら)
カルディア「大丈夫。そのカード、『神聖王のアルカナム』に封じられた古代の勇者たちの力を使えば、君たちだって戦える」
 
仮面の男A「何をごちゃごちゃと喋っている」
 剣を持った男が近づいてくる。しかし妖精はそれを意に介することなく、PC①に語りかける
カルディア(PC①に対して)「ボクはカルディア。君の名前は?」
(PC①が名前を言ったら)
カルディア「PC①、君は神聖王に選ばれた。しからばボクが賢者アーエールに代わり、君と、然るべき契を交わそう」
仮面の男A「まずはお前からだ、妖精!」
 カルディアと名乗ったその妖精に向け、男が剣を振りかざす。
カルディア「さぁ、PC① …ボクと契約して、”コントラクター”になってよ!」
(PCがこの誘いに乗ったら)
PC①の持つカード、アルカナムが光を放ち、PC①とカルディアを包み込む。
仮面の男A「な、何だ!?」
 仮面の男はその光に弾かれるように、数歩後ずさった。
カルディア「契約成立だ。PC①、君はこれからボクのマスターだ。コントラクターは契約妖精と共に戦う。ボクをどう使うかが戦闘のカギになるよ!」
カルディア(PC②③④に向けて)「他のみんなも、アルカナムに祈りを捧げるんだ」
(PC②③④がアルカナムに祈りを捧げたら)
 君たちの祈りが届き、アルカナムが光を放つ。神聖王の遺物が、君たちに古の力を与える。
仮面の男B「な、なんだよこれ…聞いてねぇよ!」
仮面の男C「カードの力…なのか!?」
仮面の男A「ごちゃごちゃ言うな。もうやるしかないだろ。ここでこいつらを殺さなきゃ、俺たちの方が団長に殺されちまうんだぞ!」
 怯えた様子ながらも、仮面の男たちはそれぞれの武器を構える。
仮面の男A「さぁ、大人しくそのカードを渡しやがれ!!」
□■□
〔戦闘〕
勝利条件:敵の全滅
配置:PC①②③④ ←10m→ 仮面の男ABC
※仮面の男ABCのデータは下記を参照すること。
 戦闘に勝利したら次の描写へ進むこと。敗北した場合はシナリオ終了となる。
□■□
仮面の男A「勘弁…して…くれ……団長に…殺…され…ちま…う…」
 そう言い残し、仮面の男たちは地面に倒れ伏した。
カルディア「ありがとう。君たちのおかげで奴らにアルカナムを渡さずに済んだよ」
カルディア「少し話をしたいんだけど、ここじゃ奴らの仲間に見つかってしまうかもしれない。近くにいい場所はないかな?」
(まだ神殿の近くにいることをPLに思い出させる)
カルディア「それじゃあ、そこにいこう」
 

【シーン③:ローレンスの元へ】

[GM用メモ]
 PCたちとローレンスがカルディアから事情を聞くシーン。最終的にカルディアからPCたちへ、アーエール救出依頼が出される。
 ローレンスはカルディアに対してのみ敬語を使用する点に注意すること。
[本文]
神殿に着くと、入り口のところにローレンスの姿が見えた。
ローレンス「…どうした、お前たち。忘れ物か?」
(PCから事情を聞くと)
ローレンス「わかった。詳しいことは私の部屋で話そう。全員、付いてきなさい」
カルディア(小声でPC①に)「彼は信用できるの?」
(PC①が信用できると答えたら、神官長室へ行く)
 神官長室に入る。室内には客人を迎え入れるための高級そうなソファとテーブルが置かれてあり、ローレンスは君たちに、そこへ座るよう促した。
 全員が席に着くと、カルディアが話し始める。
カルディア「まずは改めて自己紹介から。ボクはカルディア。神聖王に仕えた古の賢者アーエールの契約妖精だ。本当はマスター、アーエールといっしょに、こことは違う別の世界で暮らしていたんだけど、ついさっき、特殊な魔法陣を使って強制的にこの世界に召喚されたんだ」
カルディア「ボクとマスターを召喚したのは、名前は知らないけど、背から翼を生やした大男だった。あの仮面を付けていた連中の親玉だよ」
カルディア「ヤツらの狙いはマスター自身と、君たちが持っているその『神聖王のアルカナム』だ。そのアルカナムの中には、古代に栄えた神聖帝国で、神聖王に仕えた四人の勇者、四天王のちからが封印されているんだ。ヤツらはその力を手にして、何か悪いことを企んでいるに違いない」
カルディア「マスターはボクを逃がすために、仮面の連中に捕まった。ボクはマスターからアルカナムを守るように命じられて、奴らの基地から逃げてきたんだ。だけど、途中でアルカナムを落としちゃって…。いやぁ、アレは本当に困った。君たちが拾ってくれなかったら大変なことになってたよ」
ローレンス「ところで、基地から逃げてきたとおっしゃいましたが、もしかして敵の基地の場所がわかるので?」
カルディア「うん。基地の場所も見た目もちゃんと覚えているよ。この街にある、壁全体が赤く塗られた派手な建物だ」
□■□
〔判定〕
 難易度10の知力判定を行う。(PC②は+1Dのボーナスがある)
→成功:その建物がギルド『プテルクス』のギルドハウスであることがわかる。
→失敗:そんな建物あったかなぁ
□■□
ローレンス「プテルクス…ですと?」
ローレンス「もし本当なら、我々がアーエールさんの救出をお手伝いすることはとても難しいと言わざるを得ない」
(何故かと聞かれたら)
ローレンス「プテルクスは、現在この街で最も規模の大きいギルドの一つだ。当然、冒険者に依頼を斡旋する我々神殿とも非常に良好な関係を築いており、ウチの神官たちや他の冒険者からの支持も厚い。もし我々神殿がプテルクスと敵対するような行動を起こした場合、必ず反発する輩が出てくる。それはなるべく避けるべきだ」
 それを聞いて、カルディアは困ったような表情になる。
カルディア「弱ったな。ボクはPC①たちにマスターの救出を手伝ってもらうつもりだったんだけど…それもダメなの?」
それを聞いたローレンスは「なるほど、その手が…」と呟いた。
ローレンス「…いえ。生徒たちでしたら、今はまだ冒険者ではないため、神殿から公式な依頼を出すことはできません。何か生徒たちに依頼することがあるとしたら、それに対して神殿は一切関与しない」
カルディア「つまり、OKってことだね」
カルディア(PCたちの方を向いて)「というわけで、君たちにお願いしたいことがある。ボクのマスター、賢者アーエールを助けてほしいんだ」
(PCたちが承諾を渋ったら)
ローレンス(PCたちに向かって)「戦う力は得たのだろう?なら、助けてやりなさい。人助けは、立派な冒険者になるための第一歩だぞ」
カルディア「報酬がほしいなら、マスター、アーエールにお願いするといいよ。古代のお宝を好きなだけくれると思うよ」
(PCたちが承諾したら)
カルディア「ありがとう!」
ローレンス「ですが、どうやって基地に侵入するので?プテルクスは団員が多いぶん、ギルドハウスの見張りも厳重だったと記憶していますが…」
カルディア「それに関しては、正面突破以外にもう一つルートがあるんだ。どうやらこの街の地下遺跡とあの建物はどこかでつながっているらしいんだよね」
(何故それを知っているのか聞かれたら)
カルディア「それは、ボクとマスターが召喚されたのが建物内じゃなくて、遺跡内だったからだよ。遺跡の中を逃げていたハズなのに、気がついたら謎の建物の廊下にいたときはちょっとビックリしたね」
ローレンス「プテルクスめ…。そのような道を勝手に。協定違反だぞ…」
カルディア「問題は、地下遺跡のどこらへんがプテルクスの基地とつながっているかわからないことだけど…だれか、詳しい人はいないかな?」
(PC④がジョルに聞いてみることを提案したら)
ローレンス「そういうことなら話は早い。今日はもう遅いから、明日の朝一番にストックさんに会いに行くと良い」
※PCたちが睡眠を取ったら、HPとMPをそれぞれ2Dずつ回復して良い。
 

【シーン④:地下遺跡の地図を手に入れろ】

[GM用メモ]
 地下遺跡からプテルクスのギルドハウスに侵入するため、ジョルから地下遺跡の地図を貸してもらうシーンである。
 また、このシーンではストック商店街で買い物をすることができる。ストック商店街では、『種別:ポーション』のアイテムを定価より5G安く買うことができるものとする。
 尚、地図はシナリオの最後に掲載されている。
[本文]
 翌朝、君たち四人とカルディアはヒルベニア地下街区にあるストック商店街へ向かった。
ジョル「あれ?PC④じゃないか!何か用かい?」
(地下遺跡内でプテルクスの基地とつながっている場所を知らないかと聞かれたら)
ジョル「プテルクスの?あー、待てよ。確かこのへんに…」
 ジョルは書類の山をかき分け、その中から一枚の羊皮紙を取り出した。
ジョル「あった。これだ! 以前、とある冒険者から地下遺跡の地図を買ったんだけど、その地図にプテルクスの基地につながる隠し通路の位置が載っていたんだよ」
ジョル「でも君たち、この地図を手に入れていったい何をするつもりなんだい?」
ジョル「まさか、地下遺跡に潜るって言うんじゃないだろうな。だとしたら、危険すぎて売れないぞ。君たちまだ冒険者じゃないだろう?」
(自分たちに戦う力があるということを説明したら)
ジョル「うーん、にわかには信じられないなぁ」
ジョル「よし、じゃあ君たちに地下遺跡に潜れる実力があるかどうか、簡単なテストをしよう。おーい、ゴーレム。こっちにこーい!」
保安ゴーレム「ピロピロピロピロ。キュイ~~~ン!!」
 君たちの元に、脚の生えたキノコのような奇妙な形のゴーレムが走ってきた。
ジョル「ウチの商店街の平和を守っている保安ゴーレムだ。コイツを倒すことができれば君たちの実力を認めて地図を売ってよう。さぁ、戦闘開始だ!」
□■□
〔戦闘〕
勝利条件:敵の全滅
配置:PC①②③④ ←5m→ 保安ゴーレム
※保安ゴーレムのエネミーデータはレガシーデータブックp.79を参照すること。
 戦闘に勝利したら次の描写へ進むこと。敗北した場合でも、時間を置いて再挑戦できる。
□■□
保安ゴーレム「ピロロロロロ…ヴヴーン⤵」
 損傷を負った保安ゴーレムは、その場で機能停止してしまった。
ジョル「わぁ!驚いた。本当に倒しちゃうなんて。これなら地下遺跡に入っても大丈夫だね!」
ジョル「それはそうと、回復が必要だろう?ストック商会特製のポーションで回復するといいよ。さぁ、HPポーションは1本25G、MPポーションは1本45Gだ!」
(地図を売ってくれと要求されたら)
ジョル「はい、これが件の地図だよ。お代は10000Gね」
(払えないと言われたら)
ジョル「うーん、貴重な地図だからこれ以上安くはできないよ。そうだな、レンタルなら1000Gにおまけしてあげよう」
(それも払えないと言われたら)
ジョル「わかったよ。君と僕の仲だ。ツケといてあげるよ」
 
カルディア「ふぅ、苦労したけど、なんとか地図を手に入れることができたね。それじゃあ、先に進もう」
 

【シーン⑤:遺跡探索】

[GM用メモ]
 ダンジョンシーンである。シナリオの最後に掲載されているマップを参照しながら探索を行うこと。
 また、遺跡内は常に[暗闇]状態として扱う。尚、GMの任意で[明度]のルールを導入しても良い。
[本文]
地図によると、遺跡内にある『夢見の横穴』からプテルクスのギルドハウスに行けるらしい。みんなで協力して、隠し扉の奥にある階段を目指そう。
□■□
〔探索①〕
※隠し通路は、その場所に近づき、難易度12感知判定に成功すると見つけられるものとする。
A:『クラッシュダウン』(ルルブ①参照)と『再起動装置』(ルルブ②参照)が仕掛けられている。
B:宝箱の中身は空である。既に他の冒険者に持ち出された後のようだ。
C:この部屋に入った瞬間、Hの扉に仕掛けられている『ブラックアウト』(ルルブ②参照)が作動する。また、部屋の中央に『レライエ』(エネミー。ルルブ②参照)が立っている。立っているだけで動く様子はない。このレライエは、Cの位置に仕掛けられたトラップ『イリュージョン』(ルルブ②参照)が見せている幻影である。
D:トラップ『スパイクボード』(ルルブ①参照)が仕掛けられている。
E:トラップ『地割れ』(ルルブ②参照)が仕掛けられている。このトラップは感知型(ルルブ①参照)であり、PCが扉にエンゲージした瞬間に発動する。
F:壁面にパズルがある。このパズルを解くことができれば隠し扉を開けることができる。パズルを解くには難易度14知力判定をクリアする必要がある。
G:頑丈な鉄格子で道が封鎖されている。ここは通れそうにない。
H:『ブラックアウト』(ルルブ②参照)が仕掛けられている。
I:難易度12感知判定で、Iの壁が薄いことがわかる。この壁はHP:30、物理防御:10、魔法防御10のデータを持っており、HPを削りきれば壊すことができる。
J:この部屋に入ったら、次の描写へ進む。
□■□
 壁を壊すと、広い部屋に出た。部屋の中央の床には巨大な魔法陣が描かれている。
カルディア「あれ、ここ、ボクとマスターが召喚された部屋だ。ということは、この部屋の奥に階段があるはずだよ」
(奥の部屋へ進む)
 奥の部屋へ進むと、天井に穴が開けられ、そこから螺旋階段がつなげられていた。階段の前にはセキュリティシステム(ルルブ②参照)が浮遊している。
□■□
〔探索②〕
K:セキュリティシステムに警報を鳴らされる前に突破したい。方法は以下の三種類が存在する。
①難易度13感知判定に成功した後、登攀の判定を行い、螺旋階段を外側から登る。いずれかの判定に失敗した場合、セキュリティシステムとの戦闘になる。
②難易度14感知判定に成功した後、難易度14敏捷判定を行い、音を立てずに素早く突破する。《ビジランテ》や《シャドウストーク》を所持しているPCにはボーナスを与えても良い。いずれかの判定に失敗した場合、セキュリティシステムとの戦闘になる。
③奇襲攻撃を行い、警報を鳴らされる前にセキュリティシステムを倒す。ただし、奇襲を成功させるためには難易度13の感知判定に成功する必要がある。誰か一人でもこの判定に失敗するか、奇襲攻撃でセキュリティシステムを倒しきれなかった場合、奇襲は失敗となり、セキュリティシステムとの戦闘に移る。
〔戦闘〕
勝利条件:敵の全滅
配置:PC①②③④ ←5m→ セキュリティシステム
※セキュリティシステムのデータはルルブ②を参照すること。また、このセキュリティシステムと戦闘を行っても、成長点には加算されない。
 戦闘に勝利した場合、クライマックスフェイズに移行して良い。戦闘に敗北した場合はシナリオは終了となる。
□■□
〔探索③〕
L:まだ誰も発見していない隠し扉である。この場所に近づいて難易度12の感知判定に成功すれば見つけることができる。
M:宝箱がある。宝箱の中には『フェザーアーマー』が入っている。フェザーアーマーにはトラップ『アイテムクラッカー』(ルルブ①参照)が仕掛けられている。
 

【CLIMAXPHASE】

【シーン①:プテルクス、ギルドハウス】

階段を登ると、広い空間に出た。その部屋に窓はなく、あるのは鉄製の大扉のみ。壁や天井、床や柱などの色は全て赤で統一されている。そして、部屋の中心。君たちと扉の間の位置に、海のように深い青色の髪を持つ、一人の女性がいた。
カルディア「マスター!」
アーエール「カル…ディア…?」
 カルディアの呼びかけに、女性が答える。どうやら、この女性が賢者アーエールで間違いないようだ。
 アーエールは天井から伸びた長い鎖で両手を縛られており、地に足こそ着いているものの身動きが取れない状態にある。
カルディア「マスター、今助けます」
 鎖を解くため、カルディアがアーエールへ近づこうとする。しかし、アーエールはそれを静止した。
アーエール「いけません、カルディア。早くここから逃げなさい…!」
バン!
不意に扉が開け放たれ、燃えるような赤髪を逆立てた天翼族の男と、それを取り巻く十名ほどの女性が部屋に入ってきた。
グラウクス「ほぅ、よもや俺の城に侵入する輩がいようとは。貴様ら、あのセキュリティシステムを突破してきたのか?」
 そう君たちに問いかける男のことを、PC②はよく知っている。大規模冒険者ギルド『プテルクス』のギルドマスター、グラウクス・クリオだ。
女性「グラウクス様。あちらに我々の所有物である『神聖王のアルカナム』を持ち出した不敬な妖精が居ります。いかがなされますか」
グラウクス「妖精などどうでも良い。重要なのはアルカナムの方だ。貴様ら…その出で立ちから察するに、あのアルカナムを使用したな?」
グラウクス「あれは俺のモノだ。返してもらおうか」
アーエール「あの男に『神聖王のアルカナム』を渡してはいけません。早く、逃げて…!」
グラウクス「口を慎め、蒼髪の!貴様も既に俺のモノであることを忘れるな。 …おい、アレを吊り上げろ」
女性「かしこまりました」
 女性の一人が、扉付近に取り付けられたハンドルを持ち、それと連動している歯車をカラカラと回す。すると、アーエールの両手を縛る鎖が巻き上げられ始めた。
アーエール「うっ……」
 両腕に負荷がかかり、アーエールが苦痛に顔を歪める。彼女はそのまま、天井付近で吊るされる格好となった。
グラウクス「さて、次はお前たちの番だ」
(年齢29~17程度の、『分類:人間』の女性PCがいた場合)
グラウクス「ほぅ、見ればなかなか器量の良い者もいるではないか。貴様も俺のモノにしてやろう」
(いなかった場合)
グラウクス(PC②を見て)「む?…貴様、他にもアルカナムを所持しているのか? ちょうどいい、俺はそれに興味がある。渡して貰おうか」
 
(PCがいずれかの誘いを断った場合)
グラウクス(冷めた表情で)「……この俺に、逆らおうというのか?」
 グラウクスが、赤く輝く魔法の剣を抜く。それを合図に、仮面を付けた男たちが二十人ほど、部屋の中になだれ込んできた。
グラウクス「ならば貴様らに教えてやろう。身の程というものを!!」
 
カルディア「いけない。あいつにはマスターでも勝てなかったんだ。今の君達では勝てる保証がない」
カルディア「こうなったらマスターを救出して、カードに眠る真の力を解き放つしかない」
カルディア「PC①、ボクが隙を見てあのハンドルを回しに行こう。タイミングの指示は任せたよ!」
□■□
〔戦闘〕
勝利条件:グラウクスの戦闘不能(または死亡)
配置:PC①②③④ ←5m→ (アーエール着地点) ←5m→ 仮面の集団×2 ←5m→ グラウクス、側近の女性たち、ハンドル
特殊ルール
①ハンドル操作(PCの場合)
 PCはハンドルにエンゲージしているとき、メジャーアクションを使用することにより、ハンドルを操作できる。ハンドルを操作すると、アーエールが戦場に下りてくる(下りてくる位置は上記参照)
②ハンドル操作(カルディアの場合)
レガシーアクション。PC①は10m以内にある『ハンドル』の操作をカルディアに命じることができる。ハンドルを操作すると、アーエールが戦場に下りてくる(下りてくる位置は上記参照)
ただし、ハンドルのエンゲージにエネミーがいる場合、この命令は失敗する。
③アーエール救出
 ハンドルを使用してアーエールを下ろした後、鎖に対して難易度15【トラップ解除】に成功することによって、アーエールの救出が完了する。アーエールが救出された場合、即座に『神聖王のアルカナム』の真の力が解き放たれる。真の力の詳細は下記。尚、アーエールは救出された後、戦闘から離脱する。
 
※エネミーのデータは下記を参照すること。
 戦闘に勝利した場合、エンディングフェイズに移る。敗北した場合はここでシナリオ終了となる。
 

【ENDINGPHASE】

【シーン①:プテルクスの終焉】

[GM用メモ]
[本文]
グラウクス「馬鹿、な…、あり、え、ない…!この、俺が……!」
ドサリ。グラウクスはその場に倒れ伏した。
 
カルディア「マスター!」
 カルディアがアーエールに駆け寄る。アーエールはカルディアを抱きとめ、微笑んだ。
アーエール「よく頑張ってくれました。ありがとう、カルディア」
アーエール(PCたちに向け)「あなたたちも、協力していただきありがとうございます。何か、お礼をせねばなりませんね」
アーエール「しかし、異世界からグラウクスに強制的に召喚された都合、私たちは現在、お礼になるようなものを持っておらず、どう感謝を表現したものか…」
 と、そんな話をしていた時、扉の外からガシャンガシャンと甲冑を着た集団がこちらに近づいて来る音が聞こえてくる。
 君たちが身構える。数秒後、部屋に入ってきたのは…
ローレンス「無事かね、お前たち」
 神殿所属の騎士隊を引き連れた、神官長のローレンスだった。
ローレンス「先程、このギルドハウスの差し押さえに成功した。秘密裏に動いたため時間はかかったが、なんとか、神殿内部や他の冒険者たちに目立った混乱は起きずに済んでいる」
ローレンス「それでも、お前たちがこの部屋でグラウクスを抑えていなかったら、反発に遭って失敗していただろう。成功したのはお前たちのおかげだ」
ローレンス(アーエールに向かって)「アーエールさん。あなたは神殿の方で保護させていただく準備が整っております」
アーエール「まぁ、それは嬉しい。実は、元の世界に帰る方法がわからず、困っていたのです。お心遣い、感謝いたします」
ローレンス(PCたちに向かって)「今回の件の報酬は私から出そう。ついでに神殿に来て休むといい。…お前たちに、頼みたい話もできたしな」
 

【シーン②:そして新たな冒険へ】

 後日。君たちは『神聖王のアルカナム』を手に、ヒルベニアの街を走り回っていた。
住民A「おーい、PC①!こっちにアースワームがでた!退治してくれ!!」
住民B「PC②~!泥棒が出たよ、捕まえておくれ!!」
住民C「港区でケンカだ!PC③、止めてくれ!!」
 君たちが倒したグラウクスはアーエールを酷い目に遭わせた悪人であったが、彼が束ねたプテルクスは曲がりなりにも冒険者ギルドだ。当然、街の治安を守る仕事を多く引き受けており、それが欠けたことによって、ヒルベニアは冒険者が不足している状態となってしまった。君たちはその穴埋めのため、ローレンスからの依頼で街を奔走しているというわけだ。
ジョル「大変そうだね、PC④。でも、冒険者ってそういうものだよ」
 PC④の愚痴を聞いたジョルは、そう言って笑顔でポーションを売り込んできた。
 
 アーエールは神殿の保護の下、地下遺跡に描かれた魔法陣を調べ、元の世界に戻る方法を探っているらしい。
カルディア「でも、なかなか取っ掛かりが掴めないってマスターが言ってたから、帰るのはまだ先の話になりそうかなー」
 現在、『神聖王のアルカナム』とカルディアは、ヒルベニアの治安を維持するため、アーエールから君たちに貸し出されている形になっている。彼女らが帰るときには返さなければならないが、もう少しの間だけ、カルディアと一緒にいることができそうだ。
 
カルディア「これからもよろしくね、PC①」
 
―――HAPPYEND!
 

【AFTERPLAY】

【獲得成長点関連】

[遭遇したエネミーのレベル合計]
仮面の男A,B,C…6×3
保安ゴーレム…10
仮面の集団…6×2
側近の女性たち…8
“大翼”のグラウクス…40
合計88点
[遭遇したトラップのレベル合計]
クラッシュダウン…2
再起動装置…5
ブラックアウト…3
スパイクボード…3
イリュージョン…3
地割れ…4
(アイテムクラッカー…4)
合計…20(24)点
※アイテムクラッカーは遭遇した場合にのみ加算
 

【クリア報酬】

①ローレンスからの報酬:12000G
②『神聖王のアルカナム』及びカルディアの一定期間貸出
 

【DATA】

【エネミーデータ】

仮面の男A  EL:6
分類:人間  識別値:15  属性:-
HP:80 MP:60
筋力:24/8  器用:21/7
敏捷:15/5  知力:9/3
感知:15/5  精神:15/5
幸運:9/3
ファルシオン(長剣/片):12(2D)/11(2D)/白兵(物理)/至近
キャリバー(魔導銃/片):13(2D)/9(2D)/射撃(物理)/10m
回避:5(2D)
物理防御力:20  魔法防御力:5
行動値:9  移動力:13
[スキル]
《クイックドロウ》1
《スマッシュ》1
《バッシュ》5
《キャリバー》1
《ウェポンルーラー》5
[ドロップ]
4~8:翼の紋章(100G)
9~12:謎の仮面(400G)
13~:ファルシオン(ルルブ②参照)
 
仮面の男B  EL:6
分類:人間  識別値:15  属性:-
HP:70 MP:70
筋力:15/5  器用:21/7
敏捷:24/8  知力:9/3
感知:21/7  精神:9/3
幸運:9/3
ソードブレイカー(短剣/双):7(3D)/14(2D)白兵(物理)/至近
回避:8(2D)
物理防御力:15  魔法防御力:3
行動値:15  移動力:10
[スキル]
《バッドステータス付与:スタン》1
《ワイドアタック》5
《インベナム》3
《アームズマスタリー:短剣》
《アンビデクスタリティ》1
[ドロップ]
4~8:翼の紋章(100G)
9~12:謎の仮面(400G)
13~:ソードブレイカー(ルルブ②参照)
 
仮面の男C  EL:6
分類:人間  識別値:15  属性:-
HP:60 MP:80
筋力:12/4  器用:9/3
敏捷:15/5  知力:24/8
感知:21/7  精神:21/7
幸運:9/3
《ウォータースピア》:8(3D)/7(7D)/魔法〈水〉/20m
回避:5(2D)
物理防御力:10  魔法防御力:7
行動値:12  移動力:9
[スキル]
《ブーストマジック》1
《ウォータースピア》1
《エンチャントウェポン:火》1
《マジックフォージ》3
《コンセントレイション》1
《マジシャンズマイト》5
[ドロップ]
4~8:翼の紋章(100G)
9~12:謎の仮面(400G)
13~:奥義書(ルルブ②参照)
 
仮面の集団  EL:6(モブ)
分類:人間  識別値:10  属性:-
HP:50
判定:9/5  回避:5(2D)  防御:10/5
行動:7  移動:10
プテルクスの剣(長/片):12(2D)/12(2D)/白兵(物理)/至近
[スキル]
《バッドステータス付与:毒》2
《集団戦適応》3
[ドロップ]
6~12:翼の紋章(100G)×2
13~:プテルクスの剣(800G)
 
側近の女性たち  EL:8(モブ)
分類:人間  識別値:15  属性:-
HP:40
判定:9/5  回避:5(2D)  防御:0/0
行動:5  移動:5
素手(格闘/双):1(2D)/0(2D)/白兵(物理)/至近
[スキル]
《ジョイフルジョイフル》3
《ディスコード》5
《ファイトソング》1
[ドロップ]
6~12:翼の紋章(100G)×3
13~:プテルクスの手枷(1000G)
 
“大翼”のグラウクス  EL:40
分類:人間  識別値:24  属性:-
HP:1200  MP:500
筋力:54/18  器用:45/15
敏捷:24/8  知力:21/7
感知:24/8  精神:45/15
幸運:9/3
怪力乱心剣(両手剣/両):13(3D)/19(2D)
回避:8(2D)
物理防御力:30  魔法防御力:15
行動値:13  移動力:20
[ギミック]
①HPが900以下になったら発動。パッシブ。自身が行う攻撃のダメージに+50する。また、スキル《業火滅却》《大翼》の使用が解禁される。
グラウクス「ほう?思いの外やるようだ。少し本気を出すとしようか」
②HPが600以下になったら発動。パッシブ。自身が行う攻撃の命中判定に+1Dし、ダメージに+50する(合計で+100になる) また、スキル《獄炎乱舞》の使用が解禁される。
グラウクス「あまりつけあがるなよ?…本気で叩き潰してくれる!!」
[スキル]
《司令塔》5
《業火滅却》1:セットアップ。自身が行う白兵攻撃のダメージを火属性の魔法ダメージに変更する。この効果はラウンド終了まで持続する。
《大翼》1:HPが600以下の時に使用できる。レガシーアクション。射程:10m、対象:場面(選択)と【筋力】で判定対決を行う。判定に勝利した場合、対象は【スリップ】を受ける。また、対象が飛行状態であった場合、その飛行状態は解除される。
《スマッシュ》1
《バッシュ》5
《獄炎乱舞》1:《業火滅却》の効果中に発動できる。メジャーアクション。射程:武器、対象:範囲(選択)に武器攻撃を行う。攻撃の対象が【スリップ】を受けていた場合、ダメージに+10する。また、この攻撃で対象に1点でもダメージが通った場合、対象に20点のHPロスを与える。
《バッドステータス無効》1
《飛行能力》1
《アームズマスタリー:両手剣》1
[ドロップ]
6~12:怪力乱神剣(ルルブ②参照)
13~16:大翼の羽(12000G)
17~:プテルクスの宝物庫(4D×1000G)※フェイトの使用は禁止
 

【アイテムデータ】

神聖王のアルカナム
種別:道具 重量:0 値段:非売品
[効果]
 任意のタイミングで、カードに封じられていた古の勇者の力を借りることができる。
[真の力]
 真の力を開放した場合、ダメージ増加、ダメージ軽減、HP回復、MP回復を行う。パッシブ。所持者が行う全ての攻撃のダメージを100点増加する。所持者が受ける全てのダメージを100点軽減する。クリンナッププロセスごとに所持者のHPとMPを20点ずつ回復する。また、所持者が行うすべての判定に+1Dする。
 

【APENDIX】

【登場人物紹介】

カルディア
妖精(任意)/性別不詳/年齢不詳
 アーエールの契約妖精。シナリオの都合上、PC①との二重契約になる。
プテルクスの襲撃を受けたアーエールに『神聖王のアルカナム』を託され、プテルクスのギルドハウスから単身逃亡することになる。
 データ上はPC①の《コントラクト》によって取得される契約妖精として扱う。カルディアがどの種類の妖精なのかは、PC①のPLと相談して決定すること。
 
アーエール
エルダ/女/年齢不詳
 エルダの遺跡にて『神聖王のアルカナム』を守る、不老不死のエルダ。海のように蒼い長髪と、晴天のように澄み渡った瞳を持つ。
 遺跡を探索していたプテルクスの襲撃に遭い、捕まってしまう。現在生きている中では『神聖王のアルカナム』の謎を知る唯一の人物。
 
グラウクス・クリオ
ドゥアン(天翼族)/男/32歳
 大規模冒険者ギルド『プテルクス』のギルドマスターにして、”大翼”の二つ名を持つ。背から漆黒の翼を生やし、燃えるような赤髪を逆立たせている巨漢。
 力、金、女の三つを追い求め、自分の欲望に忠実に動く。女性を愛玩道具としか見ておらず、粗暴な行いが目立つが、圧倒的な武力で部下を支配しているため、悪評がギルド外部に出回ることがない。むしろ、冒険者として築き上げた実績には目を見張るものがあるため、彼のファンすら多くいる。
 
仮面の集団
ヒューリンを中心に多種族で構成/男のみ/様々
 プテルクスの団員。表に顔を出すことは少なく、グラウクスから勅命を受けて裏で動くことが多い。
表の団員は別にいる。
 
側近の女性たち
ヒューリンを中心に多種族で構成/女のみ/若い
 常にグラウクスの側にいる女性たち。グラウクスに逆らえず、強制的に従わされている。グラウクスは機嫌が悪いと彼女らに八つ当たりすることも多いため、精神的にも肉体的にも厳しい環境の中にいる。
 年をとるとグラウクスに捨てられる形で彼の側から離れることができるが、それでも厨房や清掃スタッフとして使い回され、プテルクスから抜けることはできない。
 
ローレンス・ハンター(公式キャラクター)
ヒューリン/男/
 マラトン砦神殿の神官長にして、PCたちが通う冒険者育成教室の先生。詳しくはレガシーデータブックを参照。
 
ジョル・ストック(公式キャラクター)
エルダナーン/男/年齢不詳
 ヒルベニアの地下街区にてストック商店街を仕切っている商人。詳しくはレガシーデータブックを参照。
 

【用語解説】

神聖王
 古代、風の時代にエルダたちが築き上げた神聖帝国の王。詳細はルルブ①を参照。
 
神聖王のアルカナム
 神聖王が遺したアルカナム。風の時代に生きた勇者達の力が封じられている。らしい。このカードの細かい設定は作者も考えていない。シナリオフックになると思うので、是非有効活用してもらいたい。
 
マスター
 アーエールのこと。カルディアにとってアーエールは契約主であるため、こう呼ばれている。
 そういった意味ではPC①もカルディアのマスターなのだが、ややこしくなるのでPC①は名前呼びで統一している。
 
ヒルベニア
 本シナリオの舞台となる街の名前。詳細はレガシーデータブック参照。
 
プテルクス
 “大翼”のグラウクスが率いる大規模冒険者ギルド。表向きは百人以上の団員を有する実力派ギルドだが、裏では仮面を付けた団員たちが暗躍しており、女性差別が酷いという噂も稀に聞く。
 
ストック商店街
 ヒルベニアの地下街区にある、ジョル・ストックが仕切っている商店街。詳細はレガシーデータブック参照。
 
地下遺跡
 ヒルベニアの地下に広がるネヴァーフの遺跡。詳細はレガシーデータブック参照。
 
地下街区
 地下遺跡の入口付近に広がる、人間たちの領域。詳細はレガシーデータブックを参照。
 
《業火滅却》
 グラウクスが使用するオリジナルスキル。ものすごい勢いで剣を振り回し、空気摩擦で着火させる。
 
《大翼》
 グラウクスが使用するオリジナルスキル。かつて古代種族エルダを滅ぼした『風の粛清』を模した技らしい。タイミングがレガシーアクションなのは古代にまつわる技だからという(作者の苦し紛れの)設定がある。(だってレガシーアクション使ってみたいじゃん)
 
《獄炎乱舞》
 グラウクスが使用するオリジナルスキル。剣を地面に擦り付け、さらに巨大な火柱を上げる。地面を薙ぐように剣を振るうため、転んでいる人間には余計にダメージが入る。
 

【マップ】

[PL用]
'画像'

[GM用]
'画像'

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