2019年07月23日更新

【IN】実は12人いた

  • 難易度:★★★|
  • 人数:3人~5人|
  • プレイ時間:3~4時間(ボイスセッション)

タイトルでネタバレをするという画期的なスタイル。
超有名SF作品「11人いる!」から。
超名作漫画です。映画もオススメ。エンドロールに優しい嘘がある。
【トレーラー】
それぞれがそれぞれの思惑をもって、ISS(国際宇宙ステーション)に10人の人物が集まった。
はずだった。
「一人多いぞ! 確か10人のはずだ」
誰かの叫びはだが、すべての破滅へのプロローグに過ぎなかった。

インセイン シナリオ「実は12人いた」

多いのは本当に一人だけ?

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ストック

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コメント

はじめに

恐怖カードの枚数、サイクル数は、参加人数で適宜調整ください。
4人で3サイクル、16枚が目安ですが、最短ルートだと2サイクルのはず、多分。

登場人物と振り分け

PC

・PC1 記者
・PC2 アーティスト
・PC3 司祭
・PC4 スポーツ選手
・PC5 宇宙飛行士

NPC

・宇宙飛行士その2
・植物学者
・某国の次期国王
・スピリチュアルな宣教師
・ISS在中の宇宙飛行士 ×2

ハンドアウト

PC

・PC1 記者

表:あなたは功績を得るため少々強引な手を使ってこの計画に参加した。
あなたの目的は売名のためのネタを手にいれることだ。
裏:あなたは、このISSで何か事件が起きているという噂を耳にした。
真の目的はその事件の真相(プライズ)を得ることだ。

・PC2アーティスト

表:あなたは著名な芸術家だ。
宇宙の素晴らしさを全世界に伝えるために選ばれた。
君の目的は宇宙的な芸術作品を作り上げる題材を得ることだ。
裏:ショック。この秘密を見たPCは、PC2の狂信的な視線にさらされ、正気度を1点減らす。
あなたは呼ばれていた。宇宙への帰巣本能が、君を突き動かす。
あなたの目的はその帰巣本能の元(プライズ)を得ることだ。

・PC3司祭

表:あなたはカソリック教団にて司祭の職に就いている。
ISSから全世界へ祝福を送るために招集された。
あなたの目的は神の声を全世界に届けることだ。
裏:ショック。この秘密を見たPCはPC3の狂信的な視線にさらされ、正気度を1点減らす。
あなたは、あなたに届く神の声が年々弱くなっていくのを感じ、焦っていた。
あなたの目的はより神に近い場所で神の声を聴くことにある。

・PC4 スポーツ選手

表:今は引退しているが、あなたは著名なスポーツ選手だった。
あなたは娯楽のため、金にものを言わせて、今回のISS訪問に参加した。
あなたの目的は再び世間の注目を集めることだ。
裏:あなたは11人目だ。
あなたの真の目的は、訓練として用意されている事件に対して、極力手を出さず、かつ、来賓の生命を守ることだ。
事件とは、予定より一人多いことだ。
この訓練は出来る限り秘密裏に行わなければならないが、真の目的が優先される。

・PC5宇宙飛行士

プレイヤーが4人の場合はNPC。
表:あなたは交代要員として訪れた宇宙飛行士だ。
一緒に来た客を無事に返すことが使命だ。
裏:PC3は恐怖判定。
あなたは敬虔なクリスチャンであり、PC3の上司からPC3の事故死を促されている。
あなたの使命はあなたの信じる神の意志に従うことだ。

PC以外

・宇宙飛行士(在来)

表:あなたはISSに駐在していた宇宙飛行士だ。
裏:あなたは故郷に残してきた婚約者がいる。この任務から無事に帰還すれば結婚する予定だ。
この裏は、1サイクルの最初に、GMがさらしてください。

・植物学者 トト・二

表:無重力下での植物栽培実験のために参加。
長期在中の予定で、機材は後の便で届く予定。
裏:恐怖判定。この秘密を見たものは、ISSに巣くう未知の植物に怯え、直ちに恐怖判定を行う。
彼は植物偏愛者だ。未知なる植物に出会うためであれば何でもする。
彼の本来の目的は、ISSに発生した、導線に生える特殊なコケの調査にある。
情報「デル赤斑病」が開示される。

・次期国王 マヤ王バセスカ

表:彼はISSの出資者の一人である石油大国の次期国王だ。
裏:彼は石油に次ぐ第三の資源を宇宙に求めた。
ヘリウム3 月面資源の所有権を、彼は狙っていた。
情報「ヘリウム3」が開示される。

・スピリチュアル宣教師 タダトス・レーン

表:あなたは新興宗教の教祖として祀られる存在だ。
自らの神の意向を世に知らしめるために、この計画に参加した。
裏:恐怖判定。この秘密を見たものは、定められた未来に怯え、直ちに恐怖判定を行う。
あなたの直観力は本物だ。
あなたはISSで何かが起こることを察知し、それを止めるために参加した。
このISSに自分達以外の12人目の存在を感じている。
この秘密を見たPCは、情報「12人目」の情報を見る権利を得る。これは開示してもよい。

情報とプライズ

・ヘリウム3

表:月に存在する新たなるエネルギー資源。非放射性の核融合物質として注目されている。
試験採掘場である月面基地では、しばしば不可解な事故が発生している。
裏:
ショック。正気度を1点減らす。
恐怖判定。
この秘密を最初に見たPCは、事件の真相(プライズ)を得る。
ヘリウム3にまつわる事故の背後に、ナニかがウゴメイテイル。
この秘密を見たPCは、情報「12人目」の情報を見る権利を得る。これは開示してもよい。

・11人いる!

表:来客を合わせて、ISSには10人がいることになる、はずだ。厳格に統制されたISSの入館管理をかいくぐることなど出来ようはずもない。そもそもシャトルでしか来られないのだ。
誰が、いったい何のために・・・
裏は1サイクル目は見ることができません。
裏:12人目が開示された段階でこの秘密を知った場合、正気度を1点減らし、恐怖判定を行う。
これは用意された事件、訓練だ。
11人目がいることを宇宙飛行士達がどのように受け止め、対処するのか。通信異常もこのための設定だ。
11人目は実は、事件中の来賓の護衛が主な任務だ。

・デル赤斑病

表:感染症の一種。赤い斑点が浮き上がることからそう呼ばれている。金属導線に繁茂する特殊なコケが感染源。ワクチン投与などの対処をしない場合、感染後30日で死に至る。
ISSの前身であるオービタルステーションでも発生した記録がある。
裏:帰巣本能の元(プライズ)がプレイヤーに開示される。見る見ないはプレイヤーの判断。
自然、プライズの所持者にこの秘密は開示される。

・事件の真相(プライズ)

ヘリウム3採掘場に現れた謎の存在。採掘者の妄想か、それとも、未知なる存在なのか。
ただし、君たちが今、直面している現実は紛れもなく、事実。
このプライズは、所有者との戦闘でのみ、所有者が移動する。複数人での戦闘の場合、最終的な勝利は条件ではない。
※プライズ取得後の離脱を想定。

・帰巣本能の元(プライズ)

PC2以外が所有、もしくは閲覧した場合、正気度を1点減らす。
恐怖判定。このプライズを見たものは、未知の恐怖に怯え、直ちに恐怖判定を行う。
PC2はかつてデル赤班病に罹患した。そしてその時、12人目と同じ種族が、体に入り込んだ。
このプライズは、所有者との戦闘でのみ、所有者が移動する。複数人での戦闘の場合、最終的な勝利は条件ではない。
※プライズ取得後の離脱を想定。

・12人目

表:見え隠れする12人目の存在。存在するかどうかさえ定かではないそれは、いたずらに不安と恐怖を煽る。
裏:ショック。正気度を1点減らす。
恐怖判定。この秘密を見たものは、未知の恐怖に怯え、直ちに恐怖判定を行う。
親族を求める宇宙的な存在。それは気体に紛れて生存し、彗星を介して、あるいは宇宙を渡る生命体を介して宇宙を旅するもの。
 それは月基地から採掘したヘリウム3に付着してISSへ入り込んだ。そして、導線に生えるコケの形をとってISSに存在する。
最初に秘密を見たPCはプライズ「帰巣本能の元」を取得する。

シナリオ

オープニング

シャトルのドッキング。ISSの居住スペースとの連絡通路。
エアロックを越え、広めの昇圧室に集まる来客。ライトの色が変わり、宇宙飛行士の一人がヘルメットを取る。
それに合わせてISS側から迎えのものが入ってくる。
ここで「宇宙飛行士(在来)」の表を提示。
宇宙服を皆が脱ぎ終わったところで、
「一人多いぞ! 11人いる」
宇宙飛行士たちは騒然とする。
ここで、「11人いる」の表を提示。
「おいおい、トラブルは勘弁してくれよ、俺は地上に戻ったらジェシカと結婚するんだ」
おどけた口調で、在来の宇宙飛行士が話しはじめる。
ここで「宇宙飛行士(在来)」の裏を開示。
PCには秘密の中にはあまり意味のないものもの含まれること、以降は自動で開示されないことを説明。
他のNPCのハンドアウトを開示。
宇宙飛行士は4名中2名がハンドアウトを持ちません(在来1、同行者1)。
地球の司令塔に連絡をしますが、電波障害でまともに繋がりません。
「とにかく、中に入ろう」
基地の入り口に向かうところで、GM視点。
カメラの焦点がPC達から外れ、ピントが外を眺められる丸窓に合う。
何かの気配。
スピリチュアル宣教師が、何かに気づいたように振り返る。
「どうかしたのか」
「いや・・・、なんでもない」
外側から、丸窓を介して、全員が昇圧室を出ていくところを眺める。

1サイクル

・最後

第1の殺人
秘密を開示された宇宙飛行士(在来)の死。
司祭への殺人予告と事故の発生。
殺人予告はPC5が上司から受け取ったはずのもの。
事故は電気系統の異常。12人目の繁殖が原因、一時的なシステムダウン。
殺人は、PC5をプレイヤーが演じる場合は12人目のしわざ。
それ以外はシステムダウンを利用したPC5のしわざ。

2サイクル

・最後

第2の殺人
宇宙飛行士(在来)の死。デル赤斑病。
トト・ニが死体を調べて死因が分かる。
開示されていない場合は、情報「デル赤斑病」の開示。

3サイクル

・最後

第3の殺人 トト・ニ。デル赤斑病。
導線に生えたコケ。デル赤班病の原因。ヘリウム3に付着していた12人目の襲撃(トト・ニに憑依)
クライマックス戦闘へ

クライマックス

GMはトト・ニ。宇宙飛行士の死体を処置していない場合はその分を追加。

エンディング

それぞれのPCにて実施。

おしまい

⚫️最後に 〜定型文〜
本文書の著作権は、著者であるのみすけに帰属します。
私的かつ非商業目的で使用する場合を除き、事前に著者の書面による許可を受けずに、複製、公衆送信、改変、切除、ウェブサイトへの転載等の行為は著作権法により禁止されています。
身内で、コンベンションで、楽しんで頂く分には、何ら問題ありません。2次利用(リプレイ、動画等)も同様です。

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のみすけです。 とある御縁により、いいシナリオ保管場所を見つけられたと感謝しきり。 シナリオコンテストとか以外は、ほぼシナリオフック的なメモを保管します。 しばらくは過去のシナリオのサルベージをのんびり。 非公開のものは新作です。どこかのコンベンションで開示するまでは非公開になります。ご容赦を。 連絡先は一時的な提示です。

discord アカウント: のみすけ#5024

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