2019年07月23日更新

【MM】サメ はじめました(冷やし中華風)

  • 難易度:★★|
  • 人数:3人~4人|
  • プレイ時間:3~4時間(ボイスセッション)

海の国に隷属するとある漁村。
そこの村長に御標が下った。

「サメ はじめました」

意味のわからぬ御標に呆然とするうちに、発生する連続殺人事件。
死体に残るノコギリ状の歯形。
いったい何が彼らを襲ったのか?
謎がなぞを呼ぶミステリーに、一丸となって立ち向かえ!

モノトーンミュージアム 演目
「サメ はじめました」冷やし中華風

では正しき幕引きを

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ストック

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コメント

はじめに

モノトーンミュージアムにおいて海は特別で、
「山より巨大な直方体の水槽」
のことを指します。
今回はあまりそのところには言及せず、いわゆる「サメもの」としてみていただければ幸い。

ただし、超シリアスものなので取り扱い注意。

ハンドアウト

・PC1 村長の長子

推奨サンプル 潮騒の担い手
シナリオコネクション 幼なじみ
数年前、幼なじみの父である、腕利きの漁師が死んだ。
それは数日前に起きた、代官の死とはなんの関係もないはずだった。
そう、あの代官の死体に残る歯形を見るまでは。

・PC2 海の国の官吏

推奨サンプル 微笑する執事、歯車仕掛けの従者(支援系想定)
シナリオコネクション 村長、死んだ代官(選択可)
いけすかない貴族であったが、国の定めた代官とあっては、その死因を調査せざるを得まい。
正直、気は進まない。これも仕事と割りきろう。ン?サメ? はじめました? なんだそれは。

・PC3 好事家

推奨サンプル 名もなき旅人、其達関係など(メインアタッカー想定)
シナリオコネクション 死んだ代官、死んだ漁師(選択可)
旧知の村でサメをはじめたらしい。
サメとはなんぞや?
人生において、知らないことは罪であり、
面白いは正義である。

・PC4 裁縫師

推奨サンプル 裁縫師関連
シナリオコネクション 海の国の王
とある漁村でサメをはじめたらしい。
サメってなんだ?
よく分からないが、御標が下ったらしい。分からない御標は調べなければならない。
それは伽藍が下したものかもしれないのだから。

シナリオ

オープニング

・マスター

漁師の村に御標が下った。
サメ、はじめました。
ここで歪み表の適用。これはPCが引き受けることができない。
以下、GM視点
ここはコミカルに。海の家ののれんが書き換えられるくらい。

・PC4

上司から。
謎の御標が漁師の村に下ったらしい。お前は海の王とコネがあったな、ちょうど良い、調べてこい。

・PC3

旅の途中、噂を耳にする。
旧知の村で奇妙な御標が下ったらしい。
実に興味深い。

・PC2

海の国の王の指令。
税収の時期だというのに漁師の村の代官と連絡が取れない。
もとより、よくない噂を聞く男だ。調査がてら見に行ってくれ。

・PC1

謎の御標が下って2週間が過ぎた。
サメは始まった様子はない。村には謎の観光客が来て、村長である父は喜んでサメまんじゅうとか売っている。
そんなのどかな午後のひとときを打ち破るが如く、ひとりの男が駆け込んでくる。
「代官様の死体が、海に揚がった」

ミドル1

・PC4

海の王にごあいさつ。
ところでサメって何ですか?
いやぁ聞いたことがない。ちょうどPC2がその村に向かうところです。

・PC3

すでに村に着いていてよい。
村を散策。
ところでサメってなんだろう。村人に聞いても分からないなーと言いながらサメまんじゅうを売り付けてくる。
でもこんな寂れた村が賑やかになるなんて、サメさまさまだと、村は浮かれた雰囲気
村が突然騒がしくなる。
「代官様の死体が出たぞ!」

・PC2

PC4と村に着く。
門番あたりにつかまる。
いいところに来たお役人さん。大変なんだよと、現場に連れていかれる。
水槽のような海に浮かぶ死体。
PC1と村長は既に居ること。

・PC1

幼馴染みも近くに来ていた。神妙な表情で代官の死体を見つめる。
死体を拾い上げる。
死亡推定時刻は、およそ1週間。サメが始まって数日後といったところ。
傷口を調べる。なにか見覚えのある傷跡。ノコギリ状の歯形のようなもの。
「これはまさか、あのときの!」
父である村長の古い記憶が呼び覚まされる。
浮かれている場合じゃなかったと少し後悔する村長。

情報収集 ×2くらい

・代官の死因

失血によるショック死。
5年前の漁師の死亡事故と傷跡が似ている。

・代官の噂

よい噂は聞かない。女癖はかなり悪い。
昔、幼馴染みの母親(美人)にちょっかいをかけていた。

・サメ

聞いたことはない。
そういえば、昔、代官が騒いでいた。あのときの漁師の傷痕と同じだ。

・過去の事件

5年前。幼馴染みの父である、腕の良い漁師が死んだ。
その死体を見た代官がこう言った。
「これはサメに食われたのに違いない」
だが誰もサメなど聞いたことがない。
全く好かれていない代官の言葉は、村人の耳に残らなかった。

・腕の良い漁師

幼馴染みの父。美人の妻がいた。
5年前、今の代官と同じような傷を負って死んだ。妻はもともと身体が弱く、心労がたたって後を追うように亡くなった。
そういえば、代官はその美人の妻を狙っていた。

・幼馴染みについて

2週間ほど前、代官の取り巻きと話しているのを見た。

幼馴染みを問い詰めると、突然サメのようなものが襲ってくる。

ミドル戦闘。

肩慣らし。雑魚っぽいエネミーを外見だけフライングシャークにして出してください。
以下、GM視点
これは幼馴染みが生み出した、魚の異形。

ミドル2

・マスター

サメがはじまる前の話。
幼馴染みが、酒場かどこかで酔っ払った代官の取り巻きを見かける。
最近また女性問題でもめている代官の行動を揶揄する。
「しょうがねえ人だなあ、またサメでも出るんじゃねえの、5年前みたいによ」
幼馴染みが問い詰める。
暗転。
取り巻きたちにボコられる幼馴染み。
幼馴染みのつぶやき。
村長、ごめんなさい。
私はサメをはじめます。
取り巻きを跡形もなく食い散らすサメ。

以下、GM視点
ここのサメは幼馴染み自身、フライングシャークのどちらでもよいです。
村の御標はここで下されます。
ここで、幼馴染みは自ら人の道を外れることを選びます。
自身に下りていた御標に背くような演出が望ましいかと思います。

・PC1

幼馴染みと会話。
人であることを諦めている幼馴染み。
これ以上の「事故」は望んでいませんが、異形化は止まらず、理性はその身から離れていきます。
だがそこに焦りはなく、悲しい達成感が幼馴染みを満たしています。

・マスターあるいは幼馴染みの独白。

5年前の情景。あるいは取りまきから聞き出した過去。
海岸にて。代官と取り巻き。
漁師の妻のことで口論になり、殺してしまった漁師を前に、取り巻きがつぶやく。
「どうするんですかい?」
「これはあれだな、サメだ」
「サメ?」
「うむ、海にはいろいろな恐ろしい生物が住んでおる。そのなかにサメという狂暴な魔物がおるに違いない。
きっとそいつのせいだ」
「まあ、魔物じゃしょうがないですよね」
大きな魔物に喰われたように剣で傷跡を偽装する。
以下、GM視点
サメというのは代官のとっさの造語です。
代官はめいっぱいゲスな感じを演出してください。
サメを生み出したおろかな人間の末路の次は、サメであることを選んだ人間の相手です。
というわけで、クライマックス戦闘。

クライマックス

異形と化した幼馴染みと、フライングシャーク。
GMからは幼馴染みを救う手段の想定はありません。PCからの提案は可能な限り叶えてください。
いやそれはなんぼなんでも、という提案以外は採用してもいいと思います。

エンディング

村の御標は消えます。
父母の墓に収まった幼馴染みを参るなどを想定してはいますが、PCの要望に会わせます。

おしまい。

⚫️最後に 〜定型文〜

本文書の著作権は、著者であるのみすけに帰属します。
私的かつ非商業目的で使用する場合を除き、事前に著者の書面による許可を受けずに、複製、公衆送信、改変、切除、ウェブサイトへの転載等の行為は著作権法により禁止されています。
身内で、コンベンションで、楽しんで頂く分には、何ら問題ありません。2次利用(リプレイ、動画等)も同様です。

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のみすけです。 とある御縁により、いいシナリオ保管場所を見つけられたと感謝しきり。 シナリオコンテストとか以外は、ほぼシナリオフック的なメモを保管します。 しばらくは過去のシナリオのサルベージをのんびり。 非公開のものは新作です。どこかのコンベンションで開示するまでは非公開になります。ご容赦を。 連絡先は一時的な提示です。

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