タイトルはギルティ?
【トレーラー】
花冠の国に住まう少女は竜の前にいた。
不思議と、そこに恐怖はなかった。
花冠の国で、10年に一度催される「冠祭」
国の象徴たる「花冠の乙女」を選ぶ大事なお祭り。
選ばれた少女へ、先代の乙女から花かんむりの引き継ぎが行われ、
祭りの熱は最高潮に達し・・・。
竜の出現により氷点下に叩き落とされた。
「この国に害を成すつもりはない。花嫁をもらえれば繁栄は約束する」
モノトーンミュージアム「花冠と竜の国」
正しき幕を引き、カーテンコールを。
花が主な産業の国。冠婚葬祭から、薬草まで、なんでもござれ。
花冠の乙女は、村おこしの地方アイドルのイメージ。ミス茶摘み娘とかそんな感じ。
十年に一度選ばれる。
王族にのみ育成を許された特別な花で作られた花かんむりを象徴として頭に被る。
花かんむりは補修を繰り返しつつ代々受け継がれる。
今回出てくる竜は、左の地の住人級ではなく、おとぎ話級の竜です。
姫をさらって騎士に倒される感じ。
私的サイズ感と強そう感イメージ
・エネミー雑魚級<住人(PC)級<エネミーボス級<おとぎ話級<神話級 (神とステゴロ級)
一見怖そうだが、実はただの世間知らず。名前はまだない。
本質的に善だが、ワガママな坊っちゃん系。
血を見るのが大嫌いで、好物はスフレ。
25才姐御系。
10年前は清楚なおとなしめの少女だったらしい。
この十年で色々もまれたんだろう、主に世間の荒波とかに。
12才くらい。普通におとなしめの少女でいいと思いますが、芯が強い感じです。
筆者がやると
「お願いを聞いてくれないなんて、そんなひどい(よよよ)。とばしますよ」
「何をですか」
「辺境へとぶのと、首がとぶ(物理)のと、どっちがいいですか?」
みたいになる。ある種、オススメです。
花嫁
シナリオコネクション:先代の花冠の乙女
あなたは花冠の国に住む少女。
年に一度の冠祭で、国の少女達の憧れである「花冠の乙女」に選ばれ、この世の春を謳歌していた。
竜がこの国に降り立つまでは。
GM判断で、男の娘も可とします。
以下、GM視点
途中の竜の反応に「デスヨネー」ってなるので平和で良い。
騎士
シナリオコネクション:第二王女。
あなたは花冠の国に仕える騎士にして、第二王女の近衛兵の一番の下っ端。
王命により、「花冠の乙女」に、あることを伝えることとなった。
それは王に下った御標に関わることであった。
「花冠の乙女を竜の花嫁とせよ」
栄誉と捉えるか、貧乏くじと捉えるか。それは乙女次第なのだろう。
竜の従者
シナリオコネクション:竜。
あなたは花冠の国に降り立った竜に仕えるもの。
仕えるといっても、眷属、従者というよりは子守に近い。
今日も主人の起こした騒動に振り回されて散々な目にあわされるのだった。
ヨメをもらう?、ナニ言ってんだこのすっとこどっこいは。
裁縫師
シナリオコネクション:花冠の国王
とある国で、御標により異種族婚が成されるらしい。
裁縫師として、一部始終を見届ける義務がある。
そうこれは義務なのだ。断じて個人的な興味、もしくはやっかみといった負の感情からくるものではない。ないったら。
花冠の国の冠祭。
PC1が花冠の乙女に選ばれる。本人に内示は出ているが、選ばれるのは当日。
全国民の前で、先代の乙女より花かんむりを受け継ぐ。
ふっと空が暗くなる。
そして、その場に竜が降り立ち、王に花嫁を求める。
「国に害を成すつもりはない。花嫁をもらえれば繁栄は約束する」
以下、GM視点
竜が求めるのは、花嫁であって、花冠の乙女ではない。竜は花冠の乙女とはひと言も言っていないが、状況から王や国民はそう思ってしまう。
王に御標が下る
「花冠の乙女を竜の花嫁とせよ」
GMは歪み表を適用してください。
この段階でPCは登場できないため、この御標が歪んだものであることを、PCは知り得ません。
また、そのため歪みを引き受けることはできません。
PC2は王命により、PC1に竜の花嫁となることを伝えるように言い付かる。
以下、GM視点
正しくは、「王の血族を竜の花嫁とせよ」シナリオ的には第二王女を指すが、血族は第二王女でなくとも実はいい。
御標の目的は、この国を本来の名前である「花冠と竜の国」とすること。
なかなか行動しない竜に、神様がしびれを切らして御標を出した、という感じ。
浮かれる竜。
ついにプロポーズしたのだと誇らしくもニヤニヤと語る。うっとうしい。
以下、GM視点
竜は花冠の乙女のことを知らないし、王の御標も知りません。
第二王女の父である王に花嫁を求めたことをプロポーズだと言っています。
御標による異種族婚礼を見守るために派遣される。
国を挙げての婚礼。もしくはひっそり一人で。
どちらであっても竜の反応は変わらない。物凄く不満そうな表情と声で、
「えー、チェンジ」
全国民の前で恥をかくか、一人で言われて国にどう説明したらよいか悩むか。
プレイヤーに最初に選んでもらうことを推奨します。
GMはここで歪み表を適用してください。
歪んだものとはいえ、それで御標に背いた状況を表現します。あと乖離値稼ぎと、PC1と竜のやっちゃった感を上げるため。
全国民の前の場合は、竜に選ばれなかったPC1に対して、見物人がざわつくという演出を推奨します。
以下、GM視点
PC1に不満があるのではなく、第二王女でないのでチェンジ要請。
GMは、明らかにPC1に不満があるととらえられるよう、ロールプレイしてください。
例
「なに、君。ナニモノ?、何でここにいるの」竜は何かブツブツ言っている。
竜との婚礼の場で気づく。PC1の付近にほつれを感じる。
どうやらPC1を調べる必要がありそうだ。
以下、GM視点
このほつれは、王に下った御標によるもの。
プレイヤーが国王と会うことを望んだ場合(シナリオコネにあるので可能ではある)、国王からもほつれを感じ取って良い。
竜の愚痴を聞く。
“竜はこんらんしている”。ないないないまいないないないないあり?いやないない。
「なんだあの女は!。あのトカゲといい、僕に怨みでもあるのか!」
そうだ、お前、あの子を探してくれよ。そう言って、頭についている花かんむりを渡す。
「この花かんむりの持ち主を探してくれよ。きっとあの女が知っているはずだ」
以下を聞かれた時の開示情報。
あのトカゲ:あいつだよ、あのストーカー。とか竜は言うが、まともな情報は出てこない。詳しくは情報収集フェーズで。
花かんむり:真新しい花かんむり。PC3が冠祭を見ているか、知っているという設定であれば、同じ花を使っていることに気づいて良い。
あの女:PC1のこと。汚らしいものを見たように表現される。
以下、GM視点
この花かんむりは、第二王女が竜に作ってあげたもの。だから、歴代乙女の持つ花かんむりとは違って新品。
挙動不審な第二王女。気が弱そうに見えて押しが強い。
なぜかPC1に会いたいという。
軽々しく王城を出るわけにはいかないので、まずは約束を取り付けてもらえないかとお願い(強要)される。
それぞれ目的は違えども、全員がPC1のもとに集まる。集まる場所はプレイヤーの任意。
PC達がそれぞれの事情を話した(どこまで話すかはプレイヤーの任意)ところで乱入あり。
リザードマンのメス(以降、リザガール)登場「あんた、アタシのダーリンを奪う気なのね!」
ミドル戦闘に突入。
その前に歪み表を適用してください。
ここでの歪みは、リザガールが王に下った御標を再び書き換えようとして発生したもの。
使役された異形が襲いかかってくる感じで、ルールブックから適当に。
リザガールは、後方から支援か攻撃かヤジを飛ばす。
戦闘の練習なので、数多めで弱め推奨。
2ラウンドか、リザガールの配下が全滅したらリザガールは撤退。
PCが逃がしてくれそうにないときは、撤退には逸脱能力を使っても良い。
以下、GM視点
この戦闘の最後で、もしくはクライマックスの手前で、リザガールが伽藍となる。それまでは異形。
判定の能力は適当に。判定値は参考程度で、適宜調整ください。
PC1、PC2の判定には+3
10:花冠の乙女に代々引き継がれるもの。
12:この花が咲く場所は、王族以外が入ることができない。
PC3が花冠を見せている場合の追加情報。
竜の持っていた花冠はつい最近作られたもののよう。
15:花かんむりの花が咲く場所の情報(これは成功しなくても問題ない)
PC3の判定には+3
10:冠祭と婚礼(「チェンジ」、の)の時に目撃証言あり。
場所は必ず外で、街中ではない(人間の文化圏内には入ってこないこと、それが当たり前であることを示す)。
普通のリザードマンとは雰囲気が違う感じだった。
12:PC3のみ。竜との因縁を思い出す。
魔物に襲われていたリザガールを、たまたま竜が助けた。
と言っても、散歩道にいた魔物を偶然踏んだだけで、竜は踏んだことさえ気付かなかった。
以来、視界の片隅に、目がハートマークなリザガールがチラチラ入ってきていた。
大雑把なくせに妙に繊細な竜は、そのリザガールの視線をひどく嫌がっていた。
PC2に+3
10:ちょいちょい城を抜け出し、城下町に出没。知ってる国民は知っている、公然の秘密。
12:数日前、勉強を抜け出して何処かに行っていたようだ。
PC4に+3
10:PC1に関係する事柄の歪み。
12:PC4のみ。相手はおそらく異形から伽藍になりたて。伽藍の能力としては拙い。
以下、GM視点
これは、王に降った御標を歪めた際に、失敗していることを指す。
「花冠の乙女を竜の花嫁とせよ」
花嫁を、本来は自分にすべきところを、第二王女以外とし、結果、花冠の乙女になった。
ミドル戦闘後からの続きを想定。
こっそり付いてきた第二王女の登場。竜に会いたいという。
以降、PC3の同意を得るなどして、1、2シーンほどで王女と竜の再会シーンへ。
竜と王女の話はこの道中に王女の口から語っても良い。
王家に伝わる秘密の花園。花かんむりの花が育生されている王家直轄の花園で、偶然にも、竜と王女は出会う。
一目惚れだったという。
竜は小言をいうPC3を逃れひとりで散歩をしていた途中。見つからない道を選びつつ迷子に。
王女はいつものお忍びで、抜け出す道の途中にこの花園がある。
出会った二人は恋に落ち、王女は竜に花かんむりを作ってあげたりした。
竜も何かお返しをあげたりしていても良い。その場合、事あるごとに、王女がそれ(ウロコとか)を撫でているという演出を入れておくことを推奨します。
また、運命の出会い的な妄想1000%のストロベリぃなトークをGMはガッツリロールプレイすることを推奨します。
王女と竜の出会いは、歪められた王の御標に背いた状況です。
らぶらぶな感じで、結果としてPC1をこきおろすもよし。
道中で語っていない場合はここで強制的に「竜と王女の話」を語り出す感じ。
語り終わった後、あるいは出会いに浮かれている時に、乖離値を上げておきたい場合は、ここで歪み表を適用ください。リザガールの最後の抵抗です。
ここでリザガールが伽藍化したということにしても構いません。
語り終わった後、リザガール登場。伽藍と化し、すでに正気ではないので、そのままクライマックス戦闘へ。
リザガールの登場に合わせて、世界歪曲表を適用してください。
伽藍化したリザガールを救う手段は用意していません。無慈悲に倒してください。
リザガールのデータ、配下のデータ等、お任せで。
改めて、竜と王女の国を挙げての婚礼の儀が望ましい。
こうして、花冠の国は、花冠と竜の国と名前を変え、竜も王女も国民も、幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。
まあ、PC1がめでたしだったかは定かではないが。
任意です。
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のみすけです。 とある御縁により、いいシナリオ保管場所を見つけられたと感謝しきり。 シナリオコンテストとか以外は、ほぼシナリオフック的なメモを保管します。 しばらくは過去のシナリオのサルベージをのんびり。 非公開のものは新作です。どこかのコンベンションで開示するまでは非公開になります。ご容赦を。 連絡先は一時的な提示です。
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