SW2.5 シナリオ、少し慣れてきた初心者用(レベル3推定)。
SW2.5の世界観に慣れることを目的としたシナリオ。RPに意識すれば、尚キャラクターの設定が深まるだろう
※尚、このシナリオには、オリジナルのエネミーや、過激な表現などが含まれる。
ブルライト地方南端に位置するハーヴェス王国の首都ハーヴェス。この街の領主は新米冒険者用に仕事を用意してくれるようで...。
使用ルールブック
SW2.5基本ルールブック1
ブルライト地方南部に位置するハーヴェス王国の首都、ハーヴェス。冒険者であるPC達は依頼を求めてこの街へとやってきた。
ピッツ
11歳のタビットの女性。依頼を受けようとするPC達に割り込んで、自らもパーティーに入ろうとする。
ハーヴェスのギルドにやってきたPC達は、依頼を予約するために、矢継ぎ早にギルドへとやってきた(知り合いかどうかは問わない)。
ギルドの店内は、酒場と受付が7:3程の割合で作られており、大樽をつかったテーブルなど野性味が溢れた内装となっている。
ここでは食事と、ギルドの受付の両方を行えるだろう。
受付はPC達に一つの依頼を渡してくれる。
受付「よし、これだな...。今日の依頼は、ジニアスタ闘技場への道路の警備だ。ここの領主様は、おまえみたいな冒険者が食いっぱぐれない様に、都度仕事を回してくれる良い領主様だ。てめえが雑に仕事をこなしたなら、信用はがた落ち、他の支部にも情報が回って仕事が消える。くれぐれも手抜いてやらねぇようにな」
受付のごつい手から、契約書を渡される。そこには既に幾つかの名前が記されており、それぞれがひとまとめにされている。
契約書に必要事項を書き終えると、後ろから慌ただしく何かが跳んでくる。
?「まったまった!」
その何かを確認しようとする間に、そいつはPCからペンと契約書を奪い去って、受付のテーブルにはいつく。
?「...よぅし、これで完璧!」
颯爽と奪い去ってきた契約書を受付に突きつけたそれは、けむくじゃらの、小さなタビットだった。
?「受付は終わりだ!ささ、あたいと一緒にパーティーの話をしよ!」
そのタビットは、「ピッツ」と名乗り、PC達に一方的に同行することを要求してきた。このタイミングでPC達は自己紹介をどうぞ。
時刻は06:30とし、朝の分の食事は終えているともする。
ギルド、駐屯所で情報収集を行える(ピッツがPC達に提言する)。物を買いに行こうとするPCがいた場合、よほどのことでない限りピッツが急かす。
ギルドは朝からそこそこの賑わいをみせている。新人らしさをにおわせる冒険者が椅子にだらんと座っている。他の冒険者は依頼を探すだの、他の冒険者と話してるとかのようだ。話を聞くなら、あの新人がいいだろう。
〈新人冒険者からは、二日目に辺りを散策すると、道を右にそれたところにある森を更に進んだところに、洞窟があったという。小さめの足跡が中に続いていたが、探索はしていないらしい〉
備考:ルールブック1にのっている地図は、簡略化された正確なものではないと判断し、ディガット山脈にそこまで近づかなくても森があるとしている。
衛兵達の駐屯所。訓練や、見回りに向かう班があったりと綺麗に規律がとれている。駐屯所の中には入れてもらえないが、門番には話を聞けるだろう。
〈門番からは、小柄な蛮族がジニアスタ闘技場方面の道路で発見されたという。発見されたのはゴブリンだとか〉
この話を聞いたあと、PC達はゴブリン(1P439)に対して魔物知識判定を行う。
ジニアスタ闘技場と、ハーヴェス間の道路警備。中腹まで一日かけて向かい、そこで一泊、後帰路につく。合計、三日間に渡る依頼である。
問題点が発見された場合、その問題点を調査、あるいは現場の判断で撤退せよ。
尚、前渡し報酬として、一人一つずつ以下の物品を支給する。
・保存食三日分
・ヒーリングポーション
依頼終了報酬として、依頼達成で一人当たり1000G、失敗の場合はなし。
・GM用メモ
移動中は1D6を振り、出た目が1、2ならば「ウルフ(1P450)」を、3、4ならば「ジャイアントギャドフライ(1P450)」、5、6ならば遭遇無しとする。エネミーの数は、PC数+1に設定する。
遭遇戦×1と、蛮族の罠。以下、罠について記述。
遭遇戦が終わった後に挿入する。
PC達が進んでいくと、難易度7で罠感知判定を行う。成功すると、少し先の道の真ん中にそれとなく置かれた落とし穴を見つける。全員が失敗すると落とし穴に落ちて、1D6のダメージをうける。成功したキャラクターは落とし穴の存在を他PCに教えてもよい。
上記の罠感知判定の達成値が12以上のキャラクターがいた場合、先ほどの落とし穴の隣に隠された落とし穴を発見する。達成値12以上のキャラクターが存在せず、かつ上記罠感知判定に成功したキャラクターがいる場合、こちらの落とし穴に落ちて、1D6のダメージをうける。
成功、失敗に関わらず、その処理後、巡回していう蛮族の部隊と遭遇戦。
前線:ゴブリン×(PC人数)体
後方:ゴブリンアーチャー×1体(下記を要確認)
朝、PC達が目覚めるとピッツがいない。
PC達は足跡追跡判定を目標値9で行う。成功でピッツと蛮族のものと思われる、新しい足跡を発見する。しかも、途中でピッツの足跡はなく、引きずったような跡だけ残っている。
辿っていくのなら、小さな洞窟を発見する。足跡は洞窟に続いているようだ(3時間経過)。
失敗した場合、一時間かけて足跡を見つける。
洞窟の中は暗く、寒い。冷たい風が頬を撫でている。そして、灯りがひとつもついてはいない、全くの暗闇だった。そのため、全ての判定にマイナス4の修正が加わる(暗視があればマイナス修正は消える)。
途中までは一本道で、暫く進むと三つに道が分かれている(左右の道に進んで、戻ってくる時間はどちらも1時間30分。中央の道に進めば、奥にいくまでに2時間かかる)。
ある程度時間が経てば、PCは目標値11(レンジャーLV+生命力B)で判定を行う(この判定はルールブックには記載されていない)。判定に成功すると、現在時刻を知れる。
また、この判定はPCが「今は何時ですか」と聞いてきたときには判定なしで知ることができる。再挑戦には3時間必要。
左の道は少し狭く、さらに進むと突き当たりが見える。袋小路のそこそこの広さの空洞で止まるようだ。
もし、PC達が灯りをつける行為(たいまつ、ライトなど)をしていた場合、目標値11で危機感知判定を行う。
どうあれ部屋の中に入った場合、中にいた蛮族数体に奇襲を仕掛けられ、PC達に戦闘を仕掛ける。失敗すれば先制値判定にマイナス3の修正が加わる。成功すれば何も無し。
前線:ゴブリン×(PC人数-2)体
後方:ゴブリンアーチャー×1体、ゴブリンメイジ×1体(下記を要確認)
また、この部屋は倉庫でもあるらしい。目標値8の探索判定(スカウトorレンジャー)に成功するか、一時間程をかけることによって、グレートソード(SW2.5 Ⅰ P301)×1、ヒーリングポーション×3を発見する。
少し狭い右の通路を進むと、中からか細く泣くような女の子の声が聞こえる。奥へ向かうと、一際広い部屋にでた。
この頃から、酷い異臭が鼻を抜ける。それから、床、天井、壁にまで、黒い何かが附着しているようだ。それらはもうこびりついており、一生取れるような気がしない。
部屋の奥には、無造作に放置された大量の生ゴミ。それが何であるかなど、全く持って考えたくはない。ただ、あそこから臭っていることと、その生ゴミの中から、ぬらぬらとした目玉だけがこちらを覗いていた。
さらに、半分生きている赤肌の何かしらを壁に打ち付けてあるようだ。その中の一つから、啜り泣く嗚咽が聞こえた。その姿は、成人の腰ほどの大きさで、二つの丸い目玉がさらけだされていた。血と涙の入り混じった液体で顔がびしょびしょになっている。
また、肉をたたくような生々しい音が奥からは聞こえ、そちらを見ると数体の蛮族が鈍い得物と、その艶やかな毛並みを未だにぬらぬらと真っ赤に染めた毛皮を持っていた。
こちらに気づいた蛮族は、騒がしく喚き立て、得物をブンブンと振りながら威嚇をしてきた。そのうち一体の持つそれが、手からはすっぽりと抜け出し、啜り泣くかけられた一体の頭部に深々と突き刺さった。静かに、絶命したのを把握した。
蛮族達はPC達へ戦闘を仕掛けてきた。
前線:ゴブリン×(PC人数-1)体
戦闘終了後、壁に吊され絶命していたのはピッツだった。望むのであれば、PC達は「はぎ取られたピッツの毛皮とピッツの死体」を入手する。依頼終了後、ギルドに渡せば、ピッツは冒険者ギルドの計らいで蘇生してもらえるだろう。
そこそこ広い中央の道は、今までの道と比べると凹凸の少ない床と壁が一際目立つ。触ってみると、誰かが意図的に擦って整えているようであった。
そんな道を、更に進んでみると、横に無数の穴があった。子どもか、小柄な蛮族であれば通れるであろうが、成人の人族にとっては狭すぎる。
もし、PCのうち誰かが穴に入ろうとするならば、中から小さく寝息が聞こえる。このとき、灯りをつかっていれば、GMは2D6をふり、7以上であれば中の蛮族達が灯りに気づいて目を覚ます。目を覚ました場合、そのPCは1D6+2ダメージの物理ダメージをうける(この蛮族達はフレーバーで倒せるが、戦利品判定は行わない)。
更に奥に進むと、一際広い部屋にでる。無論、明かりはない。部屋の奥には、立派な椅子に腰掛けた成人の胸程の大きさのゴブリン。他のゴブリンよりも10cm程は大きいだろうか。
そのゴブリンは、PC達を見つけるや否や、大きな声で叫ぶ。それは、耳慣れない蛮族語。続いてそのゴブリンの後ろから数体の蛮族がかけつけた。
ゴブリンは見下したようにPC達に喋りかける(交易共通語)。
「オマエタチ、ココヘ何シニキタ。返答次第デハ、容赦ハシナイ。今ナラ、マダ見逃シテヤルゾ」
PC達はここで魔物知識判定を「ゴブリンキャプテン」に行う。
その後、PC達には逃げるか戦闘をするかを選ぶ。逃げる場合、洞窟の入口で戦闘(PCの強さが妥当ではないと判断した場合は逃げることを推奨する)。戦闘をする場合、この場で即座に戦闘となる。
逃げる場合
前線:ゴブリン×(PC人数-2)体、ゴブリンキャプテン×1体(下記を要確認)
後方:ゴブリンアーチャー×1体、ゴブリンメイジ×1体
ここにとどまる場合
前線:ゴブリン×(PC人数-1)体、ゴブリンキャプテン×1体
後方:ゴブリンアーチャー×(PC人数-2)体、ゴブリンメイジ×1体
PC達の勝利によって戦闘が終了すると、他の蛮族達の戦闘意欲はなくなり慌てて逃げ出そうとする。
帰路に就く。
移動中は1D6を振り、出た目が1、2ならば「ウルフ」を、3ならば「ジャイアントギャドフライ」、4、5、6ならば遭遇無しとする。エネミーの数は、PC数-1に設定する。
報告、報酬となり終了。依頼の内容から、偵察・確認に重きをおくため、原則依頼料の値上げは認められない。
また、報酬の頭数にはピッツもふくめる。
ピッツ
タビット:冒険者LV2
HP24 MP25
性別:女 年齢:11 生まれ:学者
言語:交易共通語、神記文明語
A:6 B:1 C:6 D:10 E:12 F:10
【セージLV1】【コンジャラーLV2】
戦闘特技:魔法拡大・数
防具:ソフトレザー(1P317)
右手:指輪(魔法の発動体)
ゴブリンアーチャー
蛮族:LV2
知能:低い 知覚:五感(暗視) 反応:敵対的 穢れ:1
言語:汎用蛮族語、妖魔語 生息地:森、山、洞窟
知名度/弱点値:5/10 弱点:魔法ダメージ+2
先制値:11 移動速度:10/- 生命抵抗力:3(10) 精神抵抗力:3(10)
攻撃方法:武器 命中力:3(10) 打撃点:2d+1 回避力:2(9) 防護点:2 HP:14 MP:12
特殊能力:弓 ターゲティング
戦利品:ゴブリンと同じ
ゴブリンメイジ
蛮族:LV3
知能:低い 知覚:五感(暗視) 反応:敵対的 穢れ:2
言語:汎用蛮族語、妖魔語 生息地:森、山、洞窟
知名度/弱点値:8/11 弱点:魔法ダメージ+2
先制値:11 移動速度:10/- 生命抵抗力:3(10) 精神抵抗力:4(11)
攻撃方法:杖 命中力:4(11) 打撃点:2d+2 回避力:3(10) 防護点:2 HP:15 MP:20
特殊能力:操霊魔法LV3/魔力4(11) 魔法拡大/数
戦利品:
2~8 粗末な発動体(30G/白B)
9~ 奇妙な首飾り(160G/白A)
備考:メイジは配下を持っておらず、配下を前提とする魔法を使用しない。
ゴブリンキャプテン
蛮族:LV4
知能:人間並み 知覚:五感(暗視) 反応:敵対的 穢れ:3
言語:交易共通語、汎用蛮族語、妖魔語 生息地:森、山、洞窟
知名度/弱点値:10/13 弱点:魔法ダメージ+2
先制値:12 移動速度:12/- 生命抵抗力:5(12) 精神抵抗力:4(11)
攻撃方法:武器 命中力:4(11) 打撃点:2d+3 回避力:4(11) 防護点:5 HP:25 MP:12
剣の欠片:PC人数+2
特殊能力:指揮:自信のレベル未満のエネミーが、このキャラクターの言うことを聞く。また、同じエリア内の配下の命中力判定に+1の修正が加わる 薙払いⅠ
戦利品:
2~5 武器(30G/黒白B)
6~9 意匠を凝らした武器(150G/黒白A)
10~ 豪華な武器(500G/黒白A)
備考:キャプテンは、汎用蛮族語と妖魔語を流暢に話し、交易共通語を片言で喋る。
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