2019年09月07日更新

我を思ふ人を思はぬ報いにや

  • 難易度:|
  • 人数:3人~4人|
  • プレイ時間:

 彼の乱において。ある者は没落し、ある者は地位を得た。
 多くの貴重な品が行方不明となり、その内には意志を持つ品があった。
 その品は乱にあって、ある者を助けたが、その後は都を覆う瘴気の悪い影響を強く受け、その形を醜く歪めていった。醜悪な我が身を恥じたその品は姿を隠した。助けられた者、そして、元の持ち主が隠れたその品を探し、見つけ出した時に物語は動き出す。

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ストック

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■客分NPC

 在原業平
 鵺
 

■常ならざる事

 甲は成功値が「地獄門」を突破するまで、自発的にその姿を鵺とPC丁以外の者に晒してはならない。
 

■目標成功値

 「門決定表の通り」
 

■演目之筋

 彼の乱において。ある者は没落し、ある者は地位を得た。
 多くの貴重な品が行方不明となり、その内には意志を持つ品があった。
 その品は乱にあって、ある者を助けたが、その後は都を覆う瘴気の悪い影響を強く受け、その形を醜く歪めていった。醜悪な我が身を恥じたその品は姿を隠した。助けられた者、そして、元の持ち主が隠れたその品を探し、見つけ出した時に物語は動き出す。
 

■道標


初期因縁:鵺(依存)
初期喪失:容貌(血脈の5)
推奨分限:変化、神、異形、影司
目的:今より不幸にならない
あなたはPC丙の家に代々受け継がれてきた家宝であり、長き時を経て人の姿を得た付喪神である。
彼の乱でPC丙の家の蔵から略奪され、都を彷徨う内にその身は漂う瘴気を吸ってか醜く変質していった。人目を恐れたあなたは小さな庵に引きこもって過ごしている。いつの間にか少女が一緒にいるようになっていたが、少女は目が見えぬのか常にぼんやりとして、口も聞かず、あなたを疎んだり恐れたりする様子がなく、他者との関わりを避けねばならぬあなたに在って、少女は他に換え難い存在となった。
 

初期因縁:在原業平(恐怖)
初期喪失:信じたもの(魂魄の10)
推奨分限:孤児、稀人、聖、貴族
目的:PC甲を保護する
彼の乱の最中、あなたは賊軍に襲われているところをPC甲によって助けられた。彼女に手を引かれ都を駆けたことを今もよく思い出す。
乱の後、都の勢力図は大きく変化した。気付けば、あなたは都においてそれなりの地位を得ていた。地位には様々な思惑・陰謀が絡み、あなたは内裏で過ごすうち、人間が、特に貴族が信じられなくなる。
そうして憔悴した時、あなたはPC甲を思い出す。あの人に会いたいなあ、と。
 

初期因縁:在原業平(利用)
初期喪失:地位(生様の12)
推奨分限:貴族、呪験、武士、人鬼
目的:かつての地位を取り戻す
彼の乱とその後の政争であなたは地位を失った。このままでは家の存続も危うい。そんな時、あなたは在原業平に声を掛けられる。曰く、あなたの家に伝わるある家宝を譲ってほしい。そうしたなら、あなたの家の再興に力を貸しましょう、と。
あなたは一族の再興のために失った家宝を探すことにした。
 

初期因縁:鵺(畏怖)
初期喪失:安眠(魂魄の5)
推奨分限:畜生、変化、孤児、聖
目的:PC甲を守る
あなたは動物である。PC甲の庵に住み着いている。人でないあなたにPC甲は心を開いてくれているように思う。
近頃、PC甲の隣にいる"アレ"は、姿こそ人間の少女のようだが、あなたにはそれが見た目だけのことだと分かる。途方もない化け物なのだ。あなたはそのことをPC甲に警告したいが、賢し気な行いを見せれば、PC甲は逆にあなたを遠ざけようとするかもしれない。
 

■道標に関する諸注意

 PC丁は獣であるが、人間の言葉を解して構わないし、話してもよい。ただし、PC甲の前で人の言葉を話せば、PC甲はPC丁を獣とは思わず、遠ざけようとするだろう。
 

■演題之幕開

 PC乙は彼の乱において、PC甲に助けられた場面を回想する。
 賊軍に追われていたあなたの手を引いて物陰に引き寄せ、追手の目から逃がしてくれた。追手が去った後も、震えが止まるまで手を引いて歩いてくれた。貴族としての暮らしは豊かだが、殺伐としている。PC甲はPC乙を探す決意をする。
 

■客分斯く動けり


 PC甲を自身に依存させることを第一目的とする。PC丁を牽制し、PC乙・PC丙を追い払う。相手が武力に訴えるなら、鵺も影から化け物を呼んで反撃する。
 PC甲に愛想を尽かされたのなら、他のPCに取り入ろうとする。PC乙に、優しいPC甲の幻を見せるなどして篭絡し、絡め取ろう。
 
在原業平
 囁くようにして、PC甲を絡め取ろうとする。
 争いになれば、PC甲に「君のせいで皆が争っている。私の元に来るなら……」、争いが起こらずともPC甲が執着する相手の身柄を盾に「私の元に来ないなら(相手)を殺そう」等と脅し、誘導する。
 ただし、引き際は弁えており、美学に反するような執着はしないこと。
 

■演目斯く流れん

 演目は主にPC乙・丙がPC甲の元を訪ね、何らかの働き掛けを行うことで進行していくだろう。
 GMは客分NPCを操り、鵺としてPC達を惑わし、業平としてPC乙・丙を脅したり、焚きつけたりする。
 帰結はセッションの数だけ存在する。PL達が何を考え、どこに向かうのか、GMは適度にそれを阻害し、適度にそれを助けよう。臨機応変な対応が求められる。
 

■道と判定

平均的な道の配分とする。
 
【我道】
 最初の道。
 PC乙かPC丙が、PC甲の庵を訪ねるところから演目を開始するとよいだろう。
 PC乙とPC丙のどちらが先に動くべきか迷っている場合は、GMは業平の口を借りてPC丙にPC甲の居場所を告げ、庵に向かうように仕向けよう。実家の存亡を業平が握っていることを匂わせるなどしてもよい。
 場面が硬直しそうなとき、PLが何をすべきか迷っている時、状況に関われていないPCがいる時、GMは判定を行わせ、話を進めていく。
 

魂魄 → 血脈 → 生様

 
 
【苦道】
 第二の道。PC甲が未だに姿を隠しているのであれば、GMは鵺を使って、PC丁を脅かすなどし、PC甲の周りを引っ掻き回そう。
 PC甲がPC乙やPC丙の前に姿を現しているのであれば、鵺を彼らの望む姿に見せるなどして、場面を混迷に導こう。
 GMは冷酷に、或いは、楽しげに、PC達を苦しめよう。PC達の葛藤が物語を美しいものにするだろう。
 

生様 → 血脈 → 魂魄

 
 
【鬼道】
 第三の道。もはや展開の予想はつかない。GMはテンポを損なわぬように注意しつつ、判定を行っていく。
 

魂魄 → 生様 → 血脈

 
 
【外道】
 第四の道。外道の最後の判定が終わる頃には、何らかの物語の終結がなければならない。
 GMは事態の収束が遠いと感じたのならば、PL達に事態の収束を呼び掛けること。その際、事態の収束がなされなかった場合は鵺によって全てが飲み込まれ、平安京を覆う暗雲に消えることを警告してもよい。実際に外道の三度目の判定が終わってなお、何らかの解決がされなかった場合、GMはそういった手段を取っても構わない。
 とはいえ、真っ当な解決が望ましい。GMは積極的に解決を呼びかけ、時には客分NPC達を用いて、何とか事態が収束するように働き掛けること。
 

生様 → 血脈 → 魂魄

 
 

■それぞれの悟道

 それが可能なPLだとGMが判断したのなら、悟道の描写はPL自身に行ってもらい、GMは客分PCのその後を語ろう。
 全員にとってハッピーなエンディングになるとは限らない。
 各キャラクタ達の一つの物語の区切りとして、何らかの救いがあるとよいだろう。あるいは、何の救いもない、ということが救いとなる場合もあるだろう。
 ルールブックの事始の章にもあるように、物語を紡ぐということを意識した終わりを目指そう。
 

■次なる演目への道標

 次なる演目への道標は特別用意されていない。

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