2022年11月08日更新

【モノトーンミュージアム】弔いの火は我欲に消ゆ

  • 難易度:★★★★|
  • 人数:3人~4人|
  • プレイ時間:6~7時間(ボイスセッション)

【食客の国】を舞台にした恐ろしい魔女の物語。アル・リヴェルソ記載のルール「配役の喪失と剥離チェック」に注目した演目。GMはアル・リヴェルソp221記載の「配役の喪失と剥離チェック」のルールについて今一度確認しておくことを推奨する。
■演目データ  プレイヤー:3~4人  演者レベル:3  プレイ時間:約6~8時間(※オンセにおける想定時間)
※本演目は、ゲームマスター(以降GM)が『モノトーン・ミュージアムRPG(以降MM)』及び『インカルツァンド(以降IZ)』『トレイメント(以降TM)』『フィオリトゥーラ(以降FT)』『アル・リヴェルソ(以降AR)』を所持している必要がある。

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●最初に
 本シナリオを遊ぶGM(ゲームマスター)は、本文及びデータの内容を、複製したものに限り、改竄、削除及び加筆を行ってもよいものとします。
また本シナリオを遊んだことにより生じたあらゆる問題について、当方では一切の責任を負いかねます。予めご了承いただける方のみ、ご利用ください。
【要約:遊ぶ時に、話の流れやPCの設定で、シナリオの内容やデータ(エネミーデータ含む)が変わっても問題ありません。他のシナリオをプレイする時、このシナリオの設定を持ち込むのであれば必ずGMに相談しましょう。】

プリプレイ
◆◆◆モノトーンミュージアムRPG演目「弔いの火は我欲に消ゆ」◆◆◆

■演目データ
 プレイヤー:3~4人
 演者レベル:3
 プレイ時間:約6~8時間(※オンセにおける想定時間)

※本演目は、ゲームマスター(以降GM)が『モノトーン・ミュージアムRPG(以降MM)』及び『インカルツァンド(以降IZ)』『トレイメント(以降TM)』『フィオリトゥーラ(以降FT)』『アル・リヴェルソ(以降AR)』を所持している必要がある。

■本演目について
 本演目はPC①の大切な妹に成り替わった、恐ろしい伽藍の物語である。
 PC①のパートナーが演目開始時点で既に死んでおり、その事実は演目中盤まで明かされない。そのためPC①は必然的に「しんどい」PCとなる。GMはPC①を選ぶPLには事前に十分「しんどい」PCである事を伝えること。
 また本演目では、AR記載のルール「配役の喪失と剥離チェック」に注目している。エネミーの使用する特技や逸脱能力もそうしたものを意識して取得しているため、GMはARp221記載の「配役の喪失と剥離チェック」のルールについて今一度確認しておくことを推奨する。


◆ 今回予告 ◆

 変わらない日常、穏やかな日々

 【食客の国】では、今日も色鮮やかな幸福が満ちている
 大切な人たちと笑いあう、誰もが笑顔で過ごす毎日

 けれど積み上げられた幸福は、はたして本物だろうか?
 本物と変わらぬ幸福を、否定できる筈もない

 それならば【欠片の魔女】は、まさしく幸福の使者なのだろう

モノトーンミュージアム
「弔いの火は我欲に消ゆ」
          ーーーかくして、物語は紡がれる。


◆ ハンドアウト ◆
 各PCには以下の設定がつく。GMはセッション開始時にPLとよく相談すること。PLが4人以下になる場合は、PC番号の若い順に使用すると良い。
 また。PC③にのみ秘匿ハンドアウトが存在する。この秘匿内容は、演目の根幹に関わる部分であるため、演目の秘匿性に楽しみを見出している方にはお勧めしない。GMは予めこの事をPL達に伝えること。

PC①:アルフォンシン家の長男又は長女でマリー・アルフォンシンの兄又は姉
PC②:かつてアルフォンシン家に仕えたからくり
PC③:欠片の魔女に故郷を滅ぼされた魔狩人
PC④:【食客の国】のほつれの調査を命じられた裁縫師


演目「弔いの火は我欲に消ゆ」【PC①用ハンドアウト】
■パートナー:マリー・アルフォンシン 推奨感情:親愛
■PC間パートナー:PC③
■クイックスタート:高潔なる後援者 (FTp98)

 君は【食客の国】にある名家アルフォンシン家の長男(長女)だ。愛する妹マリー・アルフォンシンは君にとってはかけがえのない宝で、彼女との日々を大切に過ごしている。

 いつものようにマリーと過ごす君は、屋敷の隅に小さなほつれを見つける。「妹に危険が及ぶ前にほつれの原因を取り除かなければ!」と使命感にかられる君は、ほつれの原因を調査するのだった。


演目「弔いの火は我欲に消ゆ」【PC②用ハンドアウト】
■パートナー:PC① 推奨感情:忠誠
■PC間パートナー:PC④
■クイックスタート:歯車仕掛けの従者 (MMp50)

 君はかつて【食客の国】の名家アルフォンシン家に仕えていたからくりだ。PC①やマリーは彼女らが子供の頃から知っている。
 彼女らにお仕えする毎日だったが、御標によりアルフォンシン家を去らなければならなくなった。

 そうして君が自由の身になってから数年、たまたま【食客の国】の近くを立ち寄った君は、久しぶりにかつての主に挨拶をしようかと思い立つ。
 ほつれが蔓延りつつあるとも知らずに、君はアルフォンシン家へと向かうのだった。

※PC②の紡ぎ手への覚醒タイミングは次のように限定される。
 アルフォンシン家に仕えていた頃は紡ぎ手ではなく、アルフォンシン家を去った後で紡ぎ手に覚醒した。


演目「弔いの火は我欲に消ゆ」【PC③用ハンドアウト】
■パートナー:欠片の魔女 推奨感情:憎悪
■PC間パートナー:PC②
■クイックスタート:魔弾の射手2.0 (FTp114)

 君はかつて、欠片の魔女と呼ばれる伽藍に故郷を滅ぼされた。
 燃え盛る家々。殺しあう人々。醜く異形の姿へと変貌する大切な人。
 それらの中心で、飽きたオモチャを眺めるように立ち尽くす欠片の魔女。

 かつての痛々しい記憶を思い出しながら、欠片の魔女の目撃証言を聞いていた。曰くその風貌の女は、【食客の国】で見かけたらしい。

 やっとこの復讐に終止符が打てる!そう意気込んだ君は【食客の国】へ向かうのだった。

※※※注意!以下秘匿内容※※※

 欠片の魔女は別名成り替わりの魔女とも呼ばれている。
 かつて君の故郷を襲った欠片の魔女は、君が大切に想っていた人物の成り替わりだった。いつも通りの幸せな日々を大切な人と過ごしていたと思うと、急にその人物がほつれをまき散らし始めるのだ。

 欠片の魔女は記憶を弄れる。人々の記憶を弄り、いつの間にかその人にとっての大切な者と成り替わっているのだ。

 君も大切な人を奪われた。...いつの間にか成り替わられていたのだから、奪われたというのは表現が正しくないかもしれないが、ともかく君は故郷と大切な人を一度に奪われたのだ。欠片の魔女の手によって。

※この秘匿内容はPC③が欠片の魔女と再会することで公開可能となる。

※※※※※※※※※※※※※※※


演目「弔いの火は我欲に消ゆ」【PC④用ハンドアウト】
■パートナー:ココ 推奨感情:猜疑心
■PC間パートナー:PC①
■クイックスタート:針の魔女2.0 (FTp103)

 君は裁縫師組合に勤める裁縫師だ。普段どのように過ごしているのかは自由に決めてよい。

 ある日、夜の女王から直々に指令が下された。【食客の国】でほつれが確認され始めたので、その調査に向かってほしいと。
 しかし、夜の女王曰くその国には既に裁縫師が一人住んでおり、その裁縫師からは特にほつれなどの報告は受けていなかったそうだ。

 現地の裁縫師であるココから事情を聞く為に、そしてほつれの原因の解決の為に、君は【食客の国】へ向かうのだった。


◆ 舞台設定:【食客の国】TMp154 ◆
 統治形態:領主
 所在地:西部平野

 『トレイメントp154』に記載されている国。統治者は同サプリメントのp163に記載されている「悪食公」である。詳細はTMp154を参照すること。

 本演目では追加の設定として、国内に東西南北と中央に地区を設定し、それぞれの地区を管理する貴族の存在を設定している。

 演目中に登場するアルフォンシン家は北区を管理する貴族となる。


■NPC

■マリー・アルフォンシン
 貴人/童子
「お兄様。私、今とっても幸せですわ!」
 アルフォンシン家の長女(次女)。15歳。女。
 アルフォンシン家に生まれた少女。生まれながらに病弱で、1年前まではほとんどベッドの上で生活しており、「いつか元気になったら両親や兄と外でピクニックをしたい」という、ささやかな願いを持っていた。
 1年前に病状が悪化し、死の瀬戸際まで行ったが奇跡的に快復した。それからはみるみる元気になり、この1年間はほぼ毎日教会へお祈りに行っている。彼女曰く、「私の病気が治ったのは神様のおかげですから」とのこと。

※以降はPLには秘匿すること
 本物の彼女は1年前の病状悪化で既に亡くなっている。彼女が亡くなってからは、【欠片の魔女】が彼女に成り替わっている。ここ1年間のマリーは、マリーに成り替わった【欠片の魔女】が彼女の演技をしていたものだ。

■ガザフ・アルフォンシン
 貴人
「あの子が元気になって、本当に良かった。」
 アルフォンシン家の現当主。49歳。男。
 アルフォンシン家の現当主にしてPC①やマリーの父親。とても穏やかな性格で、子供たちがのびのびと生きてくれればそれでいいと思っており、家を継いでほしいという思いはそんなに強くない。

■マリア・アルフォンシン
 貴人/賢者
「あなたはお兄ちゃん(お姉ちゃん)なんですもの。マリーの事、頼んだわよ。」
 ガザフ・アルフォンシンの妻。38歳。女。
 アルフォンシン家に嫁いだ女性で、PC①やマリーの母親。ガザフの事を心の底から愛しており、子供たちの事も同様に深く愛している。
 事務能力に長けており、ガザフの秘書もこなしている。

■欠片の魔女
 異形/裁縫師
「欠けてしまったあなたの心、欠片の魔女が埋めましょう。」
 左の地を彷徨う伽藍。?歳。女。
 元裁縫師の伽藍。かつては異形と戦う日々を過ごしていたようだが、どうして伽藍となってしまったのかは分からない。
 左の地の各地で目撃されており、国を滅ぼしたこともあれば人の心を救ったこともあるらしい。裁縫師組合からは危険な伽藍として指名手配されている。
 かつてPC③の故郷を滅ぼしたことがある。

※以降はPLに秘匿すること
 彼女が伽藍に堕ちてしまったのは、彼女のパートナーが全て失われてしまったからだ。彼女自身の記憶の欠如か、或いは実際に亡くしているのかは不明だが、彼女が人との心のつながりを失ったのは事実だ。
 伽藍としての彼女は、自身が伽藍に堕ちてしまった理由を埋めようと、自身の大切な者を作ろうとする。それが他人にとっての大切な者に成り替わる行いだとしても。

■ココ
 術者/裁縫師
「あなたはほつれの修復だけお願い。原因の調査は私一人でやるわ。」
 【食客の国】に住む裁縫師。27歳。女。
 【食客の国】に元から住んでいる裁縫師。今回の事件を調査するために本部から送られてきたPC④の協力者となる。...筈だったが、何故かPC④にはほつれの修復だけをお願いして、調査自体は自身でやると言ってきかない。

※以降はPLに秘匿すること
 ココは既に欠片の魔女の術中にハマっており、彼女に心酔している。元々は彼女がほつれを繕って欠片の魔女の存在を隠していたのだが、欠片の魔女が長い事現実を歪め続けたためほつれが徐々に増えていき、ココの手に負えなくなってしまっていた。
 本部から派遣されてきたPC④を疎ましく思っており、早く本部へ帰るように願っている。


◆ 演目背景 ◆
 欠片の魔女は元裁縫師の人間で、異形と戦う日々を過ごしていた。
 世界から逸脱した存在との戦いは、徐々に彼女の心を擦り減らせていったが、それでも耐えられたのは彼女の家族や友人、恋人の存在があったからだ。
 しかし戦いの日々の中で、そうした彼女のパートナーたちは消失していってしまった。全てのパートナーを失った彼女は、戦いに意味を見出せなくなり伽藍へと堕ちてしまう。
 伽藍となった彼女の行動原理は「大切な者達を取り戻したい」というものだったが、それもいつしか歪んでしまい「大切な者を作りたい」という願いになってしまう。
 こうして歪んでしまった彼女は、次第に欠片の魔女と呼ばれるようになる。各地を彷徨い歩き、大切な者を失った人の心を埋める。大切な者になり替わり、失ったはずの人の幻想を見せる。欠けた心の欠片となり、人々を惑わす魔女となった。

 PC③の故郷は、そうした欠片の魔女によって滅ぼされた。PC③の大切な人と成り替わり、PC③やその故郷の人々を騙して。
 彼女は特定の誰かに成り替わったからといって満足はしない。彼女は常に大切な者を作り続けたいのだ。なので彼女が何処の街や村を拠点とする際は、その地域に住む「失われた大切な人」にどんどん成り替わっていく。それで矛盾が生じる場合は、現実を歪めて無理やり整合性を保つ。こうすることで彼女の信者とも呼べる存在が増えていくのだ。
 しかし成り替わり続けるという事は、現実を歪め続けることだ。それはつまり、そこにほつれを作り続けるという事になる。伽藍となった彼女はほつれを閉じるつもりなどなく、ダメになったらまた新しい大切な人を作ればいいという考えになっている。

 PC③の下を去った彼女はまた彷徨い始め、本演目の舞台となる【食客の国】へと辿り着く。そこでたまたまアルフォンシン家を見つけ、マリーの存在を知ることになる。
 マリーが病で亡くなった時、欠片の魔女はPC①に提案をする。「彼女を蘇らせたくはないか」と。
 欠片の魔女はPC①の妹、マリー・アルフォンシンに成り替わりそれからの1年間をマリーとして過ごす。マリーと関わりのあった人物は皆記憶を弄られ、そして欠片の魔女自身も現実を歪めることでマリーそのものへと近づく。

 演目開始時点では、既に国の大半の「大切な人を失った人たち」の成り替わりが済んでおり、裁縫師のココも被害者の一人である。マリーが毎日教会に祈りへ行くのは、こうした成り替わりの為の行動でもある。
 PC達がほつれの原因や街の人たちの変化について調べるうちに、徐々に欠片の魔女という真相へと近づいていく。
 PC達がマリーの正体である欠片の魔女を追い詰め倒す事で本演目は終わりを迎える。


※本演目では、各描写でPC①を男性と想定して記載している。もしもPC①が女性の場合は、GMは各描写で適宜言い換えること。


オープニングフェイズ

■シーン0 最初の欠片 マスターシーン
◆解説
 欠片の魔女がPC①の妹であるマリーと成り替わるシーン。具体的に誰と成り替わったのかなどは描写しない。このシーンで逸脱能力を使用することで、剥離チェックでの剥離値減少を促進する。
 PC①が女性の場合は描写の男女も変わるのでGMは注意すること。

▼描写1
 泣き崩れ、膝を折る男が居た。
 男は大切な者を失い、絶望に打ちひしがれている。
 何故自分を置いて行ってしまうのかと、一人にしないでくれと、男は泣いている。

 「大切な人とまた会いたいですか?その人を取り戻したいですか?」

 男が声のする方を見ると、ひとりの女が佇んでいた。
 明らかに怪しい話だったが、今の男には余裕がなかった。
 その女を正面から見据えると、こくん、と一つ頷いた。

 「欠けてしまったあなたの心、欠片の魔女が埋めましょう。」

 そう言って、女は...

□ここで逸脱能力《虚ろなる願い》と《堅固なる妄念》を同時に使用し、PC①の妹であるマリーに成り替わる。この効果はPC①が [戦闘不能] か [死亡] することで解除される。

□欠片の魔女は姿を変えているわけではない。PC①及びその周りの人間の記憶と認識を書き換え、自身をマリーだと思い込ませている。

◆結末
 シーンを終了する。


■シーン1 従者の日々 シーンプレイヤー:PC②
◆解説
 PC②のオープニング。PC②がPC①やマリーと過ごしていた日々の回想から始まる。希望する場合はPC①も冒頭のみ登場可能。他PCは登場不可。

▼描写1
 【食客の国】の北区に位置する大きな屋敷。そこは、この地区を統括する【アルフォンシン家】の屋敷だった。
 そこで働くからくりのPC②は、今日も病弱なお嬢様【マリー・アルフォンシン】の世話を務めていた。

□マリーは生まれつき病弱で、ほとんど寝たきりの生活をしている。現在は特に重い病気に罹っており、医者は治る見込みは無いと言っている。PC②はその事実を知っていても良い。

□セリフ:マリー
 (ベッドの上で起き上がった姿勢で)「おはようございます!PC②。今朝は少し冷えますわね。」

 「PC②、いつもありがとうございます。貴方にはいつもお世話していただいて、感謝してもし足りませんわ。」

 「ねぇ、PC②。私は、いつまでベッドの上に居ればいいのでしょう?」
 「お医者様は体が良くなるまでと、仰っていますけれど...。」

 「PC②、私ね?小さな事ですけれど、夢があるのです。」
 「いつか私のお身体が良くなって、元気になれたら、皆でピクニックに行きたいのです!」
 「お父様とお母様と、大好きなお兄様と、もちろんPC②も!」
 「その時は、一緒に来ていただけますか?」

 「うふふ!約束、ですよ?」

▼描写2
 かつての記憶に想いを馳せながら、君は馬車に揺られている。
 それは、【食客の国】行きの馬車だった。

 既に紡ぎ手へと覚醒し、御標に縛られる事のない君は、【食客の国】へと戻ることも自由にできた。

□セリフ:御者
 「からくりのお客さん乗せたのは久々だねぇ。ここいらじゃまだ珍しい方だからさぁ。」

 「しかしお客さん、馬車であの国に行くのは大正解だよ!」
 「徒歩であの国へ行こうものなら、【悪食公】の餌食だろうからねぇ。」

 「ところでお客さんは、何しにあの国へ行くんだい?」

◆結末
 PC②と御者との会話の区切りが良いところでシーンを終了する。


■シーン2 最愛の妹と シーンプレイヤー:PC①
◆解説
 PC①のオープニング。PC①とマリーとの日常シーンとなる。このシーンでなるべく、マリーがPC①にとって大切な存在であることを強調できるとよい。

▼描写1
 【食客の国】の北区。そこを統治する【アルフォンシン家】では、優雅な朝食の時間が訪れていた。
 そばに控える数人の従者。
 豪華な食事の並ぶ長机。
 そしてそこに並ぶアルフォンシン家の面々。

 長机の上座にはアルフォンシン家の当主でありPC①の父親である【ガザフ・アルフォンシン】が座っており、その左隣の次席にはPC①の母親【マリア・アルフォンシン】が座っていた。
 PC①は母親の向かいに座っており、そのすぐ隣には最愛の妹【マリー・アルフォンシン】が座っていた。

 食事を終えたガザフがPC①に話しかけてくる。

□セリフ:ガザフ
 「PC①、それにマリー。お前たちに話がある。」

 「今日の午後から、私とマリアは領主殿の屋敷で議会に参加しなければならない。」
 「夜会にも誘われてしまっていてな。明日の夕方までは戻らないと思ってくれ。」

 「悪食公からは、二人も連れてきなさいと言われたのだがな。」
 「議会なんてものは、二人にとっては退屈だろう?それにマリーは、今日も教会へお祈りへ行くのだろうしな。」

 「マリーを一人にするわけにもいかない。すまないがPC①、マリーのそばに居てやってくれないか?」

▼描写2
 両親が家を出た後、昼食の時間になるとマリーがPC①を呼びに来た。
 その手には二人分の食事が乗せられたトレーがあった。

□セリフ:マリー
 「こんにちは!お兄様。お食事をお持ちしましたわ!」
 「メイド達にお願いして、私が運ばせてもらいましたの。たまには、違った場所でのお食事も素敵でしょう?」

 「少しはしたないかしら?お兄様、お父様やお母様には内緒にしてくださいな。」

 「うふふ!...こうしてお兄様とお食事を共にできて、私とっても幸せですわ。」
 「1年前には、こんなに元気になれるだなんて思いもしませんでしたもの。」

□会話の区切りが良いところで、マリーは日課のお祈りをしに教会へと向かう。

□PC①がマリーに付いて行こうとするなら、マリーから「私はもうこんなに元気なんですもの!一人でも大丈夫ですわ!」と言われ同行を拒否される。

□PC①が何か行動を起こそうとしたら次の描写へ。

▼描写3
 ふと、部屋の隅に目をやると、黒い影を見つけた。一瞬汚れのようにも見えるそれは、よく見るとほつれだった。
 とても小さな、けれども確実に脅威となるそれは、アルフォンシン家の片隅にひっそりと現れていた。
 ほつれが現れる原因はその大半が異形だ。この国、或いはこの地区のどこかに、異形が潜んでいるのかもしれない。

◆結末
 PC①がほつれの調査に向かうか、或いはマリーの下へと向かうならシーンを終了する。


■シーン3 惨劇の記憶 シーンプレイヤー:PC③
◆解説
 PC③のオープニング。冒頭はPC③の回想となる。PC③が欠片の魔女に対して強い憎悪を抱くような描写を出来るよよいだろう。

▼描写1
 幸せだった筈の日常は、いつの間にか崩れ去っていた。
 君に笑顔を向けてくれた大切な人は既に失われ、あるのは炎とほつれに包まれる家々と、その中で殺しあう人々だけだった。

 炎とほつれの中心で、一人佇む女がいた。
 女は飽きたおもちゃを眺めるように、その惨状を見つめていた。
 女は君に気付くと、ニコリと笑顔を向ける。

 君がその女に手を伸ばそうとしたところで、意識が覚醒する。どうやら眠っていたようだ。

□PC③の現状に合わせて描写をする。特に用意がない場合は、どこかの街の宿屋で目覚めたことにすると良いだろう。

□PC③が聞き込みをするならば、旅商人の男が答えてくれる。

□セリフ:旅商人
 「ああ。その風貌の女なら、見たことあるよ。」
 「前に【食客の国】って国に行商に行った時に、確か北区の方で見かけたよ。まぁ見かけただけだから、名前とか知らないけどな。」

 「あんた、【食客の国】に行くのかい?あんまりオススメはしないよ?あの辺では悪い噂が立っているからね。」
 「あの国に近づいた旅人が、何人も行方を眩ませているんだ。噂じゃあ【食客の国】の領主が相当の悪食で、道行く旅人を食べてるからだとか!」

 「まぁ噂は噂。行くっていうなら止める義理も無い。せいぜい用心していくんだな。」

□PC③が徒歩で【食客の国】へ向かうならば、下記判定を行う。徒歩以外の方法で行くならば判定は無く結末へ向かう。

[知覚または感応判定:難易度10]

□成功した場合、悪食公の接近に気付き身を隠せる。事なきを得たPC③は無事【食客の国】へ入国できる。

□失敗した場合、運悪く悪食公に見つかり、食材として食べられそうになる。命からがら逃げ伸びたが体力と精神力を削られた。HPとMPを-1D6。

◆結末
 PC③が【食客の国】へ入国したらシーンを終了する。


■シーン4 裁縫師ココ シーンプレイヤー:PC④
◆解説
 PC④のオープニング。【食客の国】の裁縫師【ココ】と出会うシーン。ここは既に欠片の魔女の術中にある為、なるべくPCに怪しいと思わせられると良いだろう。

▼描写1
 裁縫師とは、異形を倒し、ほつれを繕う者。
 紡ぎ手としての力を、人々の為に用いる、紡ぎ手のスペシャリスト。
 多くは裁縫師組合に所属しており、組織だって動いている。

 それゆえ、組織の意図から外れた行動をした者は、同じ組織の者に調査されたりもする。今回はそれに似たような仕事だった。
 夜の女王から糸電話がかかってくる。

□セリフ:夜の女王
 「組合の協力者から、【食客の国】でほつれを確認したと報告を受けたわ。」
 「PC④、あなたにはほつれの原因の調査と解決をお願いしたいの。」

 「ただ、あの国には既に組合所属の裁縫師がいたはずなのよ。」
 「【ココ】っていう女性の裁縫師なんだけど、彼女からは特にそういった報告は受けていないの。」

 「もしかしたら彼女の身に何かがあったのかもしれない。だとしたら事態は急を要するわ。なるべく急いでちょうだい!」

□シーン3同様、PC④が徒歩で行く場合は判定が発生する。内容はシーン3のものを使用する。

□PC④が【食客の国】に着くと、目立たないところにほつれが見当たる。

□PC④がほつれを繕おうとしたり、ココを探し始めるのなら描写2へ。

▼描写2
 PC④が歩みを進めた先は、人気の少ない路地裏だった。辺りには、人目に付かない程度のとても小さなほつれが散見され、そして路地の先には、そのほつれを弄る女性がいた。
 女性はPC④に気が付くと、あわてたように立ち上がった。その容姿は、事前に夜の女王から聞いていたココの容姿と一致した。

□セリフ:ココ
 「あ、あなた!まさか今の、見ていましたか!?」
 「い、今のはですね、その、ねずみ!ねずみが走っていたから、その、可愛いな~と思って、眺めていたんですよ!」
 「決してほつれを弄っていたわけではありません!ホントですよ!」

 (PC④が裁縫師であることを明かさない)「...で、では私はこれで!今見ていたことは、忘れてくださいね!絶対ですよ!」

 (PC④が裁縫師であることを明かす)「え?...裁縫師?」
 「なぁんだ~。じゃあ焦る必要なかったじゃないですか!早くいってくださいよ!そう言う事は。」

 「何を隠そう、私も裁縫師なのですよ!裁縫師ココとは私の事です!」
 「しかし何故裁縫師がここに?【食客の国】には私がいるのだから、他の方はお呼びでないですよ?」

□PC④が夜の女王からの話をするのなら、ココは「忙しくて連絡が出来ていなかった。一人でも大丈夫だから任せて欲しい。」と言ってくる。

□それでもPC④が手伝おうとする場合は、「なら異形探索は私がしますから、あなたはほつれの修復だけお願いします。」といって、PC④に調査をさせないようにしてくる。

□PC④が夜の女王の話を隠す場合は、「この国は最近ほつれが現れ始めていますから、長居しないほうがいいですよ。」と遠回しに国を出ていくように言う。

□ココはPC④には付いて来てほしくないため、もしもPC④がココと行動を共にしようとする場合は、ココに逸脱能力《神速移動》を使用させても構わない。

◆結末
 PC④がココと別れたらシーンを終了する。


ミドルフェイズ

■シーン5 主従の再会 シーンプレイヤー:PC②
◆解説1
 PC①とPC②の合流シーンであり情報収集シーンその1。PC③とPC④は登場不可。
 情報収集判定に1回で成功したかどうかは、アフタープレイの「演目の目的」に影響するためGMはその点に注意すること。

▼描写1
 PC②が【食客の国】に着き、アルフォンシン家のお屋敷へと向かうと、道中様々な思い出が蘇ってきた。

 ガザフ様の護衛として共に歩いた街道。
 マリア様の荷物持ちとして連れ立った商店。
 マリーお嬢様の為に買いに行った菓子パン屋。
 PC①様のお供で行った大衆食堂。

 懐かしい記憶に想いを馳せながら、PC②がアルフォンシン家へと辿り着いた。すると、屋敷から飛び出してくる人影があった。
 それはかつての主であるPC①だった。

□PC①とPC②はここで合流する。

□PC①がPC②にほつれの事を話さない場合は、屋敷の入口に小さなほつれをPC②が見つけられる。

□PC①とPC②の二人で協力して、事件解決に当たれるように誘導する。

◆解説2
 一つ目の情報収集。PC③とPC④は登場不可となるので、特技などによる支援は不可能となる。もしもPC①やPC②が情報収集判定に成功しなさそうな場合は、GMは難易度を下げてしまっても構わない。

 この情報収集ではそれぞれの情報項目の低い方の難易度で判定に成功すれば、次のシーンへと進めるものとする。PCは一人一回まで判定可能とし、もしも判定に成功しなかった場合は、歪み表Ver.2を一度ROCすることで、もう一度全PCが判定可能になる。これは、時間をかけるほど歪みが広がってしまうためである。


情報項目1

■街の異変について 【社会】難易度:8、12

8□最近、熱心な信者が増えたらしい。急に思い立ったように「教会へ行かなきゃ」と言い、そのままふらふらと教会へと行ってしまうらしい。人によっては、仕事中にも拘わらず教会へ向かってしまうそうだ。

12□教会へ向かう人たちは、一様に「大切なあの子に会いに行くんだ」と言っているらしい。しかし、詳しく聞こうとしてもそれ以上の事は、まるで知らないかのように答えられない様だ。


■ほつれについて 【縫製】難易度:7、11

7□街に点在する小さなほつれは、どうやら教会の近くが一番多く、そして大きいようだ。もしかしたら教会に元凶となる異形がいるのかもしれない。

11□よく調べてみると、紡ぎ手によって繕われたであろうほつれがかなりの数点在している。それらも合わせて調べてみると、最もほつれが多いのは教会付近とアルフォンシン家の屋敷だ。


◆結末
 それぞれの情報収集判定に成功し、二人が教会へ向かったらシーンを終了する。


■シーン6 裁縫師と魔狩人 シーンプレイヤー:PC④
◆解説1
 PC③とPC④の合流シーンであり情報収集シーンその2。PC①とPC②は登場不可。
 情報収集判定に1回で成功したかどうかは、アフタープレイの「演目の目的」に影響するためGMはその点に注意すること。

▼描写1
 PC③が街で聞き込みを進めていると、人気のない路地の先で小さなほつれを見つけた。そして、そのほつれの近くでほつれを繕う人物も。

 その人物は、ほつれを繕い終え振り返ると、PC③と目が合った。

□PC③とPC④はここで合流する。

□PC③が欠片の魔女の事を話したり、PC④がほつれについて話すことでこの二人の協力関係を築く狙いがあるが、もしも二人が非協力的だった場合は、以下の御標を下すと良い。

『破れ目塞ぎし理の護り手、悪しき者討ちし狩り人と、欠片の魔女を倒しました。ーーーめでたしめでたし。』

◆解説2
 二つ目の情報収集。PC①とPC②は登場不可となるので、特技などによる支援は不可能となる。もしもPC③やPC④が情報収集判定に成功しなさそうな場合は、GMは難易度を下げてしまっても構わない。

 この情報収集ではそれぞれの情報項目の低い方の難易度で判定に成功すれば、次のシーンへと進めるものとする。PCは一人一回まで判定可能とし、もしも判定に成功しなかった場合は、歪み表Ver.2を一度ROCすることで、もう一度全PCが判定可能になる。これは、時間をかけるほど歪みが広がってしまうためである。


情報項目2

■欠片の魔女について 【社会】難易度:8、12

8□PC③の言う風貌の女、欠片の魔女はこの街に確かにいる様だ。直近では教会付近で見かけたという目撃証言がある。今すぐ教会に行けば、もしかしたら会えるかもしれない。

12□街の人曰く、その女性は何カ月も前からこの街で見かけていたそうだ。しかし、どこに滞在しているのかは誰も知らなかった。ただ一つだけ得られた有益な情報は、「彼女はアルフォンシン家に出入りしていた」という話だけだ。


■ほつれの元凶について 【縫製】難易度:9、13

9□この街のほつれを生み出しているのは、件の欠片の魔女で間違いなさそうだ。欠片の魔女を倒す事で、この街のほつれも塞がっていくだろう。

13□ほつれを調べると、古いもので約1年前のものもある。しかし、その頃のほつれは大体が繕われている。こんなに昔からあり、しかも繕われているというのに、何故ココは報告をしなかったのだろうか?


◆結末
 それぞれの情報収集判定に成功し、二人が教会へ向かったらシーンを終了する。


■シーン7 小さな歪 シーンプレイヤー:PC①
◆解説
 全PCの合流シーン。教会にてPC①が真実を告げられる。冒頭から全員登場となる。

▼描写1
 PC②と共に教会へと向かったPC①は、そこで自分たち同様に教会へと急ぐ人達を見つけた。あまり穏やかではない雰囲気の二人組は、どうやらこの国の人間ではない様だ。

□全PC登場。

□PC達の合流が済み、教会へと入っていくなら描写2へ。

▼描写2
 【食客の国】北区にある教会には、多くの人が礼拝に来ていた。
 教会内の長椅子はほとんどが埋まっており、祭壇の前には膝をついて祈るマリーの姿があった。

□ここで初めて今のマリーを目にしたPC②は、自身の記憶のマリーとは違う人物だと気付ける。

□セリフ:マリー
 (PC①に声をかけられる)「あらお兄様!いらっしゃったのですね。」
 「お兄様も礼拝をしに来られたのですか?」

 (PC①が異形について話す)「まぁ!異形が?この教会に?」
 「それは、とても恐ろしいですわね。でも、お兄様が守ってくださるのでしょう?だから、教会にいらしてくれたのでしょう?」
 「私、お兄様の事を信じておりますわ!」

 (PC②に容姿の事を指摘された)「あら?あなたは、ええと、どなただったかしら?」
 「ごめんなさい。病気で寝込んでいた頃の記憶は少し朧気でして、気を悪くしないでくださいな?」
 「それはそうと、あなたは昔の私をよく知っているのですね!ゆっくり、お話ししたですわ。あなたと、二人で、ね?」

 (PC③が話しかけてくる)「初めまして...ですよね?ごめんなさい。私、元気になる前の事は良く覚えていなくて。」
 「それに、もし前に会っていたとしても、私は覚えていないと思います。」
 「だって私は、マリーはあなたを知らないのだから。」
 「だから、初めまして!名前も知らないあなた。」

□PCがマリーへ攻撃を加えようとし、かつ他のPCがマリーを守ろうとしない場合は、礼拝に来ていた人たちがマリーの盾になろうとする。

□もしも他のPCがPC①に、目の前のマリーは偽物で、異形であり欠片の魔女である事を伝えるならば描写2へ。

▼描写3
 PC①がマリーの方を見やると、一瞬視界にノイズが走る。頭を酒瓶で殴られたような、強い衝撃が脳に走り、視界がぶれる。ノイズが晴れると、そこにはマリーではなく、知らない女性が立っていた。
 酷い頭痛は絶えず、目の前の景色は次第に白へと染まっていく。知らない女性はこちらを見つめ、微笑んだ。その微笑を君は懐かしく感じた。
 やがて視界は真っ白に染まり、そこで君の意識は途絶えた。

□これ以降、PC①に使用されていた逸脱能力《虚ろなる願い》と《堅固なる妄念》の効果は解除される。但し、あくまでもPC①のモノのみが解除されたに過ぎない。

◆結末
 描写3の後にシーンを終了する。


■シーン8 欠片の魔女 シーンプレイヤー:PC③
◆解説
 教会からの脱出シーン。PC①は前のシーンで意識を失っているため登場不可。

▼描写1
 君達とマリーとのやりとりを見ていた礼拝者たちは、一斉に君たちに視線を向けた。その目は、敵を見る目だった。
 いまだ祭壇の前で微笑むマリーを守るように、礼拝者たちはマリーを取り囲んでいく。そして君達を逃がすまいとするように、じりじりと距離を詰めてきていた。
 何かきっかけさえあれば、すぐにでも飛び掛かってきそうな、そんな張り詰めた空気が漂っていた。

□セリフ:マリー
 「ああ、可哀想なお兄様。魔法が解けてしまったのね?」
 「でも大丈夫。またすぐに、私が魔法をかけてあげる。」
 「欠けてしまったその心を、欠片の魔女が埋めてあげる。」
 「さぁ、皆様!お兄様をこちらに!私の下へと連れてきてくださいな!」

□マリーが言い放ったあと、歪んだ御標が下る。歪み表Ver2.0をROCする。

『マリーとPC①はいつまでも兄弟二人で幸せに暮らしました。』

□礼拝者たちは一様に、「マリーの為に!」や「最愛の娘の為に!」など口々に言いながら、PC達に襲い掛かってくる。

□礼拝者たちは既に欠片の魔女の術中にある為、彼女を自身にとっての大切な人物と認識している。そのため、彼女からの頼みは大抵なんでも聞いてしまう。但し、命の危険がある場合はその限りではない。

□この演目ではクライマックス以外では戦闘が無いため、もしもPC達がマリーや礼拝者たちと戦おうとする場合は、「周囲にほつれが広がり始める。ここでまともに戦う事は出来ないだろう。」などと言って、戦闘を避けさせるようにすること。

□PC達が抵抗し、脱出しようとするのであればPC①以外に下記判定を行わせる。

[肉体判定:難易度12]

□成功したPCは、何とかPC①を抱えてその場から無事に脱出することに成功する。

□失敗したPCは、礼拝者たちに捕まれ暴行を加えられるも、何とか脱出に成功する。但し無事では済まなかったようだ。HPを2D6点失う。

□PC達が教会を脱出した後どこへ向かうのかは、シーン10の冒頭で描写する場面として使用するため、予め決めておくと良い。特に要望が無ければ、PC①の屋敷で良いだろう。

◆結末
 PC達が教会からの脱出に成功したらシーンを終了する。


■シーン9 追憶:最初の欠片 シーンプレイヤー:PC①
◆解説
 PC①の回想シーン。マリーが亡くなった時の回想。シーン0の回想でもある。他PCは登場不可。

▼描写1
 夢を見ていた。
 それは、記憶でもあり夢だった。

 ベッドに横たわる最愛の妹と、それを取り囲む両親や侍従たち。
 そしてベッドのすぐそばでマリーの手を握るのは、他ならぬPC①だ。
 握るその手はとても弱弱しく、力を込めてしまえば、折れてしまうんじゃないかと思う程だった。

 医者からの話では、もうマリーの病状は末期を迎えており、今夜を超えられないだろうとのことだった。
 手を握るマリーは、衰弱しきった顔を向け話始める。

□セリフ:マリー
 「お兄様...私は、もう長くは無いのですよね?」

 「...お兄様、お父様、お母様、それに使用人達も。」
 「私は...とても幸せでしたわ。」
 「病気である私を、メイド達はお世話をしてくれた。」
 「お父様とお母様は、こんな私でも、大切な娘だと言ってくれた。」
 「そして、お兄様は、私といつも一緒に居てくれた!」

 「本当に、本当に私は、幸せ者でした。ありがとう。」

 「私の夢は...叶わなかった...な...。」

▼描写2
 最愛の妹を失った。その絶望はとても大きく、PC①の心は欠けた。

 泣き崩れ、膝を折るPC①。
 何故自分を置いて行ってしまうのかと、一人にしないでくれと、PC①は泣いた。

 「大切な人とまた会いたいですか?その人を取り戻したいですか?」

 PC①が声のする方を見ると、ひとりの女が佇んでいた。
 明らかに怪しい話だったが、今のPC①には余裕がなかった。
 その女を正面から見据えると、こくん、と一つ頷いた。

 「欠けてしまったあなたの心、欠片の魔女が埋めましょう。」

 そう言って、女は...欠片の魔女はPC①の頭に軽く触れた。
 途端に強い眠気に襲われ、意識を失ってしまう。

 一人佇む欠片の魔女は、眠るPC①を見て微笑み。

 「おやすみなさい。お兄様。」

◆結末
 描写2の直後にシーンを終了する。


■シーン10 取り戻した真相 シーンプレイヤー:PC②
◆解説
 PC達が仕切りなおすシーン。全員登場。シーン7で、PC①に使用されていた逸脱能力《虚ろなる願い》と《堅固なる妄念》の効果は解除されているので、PC①はこれ以降欠片の魔女をマリーと認識することは無い。

▼描写1
 安全な場所へとPC①を運び込んだ君たちは、束の間の安息を得ていた。
 街中の人間が欠片の魔女の影響を受けているわけでは無いようで、今のところ騒ぎにはなっていないようだった。

□ここでPC①が目を覚ます。

□このシーンではPC達自身に方針を決めてもらう。GMは所々で、今後の方針の決定を促すと良いだろう。

□騒ぎになっていないとはいえ、街中でPC達を探す者達は居る。無闇にうろついたり、教会へ無警戒に近づこうとすればすぐさま捕まってしまうだろう。

□もしもPC達が今後の方針に迷うようなら、「PC達の捜索に人員を割いているなら、教会は人が少なくなっているかもしれない。」などと言って、欠片の魔女の下へ向かう様に誘導すると良いだろう。

◆結末
 PC達の話し合いが終わり、欠片の魔女の下へ向かうならシーンを終了する。


■シーン11 経路確保 シーンプレイヤー:PC④
◆解説1
 欠片の魔女が待つ教会への道を確保するシーン。TMに記載されているシナリオクラフト内の「探索パート」に似た独自システムを用いる。
 また、一人のPCが2回以上判定した場合はアフタープレイの「演目の目的」に影響するため、GMはその点に注意すること。

▼描写1
 街中には、PC達を探し回る者達がうろついている。それもかなりの数が。
 しかし、逆に考えればこれだけの人員を割いている以上、欠片の魔女の周りには人が少ないはずだ。
 どうにか人目を避けて教会へ向かえれば、安全に欠片の魔女と相対することが出来るだろう。

◆解説2
 PC達が欠片の魔女の手先に見つからないように、安全に教会へと向かえるかどうかを、判定を用いて解決していく。PC達が各々後述の判定を1回行い、成功した場合はそのPCが1D6点の [進行度ポイント] を獲得する。この [進行度ポイント] が 15点 に達した時点で、PC達は無事に教会へと辿り着けたことになる。

 もしも各PCが判定をした結果、 [進行度ポイント] が 15点 に達しなかった場合は、欠片の魔女の手先に見つかってしまう。攻撃を加えられ、全PCが2D6点のHPを失うことになる。その後にもう一度、 [進行度ポイント] はそのままに各PCが判定を1回行う。これを15点集まるまで繰り返す。

 また、この判定は情報収集判定と同様に扱う。特技や配役の特徴で有効なものがあれば使用可能となる。

 判定は下記のモノを使用すること。

[肉体または知覚判定:難易度13]

◆結末
 [進行度ポイント] が 15点 に達したらシーンを終了する。


クライマックスフェイズ

■シーン12 マリー・アルフォンシン シーンプレイヤー:PC③
◆解説
 クライマックス戦闘のシーン。

▼描写1
 教会へと辿り着くとそこには人がほとんど居らず、先ほどと同じように祭壇の前に膝をついて祈るマリーの姿があった。
 こちらに背を向けるその姿はとても無防備で、誰かに襲われることなど微塵も考えていないようだった。

 周囲に人の姿は無く、今教会には君達とマリーの姿しかなかった。

□PC達がマリーに話しかけるなら描写2へ、PC達がマリーを襲おうとするなら描写3へ。

▼描写2
 話しかけられたマリーは、ゆっくりと立ち上がり振り返った。その顔を見たPC①は確信が持てた。彼女はマリーではない、自身の本当の妹ではないと。

 欠片の魔女はPC達の方を微笑みながら見つめ、ゆっくりと口を開いた。

□セリフ:欠片の魔女
 「お兄様!戻ってきてくださったのですね?」
 「さぁこちらへ。またお兄様に、魔法をかけて差し上げますわ。」
 「心が欠けたままじゃお辛いでしょう?大丈夫、私が付いていますわ。またすぐに、大切なマリーを取り戻して差し上げます。」

 (PC①が拒む)「どうして拒むのでしょう?あんなに幸せでしたのに、それを要らないとおっしゃるのですか?」
 「本物かどうかなど重要ではないでしょう?だってお兄様は、あんなにも笑顔だったのですから。」
 「それに、最初に選んだのは、お兄様なのですよ?」

 (他のPCが邪魔をする)「あら、邪魔をしないでいただけますか?」
 「これは家族の問題ですわ。お兄様と、私の。」
 「他の方たちには関係のない事なのですから、少々お静かにお願いしますわ。」

□欠片の魔女の動機は「自分にとっての"大切な人"を作る事」なので、PC達から聞かれた場合はその事を伝えると良い。

□PC達がマリーに敵対的な行動や反応を示した場合描写3へ。

▼描写3
 突如、欠片の魔女と君たちとの間の空間に歪が生じた。まるで、別の空間を縫い合わせたような歪んだそこから、裁縫師ココが現れた。
 彼女は縫い針を君たちの方に向けると、決意を秘めた瞳で君たちの方を睨みつけた。

□セリフ:ココ
 「やっぱり、あなた達は彼女を始末しに来たのですね。」
 「なら、私はあなた達を倒さなけらばなりませんね。」

 (PC達が理由を聞く)「何故って?そんなの、彼女が、マリーが私の親友だからですよ!」
 「親友が異形と成っていたのなら、私は裁縫師としての使命より親友を取ります!」
 「あなた達が大人しく帰るのなら見逃してあげましょう。でも、そうでないなら、私はあなた達と全力で戦わせていただきます。」

 (PC達が欠片の魔女の事を伝える)「あなた達は、私も彼女に騙されているんだと思っているんですか?だとしたら、半分は正解ですね。」

 「確かに、私の親友はもうずっと前に死んでいます。彼女がいなくなってからは、私の人生は色を失いました。」
 「異形と戦う日々、徐々に摩耗していく心と身体。そんな私を救ってくれたのが、彼女です。」
 「本物の親友ではないって事は、暫くして気付きました。それでも、彼女が偽物であったとしても、私には大切な人なんですよ!」

 「間違っていることは分かっている。これがどんなに歪んだことなのかは。」
 「それでも私は、誰とも分からない人達の為に異形と戦うよりは、偽物でも、親友の為に戦う方が大切なんです!」

□セリフ:マリー
 「やっぱり、こうなってしまうのですね。」
 「私、本当にお兄様の事が大好きでしたわ。大切な人でしたのよ?」
 「でも、お兄様が私を否定するのなら、もういりませんわ。」

 「私は、次の大切な人を作ることにします。今までありがとうございました!お兄様!」
 「もうこの国にもいる必要がありませんので、私はこれにてお暇させていただきたく思います。お父様とお母様にもよろしくお伝えくださいね?」

 「さぁココ。彼らをどけて、道を開けてくださいな。」

◆解説2
 クライマックス戦闘。
 PC達で一つのエンゲージを形成し、そこから10mの位置に裁縫師ココを配置する。そこから更に10mの位置に欠片の魔女を配置する。
 この戦闘では、教会内という狭い場所での戦闘になるため、裁縫師ココのエンゲージを避けて欠片の魔女のエンゲージへ向かう事は出来ないものとする。また欠片の魔女の背後は壁となっているため、欠片の魔女はPC達のエンゲージの方向にしか移動は出来ない。
 戦闘の終了条件は、欠片の魔女の撃破か、欠片の魔女がPC達のエンゲージを超えて教会外へと逃亡する事である。
 もしも「欠片の魔女の撃破」によって戦闘が終了した場合は描写4の後シーン13へ。「欠片の魔女が教会外へ逃亡」によって戦闘が終了した場合はすぐにシーンを終了し、シーン14へ。

□セリフ:欠片の魔女
 (戦闘開始時)「さぁそこを通してくださいな。」

 (HP0)「あれ?どうして?私、どうして倒れているのかしら?」

▼描写4
 君たちの活躍により倒れる欠片の魔女。その体は徐々に塵のように消えつつある。
 自身の身に起こった事を理解した彼女は、PC①の方を向き手をかざす。そして一言
 「欠けてしまったあなたの心、欠片の魔女が埋めましょう。」
 そう言って微笑み、その身体は塵へと変わっていった。

 直後PC①の心に奇妙な感覚が起きる。まるで、大切な誰かが失われていくような感覚が。

□特技の《編み直されし過去》(ARp130) をPC①に対して使用し、パートナーの【マリー・アルフォンシン】を【欠片の魔女】に変更する。

◆結末
 描写4の直後にシーンを終了する。


エンディングフェイズ

■シーン13 弔いの火 シーンプレイヤー:PC①
◆解説
 共通エンディングのシーン。クライマックス戦闘にて、「欠片の魔女の撃破」によって戦闘を終了した場合のシーン。

▼描写1
 欠片の魔女は死んだ。
 周囲に広がっていたほつれは徐々に塞がり、これ以上広がる様子もなさそうだった。
 術者である欠片の魔女が消えた影響か、教会の外では様々な声が上がっている。大半は大切な者を失ったことを思い出し嘆く者だが、中には欠片の魔女が失われてしまったことを嘆いている者もいる。

 裁縫師ココもまた、そんな人の一人だった。

□セリフ:ココ
 「ああ...マリー。行ってしまったのね。」
 「私は、また親友を失ってしまった...。」
 「こんな世界に、一体どんな意味があると言うの?」

 (PC達に声をかけられる)「マリーを殺したあなた達に、何を言われても響かないわ。」
 「安心して?もうどうでもいいから。マリーがいなくなってしまったこの世界なんて、どうでもいいから...。」

□PC達が止める止めないに拘わらず、彼女はどこかへと行ってしまう。

▼描写2
 ココがどこかへと行ってしまうと、入れ替わるように教会の外から数人の人たちが入ってきた。
 全員、欠片の魔女に記憶を弄られていたのだろう。顔を涙で濡らしながら、君達の方へと向かってくる。
 一番前に居た男が周りを代表して話し始めた。

□セリフ:男
 「あんたたちが、俺たちにかかってた魔法を解いてくれたんだろう?」

 「...正直、素直には感謝できない。複雑なんだ。」
 「ずっと騙されていたかった気もするし、そのままじゃ駄目だったのも分かるんだ。」
 「でも、やっぱり感謝はしている。ありがとう。俺たちの記憶を取り戻してくれて。」

 「色々と混乱しているけれど、帰ったらあの子の為に弔いの火を焚こうと思う。」
 (PC①の方を見ながら)「...あんたも、そうしてやった方がいいんじゃないか?」

◆結末
 こうして欠片の魔女は消え、後には多くの欠けた心が残った。その欠片は、大切な者を失ったゆえだろうか?それとも...。
 シーンを終了する。


■シーン14 我欲に消ゆ シーンプレイヤー:PC③
◆解説
 共通エンディングのシーン。クライマックス戦闘にて、「欠片の魔女が教会外へ逃亡」によって戦闘を終了した場合のシーン。

▼描写1
 教会の外を見渡すと、そこは火の海となっていた。
 街の住人たちの気が触れたのか、辺りに火炎瓶を投げたり、火のついた松明を振り回したりしている。
 それだけでなく、道行く人に殴り掛かる人、ただひたすらに笑いながら跪く人、壁に頭を叩き続けている人。目の前の光景はまさに地獄絵図だった。

 それらの中心で、飽きたオモチャを見つめるように欠片の魔女が佇んでいた。彼女はこちらに気付くと、笑顔を見せて口を開いた。

□セリフ:欠片の魔女
 「あなたはだあれ?」

 「まぁ、誰でもいいか。...この街はね?もうおしまいなの。」
 「ほつれがいっぱいになってしまったし、私ももう飽きてしまったから。」
 「だから、おしまいにしたの。簡単よ?皆にかけてた魔法を、ちょっと弄るだけで。ほら!人の心ってこんなに簡単に砕けちゃうの!」

 「私はもう行くね。さようなら。名前も知らない人。」

□PC達が欠片の魔女を止めようとしても、それをココや周りの人達が妨害してくる。

□周囲の人たちは完全に正気を失っており、元に戻すことは恐らくできないだろう。たとえ欠片の魔女を倒したとしても。

◆結末
 欠片の魔女がシーンを退場したらシーンを終了する。

※このシーンからのエンディングプロットは用意が無い。GMが自由に演出すると良い。


 以下はシーン13からのエンディングプロットとなる。これまでの展開に応じて、自由にシーンを演出すると良いだろう。

▼描写
 その後は、街中の多くの場所で葬儀が行われた。既に失われてしまった人たちの、奪われていた弔いの火が焚かれる。
 結局のところ、欠片の魔女は誰一人として死者を出してはいなかった。街中にほつれが散見されていはいたが、及んだ危険と言えばそれくらいだった。
 記憶を取り戻した者達は、徐々に日常を取り戻していった。

【個別エンディングプロット】
■PC④:【食客の国】での仕事は終わった。とりあえずは夜の女王への報告をするだろう。その後は、また新しい仕事を依頼されるかもしれない。もしくは裁縫師ココを探してみるのも良いかもしれない。

※裁縫師ココのその後についてはGMに一任する。欠片の魔女の死から立ち直るかもしれなし、第二の欠片の魔女になるかもしれない。もしくはエンディング後すぐにこの世を去っているかもしれない。

■PC③:目的である欠片の魔女への復讐は果たされた。これからは自由に生きていける。失った大切な人の墓参りに行ったり、かつての故郷に帰ったり、新たな異形を求めて旅をしたり。もし望むのなら、【食客の国】に残ることも出来るだろう。

■PC②:かつての御標によって自由になった君は、この国に残る必要は無い。ましてやPC①やその両親に仕えることもしなくていいい。しかし、既に紡ぎ手となっている君なら、御標に背いてアルフォンシン家に仕えることは出来る。どうするのかは自由だ。

■PC①:両親は欠片の魔女の事や既に亡くなっているマリーの事、教会で起こった戦いの事を既に知っていた。そのうえでPC①の事を想い、何事も無かったかのように振舞っている。勿論マリーの葬儀は改めて行われたが、両親もそれについて深く言及する気はないようだ。...たとえ最愛の妹を失おうとも、この世界は続いていく。


◆ アフタープレイ ◆

 演目の目的を達成した項目については、以下のように判断すること。
・欠片の魔女を倒し、【食客の国】に蔓延るほつれを治めた:3点
・シーン11で、各PCの1回以下の判定で [進行度ポイント] を15点貯めた:2点
・各情報収集判定に1回で成功した:2点


■欠片の魔女
◆逸脱能力
 □□□《虚構現出》(MMp125)
 □□《歪んだ幸運》(MMp127)
 □□《死神の招き》(MMp127)
 □□《凶運招来》(FTp128)
 □□《砕け散る思い出》(ARp163)
 □《限界突破》(MMp126)
 □《ありえざる命》(FTp128)
 □《歪みの浸食》(FTp129)
 □《虚ろなる願い》(IZp144)
 □《堅固なる妄念》(ARp163)
 □《あってはならない誤認》(ARp162)

 《虚構現出》は基本PCの《虚構現出》に対して使う。《虚構現出》を2連続で使用するのは避けること。《歪んだ幸運》は攻撃の判定時に使用し、《死神の招き》は裁縫師ココが攻撃する時に使用する。《凶運招来》はそれぞれのラウンドの最初のイニシアチブで使用する。《限界突破》はもしも欠片の魔女が3回攻撃した場合に、3回までしか使用できない《記憶喰らい》(ARp138) に使用する。
 《虚ろなる願い》と《堅固なる妄念》はシーン0で使用しており、《ありえざる命》は適用済みのため無視して構わない。
 《あってはならない誤認》はGMがPC①以外に対して、使えそうな相手に使用する。なるべく欠片の魔女に好感情を持たせられるように使用するとよい。《砕け散る思い出》は配役の喪失数が少ないPCに使用するのが好ましいが、ランダムでも構わない。
 また、《歪みの浸食》は常時型逸脱能力となる。GMはこれの処理を忘れないよう注意すること。

◆パーソナルデータ
種別:異形 レベル:15 サイズ:1
命:9 回:7 術:4 抵:7
行:12 HP:120 剥:18

肉: 9/+3 知:15/+5 感:15/+5
意:18/+6 社:9/+3 縫:18/+6

攻:〈縫〉10 / 物理
対:単体 射:至近
防:斬1 / 刺0 / 殴0 / 縫7

◆特技
【常時】
《無限の魔》(MMp238) 1
《伝播する歪み》(IZp231) 1

【オート】
《御標の託宣》(MMp238) 1
《絶対先制》(MMp238) 1
《記憶喰らい》(ARp138) 3
《虚なる魂》(MMp236) 1
《堕ちたる魂》(IZp230) 1

【ダメージロール】
なし

【セットアップ】
なし

【マイナー】
《狂獣の咆哮》(MMp118) 1

【メジャー】
《編み直されし過去》(ARp130) 1
《静かな語り部》(MMp102) 1
《黒の飛散》(IZp230) 1

【イニシアチブ】
なし

【リアクション】
《空間断絶》(IZp137) 3

◆行動指標
 以下に【欠片の魔女】の戦闘での行動指標を記載する。ここでの行動指標とは、各タイミングに対してどういった行動を取るかを特技・逸脱能力をまとめて書いているものを指す。各行動指標には独自に名前を設定しており、後述する戦闘プランで使用する。名前にはあまり深い意味はない。

【攻撃(4回目まで)】心砕き
《記憶喰らい》(ARp138) 3  + 《狂獣の咆哮》(MMp118) 1 + 《黒の飛散》(IZp230) 1 + 《伝播する歪み》(IZp231) 1
タイミング:メジャー+マイナー+常時+オート
判定値:9 難易度:対決
対象:範囲(選択) 射程:視界
解説:記憶を弄る魔法を応用して、相手の心を砕く術攻撃。ダメージの発生しない術攻撃を行う。命中した場合、対象の剥離値を1点上昇させ、さらに配役から一つを選択し、それを喪失させる。配役を失う対象は単体のため、GMが命中した対象からランダムに選ぶ。

【攻撃(5回目以降)】触れる歪み
《狂獣の咆哮》(MMp118) 1 + 《黒の飛散》(IZp230) 1 + 《伝播する歪み》(IZp231) 1
タイミング:メジャー+マイナー+常時
判定値:9 難易度:対決
対象:範囲(選択) 射程:視界
解説:裁縫師の力を用いて世界から剥離させる術攻撃。ダメージの発生しない術攻撃を行う。命中した場合、対象の剥離値を1点上昇させる。


■裁縫師ココ
◆逸脱能力
 □□《理を正す者》(IZp143)
 □□《空間拡大》(IZp142)
 □《神速移動》(MMp126)

 《理を正す者》は各攻撃で使用する。《空間拡大》はPCのエンゲージが二つ以上に分かれている時に使用する。
 《神速移動》はクライマックスまでに使用する可能性がある。もしも戦闘まで使用せず残っていた場合は自由に使用すると良い。
 また、裁縫師ココの使用した逸脱能力は基本的に「剥離チェックで減少する剥離値」分には含まない。もしもPCのロストの可能性が高く、GMがそれをどうにかしたいと思うのならば含んで処理しても構わない。

◆パーソナルデータ
種別:人間 レベル:12 サイズ:1
命:7 回:5 術:11 抵:8
行:11 HP:120 剥:6

肉: 12/+4 知:12/+4 感:12/+4
意:12/+4 社:9/+3 縫:18/+6

攻:〈縫〉8 / 物理
対:単体 射:10m
防:斬3 / 刺1 / 殴2 / 術5 / 縫2

◆特技
【常時】
《無限の魔》(MMp238) 1

【オート】
《返し縫い》(MMp101) 1
《雁字搦め》(MMp101) 3

【ダメージロール】
なし

【セットアップ】
なし

【マイナー】
《鋭き理》(IZp128) 3
《攻撃増幅》(IZp230) 1
《早縫い》(MMp101) 1

【メジャー】
《魔女の呪い》(MMp103) 3

【イニシアチブ】
《瞬間封鎖》(IZp231) 1

【リアクション】
なし

◆行動指標
 以下に【裁縫師ココ】の戦闘での行動指標を記載する。ここでの行動指標とは、各タイミングに対してどういった行動を取るかを特技・逸脱能力をまとめて書いているものを指す。各行動指標には独自に名前を設定しており、後述する戦闘プランで使用する。名前にはあまり深い意味はない。

【攻撃】裁縫師の呪い
《鋭き理》(IZp128) 3  + 《攻撃増幅》(IZp230) 1 + 《早縫い》(MMp101) 1 + 《魔女の呪い》(MMp103) 3
タイミング:メジャー+マイナー
判定値:11 難易度:対決
対象:範囲(選択) 射程:10m
解説:裁縫師の技術を用いて広範囲を呪う術攻撃。〈縫〉4D6+15のダメージを与える術攻撃を行う。


■初期配置
 PC達で一つのエンゲージを形成し、そこから10mの位置に裁縫師ココを配置する。そこから更に10mの位置に欠片の魔女を配置する。
 この戦闘では、教会内という狭い場所での戦闘になるため、裁縫師ココのエンゲージを避けて欠片の魔女のエンゲージへ向かう事は出来ないものとする。また欠片の魔女の背後は壁となっているため、欠片の魔女はPC達のエンゲージの方向にしか移動は出来ない。
 戦闘の終了条件は、欠片の魔女の撃破か、欠片の魔女がPC達のエンゲージを超えて教会外へと逃亡する事である。

■戦闘プラン

●最初のイニシアチブで欠片の魔女が《凶運招来》をPC達に使用する。裁縫師ココはPC達とエンゲージしたプロセスの次のイニシアチブで《瞬間封鎖》を使用しエンゲージを封鎖する。

●欠片の魔女の攻撃は3回目まで【心砕き】を使用し、4回目の攻撃に移る前に《限界突破》を《記憶喰らい》に使用する。5回目以降はもう《記憶喰らい》が使用できないので、【触れる歪み】で攻撃していく。また攻撃時は同時に《歪んだ幸運》を使用すると良いだろう。

●裁縫師ココの攻撃は【裁縫師の呪い】を使用する。対象エンゲージは最優先は欠片の魔女に近いPCのエンゲージで、次点で自身に近いPCのエンゲージを対象にする。

●裁縫師ココの《返し縫い》は、欠片の魔女の攻撃に対してリアクションを成功させたPCに使用する。

●裁縫師ココの《雁字搦め》は欠片の魔女のエンゲージに移動しようとするPCに対して使用する。

●欠片の魔女はバッドステータスを受けた際は、基本は《虚なる魂》(MMp236) 1を用いて回復するが、【重圧】を受けた際にのみ《堕ちたる魂》(IZp230) 1を用いるとよい。

●欠片の魔女は自身の居るエンゲージ以外からの攻撃には《空間断絶》を使用する。

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