2022年11月08日更新

【モノトーンミュージアム】人ノ形

  • 難易度:★★★★|
  • 人数:3人~5人|
  • プレイ時間:6~7時間(ボイスセッション)

あらゆる種族を「人間」として扱う国【人間の国】で巻き起こる悲劇の物語である。
 多くのNPCが死亡し、エンディングも明るいものは想定していない。バッドエンドを楽しめる方向けの演目となる。
■演目データ  プレイヤー:3~5人  演者レベル:5  プレイ時間:約6~8時間(※オンセにおける想定時間)
※本演目は、ゲームマスター(以降GM)が『モノトーン・ミュージアムRPG(以降MM)』及び『インカルツァンド(以降IZ)』『トレイメント(以降TM)』『フィオリトゥーラ(以降FT)』を所持している必要がある。

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●最初に
 本シナリオを遊ぶGM(ゲームマスター)は、本文及びデータの内容を、複製したものに限り、改竄、削除及び加筆を行ってもよいものとします。
また本シナリオを遊んだことにより生じたあらゆる問題について、当方では一切の責任を負いかねます。予めご了承いただける方のみ、ご利用ください。
【要約:遊ぶ時に、話の流れやPCの設定で、シナリオの内容やデータ(エネミーデータ含む)が変わっても問題ありません。他のシナリオをプレイする時、このシナリオの設定を持ち込むのであれば必ずGMに相談しましょう。】

プリプレイ
◆◆◆モノトーンミュージアムRPG演目「人ノ形」◆◆◆

■演目データ
 プレイヤー:3~5人
 演者レベル:5
 プレイ時間:約6~8時間(※オンセにおける想定時間)

※本演目は、ゲームマスター(以降GM)が『モノトーン・ミュージアムRPG(以降MM)』及び『インカルツァンド(以降IZ)』『トレイメント(以降TM)』『フィオリトゥーラ(以降FT)』を所持している必要がある。

■本演目について
 本演目は、あらゆる種族を「人間」として扱う国【人間の国】で巻き起こる悲劇の物語である。
 多くのNPCが死亡し、エンディングも明るいものは想定していない。バッドエンドを楽しめる方向けの演目となる。


◆ 今回予告 ◆

 ここへ訪れたあなたは、
 からくり?
 其達?
 それとも別の何か?

 あなたが何者であろうとも、ココではあなたは人間です。
 ようこそ人間さん。人間しかいない、人間しか訪れない国へ。

 人間も
 其達も
 からくりも

 この国ではみんなが人間になる。たとえ血が通ってなくとも。たとえ人の形をしていなくとも。

 御標の幸福を、人間のあなたに。

 御標の代償を、人間のあなたに。

モノトーンミュージアム
「人ノ形」
          ーーー幸福も代償も、全て人間の為に。


◆ ハンドアウト ◆
 各PCには以下の設定がつく。GMはセッション開始時にPLとよく相談すること。PLが5人以下になる場合は、PC番号の若い順に使用すると良い。

PC①:【人間の国】の王子・姫
PC②:ルンペルシュティルツヒェンを追う裁縫師
PC③:フレイの友人
PC④:PC①の従者
PC⑤:【人間の国】に訪れた旅のからくり


演目「人ノ形」【PC①用ハンドアウト】
■パートナー:ピース 推奨感情:信頼
■PC間パートナー:PC②
■クイックスタート:高潔なる後援者(FTp98)

 君は【人間の国】の王子または姫だ。
 君の父親が現国王であり、この国を統括している。

 からくりも其達も人間として扱うこの国では、からくりや其達が傷付けられれば勿論事件となる。
 つまり現在起きている「からくり失踪事件」も、この国では軽視されるものでは無い。

 「自国の民に危機が及んでいるのであれば、それを守るのは王族の務め」と考えた君は、事件の解決に乗り出すのだった。


演目「人ノ形」【PC②用ハンドアウト】
■パートナー:ルンペルシュティルツヒェン 推奨感情:敵愾心
■PC間パートナー:PC③
■クイックスタート:針の魔女(MMp36)

 君は、裁縫師組合で指名手配中の伽藍【ルンペルシュティルツヒェン】を追う裁縫師だ。
 どのような理由で彼を追っているのかは自由に決めてよい。

 【ルンペルシュティルツヒェン】は紡ぎ手を恐れており、その逃げ足はとても早い。既に何度か追い詰めたことがある君も、完全に捉えるには至っていない。

 彼についての聞き込みをしていると、【人間の国】へと向かったようだ。
 恐らくそこが彼の次の標的だろう。


演目「人ノ形」【PC③用ハンドアウト】
■パートナー:フレイ 推奨感情:友情
■PC間パートナー:PC④
■クイックスタート:鋼の造物主2.0(FTp112)

 君は【人間の国】に住むからくり整備士【フレイ】の友人だ。
 どのような経緯で友人になったのか、また君自身が【人間の国】に住んでいるかどうかは自由に決めてよい。

 【フレイ】と仲がいい君は、最近彼がやつれていることに気が付いた。
 昨今の【人間の国】では「からくり失踪事件」が多発しているので、もしかしたらその事が何か関係しているのかもしれない。

 ともかく友人が元気がないのならば、元気づけてあげるのが友の役目だろう。彼の話を聞いてあげる為に、君は彼を食事に誘うのだった。


演目「人ノ形」【PC④用ハンドアウト】
■パートナー:PC① 推奨感情:忠誠
■PC間パートナー:PC⑤
■クイックスタート:微笑する執事2.0(FTp113)

 君は【人間の国】の王族に仕える従者だ。

 最近の【人間の国】では「からくり失踪事件」が多発しており、王はその事に頭を悩ませていた。PC①も事件解決に乗り出そうとしている。

 王の悩みの種であり、PC①を危険にさらしかねないこの事件は君にとっても良いものでは無いだろう。

 王とPC①と国民の為に、君は事件解決にあたるのだった。


演目「人ノ形」【PC⑤用ハンドアウト】
■パートナー:ピース 推奨感情:有為
■PC間パートナー:PC①
■クイックスタート:歯車仕掛けの従者(MMp50)

 君は各地を旅するからくりだ。
 どのような理由で旅をしているかは自由に決めてよい。

 旅の中で聞いた噂話。【人間の国】のお話。
 それは、訪れるものが人間以外の何者であろうと、それを「人間」として扱う国だという。

 からくりは大抵の国では道具として扱われるため、このような「生き物として扱う」、ましてや「人間として扱う」国などかなり珍しかった。

 その国に興味が湧いた君は、【人間の国】へと向かうのだった。

 ※自由枠。演目へ関わる動機が薄いため、TRPG経験者推奨。


◆ 舞台設定:【人間の国】 ◆
 左の地の南西部に位置する小国。人口は約200人程度。
 元々は何の変哲もない小さな国だったが、ある日国全体に御標が下った。その内容は、
 『この地に住まう人間は、手を取り合って助け合い、豊かで幸せな一生でした。この地に訪れた人間は、住まう者達の歓待で、十分満足な来訪でした。ーーーめでたしめでたし。』
 というものだった。

 当時とても心の優しかった王様は、人間以外の者達も幸せにしてあげたいと考えた。その末に編み出された法律が、
 「この地に住むもの、この地に訪れるものは全て"人間"として扱う。」
 というものだった。この法律により、この国に住む海守りや其達、からくりたちは全て人間として扱われ、訪れる旅の者達も、全て人間として歓待された。

 この行いが御標に背いているか否かは、割と早くに結果が出た。
 この国はどんどん豊かになっていき、訪れる者を歓待するという噂から商人も増え、国は大きく豊かに、そして幸せになっていった。

 そうしてこの国は、現在でも"人間"しか住んでいない。そして訪れる者達もまた人間だけだ。


■NPC

■"騙り部" ルンペルシュティルツヒェン
 異形/術者/道化
「右手でマル、左手で四角が書ければァ、あんたは幸せになれますゥ!」
 出会った人間に、到底達成不可能な理不尽な御標を与える異形の男。不明。男性。
 詳細はIZp210を参照。
 本演目では、【人間の国】を絶望に陥れようとする狂気の異形として物語に関わってくる。

■フレイ
 職工/賢者
「この国では俺は医者なんだ。カラクリ専門のね!」
 【人間の国】のからくり整備士。26歳。男性。
 【人間の国】でからくりの整備士をやっている青年。この国ではからくりも人間として扱うので、彼のこの国での扱いは医者となっている。
 主にからくりの整備を生業としているが、人口の多くないこの国では割と何でも屋の様に使われている。壊れた柵の修理や井戸の整備、はては調度品の作成依頼までなんでもござれだ。

 からくりの整備が主ではあるが、知識と技術は確かなものがあり、からくりを一から作ることも可能だという噂だ。

■ピース
 からくり/戦人
「ようこそ!【人間の国】へ!」
 元戦闘用だったからくり。製造歴38年。男性型。
 【人間の国】の案内役をしているからくり。元々は別の軍事国家の戦闘用からくりだったが、製造されてから30年以上たっているため、最新型と取り替えられ捨てられた。
 行く当てもなく彷徨っていたところ、【人間の国】へと流れつき住み込みで働かせてもらう様になる。

 折角戦闘用としての生き方を変えられるチャンスだったため、【人間の国】では来訪者向けの案内役を担っている。その際当時の国王から「この国では君も人間となるのだから、型番などではなく名前を持たなければ。」と言われ今の名前を授かる。本人は結構気に入っている。

■【人間の国】の国王
 貴人
「この国に住む全ての"人間"の為に、私はこの身を捧げよう。」
 【人間の国】の現国王。57歳。男性。
 現在の【人間の国】の国王で、PC①の父親。
 初代国王が制定した、
 「この地に住むもの、この地に訪れるものは全て"人間"として扱う。」
 という法を気に入っており、彼自身も積極的に其達やからくりと関わりを持つようにしている。
 国民やPC①の事を心から愛しており、自分の一生をかけて幸せにしてあげたいと考えている。

 国王としての資質は十分にあり、いざという時には非情な判断も出来る。


◆ 演目背景 ◆
 国に住むもの、訪れる者を悉く"人間"として扱う国【人間の国】。
 この国にルンペルシュティルツヒェンという異形が訪れていた。
 彼はこの国のあり様を面白いと思い、とても残酷なことを思いつく。

 「からくりも其達も人間として扱うこの国で、直ぐ近くの人間を殺すよう御標を下したらどうなるだろう?」

 人間たちは己の身可愛さに、直ぐ近くにいるからくりや其達を殺すだろうか?それとも、御標を正しく解釈しなければと躍起になり、本当の人間を殺すだろうか?
 気になって仕方がなかった彼は、早速御標を下してやろうと国へと入ろうとしたが、そこで一人の男と出会った。

 彼が出会ったのは、この国でからくり整備士をしている【フレイ】だった。怯えた表情を浮かべるフレイを見て、ルンペルシュティルツヒェンはひらめいた。まず彼で実験してみよう!と。

 そうしてルンペルシュティルツヒェンから『人間を殺しなさい』という御標を下されたフレイは、暫く考え込んだあと、自身の工房で一からからくりを作り上げた。そうして出来たばかりのからくりに、「おはよう。そして、ごめんね。」そう言ってからくりを殺した。

 とても苦々しい表情を浮かべたフレイは、ルンペルシュティルツヒェンに言い放った。
 「この国ではからくりは人間だ!俺は人間を殺した!これで満足か異形!」

 もちろんルンペルシュティルツヒェンは満足していなかった。
 確かにフレイは辛そうな表情を浮かべている。しかし、それでもあっさりとからくりを殺して見せた。
 これでは面白くも無い。少し不満はルンペルシュティルツヒェンはそこでまたもや閃いた。からくりを作れる彼ならではの素敵な物語を。

 「おめでとう人間!ならあんたに、もっと幸せになれるもっと素敵な御標をあげますゥ!」

 そう言って彼はフレイに『この国の人間全てを殺すからくりを作りなさい。』という御標を下した。

 演目開始時ではフレイは既にルンペルシュティルツヒェンから上記の御標を下されており、殺人からくりを皆に内緒で制作している。(PC③のオープニングのみ、ルンペルシュティルツヒェンと出会う前の時間軸となる。)

 フレイは殺人からくりを作る為の材料が必要で、夜な夜なからくりを襲ってそのパーツを奪っている。ミドルフェイズでPC達は、このからくり襲撃事件を追っていく事になる。情報収取シーンを経てフレイへと辿り着き、彼の作った殺人からくりを倒す事で、一旦事態が収拾する。

 その後、ルンペルシュティルツヒェンが姿を現し国全体に当初の予定にあった御標『すぐ近くにいる人間を殺しなさい』という御標を国中にばらまく。
 クライマックス戦闘では、ルンペルシュティルツヒェンは紡ぎ手が苦手なので全力で逃げようとしてくる。彼を倒す事でこの演目は終わりを迎える。


オープニングフェイズ

■シーン1 邪悪な伽藍 シーンプレイヤー:PC②
◆解説
 PC②のオープニングシーン。ルンペルシュティルツヒェンとの回想で、彼の悪役具合を演出する。

▼描写1
 とある国内では、虐殺が行われていた。
 兵士たちは武器を掲げ、武器を持たない市民たちを殺していく。

 悲鳴を上げる人々。泣きながら許しを乞う人々。抵抗しようとして無慈悲に殺される人々。
 それを感情を殺した兵士たちが殺していく。

 兵士を指揮する王の隣で、あまりにも場違いな格好をしたひょうきんな男が一人いた。その男が王に囁く。

□セリフ:ルンペルシュティルツヒェン
 「そうそう、良い調子ですねェ!『兵士で民を皆殺しにすれば、アンタの国はァ幸せになれますよゥ!』」

(PC②が止めに入る)「はい?何ですかアンタ?」
 「今とってもいい気分ですから、邪魔をしないで欲しいですねェ。」
 「『こっちを見たまま、全速力で後ろに走ってください。転ばずに私の視界から消えれたら、アンタは幸せになれますゥ。』」

 「・・・?なんで、御標に逆らって?・・・ま、まさかアンタ。」
 「紡ぎ手!?な、なんでこんなところに紡ぎ手が!」

 「あああ!最悪だ最悪だァ!折角良い所だったのに!」
 「でも仕方ない。だって紡ぎ手は危ういから。近づいてはいけないから。だから・・・。全部捨てて逃げなきゃなァ。」

□ルンペルシュティルツヒェンは逸脱能力《神速移動》を使用してシーンを退場しようとする。これに対して逸脱能力《虚構現出》を使用することは可能。

□もしもPC②が逸脱能力《虚構現出》を使用した場合は、ルンペルシュティルツヒェンは安全に退場することに失敗し、8D6点のダメージを受ける。このダメージはクライマックス戦闘時に初期HPから引いておくこと。

□このシーン中に2回、ルンペルシュティルツヒェンは歪んだ御標を下している。歪み表2.0を2回ROCする。

▼描写2
 彼を逃がしてから、既に2週間以上が過ぎていた。近隣の街で聞き込みをしていた君は、似たような風貌の男が近くにある【人間の国】へ向かっていくのを見たという情報を得た。

◆結末
 PC②が【人間の国】へ向かったらシーン終了。


■シーン2 "からくり専門医"フレイ シーンプレイヤー:PC③
◆解説
 PC③のオープニングシーン。まだ元気だった頃のフレイとの会話シーン。このシーンではまだルンペルシュティルツヒェンはこの国に来ておらず、「からくり失踪事件」も起こっていない。PLには「からくり失踪事件」が起きる前の時間軸であることは伝えること。

▼描写1
 ーーー1ヶ月前。

 【人間の国】でからくり整備士を生業とする友人【フレイ】は、大量の仕事に追われていた。友人であるPC③の手を借りるほどに。

□セリフ:フレイ
 「PC③!そこのペンチを取ってくれ!台の上に置いてある奴だ!」

 「ありがとう!・・・ああ、それと!そっちのギークさんの足に、油をさしといてくれ!それぐらいなら出来るだろう?頼むよ!」

 「新しい患者さん?もう部屋は満杯だってのに!・・・ああもう!仕方ない!」
 「PC③!ギークさんに油さしたか?さしたなら、後はほっとけば動くようになるから!外に出しといて!」
 「お代受け取るの忘れずにね!」

▼描写2
 この国ではからくり整備士はフレイただ一人だ。その為、すこしでも不調のあるからくりは、皆フレイの所に舞い込んでくる。
 この日は特に患者が集中していたようだが、お昼を過ぎたころにはそれも落ち着いたようだ。

□セリフ:フレイ
 「はぁ・・・、ようやくひと段落吐いた。・・・疲れた~。」
 「PC③ありがとうな。今日は特に患者が多かったから、人手があって助かったよ!」

 「そもそもこの国に他の整備士がいないのがいけないんだよな!不調のある人は皆俺の所に来るんだから!」
 「まぁからくり整備士、もといからくり専門医の知識や技術もってる人なんて、そうそういないんだけどさ。」

 「ところでお前、今日暇?良かったらなんだけど~。」
 「この後も手伝ってくれ!正直もう部屋満杯なのに、これ以上患者来たら一人で対処しきれる自信ねぇ!」

 (PC③が引き受ける)「ホント!ありがとうPC③!やっぱ持つべきものは友達だよな!」
 「もちろんちゃんと給料は出すから!その分しっかり働いてくれよな!」

 (PC③が断る)「ええ~。なんだよ薄情だなぁ!」
 「まぁいいや。お前にもお前の用事があるんだしな。」
 「あ!なら夜は暇か?飯くらいは一緒に行けるだろう?仕事手伝えないなら、せめて仕事の愚痴くらい付き合ってくれよ!」

□PC③が仕事を引き受けた場合は、1D6点の財産点を与える。

◆結末
 これはまだ、友人のフレイが元気だった頃の記憶。そして時間は、現在へと戻る。シーンを終了する。


■シーン3 王族の務め シーンプレイヤー:PC①
◆解説
 PC①のオープニングシーン。父王との会話を通して、王のキャラクター性を演出しつつ国の現状をPLに把握させられると良い。このシーンは1つ前のシーンから1ヶ月以上経過しており、ルンペルシュティルツヒェンが国に来ていて「からくり失踪事件」も起こっている。

▼描写1
 【人間の国】にそびえる最も大きな建築物は、国王とその家族が住む王城だ。正門からまっすぐ進み、大広間の階段を昇れば謁見の間が広がる。
 正面には権威を誇張するかのような大きな玉座があり、そこにPC①の父でもある現国王が鎮座している。

 王の前には頭を垂れる臣下が一人、その者は現在【人間の国】で巻き起こっている事件について詳細を語った。

□セリフ:臣下
 「現在我が国では、からくりが失踪する事件が相次いでおります。」
 「王国騎士団では【からくり失踪事件】と名付けられております。」
 「詳細につきましては、現在総力を挙げて調査中であります。」

□セリフ:国王
 「からくり失踪事件か。からくりも我が国の大事な民だ。決して軽んじられるものでは無い。」
 「民にそのような愚行を侵すものがいないと信じたいが、信じた結果事件が悪い方へ進展してしまっては目も当てられぬ。」
 「引き続き、調査を進めよ!」

 「PC①、我が ( 息子 / 娘 ) よ。責任感の強いお前のことだ。王族の務めと考え、事件解決に協力する気ではないか?」

 「王として、お前の考えは素晴らしいと考えている。民の事を想い、自ら積極的に行動する姿は、まさしく王族のあるべき姿だ。」
 「しかし、父としての考えは、お前が心配だ。こんな危険な事件の調査に向かう我が子を、心配しない親はいない。」

 「止めはしない。だが、あまり無理はするでないぞ?お前は王族であると同時に、私の子でもあるのだから。」

□もしもPC①のキャラ設定的に、事件解決に乗り出すようなキャラでなかった場合は、「お前も王族であれば、民の為に体の一つでも張って見せろ!」と父王に命令される事にするといいだろう。

◆結末
 PC①が事件解決に乗り出したらシーンを終了する。


■シーン4 従者の務め シーンプレイヤー:PC④
◆解説
 PC④のオープニングシーン。王妃との会話シーン。PC①を心配する王妃に事件解決を依頼される。PC①が同意するならこのシーンでPC①を登場させて会話しても構わない。

▼描写1
 昨今国内で流行っている【からくり失踪事件】。
 どうやらこの事件の解決に、PC①が直接協力する様だ。

 王のご (子息/息女) が危険な事件の解決に直接協力をするとなれば、従者の仕事は一つだろう。
 案の定、PC④はその仕事をいいわたされる。

□セリフ:王妃
 「ここ数日、城下で起こっている事件。これの解決に、あの子が直接協力をすると聞きました。」
 「貴方には、あの子の護衛を命令します。命に代えてもあの子を守りなさい。」

 「・・・こんな命令をして、本当にごめんなさい。親バカだと思うでしょう?」
 「でも、あの子はいずれ国を背負って立つ者。残酷なことを言うけれど、あなたの命よりもずっと価値のある命なの。」
 「親として心配という以上に、この国の未来の為に命令しているの。」

 「命に代えてと言ったけれど、あなたの命を蔑ろにしていいとは言ってないわ。あの子の命を最優先、そして次にあなたの命を優先しなさい。」
 「事件の解決よりも、命を大事にしてちょうだいね?」

□もしも希望があれば、王妃の部屋を出た後でPC①と会話しても構わない。(もちろんPC①が同意する場合に限る。)

◆結末
 王妃から命令を受けた君は、PC①と共に事件解決に乗り出すのだった。シーンを終了する。


■シーン5 旅するからくり シーンプレイヤー:PC⑤
◆解説
 PC⑤のオープニングシーン。国外での【人間の国】の評価を演出しつつ、PC⑤が国へ向かうように誘導する。

▼描写1
 からくりの一人旅と言うのは、人間には無い危険が伴う。

 食事を必要としないため餓死の心配が無い。
 生き物ではないため病気の心配も無い。
 人より頑丈なその身体は野生動物から襲われる心配も無い。

 しかし、人間に襲われ売り払われる危険はある。
 人間から見れば、旅をする野良のからくりなど歩くお宝でしかない。

 今現在のPC⑤も、運悪く野盗に捕まってしまっていた。

□PC⑤はロープで縛られ動けなくさせられている。どのような経緯で捕まったのかはPLと相談して決めると良いだろう。

□セリフ:野盗
 「ラッキーだったぜ!まさかこんなところで野良のからくりなんて物を拾えるなんてよぉ!」
 「商いの国まで持ってきゃ、良い額で買い取ってもらえんだろ。見たところ、結構上等そうなからくりみたいだしな。」

 (PC⑤が説得を試みる)「あ?からくりの癖に何言ってんだ?」
 「お前たちは人間様の道具だろ?人間様の役に立ってなんぼだろうが!」

 (PC⑤が抵抗を試みる)「おいおい。からくりの癖に人間様に抵抗しようってのか?」
 「いいか?てめぇらは道具なんだよ!人間である俺が、お前を売って金を得ようとしてるなら、からくりのてめぇは全力でそれに協力してりゃいいんだよ!」

▼描写2
 野盗が地図を広げ、商いの国への道を探していると、途端に野盗はその場に倒れ伏してしまった。苦しむ様子はなく、耳を澄ませると寝息をたてている。どうやら瞬時に眠ってしまったらしい。

 訝しむ君の背後に、いつの間にか別の男が立っていた。
 長身痩躯のその男は、君を縛っていた縄を解き独り言のように話し始めた。

□セリフ:レイジュ・エフーカ (FTp185)
 「からくりが命ある確かな存在として確立されるかは、地域によって異なる。聖教会ではからくりを心持つ存在としているが、これを認めようとしない者達も多くいる。」
 「それでも私は、意志あるものが危機に晒されているのなら、私の全てをもってして救おう。」

 「君に、もう一度生きる機会を与えよう。」

 「ここから街道沿いに2~3日いったところに、【人間の国】と言う変わった国がある。」
 「その国では、からくりを"人間"として扱うそうだ。からくりであるが故に危機に晒されたのならば、その国で人間として生きれば良い。」

□レイジュは言いたいことだけを言って、特にPC⑤と会話しようともせずに立ち去ろうとしてしまう。これはPC⑤を救えただけで満足したからだ。

□もしもPC⑤が名前を尋ねるのなら答えても構わない。

◆結末
 PC⑤が【人間の国】へ向かったらシーンを終了する。


ミドルフェイズ

■シーン6 引かれ合う紡ぎ手 シーンプレイヤー:PC②
◆解説
 PC達の合流シーン。合流の為に多少強引な演出をしているので、PC達の登場タイミングが指定されている。この事はPLにも伝えること。

▼描写1
 ルンペルシュティルツヒェンを追って訪れた【人間の国】。
 この国では他国では見られない、からくりや其達を"人間"として扱うような法が定められていた。

 道行く人々に交じってからくりも往来を堂々と歩いており、人間とからくりが楽しそうに歓談に耽る姿も見受けられる。

 朝方という事もあってか街中で人々が忙しなく動いている。
 PC②がその光景を眺めていると、大きな荷物を抱えたからくりが君にぶつかってしまった。
 倒れそうになったPC②は、思わず近くにいたからくりに掴まってしまい、そのままからくりを下敷きにする形で倒れこんでしまった。

□その下敷きにされたからくりとはPC⑤の事である。ここでPC⑤は登場となる。

□このタイミングでPC③も登場する。

□セリフ:ピース (大荷物を運んでいたからくり)
 「ああ!すみません!私がぶつかってしまったばかりに。」
 (PC⑤の方を見ながら)「本当にすみません。どこか不調が出てるかもしれませんので、お医者様に見てもらった方がよろしいいかと。」

 (PC③の方を見て)「ちょうどいい所に!PC③さんは先生のご友人なんです。PC③さん、先生は今お手すきでしょうか?」
 「こちらの方が、私の所為で怪我を負ってしまったかもしれないのです。先生にご診察いただきたいのですが・・・。」

▼描写2
 フレイの診療所に着くと、フレイが高貴な格好をした人物と話をしていた。
 それは、この国に住む者なら誰もが知っている。この国の ( 王子 / 姫 ) だった。そしてそのそばにはお付きの従者もいる様だ。

 どうやら昨今のからくり失踪事件についての話を聞かれているようだった。

□PC①とPC④はここで登場する。

□セリフ:フレイ
 「ええ。確かに、失踪したからくりの中には、うちの診察を受けていた方もいらっしゃいます。」
 「ですが、私はこの通り忙しい身です。診察を終えて立ち去った患者さんが、その後どこへ行って何をしていたのかまでは分かりません。」

 「すみません。お役に立てず。」

 (PC③がPC⑤を紹介する)「PC③?どうしたんだ?・・・そちらの方の診察をすればいいのか?」
 「分かった。話もちょうど終わったところだったし、構わないよ。ありがとうな、連れてきてくれて。」

□PC⑤には特に異常は見受けられない。診察自体もすぐに終わるだろう。

□セリフ:ピース
 「良かった!大事無くて。」
 「先ほどは本当にすみませんでした。私の不注意でお二人に怪我をさせてしまう所でした。」

 「申し遅れました!私はピース。この国で、案内役を仰せつかっているからくりです。」
 「先ほどのお詫びと言っては何ですが、良ければご一緒にお食事などいかがでしょうか?もちろんお代は私が出させていただきます!」

 「お二人は旅の方ですよね?お食事のついでに、この国についてご案内させていただきますよ!」
 「そうだ!よければ他の方もご一緒にいかがですか?からくりの私にはよくわからない感覚なのですが、お食事とは大勢で行うほどよいと聞きましたので!」

□この申し出にフレイだけは同意しない。彼は「仕事がまだ詰まっているから」といって診療所の奥へと消えて行ってしまう。

◆結末
 食事へ向かう為に診療所を後にする際、ピースはフレイから何か耳打ちをされていた。極めて小さなその音の応酬を、聞き取ることは叶わなかった。シーンを終了する。


■シーン7 大衆食堂【老人と猫】 シーンプレイヤー:PC①
◆解説
 PC達の情報共有シーン。ここは所謂日常シーンとなる。平和な一時を演出することで、この後に来る絶望的なシーンをより際立たせる狙いがある。

▼描写1
 【人間の国】の大衆食堂【老人と猫】では、多くの人が食事をしていた。昼食時という事もあるが、この国の食事処がココしかないためでもあるだろう。

 PC達とピースは空いている席へと案内された。

□セリフ:ピース
 「改めて、ようこそ旅人さん!人間の国へ!」
 「この国は、法によってからくりや其達といった"人間以外"の者達を、人間として扱うのが特徴の国となります。」

 「これは、かつてこの国に下った御標に基づいて作られた法となります。」

 「『この地に住まう人間は、手を取り合って助け合い、豊かで幸せな一生でした。この地に訪れた人間は、住まう者達の歓待で、十分満足な来訪でした。ーーーめでたしめでたし。』」
 「この御標が下った際の当時の国王が、とても心優しい方だったのですよ!この御標がより多くの者に恩恵がある様にと、例の法を定めてくれたのですから。」

 「この法は今現在も健在で、この国は多くのからくり、人間、其達が幸せに暮らせる国となっているのです!」

 「しかし、この国は現在事件の渦中にあります。」
 「からくりが失踪する事件が相次いでいるのです。」

 (PC⑤の方を見て)「旅のお方、あなたも危ないかもしれませんので、どうか滞在中はお気を付けください。」
 「何かあれば私を呼んでください!こう見えて一応は戦闘用のからくりですので!」

□もしもPCがピース本人についての話を聞いてきた場合は、GMは答えられる範囲でNPCの設定を開示して構わない。

◆結末
 大衆食堂【老人と猫】には、多くの喧騒が木霊する。この国の平和を象徴するかのように。シーンを終了する。


■シーン8 情報収集 シーンプレイヤー:PC④
◆解説1
 情報収集シーン。このシーンで購入判定も可能となる。

▼描写1
 食事を終え大衆食堂を出るとピースが話始める。

□セリフ:ピース
 「すみませんが、私は出来る案内はここまでとなります。」
 「本当はもっと色々とご紹介をしたかったのですが、実はこの後急用が入ってしまいまして。」

 (PCにフレイとのことを指摘された場合)「ああ、聞こえておりましたか。ええ。実は先生がなにやら用事があるそうでして。」
 「なんでも、あまり人に聞かれたくないことだそうで、後でこっそり一人で会いに来てくれと言われております。」

 「すみませんが、私はこれで失礼させていただきます。どうかご滞在をお楽しみください!」
 「もしお時間が合えば、また後程案内に伺いますね!まだまだご案内したいものがたくさんありますので!」

▼描写2
 ピースと別れて、自由に動けるようになった。時刻は昼過ぎを指しており、街中を散策していればそう遅くない時間に夜へとなるだろう。
 調査をするにしても宿屋を探すにしても、直ぐに行動を始めたほうがいいのは確かだ。

◆解説2
 ここからは情報収集となる。本演目での情報収集は以下の様になっている。
 判定に成功した場合、大した体力を使わずに、スムーズに情報を得られた事になる
 判定に失敗した場合、大きな労力を割いて、時間をかけて情報を得たことになる。
 具体的には、
 成功:情報を得る。それ以外は特にない。
 失敗:情報は得るが、MPを1D6+3点失う。
 といった処理となる。成功しても失敗しても、情報を得られることに変わりは無いので、GMはその点に注意する事。
 また、失敗した場合のMP減少の処理は即座に行うこと。


情報項目

■からくり失踪事件について 【社会】難易度:10

□失踪したからくり達が最期に目撃された地点をマークしていったところ、それらの中心点となっているのはフレイの診療所の様だった。フレイの診療所から一定の距離以上の場所では、からくりの失踪は起こっていない様だ。

※新たな情報【最近のフレイについて】が追加される。


※この情報項目はPC②のみ判定可能。

■最近訪れた旅人について 【社会】難易度:8

□つい最近【人間の国】に訪れた奇妙な旅人の話を聞けた。
その男はとても奇抜な格好をしており、顔には黒いヒビの様な刺青があったそうだ。そしてその男は常に笑顔を浮かべていたらしい。

話をしていた町人は思い出したように言った。「そういえば、【からくり失踪事件】が起き始めたのも、あの旅人が来てからだった気がするなぁ。」

男の特徴を聞いた君はすぐに気づいた。その男こそ、自分の追い求める【ルンペルシュティルツヒェン】だと。

※新たな情報【ルンペルシュティルツヒェンについて】が追加される。


■【人間の国】について 【社会】難易度:10

□其達やからくりといった、人間以外の種族も人間として扱う国。
その噂は確かだったようで、自分の家を持つからくりや其達がいたり、からくりや其達向けのお店などもあるようだ。

しかし、よく観察してみるとからくりは働いている者がほとんどであり、休んだり遊んだりしている者はほとんどいない。他にも、店長や部隊長といった管理職についているからくりや其達も居ない様だ。

人間として扱う国ではあるが、潜在意識的には未だ壁が存在しているのかもしれない。


■新たな情報:最近のフレイについて 【知覚】難易度:12

□最近のフレイは目にクマが出来ており、全体的にやつれている。本人は仕事が忙しいからだと言っていたが、どうもそれだけではなさそうだ。

事件について聞き込みをしていた所、失踪したからくりの最終目撃地点にフレイの様な人影を見たと発言する人が複数いた。更には、フレイの診療所の近くにごく小さいものではあるが、ほつれが見つかった。

もしかしたらフレイは、今回の事件に何か関係があるのかもしれない。


■新たな情報:ルンペルシュティルツヒェンについて 【縫製】難易度:12

□ルンペルシュティルツヒェンと思わしき男について更に情報を集めたところ、どうやら奴はフレイの診療所付近に入り浸っているらしい。
実際彼の診療所の近くで、ごく小さなほつれも見つけられた。

ルンペルシュティルツヒェンは、無力な人間に到底達成不可能な御標を与えて異形化させる邪悪な伽藍だ。もしかしたら、フレイの身に危険が迫っているのかもしれない。


◆結末
 それぞれの情報収集判定が終了したらシーンを終える。


■シーン9 瓦解する平和 マスターシーン
◆解説
 フレイの下へと向かったピースが、解体されて殺人マシンに組み込まれるシーン。

▼描写1
 フレイの下へと向かうピース。辺りは既に暗くなりはじめていた。

 向かう途中で多くの人から声をかけられる。

 「やぁ!ピース。今日旅人さんを案内していただろう?うちの店の事も紹介しといてくれよ!」
 「おーい!ピース!さっきはありがとな!お前に荷物運んでもらえて、本当に助かったよ!今度お礼するな!」
 「おやピース。どこかへ用事かい?今度うちのばぁさんに会ってやってくれよ!ばぁさんお前の話をよくしてくるんだ。」

 多くの人たちに人間扱いされて、温かい言葉をかけてもらって、ピースの心は穏やかな気持ちになった。この国で生きて行けて、本当に幸せだと。

 フレイの診療所へと辿り着くころには、辺りはすっかり暗くなってしまっていた。診療所内は小さな明かりがついており、どうやら作業用の電灯以外は消えているようだった。

 電灯の下で作業をするフレイの姿を見つけたピースが、フレイに声をかける。

 「先生、御用とは何でしょうか?」

 フレイは答える。

 「大した用じゃないよ。ちょっとそこの椅子に掛けて待っていてくれ。」

 言われた通り椅子に腰を掛けると、視線の先に違和感を覚えた。
 そこはからくりのパーツ置き場の様で、腕や足のパーツ、胴体のパーツなどが山の様に積み重なっている。
 その中に、頭のパーツがあった。どこか見覚えのあるそれは、失踪事件の被害者のモノだった。

◆結末
 その頭と目が合ったピースは、そこで意識が途絶えた。
 シーンを終了する。


■シーン10 人である為に シーンプレイヤー:PC③
◆解説1
 ミドル戦闘のシーン。フレイが用意した殺人からくりとの戦闘シーン。

▼描写1
 辺りは暗くなり、街の住人たちは既に寝静まっているような時間帯だった。フレイの工房へと向かうと、その工房には小さな明かりが一つだけ灯っていた。その灯りは、フレイの作業場の灯りだった。
 灯りの下でちょうど作業を終えた様子のフレイ。その後ろには、3m以上はあるであろう大きなからくりが鎮座していた。

□セリフ:フレイ
 「ああ。・・・完成した。して、しまった・・・。」
 「これで、俺は異形に成らずに済むんだろう?人間のままで、いられるんだろう?」

 (PCが話しかける)「え!?だ、誰だ!こんな時間に!」
 「君たちは、どうしてここに?その、もしかして急患かい?なら悪いけれど、その、明日にしてもらえないかな?」

 (後ろのからくりを指摘する)「あ!えっと、そのこれは、・・・そう!ほら俺って、からくりを整備してばっかりだろう?だから、いっぺんゼロから作ってみたかったと思って。」
 「まだ完成してないから、あんまり見ないでくれよ!」

□PC達がフレイに事件について問い詰めると、次の描写に移る。

▼描写2
 事件について問い詰められたフレイは、何を言おうか迷ったような顔をした後、吹っ切れたかのように語り始めた。

 「仕方なかったんだ。あの男が、伽藍が!俺にこれを作れって御標を下すから!」
 「パーツが足りなかったんだ!圧倒的に。この国では、からくりのパーツなんて、住人から奪うくらいでしか手に入れられなかった!」
 「それでも完成させなければ、俺は異形に成ってしまう!だから、仕方なかったんだ!」
 「最後のピースはさっきそろった。戦闘用のからくりとして作られた、彼の奇魂石。」

 「これこそが!からくり専門医フレイが作る、最初で最後のからくり。この国の全ての人間を殺す、殺人からくりだ!」
 「これで俺は、異形に成らずに済む!人間のままでいられるんだ!」

 そうフレイが叫んだ瞬間、動き出した殺人からくりは、目の前の人間を串刺しにした。
 フレイの胴体を背中から鉄製の鉤が貫き、その先端から鮮やかな赤い液体を滴らせている。
 血を吹き出しながら、フレイは呟く。

 「はじめての・・・からくり作り。しっぱい・・・しちゃ・・・ったか。」
 「こん・・な・・・こと・・・なら・・・俺だけ・・・死ねば・・・よかった。」
 「ごめん・・・ピース・・・PC③。」

 そう言って、フレイは動かぬ人形になってしまった。それを合図にしたかのように、殺人からくりは次の標的を見定めた。

◆解説2
 ここからはミドルフェイズ戦闘となる。PC達で一つのエンゲージを構成し、そこから10m離れた位置に【殺人からくり】を配置する。【殺人からくり】の詳細データは別途記載の【エネミーデータ】を参照する事。
 戦闘の終了条件は、【殺人からくり】の撃破となる。

◆結末
 戦闘を終了したらそのままシーンを終える。


■シーン11 嘲笑う道化 シーンプレイヤー:PC②
◆解説
 ルンペルシュティルツヒェンの2回目の登場シーン。このシーンではまだ戦闘は行わないので、PC達が奴に攻撃を仕掛けられないように意識して演出をしよう。

▼描写1
 君たちの活躍により、殺人からくりは機能を停止した。【からくり失踪事件】の犯人は、フレイで間違いなかったようだ。その犯人も死んでしまった今、事件は終わりを迎えようとしていた。

 そう思えたが、何かがおかしかった。フレイは死んだ。からくりも止めた。しかし、未だ周囲にはほつれが広がっており、それらは徐々に広がりつつあった。まるで、まだ異形が潜んでいると言わんばかりに。

 一際大きなほつれが広がりを見せると、その向こう側。ほつれを挟んだ反対側から声が上がった。

□セリフ:ルンペルシュティルツヒェン
 「あーあー。死んでしまったのですかァ?それはなんとも、つまらない結末ですねェ。」
 「折角面白い光景が見られると思ったのに、残念ですねェ。そのおもちゃも、もう少し動けると思ってたのですが、見込み違いでしたか。」

 「ああでも、この国はとても面白い!」
 「【人間の国】!これほど滑稽な名前の国は無い!」
 「皮肉のきいた、アタシ好みの良い国だァ!もっともっと素敵にしましょう!」

▼描写2
 ほつれの反対側に居る男、ルンペルシュティルツヒェンが声高らかに宣言すると、続いて国中に声が響いた。それは、どうしようもなく絶望に満ちた御標だった。

 『人間は人間以外を!人間以外は人間を!その手で命を止めなさァい!そうすりゃアンタ達はァ、幸せになれますよゥ!』

 歪んだ御標の影響か、はたまた時間経過で肥大したのか、ほつれはさらに大きさを広げた。もはや辺りはほつれに塗れ、ルンペルシュティルツヒェンの下へ向かうのは厳しい状況となった。
 彼は君達に気付くことはなく、上機嫌に鼻歌交じりにその場を去って行った。

□歪み表2.0をROCする。

□PC達が彼を追おうとする場合は、ほつれを繕わなければ先へは進めず、繕っている間に彼は退場してしまう事を伝えると良い。

◆結末
 PC達がルンペルシュティルツヒェンを追ってその場を後にしたらシーンを終了する。


■シーン12 人間の為に シーンプレイヤー:PC④
◆解説
 王の非情な決断のシーン。人間の民の為に、人間以外の民を切り捨てる決断を王がする。

▼描写1
 ルンペルシュティルツヒェンを追って街中をかける君たち。王城の近くを通ると、城の方から声が聞こえてきた。聞き覚えのあるその声は、PC④の仕える王の声だった。

□セリフ:国王
 「皆も知っての通り、先ほど国全体に御標が下った。内容は、あまりにも凄惨なものだ。」
 「だが、我々左の地に住まう者の務めとして、この御標にも従わなければならない!よって我はここに宣言する!」
 「からくりを、其達を!人間ではない全ての種族を!人間として扱わないことを!」
 「彼らは最早人間ではない!人間の民たちよ!からくりを殺せ!其達を殺せ!人間以外の民たちよ!これに抵抗してはならぬ!」

 (PC①が反抗する)「・・・いくらでも批判するがいい。お前にはその権利が、いや、義務がある。」
 「いいか、よく聞くのだ我が子よ。私は、これから先の歴史で愚王としてその名を刻むだろう。」
 「これだけの暴挙に出たのだ。当然と言える。しかし!我が子に愚王の実子という烙印を与えるつもりは無い!」

 「この騒動が終わったら、御標が無事達成されたのなら、お前が私を殺しなさい。愚王に刃を突き立て、その暴挙に歯止めをかけ、新たな希望の王として民の為に立ち上がるのだ!」

 「すまない。( 息子 / 娘 ) よ。お前にこのような重荷を背負わせてしまって。だが、この国を異形の巣窟にしてはならぬ!せめて、人間だけでも生かさねばならない!」
 「お前も王族としての誇りを胸に抱くのならば、王としての責務を果たしなさい。」

 (PC④が反抗する)「従者風情が、この王に意見するか!身の程をわきまえろ!」
 「貴様は、PC①の事だけを考えておればよい!貴様の主は私ではない。PC①を至上の主とし、その身を捧げるのだ!」

▼描写2
 王の宣言に対し、ほとんどの民衆は戸惑った。
 昨日まで一緒に楽しく過ごしていた友人を、恋人を、同僚を、この手で殺せと言うのだから。戸惑い、動けないものがほとんどだった。

 しかし、それも少しの間だけだった。

 動けずにいた民衆の何人かが、体に異変を感じていた。黒ずみ、ひび割れ、人間の形を保てなくなり始めていた。そう。それはまさしく、異形化の兆候だった。
 それからは早かった。武器に成りそうな物を手に取った人々は、近くにいるからくりや其達に殴り掛かった。
 抵抗するからくりや其達もいたが、からくりの大半が人間に危害を加えられない機能を備えており、力の弱い其達はそもそも相手にすらならない。

 人間たちによる虐殺が行われる様を、王城のテラスから見下ろす人影があった。何処から侵入したのか、そのにやけ顔の人影はルンペルシュティルツヒェンだった。

◆結末
 阿鼻叫喚の地獄。この惨状を回復するには、彼の異形を倒すしかなかった。シーンを終了する。


クライマックスフェイズ

■シーン13 フレイの形見 シーンプレイヤー:PC①
◆解説1
 クライマックス戦闘のシーン。

▼描写1
 君達が王城のテラスへと向かうと、そこには先ほど見た男が居た。
 人々に理不尽な御標を下す悪逆の異形、ルンペルシュティルツヒェンが歪な笑みを浮かべながら、殺戮を繰り返す人々を見下していた。

□セリフ:ルンペルシュティルツヒェン
 「あああ!なんてェ素敵な景色だろォ!」
 「人間が、人間を殺している!だってココは【人間の国】。誰もかれもが人間だから、からくりも其達も人間だから!」
 「ああ、楽しいなァ。愉快だなァ。この国は、人間たちは、ここからアタシにどんな景色を見せてくれるんだろう!」

 (PC達が声をかける)「うん?誰ですかァ?折角いい気分だったのに。」
 (PC②を見て)「あれェ?アンタは・・・以前どこかで、会ったような?」

 「あの時の、紡ぎ手!?まさか、あれからアタシを追って来たってんですかァ!?」
 「ああああ!なんてしつこいお人なんだァ!」
 「折角、折角、折角折角折角!良い所だったのにィ!!」
 「ああでも仕方ない。仕方ない。だって紡ぎ手は怖いものだから。」

 「だから、全部捨てて逃げなきゃなァ。」

▼描写2
 ルンペルシュティルツヒェンが空間に穴をあける。いつもの通り、その穴から別の場所へと逃げようとしていた。
 しかし次の瞬間、彼のあけた穴の場所に、一体のからくりが降ってきた。
 城の壁を突き崩し、外から飛び込んで来た。
 それは、フレイの残した忘れ形見、ピースの組み込まれた殺人からくりだった。

 殺人からくりは君達とルンペルシュティルツヒェンを視界に捉えると、駆動音を響かせて襲い掛かってきた。

◆解説2
 クライマックス戦闘。
 PC達で一つのエンゲージを構成し、そこから5mの位置に【殺人からくり】を配置しする。更にそこから5mの位置、PC達からは10mの位置にルンペルシュティルツヒェンを配置する。この戦闘では、ルンペルシュティルツヒェンはHPが一定以上減るとシーンから退場しようと行動してくる。詳細はエネミーデータを確認すること。
 戦闘の終了条件は、全ての敵の撃破か、ルンペルシュティルツヒェンのシーンの退場である。
 全ての敵を撃破して戦闘を終了した場合は、エンディングフェイズのシーン14へ。ルンペルシュティルツヒェンがシーンを退場したことによって戦闘が終了した場合は、エンディングフェイズのシーン15へ。

□セリフ:ルンペルシュティルツヒェン
 (戦闘開始時)「こいつはァいい!このオモチャを使って、アンタら邪魔な紡ぎ手を、ここで終わらせるとしよう!」

 (HP100以下)「い、痛いィ!やっぱり、紡ぎ手になんか関わるんじゃなかった!早く!早く逃げなきゃァ!」

 (HP0)「あア、嫌だ。コンな、こんナ終わり方、あんまりだァ。」

◆結末
 戦闘が終了したらシーンを終了する。


エンディングフェイズ

■シーン14 殺戮の夜明け シーンプレイヤー:PC⑤
◆解説
 クライマックス戦闘で全ての敵を撃破した場合の共通エンディング。

▼描写1
 【殺人からくり】は機能を停止し、諸悪の根源であるルンペルシュティルツヒェンは虚無へと帰って行った。御標を下した異形が消えたことによって、殺戮の手は止まった。
 しかし、人間がからくりや其達に手をかけた。その事実がある以上禍根は残るだろう。

 辺りにはからくりの残骸や其達の死骸が並び、人間たちは皆一様に沈痛な面持ちだった。
 人間の血は一滴たりとも流れてはいない。それでも、確かに人間は死んでいた。

 その惨状の中、国王が声を張り上げた。

□セリフ:国王
 「歪められた御標は消え、今ここに一時の平穏が訪れた!」
 「しかし!我が下した宣言は変わらず、からくりや其達どもは人間ではない!」
 「聞くがいい!国民達よ!貴様らは人間を殺めてなどいない!からくりや其達を手にかけた貴様らは、罪の意識を感じることは無い!」

 「なぜなら我々は人間で、彼らはそれ以外の何かなのだから!」

▼描写2
 からくりや其達は暗い顔をし、絶望的な表情を見せた。
 一方で人間たちは、徐々に顔色が良くなり始めた。残酷なことに彼らは、王の宣言を受け入れ始めているようだった。
 方々から声が聞こえてくる。

 「そうだ。俺たちは人間だ。」
 「彼らは人じゃない。私たちこそが人間よ。」
 「人間じゃない奴らを傷付けても、それは悪い事ではない。」

 「だって我々は、人間なのだから。」

 国王の宣言はとても残酷なものだった。しかし、人間とは元来残酷な生き物だ。だからこそこの宣言は、彼らの中に浸透していく。
 こうしてこの国は、【人間の国】は、真に人間の為の国になっていくのだった。

◆結末
 シーンを終了する。


■シーン15 殺戮の夜 シーンプレイヤー:PC④
◆解説
 クライマックス戦闘でルンペルシュティルツヒェンがシーンを退場して戦闘が終了した場合の共通エンディング。

▼描写1
 ルンペルシュティルツヒェンは逃げてしまった。最悪の御標を残して、この地から去ってしまった。
 【殺人からくり】は君たちの力で止めることは出来ただろう。しかし、この事態の原因となる異形が逃げてしまった以上、問題が解決したとは言えないだろう。

 御標は残り続けるのか?それとも効力を失ったのか?
 分からない以上は、この殺戮を続けるしかない。国王はそう判断した。

□セリフ:国王
 「御標は、果たされなければならない!民たちよ!武器を取れ!」
 「この国に住まう全てのからくりを、其達を、根絶やしにするのだ!」
 「御標が達成される、その時まで!」

▼描写2
 こうして【人間の国】は、真に人間しか居ない国となった。
 住まうからくりや其達は死に絶え、最早訪れる者達も居ない。

◆結末
 シーンを終了する。


 以下はシーン14からのエンディングプロットとなる。シーン15からのエンディングプロットは用意がされていない。これまでの展開に応じて、自由にシーンを演出すると良いだろう。

▼描写
 それからの【人間の国】は、以前とさほど変わらない光景だった。人々は普通に生活をし、からくりや其達もまた普通に生活をしていた。
 しかし、日常に風景に交じって垣間見える。確かな隔たりが。
 からくりは人間の機嫌を伺う様になり、其達は別の地へ移り住むかのように徐々にその数を減らしていた。
 そして人間たちも、からくりや其達への態度が徐々に変わりつつあった。他の国と同じように、からくりは道具として、其達は腫物として。

 宣言をした国王は人間の民からはより敬われるようになった。逆に、からくりや其達からは恐れられ、嫌われるようになった。その事について王は、何も感じていない様だ。そのように見えるだけかもしれないが。

 中にはあの宣言を快く思っていない者達もいるようで、国内ではちょっとしたいざこざが起こるようになった。こうした小さな諍いが、いつしか大きな争いに発展しかねない。【人間の国】の未来には暗雲が立ち込めていると言えるだろう。

【個別エンディングプロット】
■PC⑤:君が興味を抱いた「からくりが人間として扱われる国」は無くなってしまった。もうしばらくこの国に滞在しても良いし、直ぐに別の場所へ旅立ってもいいだろう。

■PC④:こうしてこの国は、真の意味での【人間の国】となってしまった。王から受けた命に従い、今後も君はPC①に仕えていくのだろう。ただ、今回の事の顛末については王妃に報告したほうが良いかもしれない。

■PC③:君の友人フレイは、許されざる罪を犯した。確かに行動の動機はルンペルシュティルツヒェンだったかもしれないが、それでも実行したのは彼の意志だ。人間こそ殺めていないものの、彼は多くのからくりに手をかけた。友人として彼の遺品を整理しても良いし、或いは彼を埋葬してあげるのも良いかもしれない。

■PC②:君が長年追い続けた彼の異形を、ようやっと倒す事が出来た。これで彼に不幸にされた人たちも、少しは報われることだろう。任務の完了をアリアに報告しなければならないが、直ぐに報告するかしないかは君の自由だ。

■PC①:異形は討たれ、この国には一応の平和が訪れた。しかし、父王が放った宣言は有効であり、からくりや其達とは大きな隔たりが出来てしまった。父王の言ったとおりに彼を討ち取り、この国の王として【人間の国】を再建するというのも一つの道だ。勿論そうせずに、今のこの国を生きてゆくのも良いだろう。


◆ アフタープレイ ◆

 演目の目的を達成した項目については、以下のように判断すること。
・演目を結末に導いた:3点
・ルンペルシュティルツヒェンを倒した:2点
・ルンペルシュティルツヒェンを逃がした:1点
・シーン8の情報収集で、一度も判定に失敗しなかった:1点


◆ エネミーデータ ◆

■殺人からくり
◆パーソナルデータ
種別:からくり レベル:6 サイズ:2
命:9 回:4 術:6 抵:5
行:7 HP:300 (150) 剥:0

肉: 18 (22)/+7 知:18/+6 感:9/+3
意:9/+3 社:12/+4 縫:9/+3

攻:〈殴〉20 / 物理
対:単体 射:至近
防:斬10 / 刺10 / 殴10

◆特技
【常時】
《無限の魔》(MMp238) 1
《模造されし兵士》(MMp110) 5
《機能特化》(MMp109) 1
《武装融合》(MMp111) 1

【オート】
《妨害機構》(IZp133) 3

【ダメージロール】
なし

【セットアップ】
なし

【マイナー】
《ブリキの兵隊》(MMp111) 1

【メジャー】
《驚異の機構》(MMp110) 3
《鉄の殲滅者》(IZp132) 1

【イニシアチブ】
なし

【リアクション】
なし

◆行動指標
 以下に【殺人からくり】の戦闘での行動指標を記載する。ここでの行動指標とは、各タイミングに対してどういった行動を取るかを特技・逸脱能力をまとめて書いているものを指す。各行動指標には独自に名前を設定しており、後述する戦闘プランで使用する。名前にはあまり深い意味はない。

【攻撃(ミドルフェイズ戦闘で使用)】殺戮機構
《模造されし兵士》(MMp110) 5  + 《武装融合》(MMp111) 1 + 《ブリキの兵隊》(MMp111) 1 + 《驚異の機構》(MMp110) 3
タイミング:メジャー+マイナー+常時
判定値:9 難易度:対決
対象:範囲(選択) 射程:10m
解説:内蔵された様々な武器を伸ばして対象を切り刻む攻撃。〈斬〉6D6+6のダメージを与える物理攻撃を行う。1点でも実ダメージを与えた場合は更に狼狽を与える。クリティカル値11。

【攻撃(クライマックス戦闘で使用)】鋼の腕
《模造されし兵士》(MMp110) 5 + 《武装融合》(MMp111) 1 + 《ブリキの兵隊》(MMp111) 1 + 《鉄の殲滅者》(IZp132) 1
タイミング:メジャー+マイナー+常時
判定値:9 難易度:対決
対象:範囲(選択) 射程:10m
解説:鋼鉄製の腕で直接殴る攻撃。3D6+26のダメージを与える物理攻撃を行う。クリティカル値11。


■ルンペルシュティルツヒェン
◆逸脱能力
 □□□《神速移動》(MMp126)
 □□《虚構現出》(MMp125)
 □□《死神の招き》(MMp127)
 □□《瞬速行動》(MMp126)
 □《無力なる三文役者》(FTp129)
 □《気象変動》(IZp142)
 □《破滅の足音》(IZp145)

 《虚構現出》は基本PCの《虚構現出》に対して使う。《虚構現出》を2連続で使用するのは避けること。
 《神速移動》はシーン1で1回使用し、残りの2回はクライマックス戦闘で使用する。HPが40を下回ったらシーン退場のために1回、それを打ち消された場合は、直近のセットアッププロセスで1回使用する。
 《死神の招き》は【殺人からくり】の攻撃に使用する。
 《瞬速行動》は各ラウンドの一番最初のイニシアチブで使用する。
 《無力なる三文役者》は虚構現出を持っているPCが複数いる場合はその内の一人に、一人だけの場合はそのPCを除いたランダムなPCに使用する。
 《気象変動》はHPが40を下回ってから直近のセットアップで使用する。
 《破滅の足音》はHPが0になり戦闘が終了する、その直前に使用する。

◆パーソナルデータ
種別:異形 レベル:6 サイズ:1
命:10 回:8 術:6 抵:7
行:16 HP:140 剥:15

肉: 9/+3 知:18/+6 感:15/+5
意:9/+3 社:12/+4 縫:12/+4

攻:〈斬〉8 / 物理
対:単体 射:至近
防:斬1 / 刺0 / 殴2

◆特技
【常時】
《無限の魔》(MMp238) 1
《殺人的技芸》(FTp125) 1

【オート】
《驚いた?》(FTp124) 1
《ありえざる壁》(FTp123) 3
《今のは冗談!》(FTp123) 1
《読めない動作》(FTp127) 2
《生への渇望》(MMp119) 3
《虚なる魂》(MMp236) 1
《堕ちたる魂》(IZp230) 1
《御標の託宣》(MMp238)

【ダメージロール】
なし

【セットアップ】
なし

【マイナー】
《慇懃なる退場》(FTp123) 1

【メジャー】
《鳩が出ますよ》(FTp126) 3

【イニシアチブ】
なし

【リアクション】
《空間断絶》(IZp137) 3

◆行動指標
 以下に【ルンペルシュティルツヒェン】の戦闘での行動指標を記載する。ここでの行動指標とは、各タイミングに対してどういった行動を取るかを特技・逸脱能力をまとめて書いているものを指す。各行動指標には独自に名前を設定しており、後述する戦闘プランで使用する。名前にはあまり深い意味はない。

【攻撃】歪みがでますよ
《鳩が出ますよ》(FTp126) 3 + 《読めない動作》(FTp127) 2 + 《殺人的技芸》(FTp125) 1
タイミング:メジャー+常時+オート
判定値:11 難易度:対決
対象:範囲(選択) 射程:視界
解説:懐からナイフを飛ばし、ナイフが通った場所にほつれを発生させる攻撃。対象の【知覚】と対決を行い、勝利した場合は対象に放心を与え、4D6点【HP】を失わせる。


■初期配置
 PC達で一つのエンゲージを構成し、そこから5mの位置に【殺人からくり】を配置しする。更にそこから5mの位置、PC達からは10mの位置にルンペルシュティルツヒェンを配置する。この戦闘では、ルンペルシュティルツヒェンはHPが100以下になるとシーンから退場しようと行動してくる。
 戦闘の終了条件は、全ての敵の撃破か、ルンペルシュティルツヒェンのシーンの退場である。

■戦闘プラン

●【殺人からくり】はミドル戦闘では【攻撃:殺戮機構】でPC達に攻撃してくる。クライマックス戦闘では【HP】が ( ) 内のものになり、【攻撃:鋼の腕】でPC達を攻撃してくる。

●ルンペルシュティルツヒェンは【HP】が100以下になると、紡ぎ手であるPC達から逃げようと行動し始める。具体的には、
 L特別ルールとして、クリンナッププロセスでルンペルシュティルツヒェンが誰ともエンゲージしていない場合は、彼はシーンから退場する。その時点で戦闘は終了となる。
 Lエンゲージしている場合は、マイナーアクションで《慇懃なる退場》を使用し離脱を試みる。
 LエンゲージしようとしてくるPCに対しては《ありえざる壁》を使用して妨害を試みる。

●ルンペルシュティルツヒェンは【HP】が100よりも上の場合は、【攻撃:歪みがでますよ】でPC達を攻撃してくる。

●《空間断絶》、《虚なる魂》、《堕ちたる魂》、《生への渇望》は使用可能なタイミングで積極的に使用する。

●《驚いた?》はPCの回避判定成功時に、《今のは冗談!》は自身や【殺人からくり】の攻撃の判定が失敗しそうなときに使用する。

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