2020年09月01日更新

【coc 呵責歌―カシャクウタ―】

  • 難易度:★★|
  • 人数:1人~1人|
  • プレイ時間:1時間(ボイスセッション)

【cocシナリオ 呵責歌 -カシャクウタ-】
__どうか、幸福を
 
【あらすじ】
 蔓延する児童虐待。貴方も心を痛めた1人かもしれない。次に目を覚ますと、そこはゴミと悪臭に満たされた汚い部屋。当の貴方の体は縮み、変わり果てていた。
 
【概要】
・推奨人数 1人
・推奨技能 探索技能
・推定時間 30分〜1時間
・形式 半クローズド
※子供好きな探索者が相応しい
 
優しければ優しい人ほど傷つく。噎せ返る暑さの中、心臓が少しばかり痛くなる、息苦しい夏のお話です。

240

1

ストック

0

コメント

'画像'
 

【cocシナリオ 呵責歌 -カシャクウタ-】

__どうか、幸福を
 

【あらすじ】

 蔓延する児童虐待。貴方も心を痛めた1人かもしれない。次に目を覚ますと、そこはゴミと悪臭に満たされた汚い部屋。当の貴方の体は縮み、変わり果てていた。
 

【背景】

 NPCと母親は生まれて間もない弟を含めた3人暮し。元々感情の起伏が激しかった母親にうんざりした父親は、外に女を作り家を出ている。最初こそは上手く行っていた家族三人生活だが、新しく出来た恋人にも子供が邪魔だと切り捨てられ、育児や仕事に追われる母親が救いを求めた結果、宗教(貪る手の息子たち)に足を踏み入れてしまう。それはイゴーロナクを崇めるもので、悪に身を落とした彼女が乗っ取られるまで、時間はそう掛からなかった。温かく幸せな生活は間もなく崩壊する。
 つねに鬱憤が溜まっている状態の母親は子どもたちに冷たく当たり、遂には手を上げるように。暇があれば祈りをささげ、次第に家にも帰らなくなると、ネグレクトへ発展。
 葛城藍の遊び相手といえば、近所の探索者やロクに喋れない弟、そして母が残していった魔導書の類。彼女はそこから、《精神交換》6版p266という魔術を見つけ出すと、長い月日を費やし習得し、眠りにつくとともに大好きな探索者と会いたい一心で精神交換を行っていた。探索者にとっては、夢でも見ているような気分だろう。
 

【時系列】

2年前 探索者と少女が会う
1年前 父親が消える
シナリオ本編から9ヶ月前 母親が宗教にはまる
9ヶ月前 少女は魔導書を読み漁る
8ヶ月前 虐待されるように。探索者と中々会えなくなる。
3ヶ月前 数分だが探索者は時々少女になる夢をみる。
 シナリオ本編 衰弱した少女が魔術を行使→本編へ
 

【NPC】

葛城 藍(カツラギアイ) 5歳 女
 探索者の近所にすむ子供。探索者にとても懐いており、友好関係を築いていた。ネグレクト(育児放棄)により衰弱していたところ、彼女は探索者に会いたい一心で《精神交換》6版p266の魔術を行使し、探索者と精神を入れ替える。彼女は探索者の体に留まり続けることができるほどこの魔術を会得したが、彼女の目的は探索者の体を乗っ取る訳ではなく、ただ大好きな探索者に会いたいというものなので、朝になれば元の体に自発的に戻る。
育った環境のせいで子供らしくなれなかった子であり、子供らしく振る舞うことを許されなかった子。
殴られ、罵倒され、そこに愛なんて呼べるものは到底無かった。それでも、子供は母親を愛している。愛せざるを得ない。また名前を呼んで、抱きしめてもらえると夢見ながら。
 

【概要】

・推奨人数 1人
・推奨技能 探索技能
・推定時間 30分〜1時間
・形式 半クローズド
※子供好きな探索者が相応しい
 

【問いかけ】

※子供の未来に思いを馳せるのであれば生かせば良いし、殺されたとしても、愛している親の側に居させるべきだと言うのなら、それまでだ。どちらが幸せかと問われれば、少々難しい話。無責任に命を救おうが救わまいが貴方の自由である。

__だが、敢えて問おう。幸せとは、何なのか。
 

【導入】

季節は夏。少し開いた窓から風情を感じられる夜だった。何となく点けたテレビでは、児童虐待のニュースが取り上げられている。
どうにも、貴方はここ数カ月、虐待をされているらしき子供になる夢を見ていて、そんな体験が相次いでいたため、ひっそりと心を痛めたかもしれない。
そういえば、あの子は元気にしているだろうか。とふと脳裏に思い浮かべる顔。貴方の近所には2年ほど前に知り合った女の子がいて、大層貴方に懐いていた。また、貴方もその子を可愛がっていた。名前は葛城藍(カツラギアイ)
半月以上顔を見ていないような気がする。明日、あの子の好きなお菓子でも持って、会いに行ってみるのも良いかもしれない。なんて事を考えていれば、いつの間にか眠りにおちていた。
…………
息が詰まりそうな悪臭で目が覚める。貴方はゴミに埋もれるようにして倒れていた。ほつれかけの三つ編み、汚れたワンピース。ホコリが積もった姿見には、貴方の姿ではなく、やせ細った女児が写っていた。〈SANc0/1d3〉
※導入は以上です。
 

【探索】

〔女児〕
傷だらけで痩せているものの、この顔に見覚えがある。この少女は貴方によく懐いていた葛城藍(カツラギアイ)だ。
飢餓感を通り越して、腹痛と吐き気がする。歩くのがやっとだ。口元が色とりどりな色で汚れている。
 
汚れ→クレヨンのようなもの
 
子供部屋(目覚めた部屋)
時計は辛うじて動いているようで、朝5時を迎えたばかりであることがわかる。カーテンの隙間からは朝日がこぼれていた。子供部屋のような内装。部屋にはクッションの山、ゴミ、本棚、扉がある。
 
〔カーテン〕
カーテンを開ければ、日光が差し込むと同時に、異常な光景に気がつくことになる。窓にはガムテープで目張りがされ、鍵の部分に至っては、何重にも重ねてテープが巻かれていた。
※テープを剥がす場合〈探索者のdex3〉に成功で剥がせる。
※缶詰などを口にしていれば、成功率を上げて良い。
 
窓の外
ある程度の高さがあるマンションだ。まだ早朝ということもあり人通りは少ない。
 
〔クッションの山〕
 何かの塊がクッションの下敷きになっている。また、その周囲にはクレヨンと粘土が散乱しており、ハエが集っていた。
〈目星〉クッションの隙間から、ぼたぼたと音を立てて落ちるものがあった。絡まりあい、糸くずのように形を成す。よく目を凝らしてみれば、細かく震え動き出すではないか。
また、それがこぼれ落ちる。……ぼたぼた、ぼたぼたと。
うねり、這い、床を擦れる不規則な音。耳奥にこびりつくような、不快極まりない音。
それは、無数の蛆虫だった。
〈SANc0/1〉*
 
クッションを避ける→貴方はそのクッションの山を切りくずしていく。そして、その最奥から現れたものは、貴方の縮んだ背丈より、ずっと小さな塊。
可愛らしい服を着て、首からよだれかけを下げるそれは、子供だった。少女より、ずっと幼い腐った子供。
静かな部屋に、ぷつりぷつりと蛆虫が肌を食い破り、咀嚼する音が響いた。
あぁ、貴方の足元にも、蛆虫が。〈SANc 0/1d3〉
※この子供について言及があれば、葛城藍の弟だということを公開して良いだろう。
 
〔粘土・クレヨン〕
ケーキに見立てた作った粘土。クレヨンの先が不揃いにかけている。
〈目星〉クレヨンと粘土には歯型がついており、粘土にはいびつな文字が彫られている。
〈アイデア〉口内に広がる苦く、油っぽい味、そしてこの小さな歯型。自分の口周りを手で拭ってみれば、べっとりと鮮やかな色素がついたことだろう。
 
〈母国語−20〉その文字は“つかさ たんじょうびおめでとう”と読めた。
つかさという名前……葛城藍の弟の名前だ。
 
〔ゴミ〕
ゴミに埋もれるようにして、真新しい人形と少し汚れた人形が出てくる。
 
真新しい人形
ショートカットの女の子の人形。作りが精緻で真新しい。
〈目星〉ホコリが被っている。
 
少し汚れた人形
三つ編みの女の子の人形。所々に染みなどの汚れが付着している。
〈目星〉大切に扱われていたのだろう。多少の汚れや解れはあるが、人形自体の傷みは少ない。
〈アイデア〉彼女と出会うときは、いつも彼女が肌見放さず持っていたお気に入りの人形だと思い出す。
 
〔本棚〕
絵本やノートなどが数冊置かれている。
〈目星〉絵本と絵本に挟まれるようにして、数枚の画用紙が出てくる。そこには家族三人が仲睦まじく過ごす絵が書かれており、少女は母を心から愛していると一目でわかるようなものだった。
母親、三つ編みの少女、赤ん坊
 
よく見る
絵本と並んで、一冊の学習ノートを見つける。拙い字で綴られたそれは、恐らく日記だろう。気になる部分を抜粋する。
読む→※ここにでてくるお兄さん(お姉さん)とは探索者のこと。
「○月×日 きんじょのおにいさん(おねえさん)は、とってもやさしくて、たくさんあそんでくれるからだいすき!
○月×日 パパはどこにいっちゃったの?ママにきいても、おしてくれなかった。
○月×日 ママ、さいきんかえってくるのがおそくて、ちょっとさみしい。また、おとこのひととあそんでるのかなぁ。おにんぎょうなんていらない。ママがくれたおにんぎょうだけでいいから、ママのことかえして。
○月×日 おそとにでちゃダメっていわれたから、おうちでほんばっかよんでる。ママのほん、むずかしくてあんまりわかんない。おにいさん(おねえさん)にあいたい。
○月×日 たたかれるのはいたいけど、ママのことは大好きだから、がまんする。いいこになれば、ママもまえみたいにだきしめてくれるよね。
○月×日 ママのほんにかいてあったおまじない?をためしてみたら、ゆめのなかでおにいさん(おねえさん)になっちゃった。わたしはどこにもいなかったけど、あえてうれしかった!
○月×日 ママ、はやくかえってきて。」

一番日付の古いものだと一年近く前、一番新しいものだと数日前だ。
 

リビングに続いているようだ。ごみの山が邪魔で扉が閉めきらない。
 
リビング
カーテンで締め切られた部屋は薄暗い。一般的な家電はあるが、そもそも電気は通っているのだろうか。テーブル、窓、床が見れそうだ。廊下から玄関に続く扉もある。
 
テーブル
食器やゴミの類いで溢れかえり、テーブルの木目が見えない。
皿を覗けは、米が液状になりつつあるのがわかった。濁った液体にハエが複数浮いていた。また、数冊の書籍があるようだが、開きかけのものが一冊だけある。
 
〔皿の中身〕
恐らく、作ってから一週間近くは経過している。
 
〔開きかけの書籍〕
ほこりの積り具合からみて、最近まで誰かが読んでいたように思える。
<目星> 小さな指の跡が残っている。
※読んでいたのは葛城藍(カツラギアイ)
 
見る→英語で書かれているらしき大変古びた本。内容は全く理解ができない。いいや、本能が知るべきではないと、理解してはいけないと忠告している。こんなにも熱気がこもった室内にも関わらず、汗が引いていくような悪寒を感じた。〈SANc1/1d2〉
【グラーキーの黙示録 第12巻】クトゥルフ神話技能+1%
 

カーテンを開ければ、ガムテープで頑丈に目張りされている窓があり、鍵の部分は簡単に剥がせないよう、より頑丈にテープが巻かれている。
※〈dex3〉成功で剥がせる。桃を食べれば成功率を上げてもよい。
 
窓の外
ある程度の高さがあるマンションだ。まだ早朝ということもあり人通りは少ない。
 
〔電気・水道・ガスなど〕
水だけが辛うじて使える。
 

床には果物の缶詰と包丁、そして汚れた新聞紙が転がっている。
 
〔缶詰と包丁〕
“桃の黄金の蜂蜜酒漬け”と書かれた缶詰。そばには包丁が落ちている。缶切りで開けるタイプだ。
〈目星〉刃物でつついたような跡が残っている。
〈幸運〉成功で缶切りを見つけられたことにして良い。
※ここで食べれたか食べられなかったかで少しエンディングが変わる。
 
〔新聞紙〕
1ヶ月以上前の新聞。見出しは『虐待されていた子供が父親を殺害した』というもの。子供は12歳の兄と9歳の妹で、虐待から妹を守ろうとした兄が父親を包丁などの鋭利な刃物で背後から刺殺したようだった。
*
『その刺し傷は数十ヶ所に及び、少年の憎悪が伺える……』**など好き勝手なことが書かれている。
※もし探索者がこの事件について知っているかなど聞いてきたら、<アイデア><知識>で判定で良いでしょう。成功で聞き覚えがあって良いです。
※ED分岐の一つとしての情報です。
 
玄関
施錠されている。鍵の位置が高く、背伸びをした程度では届かない。
※椅子などの踏み台を用いれば届く。
 

【問いかけ】

大まかな状況がわかったところで、あなたに問おう。
*あなたはこのまま、この家に残りますか。それとも、この家から逃げて、助けを求めますか。
はたまた、これら以外の選択をするのでしょうか。
子供の未来に思いを馳せるのであれば逃げれば良いでしょう。愛している親の側に居させるべきだと言うのなら、ここに残れば良いでしょう。
ただ、この子を放っておけば、母親は必ず彼女を殺す。かといって、彼女を逃して生かせは、この子は最愛の母親と離れ離れになり、一生会うことが叶わなくなるかもしれない。
どちらが幸せかと問われれば、難しい話だ。
だが、今一度敢えて問おう。幸せとは、何なのか。
 

【エンディング分岐】

条件:家から脱出した。
貴方は行く宛もなく家を飛び出した。早朝といえども真夏。滴る汗がアスファルトへ吸い込まれた。まばゆい朝日のせいなのか、陽炎のせいなのか、視界は霞み揺らめいている。
 
・缶詰を食べていた場合→それでも貴方は走る。歩くだけで精一杯な体を引きずって。誰でも良い。誰か。誰か……。
遠のきそうになる意識の中、ふと、何処かで声がしたような気がして、貴方はそちらを振り返った。
そこには柔和な表情をした老婆が、身をかがめて貴方を心配そうに見つめている。
「お嬢ちゃん、そんなにぼろぼろで、どうしたんだい……?」
※ご自由にRPどうぞ。
 
老婆の優しくあやすような声に包まれている内に、貴方は意思を手放してしまったのだった。
目が覚めると、そこは不清潔なゴミ屋敷などではなく、見慣れた自室。だが鼻の奥には、酸っぱいような甘いような、形容し難い悪臭がこびりついていた。
→エピローグへ
クトゥルフ神話TRPG 【呵責歌】バッドエンドシナリオクリア
クリア報酬:SAN回復2d3、汚れた人形を持って逃げたSAN回復1d3
 
・缶詰を食べていなかった場合→それでも貴方は走る。歩くだけで精一杯な体を引きずって。誰でも良い。誰か。誰か……。
遠のきそうになる意識の中、ふと、何処かで声がしたような気がしたが、貴方はその声の主を確かめることもなく、その場に倒れ伏すのであった。
目が覚めると、そこは不清潔なゴミ屋敷などではなく、見慣れた自室。だが鼻の奥には、酸っぱいような甘いような、形容し難い悪臭がこびりついていた。
→エピローグへ
クトゥルフ神話TRPG 【呵責歌】バッドエンドシナリオクリア
クリア報酬:SAN回復2d3、汚れた人形を持って逃げたSAN回復1d3
 
【バッドエンド エピローグ】
 後日、貴方は男性に手を引かれて歩く、1人の子供とすれ違うだろう。あの日、入れ替わった葛城藍だ。綺麗な服を着せられ、見違えている。だが、少女は虚ろな瞳で言葉を交わすのみで、昔のように年相応のあどけない笑顔を見せる事は、一度として無かった。
 
汚れた人形を少女が落とす
彼女とのすれ違いざま、彼女はその腕に抱いていた人形を落とした。どうやら気がついていない。
拾って渡す→「おにいさん……(おねえさん)?ありがとう。ねぇ、おにいさん。私、ママにあいされてたかな。どうしてママは迎えにきてくれないの?」
※自由にRPどうぞ
「ばいばい、おにいさん。(おねえさん)」
男性に手を引かれ、小さく手を振る彼女の袖口からは、治りかけの痛々しい傷跡が覗いていた。
そして、貴方は見逃さなかった。治りかけの傷跡に紛れるように、新しい傷跡が化膿し閉じていないことに。
貴方の優しさが新たな地獄を紡ぎ、彼女を誘った。貴方は本当に……残酷なほどお優しい人ですね。
クトゥルフ神話TRPG 【呵責歌―カシャクウタ―】《バッドエンド エピローグクリア》
※母親の虐待から逃れた彼女だったが、次はイゴーロナクに乗っ取られた父親からの虐待を受けるように。一度は救われた命だが、二度目は果たしてあるのだろうか。
 
条件:家に残ることを選んだ。
 程なくして、玄関の扉が開いた音がする。ゴミをかき分け、踏みつける音。そして、少女にとっては一週間近くぶりの母親が、姿を現した。汚い貴方を見て、母親は一言だけ吐き捨てる。
 
「__あぁ、まだ生きてたの。」
 
 女の白く、細い指が首にかかる。爪が、ぷつり、と柔らかな皮膚に食い込む音がした。骨が軋む振動が伝わる。息を吸おうとすると吐き気に襲われた。貴方の首を締める女からは、静かな殺意だけが感じ取れた。〈SANc0/1d3〉
 
【グラーキーの黙示録を読んでいた場合】
途端に、母親の腕が、体が、そして顔がぶくぶくと泡立ち、白熱ふ。頭が弾けとんだのを合図に、華奢な女の体は、巨大な太った男のような見目に変貌したではないか。母親だった肉片が粘着質な音を立てると、貴方を赤黒く汚した。
人間からイゴーロナクへ変わり果てた瞬間を目撃した探索者は〈SANc1/1d20〉
また、イゴーロナクを直視した探索者は〈SANc1/1d10+1〉
 
手のひらの濡れた口が貴方を捉えた。頭のない白熱したそれは、貴方の首をさらに締め上げる。小枝をへし折るような、耳触りのよい音がした。
咳き込むように目覚めると、そこは不清潔なゴミ屋敷などではなく、見慣れた自室。だが鼻の奥には、酸っぱいような甘いような、形容し難い悪臭がこびりついていた。つっかえるような喉元の違和感。ふと、窓に写り込んだ自身を見ると、貴方の首には細い指で締められたようなあざと、食い込んだ爪痕が生々しく残っていた。
クトゥルフ神話TRPG 【呵責歌】ハッピーエンドシナリオクリア
クリア報酬:SAN回復1d10
 
【ハッピーエンド エピローグ】
後日、貴方はこんなニュースを見るだろう。貴方の近所で、虐待を受けていた児童が死体で発見された、と。
__その首は折られていて、さらには、噛み切られたような傷跡が多数残っていたらしい。
クトゥルフ神話TRPG 【呵責歌―カシャクウタ―】《ハッピーエンド エピローグクリア》
 
【グラーキーの黙示録を読んでいなかった場合】
※絶命する前に、一言どうぞ。
 朦朧とする意識が、ついに手放される。咳き込むように目覚めると、そこは不清潔なゴミ屋敷などではなく、見慣れた自室。だが鼻の奥には、酸っぱいような甘いような、形容し難い悪臭がこびりついていた。つっかえるような喉元の違和感。ふと、窓に写り込んだ自身を見ると、貴方の首には細い指で締められたようなあざと、食い込んだ爪痕が生々しく残っていた。
クトゥルフ神話TRPG 【呵責歌】《ハッピーエンドシナリオクリア》
クリア報酬:SAN回復1d10
 
《ハッピーエンド エピローグ》
後日、貴方はこんなニュースを見るだろう。貴方の近所で、虐待を受けていた児童が死体で発見された、と。
__その首には、貴方と同じ跡が残っていたようで。
クトゥルフ神話TRPG 【呵責歌】 《ハッピーエンド エピローグクリア》
 
条件:親を殺害しようとする。
 程なくして、玄関の扉が開いた音がする。ゴミをかき分け、踏みつける音。そして、少女にとっては一週間近くぶりの母親が、姿を現した。汚い貴方を見て、母親は一言だけ吐き捨てる。
「__あぁ、まだ生きてたの。」
母親の目には静かな殺意が伺える。殺さなければ、殺される。
貴方は、少女の母親を殺しますか。
 
【グラーキーの黙示録を読んでいた場合】
・缶詰を食べていた場合→貴方はその握りしめた凶器を母親に振りかざす。こんな人間が、こんな親が、存在して良いはずがない。許されない。許さない。
 
殺してやる。
 
この子は、一体どんな思いでお前を愛していたのかを知っているのか。それなのに、お前はこの子を愛さないのか。
小さな体内で、どろどろとした怒りや悲しみなどといった感情が取り巻く。抑えが効かなくなったそれは、やがて殺意として溢れ出した。
母親はもう、動かない。貴方は人を殺した。〈SANc0/1d3〉
 
立ち尽くす貴方の耳に、風船が弾けるような音が聞こえる。音の方向は母親の死体で、はっとしてそちらを見れば、その死体からは頭が消えていた。
貴方が状況を理解するよりも早く、死体がぶくぶくと泡立ち、白熱した何かがずるりと姿を表す。なんと、華奢な女の体は、頭のない、巨大な太った男のような見目に変貌したではないか。両手のひらの濡れた口が、貴方を見下ろしている。
人間からイゴーロナクへ変わり果てた瞬間を目撃した探索者は〈SANc1/1d20〉
また、イゴーロナクを直視した探索者は〈SANc1/1d10+1〉
 
貴方はこの母親に確かな殺意をもった。その明確な邪悪は、この神の好物以外のなにものでもない。貴方には喜ばしいことに、素質が見出された。この神の司祭になるという素質が。
 
〈Pow5〉
成功→頭があるべき場所には、何もない。それなのに、それは確実に貴方を見ていた。
手のひらの濡れた口が貴方を捉えた。頭のない白熱したそれは、貴方の首を締め上げる。小枝をへし折るような、耳触りのよい音がした。
咳き込むように目覚めると、そこは不清潔なゴミ屋敷などではなく、見慣れた自室。だが鼻の奥には、酸っぱいような甘いような、形容し難い悪臭がこびりついていた。つっかえるような喉元の違和感。
貴方の脳裏には、あの濡れた赤い口が鮮明に焼き付いていた。
クトゥルフ神話TRPG【呵責歌】 トゥルーエンドシナリオクリア
クリア報酬:SAN回復1d10
 
【トゥルーエンド エピローグ】
後日、貴方はこんなニュースを見ることだろう。貴方の近所で、虐待を受けていた児童が死体で発見された、と。
姉のほうの死体は、体中を噛み切られたような跡がのこっていたらしい。ふと、貴方の脳裏に、あの濡れた口がよぎった。
《トゥルーエンド エピローグクリア》
 
〈pow
5〉
失敗→頭があるべき場所には、何もない。それなのに、それは確実にそれは貴方を見ていた。手のひらの濡れた口が貴方を捉えた。頭のない白熱したそれは、貴方の首を締め上げる。小枝をへし折るような、耳触りのよい音がした。
咳き込むように目覚めると、そこは不清潔なゴミ屋敷などではなく、見慣れた自室。だが鼻の奥には、酸っぱいような甘いような、形容し難い悪臭がこびりついていた。つっかえるような喉元の違和感。
貴方の脳裏には、あの濡れた赤い口が鮮明に焼き付いていた。
ふと、自分の手のひらに視線を落としてみれば、一瞬、あの見覚えのある悍ましい口が見えたことだろう。
クトゥルフ神話TRPG【呵責歌】 トゥルーエンドシナリオクリア
※貴方はイゴーロナクに素質を見出され、イゴーロナクの司祭となる。体を乗っ取られた。INTとPOWが徐々に擦り切れ、いつか完全に乗っ取られることだろう。
精神は探索者で、体はNPCだったわけだが、殺意という邪悪な素質を持ったのはNPCではなく、探索者なため、すぐさまイゴーロナクに特定され憑依に至る。
 
【トゥルーエンド エピローグ】
後日、貴方はこんなニュースを見ることだろう。貴方の近所で、虐待を受けていた児童が死体で発見された、と。
姉のほうの死体は、体中を噛み切られたような跡がのこっていたらしい。ふと、貴方の脳裏に、あの濡れた口がよぎる。
そこには、心を痛める貴方ではなく、不気味に笑う貴方がいた。
《トゥルーエンド エピローグクリア》
 
・缶詰を食べていない→貴方はその握りしめた凶器を母親に振りかざそうとする。こんな人間が、こんな親が、存在して良いはずがない。許されない。許さない。
 
殺してやる。
 
この子は、一体どんな思いでお前を愛していたのかを知っているのか。それなのに、お前はこの子を愛さないのか。
小さな体内で、どろどろとした怒りや悲しみなどといった感情が取り巻く。抑えが効かなくなったそれは、やがて殺意として溢れ出した。
だが、この体は衰弱している。食事もロクに取れていないのだから、当たり前であろう。凶器は振り下ろされることなく、そのまま床に落ちた。
 
 女の白く、細い指が首にかかる。爪が、ぷつり、と柔らかな皮膚に食い込む音がした。骨が軋む振動が伝わる。息を吸おうとすると吐き気に襲われた。貴方の首を締める女からは、静かな殺意だけが感じ取れた。〈SANc0/1d3〉
 
途端に、母親の腕が、体が、そして顔がぶくぶくと泡立ち、白熱していく。頭が弾けとんだのを合図に、華奢な女の体は、巨大な太った男のような見目に変貌したではないか。母親だった肉片が粘着質な音を立てると、貴方を赤黒く汚した。
人間からイゴーロナクへ変わり果てた瞬間を目撃した探索者は〈SANc1/1d20〉
また、イゴーロナクを直視した探索者は〈SANc1/1d10+1〉
 
手のひらの濡れた口が貴方を捉えた。頭のない白熱したそれは、首をさらに締め上げる。小枝をへし折るような音がした。
 
咳き込むように目覚めると、そこは不清潔なゴミ屋敷などではなく、見慣れた自室。だが鼻の奥には、酸っぱいような甘いような、形容し難い悪臭がこびりついていた。つっかえるような喉元の違和感。ふと、窓に写り込んだ自身を見ると、貴方の首には細い指で締められたようなあざと、食い込んだ爪痕が生々しく残っていた。
クトゥルフ神話TRPG【呵責歌】 トゥルーエンドシナリオクリア
クリア報酬:SAN回復1d10
 
【トゥルーエンド エピローグ】
後日、貴方はこんなニュースを見るだろう。貴方の近所で、虐待を受けていた児童が死体で発見された、と。
__その首は折られていて、さらには、噛み切られたような傷跡が残っていたらしい。
《トゥルーエンド エピローグクリア》
 
【グラーキーの黙示録を読んでいなかった場合】
缶詰を食べていた場合→貴方はその握りしめた凶器を母親に振りかざす。こんな人間が、こんな親が、存在して良いはずがない。許されない。許さない。
 
殺してやる。
 
この子は、一体どんな思いでお前を愛していたのかを知っているのか。それなのに、お前はこの子を愛さないのか。
小さな体内で、どろどろとした怒りや悲しみなどといった感情が取り巻く。抑えが効かなくなったそれは、やがて殺意として溢れ出した。
母親はもう、動かない。貴方は人を殺した。〈SANc0/1d3〉
 
__どうか、この子に幸福を。
 
少女の未来を案じながら、貴方の意識は、闇に飲まれるのであった。
息苦しい熱気で目覚めると、そこは不清潔なゴミ屋敷などではなく、見慣れた自室。だが鼻の奥には、酸っぱいような甘いような、形容し難い悪臭がこびりついていた。
これはきっと、夏の熱気が見せた悪夢に違いない。開けっ放しの窓から、生ぬるい風が吹いた。
 クトゥルフ神話TRPG【呵責歌】 トゥルーエンド シナリオクリア
クリア報酬:SAN回復1d10
 
【トゥルーエンド エピローグ】
後日、貴方はこんなニュースを見るだろう。虐待が恒常的に行われていた家庭で、母親が包丁のような鋭利なもので殺されている状態で発見されたと。また、その子供の葛城藍ちゃん5歳と葛城司くん1歳も死体で発見されたようだった。
 
__嘘だ。あれは、ただの悪夢ではなかったのか?
クトゥルフ神話TRPG【呵責歌】《トゥルーエンド エピローグクリア》
 
缶詰を食べていなかった場合→貴方はその握りしめた凶器を母親に振りかざそうとする。こんな人間が、こんな親が、存在して良いはずがない。許されない。許さない。
 
殺してやる。
 
この子は、一体どんな思いでお前を愛していたのかを知っているのか。それなのに、お前はこの子を愛さないのか。
小さな体内で、どろどろとした怒りや悲しみなどといった感情が取り巻く。抑えが効かなくなったそれは、やがて殺意として溢れ出した。
だが、この体は衰弱している。食事もロクに取れていないのだから、当たり前であろう。凶器は振り下ろされることなく、そのまま床に落ちた。
 
 女の白く、細い指が首にかかる。爪が、ぷつり、と柔らかな皮膚に食い込む音がした。骨が軋む振動が伝わる。息を吸おうとすると吐き気に襲われた。貴方の首を締める女からは、静かな殺意だけが感じ取れた。〈SANc0/1d3〉
 
※それでは、絶命するまえに、一言どうぞ。
 朦朧とする意識が、ついに手放される。咳き込むように目覚めると、そこは不清潔なゴミ屋敷などではなく、見慣れた自室。だが鼻の奥には、酸っぱいような甘いような、形容し難い悪臭がこびりついていた。つっかえるような喉元の違和感。ふと、窓に写り込んだ自身を見ると、貴方の首には細い指で締められたようなあざと、食い込んだ爪痕が生々しく残っていた。
クトゥルフ神話TRPG 【呵責歌】 トゥルーエンド シナリオクリア
クリア報酬:SAN回復1d10
 
【トゥルーエンド エピローグ】
後日、貴方はこんなニュースを見るだろう。貴方の近所で、虐待を受けていた児童が死体で発見された、と。
__その首には、貴方と同じ跡が残っていたようで。
《トゥルーエンド エピローグクリア》
 
【あとがき】
優しければ優しい人ほど傷つくシナリオになったのではないでしょうか。シナリオの閲覧、プレイありがとうございます。
バッドエンドでは、少女と探索者がこの後入れ替わることはなくなるでしょう。引き離されたことにより、少女の意識は探索者から母親へと向きます。少女は自分を愛さない母親を愛し、想い続ける。健気とも言うのでしょうか。残念ながらこれは、家族愛などというものではないのです。
生存した未来は、きっと死ぬより地獄。貴方の優しさによって救われた彼女は、貴方の優しさによって新たな地獄を見る。彼女が本当の意味で救われる日はくるのでしょうか。
 
噎せ返る暑さの中、心臓が少しばかり痛くなる、息苦しい夏のお話です。

09cc5f48 18d8 4294 931f 97681bd5e996

時々シナリオ投稿してます。みむりです。 後味の悪さとバッドエンドが主食。 プレイ、閲覧、動画化等してくださった皆様に最大の感謝。 何か質問などあればお気軽にどうぞ。シナーチですと、お返事が遅れてしまうことが多いので、お急ぎの質問等は私のTwitterへDMを送ることをおすすめします。下記にアカウントを記しています。 動画化、イラスト等大歓迎です。動画投稿の際は、私の名前を記載して頂ければ問題ありません。ただ一言報告を頂けると、嬉々として見に行きますので、是非声をかけてやってください。 Twitterアカウントはこちら。→みむり(@amasuba200)

Post Comment

ログインするとコメントできます。